CCRで潜る(セブ)2011年10月01日 07:00

フィリピンはセブの朝焼け
フィリピンはセブの朝焼け


講習やファンダイビングをしているのは、フィリピン、セブ、マクタン島東海岸のマリバゴ地区にある、「クラブ・コンティキ」というローカルホテル。ここの、「コンティキダイバーズ」というサービスを利用している。

酸素はもちろん、ヘリウムもあって、トライミックスの混合もお手の物(でも、たまに混合比を間違うので確認は必要!)。

欠点はシャワーがないこととトイレが汚いこと(不潔なわけではない)。女の子にはつらいかも。ホテル宿泊者は部屋の設備を使えるので問題なし。

写真のブイで囲まれているあたりまでが浅い棚になっていて、生物も豊か。その外は50m以上の崖となって落ち込んでいる。

だいたいのダイビングは、このホテルの前のポイントで潜るのでビーチダイビングである。崖の中層を行ったり来たりしながら各種のスキルをこなしていく。

そればかりだと飽きてしまうので、リロアン(セブ島南端の町ではなく、セブシティ北側の地区)45mに沈むフェリーをレック(中にはまだ入れませんが)したり、対岸のヒルトゥンガン島に足を伸ばしてファンダイブしたりする。

セブ島西側のモアルボアルというところに、泊りがけで遠出したこともある。ここは、ペスカドール島のイワシの群れがものすごく、ザッ、ザッと音をたてて泳ぐ。ウミガメも見た。

なんだ、遊んでばかりでトレーニングはどうなってるんだ?。

いやいや、ちゃんとやってます。沈没船やファンダイブの時も課題が出されることがあるので油断はできない。去年の暮れに行ったときには、ダブルタンクの講習生と沈没船に潜ったりもした。減圧スケジュールが違うので、ちょっとやりにくかったが面白かった。水深45mでハイポキシアの対応(!)もやりましたよ。

ファンダイブ以外はイントラと潜る。たまに、ナビゲーションの課題が出るのだが崖沿いは地形がよく似ているのでナチュラルナビゲーションが難しい。何度か違う場所から崖上に上がっては迷子になる。イントラの後について無事に帰還。ハズカシ!。

プールと違って海では魚が泳いでいたり、クラゲが漂っていたりして気が散る。それが好きな人にはCCRは近くに寄れてたまらないのだろうが、水中生物にあまり興味がないのでちょっと鬱陶しい。なにしろ、いきなり目の前を横切っていくのだから・・・。贅沢な悩みではある。

CCRで潜る(獅子浜)2011年10月01日 08:58

シーマンズさんのロゴ
シーマンズさんのロゴ


一昨年の9月に1週間ほど滞在して、「合宿」(イントラいわく)を行なった。

お世話になったのはシーマンズというその筋では有名なショップ。テクニカルダイビングのメッカである。

海際のテラスにはリブリーザーやダブルタンクがゴロゴロしていたりする。

海中は5mほど潜ったところに棚があり、スキルの練習にはもってこい。

斜面を下っていくと、30m位まではそれほど泳がずに行くことができる。

ここでマイCCRの国内「海デビュー」をした。なにしろ潜れるところが少ない。器材の持ち込みはできても、ソフノライムの充填、酸素の充填ができて1週間ほどのんびり滞在できるのは、ここと小笠原くらい(まだ、潜ったことはありませんが)しか知らない。

沖縄でも講習等は可能なようだが、ファンダイブはどうなのだろうか。

30mの斜面の穴の中にはウツボが等間隔に巣を作っているようで、イントラはウツボをからかっては遊んでいた(私は生き物は苦手なので、見てるだけ)。

水温は23度位というが、深いところはもっと低かった(21度くらい)。イントラはドライで潜っていた。私は上下セパレートの5mmのウエット。痺れました。

透視度は場所によって差があり、5mから15mといったところ。伊豆界隈としてはいいのではないか。

ファンダイビングとして潜るのはセブのほうがいいが、国内で練習として潜るのは近場ではここだけである(あとはプール)。

なにより、施設が充実しているのがありがたい。CCR専用の洗い場もあって、海の見える風呂もある。温水シャワーもあって、アフターダイブは最高!。コンティキには少し見習って欲しいものだ。

CCRで潜る(プール)2011年10月02日 06:34

某伊豆方面のダイビング用プールで潜っている。

浅いところは3.5m、深いところで4.75mある。さほど広くはないが、練習には十分だ。混んでくると芋の子を洗うような感じになるが・・・。

欠点は、水温が低いこと(温水プールのはずなんだけど・・・)と、水がきたないこと。水底にゴミが漂っている。

まあ、それほどひどい状態ではないのと、CCRの練習では水底に目がいってしまうので目立つということはある。練習に支障はない。

私は泳ぎ続けているのでまだいいが、イントラはじっとしていることが多く、水温が低いのは堪えるようだ。休憩時間にスイミングプールで泳いでは暖をとっている。

プールサイドにはお風呂やサウナもあって、設備は充実している。スイミングクラブの練習の日は朝の開始が1時間くらい遅くなることもあるが、いい施設である。

東京から遠いのが辛いが、週末泊まりを入れて2日くらい連続して練習すればそれほど疲れない。3日だと中日があってなお良い。

細かいスキルはここでみっちり練習するのだが、水深が浅く中性浮力が難しいのとトリムを維持するのが大変だ。うっかりしていると吹き上げられたり、水底に接触する。

ステージボトルを持ち込んで脱着したり、マーカーブイを上げたりもする。最近はマーカーブイの射出が得意科目になってきて楽しい。海で実際に行うときは失敗できないので、完璧になるまで練習しておく必要があるが・・・。

フィリピンには年に数回しかいけないので、残りの期間は月に1度くらいの割合でここで練習することになる。本数、時間とも、最も多くをここで過ごしている。

なんか、情けないような、ほっとするような感じだ。

CCRのメリット2011年10月02日 19:21

CCRのメリット
CCRのメリット


CCRで潜るメリットとは何だろう?。

問題点はいくらでも出てくるのだが、決定的なメリットというのが、ぱっと出ない。

個人的には、「ガスの持ちがいい」、「酸素が濃くて疲れにくい(ような気がする)」、「未来のダイバーの先取りをしているという自己満足(ひょっとしたら、ただの思い込み?)を感じられる」くらいか(なんか情けない・・・)。

おそらく、最大のメリットの1つは、「酸素分圧一定のダイビングが可能であること」なのだろう。これは、減圧症の予防に大きな効果が期待できる。20m位までの浅い水中では特に効く。標準では1.3ataだが、(計算の簡単のため)1.4ataの高酸素分圧にすれば、窒素の分圧をさらに下げることができる(インスピでは設定上1.5ataまで可能)。計算によれば、CCRで20mで潜っていても、空気シリンダーからオープンサーキットで呼吸する場合の10mの窒素分圧になっている。殆ど無減圧潜水である(液晶モニターの無減圧潜水の残り時間が999分から減らない)。

もちろん、ガスの持ちもいい。オープンサーキットの場合、深度20mでは陸上で呼吸する3倍の速さでガスが消費される(私の場合、11リットルタンクで200気圧詰めても40分くらいしか持たない)が、CCRは深度に関係なく、人間に消費された酸素分だけが補充される。また、ディリュエントガスは、カウンターラングとブラダーの容積を確保するために必要な分量のみが消費される。

個人的には1時間でそれぞれ3リットルのシリンダーから30気圧程度の消費である。120気圧も詰めていれば余裕で3時間は潜っていられる計算だ(まだ、続けて1時間以上潜ったことはないので計算上です)。

酸素分圧1.4ataに設定しても、60mより深い水中では、不活性ガスの分圧低下の効果は期待できない。酸素中毒の防止のため、不活性ガスの分圧はリニアに上昇する。この深度でのメリットはガス持ちの良さのみになる。

深いところでもガスの消費量が変わらないというのは、すごいメリットではある。20mでも100mでも人間の酸素消費量は同じである(100mだと、ちょっとドキドキするかもしれませんが・・・)。ディリュエントガスは深さに応じた分を一度補給するだけなので殆ど減らない(はず。マスククリアを連発すれば、やっぱりその分は減りますが・・・)。

減圧ダイビングの場合も、減圧時間を効率的に短くしてくれたりもするが、これは酸素分圧が一定であり、減圧深度において高酸素分圧のガスを吸入できることによる。

この外、水中生物(ダイバーは対象外?)に近寄れるというメリットもある。泡が出ないことによるといわれているようだが、真偽の程は分からない。ただ、個人的には(ダイバーも含め)魚クンたちにはあまり近寄りたくないので、この点についてはデメリットかも知れない。もっとも、静かなダイビングが楽しめるのは有難い。トレーニングでステージボトルに切り替えて呼吸をすると、うるさく感じる(殆ど、轟音です)。

また、回路内をガスが循環しつつソフノライムからは熱と水蒸気が補給されるので、「暖かく湿ったガス」を呼吸することができ、減圧症の予防にも効果があると言われている(ホントのところはよく分かりません)。

まあ、結論から言えば、「浅く、明るく、暖かい」水中での効果が大きいというところですかな(私向き)。

CCRと呼吸2011年10月03日 07:19

CCRを使って呼吸するということはどういうことなのだろう?。オープンサーキットで呼吸するのとどう違うのだろう?。

水中で呼吸しているといっても、魚くんたちのようにエラで水中の酸素を吸収したり水中に二酸化炭素を排出しているわけではない(そんな、映画の主人公もいましたが・・・)。

人間は、水中でもやっぱり陸上生物と同じく、肺で呼吸している。肺は、食道の一部が変化して呼吸機能を持つようになった袋状の器官だが、細かく枝分かれして外気と接触する面積を増やすなど高度に発達している。

ここで、酸素と二酸化炭素のガス交換を行う。

肺にとってみれば、肺の中というのは体の外、つまり環境にあたるわけで、肺胞のうっすーい壁を隔ててのガス交換になる。

水中呼吸器はこの肺胞に外気を送り込む役割を果たしているという点で共通している。そして、オープンサーキットの場合は一方通行で、CCRの場合は循環させて外気を肺に送り込んでいる。

オープンサーキットはシリンダーの中のエアを環境圧まで減圧して送るだけで、排気の方もそのまま水中に放出してしまうのでシンプルだが、CCRではガスをぐるっと循環させて、概ね再呼吸させる。だからリブリーザーというのだが、ビニール袋の中の空気をただ再呼吸するような単純な仕掛けではない(良い子はマネしないでね)。

人間は呼吸のたびに酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するが、空気中の全部の酸素を吸ってしまうのではなく4パーセントの酸素を吸い、残りは吐き出しているのだ(あーっ、もったいない!)。水中では貴重なこの酸素をもう一度吸うことができれば水中に持ち込むガスの量を節約できるわけである。

ただ、そのままだと酸素はどんどん減ってしまって、しまいには体の中の酸素の圧力よりも低下してしまう。そうすると逆に血液中から肺を通じて酸素が吸い出されるという恐ろしいことが起こる。こんなことにならないようにCCRでは酸素センサー(まあ、酸素の分子がくっつくと発電する電池ですな)をインスピの場合3個も持っている。

正しい酸素濃度を感知して、環境圧と計算して設定した一定の酸素分圧になるよう酸素シリンダーからのガスをソレノイドバルブの開閉時間を制御しつつ、「プシュー」と回路内に放出してくれるわけで、おかげでチアノーゼにもならずに息ができるわけだ。

もう一つ、重要なのが二酸化炭素の除去なのだが、水酸化カルシウムのつぶつぶをスクラバーという内筒に入れてキャニスターの中に挿入してある。商品名ソフノライムを使うのがメーカーの指示である。怪しげな類似品を使うと所期の性能が発揮できなかったり、発熱が少なく、正しくモニターできなかったり、色が変化しないなどの不都合が生じる。

呼気中の二酸化炭素との化学反応で炭酸カルシウム(貝殻などと同じ成分)になったソフノライムは捨てるしかない。

これらのガスコントロールがうまくいかないと、人間の方にいろいろな問題が起こる。もちろんオープンサーキットでもシリンダー内のガスが不純物を含有していたり、レギュレーターが故障していたりすれば同じことが起こるが、CCRの場合は機器が複雑で、はっきり言って故障の頻度が高いので、トレーニングはその機器の故障を想定したリカバリーを繰り返して行うことになる。

ハイポキシア、ハイパーオキシア、ハイパーカプニアの対応がそれだ。

また、呼吸回路の中に浸水しやすい構造(マウスピースまわりとか)なので、それに対するトレーニング(といっても、排気側カウンターラングに一時溜めるだけですが)も行う。

トレーニングの詳細は省略するが、カウンターラングについて触れる。ビニール袋から空気を吸うことができるのは、ビニール袋が縮んで空気を肺に押し込んでくれるからだ。ビール瓶の口からは中の空気を十分吸い込むことは難しい。どうしても呼吸を循環させるためには柔らかい袋を回路の途中に設置する必要がある。これが、カウンターラングであり、どのCCRにも形や配置場所は多少異なるが必ず設置されている。

このように、CCRによる水中呼吸は、オープンサーキットと似ている部分もあるが、仕掛け的にはかなり独自のものとなっていて、その構造や作動原理、特性を理解して運用する必要がある。