ミニマリズム2013年02月27日 00:26

ミニマリズム
ミニマリズム


元々の意味は、「美術・建築・音楽などの分野で、形態や色彩を最小限度まで突き詰めようとした一連の態度を最小限主義、ミニマリズム(英: Minimalism)という」んだそうだ。

(ミニマル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0

「事前に決められている最小限」であるミニマムと、「ただの最小」という意味の「ミニマル」の違いが、よく分からない。

まあ、どうでもいいんですが。

この単語が気になっているのは、こんなページを読んだから。

(DIR(安全なダイビングの為の具体的提案))
http://www2.plala.or.jp/rakko/diving/dir.htm

(DIRダイビング)
http://dirtech.exblog.jp/11179277/

2番目のページは久保彰良さんのページである。

今まで、GUEのダイバーには何度かお目にかかっている。同じカッコをしていて、すぐに分かる。器材はみんなハルシオンだし・・・。

妙に中性浮力が決まっているダイバーを見かけると、GUEだったりする。

浮沈子としては、癪に障る存在である(すいません、中性浮力に苦心しているもんで・・・)。

ケーブダイビングには、余り関心がないが、沈船にはペネトレーションしてみたいと漠然と思っているので、テクニカルダイビングのスタイルとして気になる存在ではある。

「DIR=ミニマム主義です。その環境、ダイビングに合わせ、必要最低限の持ち物を吟味し、不必要な物は持ち込みません。なぜなら不必要で煩雑な器材や道具は邪魔になったり、使用する 手順の混乱を招いたり。有る意味危険でも有ります。」

「DIRダイビングとい考え方は、”Streamline-合理性”,“Minimalism-不要な装備や形状の排除”,“Redundancy-バックアップ”という3つの概念に基づいています。」とある。

ミニマリズムとリダンダンシーを、どう両立させようというのか?。どこまでの冗長性をもって必要最低限とするのだろうか。

たとえばライトは、メインとサブと予備の構成になるとよく言われるが、なぜ3つなのか。2つではなく、4つでもない。

タンクは、3分の1ルールというのがあるそうだが、なぜ、2分の1ではなく(これは、ないな)、4分の1でもないのか。

「"ダイビングの安全性を追求する全体的な方法論"」とあるが、長年の経験に基づく「落とし所」なのだろう。

(ミニマル・デザイン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3

「ミニマル・デザイン(Minimal Design)は、あまり使用しない機能のせいでシステムが肥大化することを避け、必要最小限の機能に絞って設計することをいう。」とある。

どちらかというと、この意味合いに近い。

だがしかし、備えはしておかなければならない。想定の範囲をどこまでにするのか、スキルと器材の最適なバランスは?。

サイドマウント・インスピを作成する中で、様々なことを考え、感じた。

多くのダイバーは、複数の器材を持つことは出来ない。レンタルだったりもする。標準的なレクリエーショナルダイバーは、必然的にミニマル・デザインの思想にしたがっている(PADIの思想か?)。

無限圧、40mまで。

この行動制限の元で、バディシステムでのダイビングを行う。

世界のスタンダードになった。

しかし、それは人間が決めたルールであり、人間が変えることが出来る。変えることができないのは、ルールではなく、人間の方だ。

だから、減圧も行えばトライミックスも吸う。

チームダイビングが基本だが、一人一人はソロダイビングをしている。ソロダイビングを出来るスキルと器材が集まれば、安全性は高まる。チームで潜ること自体が、冗長性を付与する。

ただ集まっているのではなく、有機的に結びついている。

ロングホースもその一つである。

ほかにもいろいろあるのだろうが、浮沈子は知らない。

リブリーザーは、オープンサーキットの限界を押し広げるスーパーウエポンだが、比較するのが馬鹿馬鹿しいほどややっこしい。

GUEでもRB80を使っているのだろうが、どこがミニマリズムなんだか(オーリングもたくさんあるし・・・)。

浅く、明るく、暖かい海で潜るリゾート・リブリーザー・ダイバーとしては、ミニマリズムとかいう宗教的な安全思想ではなく、3時間分の潜水能力をもって、1時間のダイビングを楽しむという「これでもか!」という安全思想(?)があってもいいのではないかと考えている。

それでも、ステージボトルをベイルアウト用に持たなければならない。ディリュエントのファーストがイカれた時のために、同じガスを持つ。

オープンサーキットをバックアップにしている、不完全で未完成で、危険な器材だとバカにされる(そんな経験はないが)。

今に見てろよ!、サイドマウント・デュアルインスピで、6時間分の潜水能力をもって、ステージボトルともおさらばして、「真の」リブリーザーダイバーになってみせる!(いつのことやら・・・)。

ミニマリズム、粉砕!、冗長性、バンザーイ!(冗談です)。

SM「D」CCR2013年02月27日 13:15

SM「D」CCR
SM「D」CCR


(次の次?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/01/09/6686243

先月の記事だが、まあ、ノーテンキな内容である。

夢を見ている。

本体を縦に2個繋げて、どうするつもりなんだろう?。

我ながら、呆れてしまった。

この中に出てくる、ハンマーヘッドを使って2重化したデュアルCCRに痺れる。

(sprzęt: podwójny rebreather HammerHead:器材:デュアル・リブリーザー・ハンマーヘッド)
http://www.dualrebreather.com/en/sprzet.html

このホームページには、サイドマウントの器材や、それを使用した記事も出ているので、サイドマウント・デュアル・リブリーザーの登場は時間の問題だろう。

浮沈子のように、「世界初」の器材構成を実現することが、半ば自己目的化している不良CCRダイバーと異なり、クリストフさんは、れっきとしたケーブダイバーである。

潜水のスタイルを維持発展させるために、道具を選んでたどり着いたのだろう。ガスマネージメントの容易さ、究極のリダンダンシー(できれば、リブリーザーの機種を異なるものにしておいたらいいかもしれない)。

リゾートにおけるサイドマウント・デュアル・CCRの意味はなんだろうか?。

まあ、考えるだけ無駄と言うものだが、今日は体調を崩してトイレから3m以内で待機しているので、暇に任せて書いてみよう。

そもそも、リブリーザーの運用では、ベイルアウト用のオープンサーキットシリンダーとレギセットを持ち込むことが大前提となっている。

リブリーザーの信頼性は、「あのバッテリー」よりもさらに低い!。突然電圧が降下するCR-P2バッテリー、そろそろ逝くかなーと思った途端に、突然死するガルバニ電池。

体験したことはないが、開きっぱなしになって固着するかと思えば、閉じたままウンともスンとも言わなくなるソレノイドバルブ。

賞味期限切れ(使用済みではない!)ソフノライムを充填して、温度計スティックが全然反応しない二酸化炭素除去装置(ケチケチすんなよ!)。

オーリングのメンテナンスをほっぱらかして、じわじわと浸水する呼吸回路。

そして、何の前触れもなく訪れる電気系の故障(経験は有りませんが、イントラのクラシックが水没したのを見たことがあります)。

当然、中圧ホースのトラブルなど、「一般の」ダイビング器材の故障が加わる。

こう書くと、動いているのが奇跡と思われるほど、故障が起こる。

もちろん、CCR単独でも、様々なスキルを駆使し、残存する機能を骨までしゃぶって、リカバリーすることで安全にエキジットすることは可能であるが、呼吸回路の水没や、完全なバッテリー切れ等は、概ねリブリーザーとしての機能を失う。

それでも、深度によってはディリュエントフラッシュを駆使したりして、同じガスを使って、オープンサーキットよりも長時間のダイビングを継続することは可能だ。

故障しやすいが、リカバリーが効くという、妙な特性の器材なのである。

そうはいっても、持ち込んでいるガスの絶対量が少ないので、安心安全の保険としてのベイルアウト器材を持ち込むに越したことはない。

そうなのか?。

潜水計画を立てる際、ボトムにいて、浮上に入る時にCCRがダメになっても安全にエキジットできるだけのガスを持ち込む。

ボトムからそれぞれの深度で吸えるガスを考えて、減圧時間とガスの消費量を計算して(まあ、減圧ソフトにやってもらいますが)、ギリギリだとヤバイので、適当に安全率をかけて・・・。

それって、本当に保険になっているのだろうか?。

CCRを使うより複雑なガスのハンドリングを、誤りなく行わなければならない。予備の水深計とにらめっこしながら・・・。

それが出来ないのなら、減圧ダイビングは行うべきではない。

確かに正論である。反論の余地はない。

でもね、もう1台のCCRがあれば、楽チンでしょ?。

浮上しようとしたら、電気系統が突然死んじゃった!。しょうがないや、切り替えよう、とマウスピースを閉めて、予備のCCRのマウスピースを咥え、モニターを確認して浮上するだけ。

深さによっては、ディリュエントのスイッチも必要だが、それは元々の手順である。どちらが安心安全なのか。

(rEvo リブリーザー)
http://nolimit.ti-da.net/e4344191.html

rEvo(レボ?)については、以前から気になっているCCRだ。なにしろ、キャニスターが2個あって、背中のフタを外すだけで、簡単に取り替えられる。

「デュアルスクラバーは、半分使ったところで使用済みの吸収剤のみを破棄して、新鮮な吸収剤に詰め替えることができるため、潜水中に急流などの環境の変化で二酸化炭素生産量が急増しても、それに対応できる新鮮な吸収剤が常にあるので、安全性の面でも心強い。」とある。

デュアルCCRは、これと同じであり、「心強い」のである。

「酸素セルとスクラバーの信頼性が高いこと」との記述もあり、酸素セルのトラブルに泣かされている浮沈子は、こっちも気になっている。

「rEvoは、2個のセルが同時に失敗する確立をコンピューターで計算して、それに対応できるセルの配置を推薦している。」という。ポセイドンのマーク6(ディスカバリー)も2個のセルを使用していた。あれとは異なる解析方法のようだ。

しかし、まあ、レボは、サイドマウントには向かない形状だなあ。

サイドマウントのCCRをデュアルにした場合、オープンサーキットのサイドマウントと同じように、交互に使用してマネジメントを行う方法もある。

無減圧潜水なら、こっちの方がいいかもしれない。

いずれにしても、コストと重さを考えなければ、デュアルCCRは「有り」だし、少なくとも水中では、サイドマウントにしたほうが携行しやすいというのも間違いないところだ。

もう、ミニマリズムなんて思想はかけらもない。

総重量80kgの重器材を持ち込んで、南の島のファンダイブを存分に楽しむ。

本末転倒のきらいはあるが、きっと目立つことだけは間違いない・・・。

永遠の過渡期2013年02月27日 16:49

永遠の過渡期
永遠の過渡期


電気を作るために、人類は様々な方法を編み出してきた。

静電気や、ボルタの電池、やがて発電機が発明されて、恒常的に電流を流せるようになった。

最近では、燃料電池や太陽電池という、名前は「電池」だが、発電機もある。熱電変換素子など、ゼ-ベック効果を利用したものもある(火星探査機のキュリオシティで活躍中)。

その他の発電は、概ね運動エネルギーを電磁力に変えて、電流を得る。

水力発電は水の運動エネルギー、火力や原子力、地熱発電は水蒸気の運動エネルギーだ。風力発電は空気である。潮流発電とかは海水の運動エネルギーである。

どれも今だに現役だし、効率化を求めて改良が続いている。

原発が事故を起こして、今後の成り行きが注目されているが、発電の方法は火力を筆頭に、いくらでもある。

問題は、コストだけだろう。自然エネルギーは、密度が低く、集めるためのコストが大きい。燃料を集めてきて燃やす方法は、効率的に行えば低コストになる。

だから、割合が大きい。

日本では、原発が1か所しか動いていないこともあり、火力が90パーセントなんだそうだ。

化石燃料はやがてなくなるから、代替燃料を用意する必要がある。炭化水素系の燃料の場合、二酸化炭素の排出による地球温暖化というやっかいな話もある。

ウラニウムも無尽蔵ではないし、石油や天然ガスよりも可採年数は短い。

究極のエネルギーである核融合になれば、世界は燃料の問題からは開放される。

(核融合とは)
http://www.asahi-net.or.jp/~rt6k-okn/fusion.htm

しかし、原子核の中から取り出したエネルギーは、最終的には全て熱になり、地球環境を暖め続ける。

また、燃料であるトリチウムの放射能汚染、高レベル廃棄物はないとはいえ、数万トンという規模で発生する放射性廃棄物の管理の問題は残る。

まあ、廃棄物の中にヘリウムがあるので、浮沈子的には、これでヘリウム不足は解消されるとほっとしている(生きてるうちは、無理かもなあ・・・)。

核融合発電の先には何があるのだろうか。

(原子核融合)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88

(ミューオン触媒核融合)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%AA%E3%83%B3%E8%A7%A6%E5%AA%92%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88

生成物のヘリウム原子核に触媒であるミューオンが捕まってしまうという、触媒汚染のような状況が起こっているというのが興味深い。

常温核融合については、永久機関のような危うさを感じさせるところがいい。

(常温核融合)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E6%B8%A9%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88

まるで、21世紀の錬金術である。

どんな技術も永遠に続くとは限らない。原子力も、核融合も、その意味では過渡的な技術である。内燃機関なんて、100年とか200年とか経っても、まだ改良が続いている。

その時代の要素技術を組み合わせて、社会的にも環境的にも経済的にも調和の取れたエネルギー供給を選択していくこと、その仕組みを作り上げることが、求められているような気がする。

ちなみに、浮沈子は「町会原発」派である・・・。

(町会原発!?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/04/24/6424608

マクラーレンP12013年02月27日 23:49

マクラーレンP1
マクラーレンP1


375台限定で生産されることが決まった、マクラーレンのフラッグシップ。

(McLaren P1 claims mantle of world’s ultimate supercar — for now)
http://autos.yahoo.com/blogs/motoramic/mclaren-p1-claims-mantle-world-ultimate-supercar-now-143959081.html

(McLAREN P1™: THE NUMBER CRUNCHER:マクラーレンのプレスリリース)
http://media.mclarenautomotive.com/release/184/

(【ジュネーブモーターショー13】マクラーレンの新型スーパーカー、P1…市販バージョン発表)
http://response.jp/article/2013/02/27/192320.html

バッテリーに何が使われているかについては、記述がないが、2時間で10kmのモーター走行が可能ということからみても、リチウムイオン電池だろう。

(THE McLAREN P1™ ADOPTS TWIN POWER TO DELIVER PHENOMENAL TORQUE, INSTANTLY)
http://media.mclarenautomotive.com/release/183/

ここにも、詳細はなく、液冷システムであることがわかるだけだ。

F1レースで使用されているKERS(キネティック・エネルギーリカバリー・システム)をまねたIPAS(インスタント・パワー・アシスト・システム)が装備されるほか、DRS(Drag Reduction System)により、ベイロンのように、リアウイングがパタパタ動いて、飛行機の動翼のような働きをするらしい。

しかし、エンジンはMP4-12Cと同じ、3.8リットルV8ツインターボで、112馬力の出力向上が行われている。

うーん、ひょっとして、カーボンモノコックも共用してんじゃないかな?。画像の位置にバッテリーパックを積まなきゃいけないから、それはないかもしれないが、可能性は排除できない。

オープンタイプがリリースされるかどうかは不明だが、ドアがバタフライ式であること、公表されている画像では、ピラーからルーフにかけての造形が一体構造のように見えること、生産台数が少ないこと、レーシング仕様に改造するキットが用意されていることなどから、クーペ限定のモデルであると思う。

浮沈子が注目しているのは、このメーカーがカーボンシャシーのクルマを作っている点である。

今は、スーパーカーなど一部の高額車種に限定された生産だが、BMWのⅰ3とか、アルファ4Cなど、1千万円を切る車種にも採用されるようになってきている。

(アルファ4C)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/02/13/6720300

(鉄とアルミと炭素)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/02/03/6711185

生産技術の進歩と、需要の増大が良循環に入れば、移動体のほとんど全ての構造部材がカーボンコンポジットになることは間違いない。

21世紀の自動車技術の真の革新は、電気自動車でも燃料電池車でもなく、カーボンボディの採用に尽きると浮沈子は考えている。

マクラーレンF1が、真のスーパーカーである最大の理由もそこにある。

まあ、問題児のB787も、その点では21世紀の航空機であることは事実だ。

軽く、丈夫で、腐食とは無縁である。金属疲労の恐れはないし、耐久性も高い。

カーボンファイバー製のタンカーとか、超高層ビルディングができる可能性もある。橋梁なんかには、ぴったりだな。

鉄の文明から炭素の文明に転換する。

増大する二酸化炭素を固定して、材料にすることが出来れば一石二鳥である。

(「二酸化炭素を原料とした新規物質ー材料変換プロセスの創製」)
http://www.rist.cst.nihon-u.ac.jp/prsn/paper/p_toyama.pdf

(二酸化炭素から作るプラスチックの飛躍的改質に成功)
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2008/pr20081118/pr20081118.html

そのうち、二酸化炭素を売ってくださいという時代が来るかもしれない。

マクラーレンP1の登場を、浮沈子は、そんな視点から見ている。