聖地デビュー2013年05月12日 22:19

聖地デビュー
聖地デビュー


昨日は物騒な記事を書いたので、反省している。

浮沈子は虫も殺さぬ優男である。

まあ、どうでもいいんですが。

今日は、世間では母の日とか看護の日とかいわれているが、とっくの昔に他界した母のことを考えるよりも、朝の天気に歓喜する(罰当たりなんです・・・)。

こりゃ、行くしかないでしょ!?。

というわけで、夕べ近所のコインパーキングに停めた83タルガを引っ張り出す。

セル一発で豪快に目覚める。

しばらく暖気しないと、脈動するエンジン・・・。

こう書くと、どんなにモンスターなエンジンかと思いきや、これが絶対的にはどーってことないんだな。

200馬力そこそこで、トルクも細い。

回してなんぼのエンジンである。

で、まず向かったのは、都内某ポルシェセンター。

昨日乗って、気になったのはハンドルが左に取られること。

まあ、多少は仕方ないのだが、ブレーキを強くかけると、「グイッ」と持っていかれる。

これは危険だ。

安全にかかわることは、疎かにはできない。

プレステージで、調整しきれないこともあるだろう。精一杯やっていただいたことに、ケチをつける気はない。怪しげな持込車両を、ここまで整備していただいたことに、素直に感謝している。

後は、浮沈子の仕事である。

今週の土曜日に、朝一で持ち込むことにする。

ついでに、右のウインカーのショボイ矢印も調整してもらおう。

あとは、サイドミラーのレバースイッチのキャップか。

これについては、浮沈子に秘策がある(という程のものかあ?)。

(拡大画像 | 【特別企画】私がThinkPadを選んだ理由 第4回 7列キーとトラックポイント……)
http://news.mynavi.jp/photo/kikaku/2008/11/20/001/images/004l.jpg

あの四角柱のてっぺんにつける物は、これしかない!(赤いトラックポイントのキャップ)。

サイズが合うか、若干不安があるが、たぶんピッタリだろう。

まあいい。

点検の日程を押さえ、ついでに新型ケイマンSを拝んで、オマケのメタルカー(自動車の形をした、文鎮ですな)をゲットする(これが目当てだったんじゃないのかあ?)。

アイスコーヒーまでご馳走になった。

さて、今度こそ、聖地に向かって歩を進める。

絶好の天気の下、首都高速から東名へ。ゆるゆると3000回転位で回っている空冷ボクサー6は、面白くも何ともない。

小田厚で、少し回してみるが、4点減点の免許が足枷になって踏み切れない・・・。

行政処分の効果覿面である!。

このエンジンは、4000回転が実用最低(!)回転であることが判明した。3000回転以下では、930/64エンジンは腐った魚のような食えないエンジンである。

で、途中休憩なしで、一気に箱根ターンパイクに乗り入れる。

アメリカンバイクの集団を追い越すのに手間取ったが、前が空いたところで床まで踏み抜く。

ステアリングがコーナーの途中から重くなる。プッシュアンダーが出ているのだろう。まだ、アクセルでアンダーを抜くことが出来ないので、こじるようなハンドリングになる(ズルッ、といくのも怖いので)。

ポルシェ使いへの道は遠い・・・。

エンジンは、4000以上をキープして、軽やかなハミングを奏でる。3速オートマ状態でも結構楽しい!。

とにかく、無事に大観山に到着。

お約束のごろごろチキンカレー(1060円でアイスコーヒー付き:さっき飲んだじゃん!?)。

途中見かけた912(オレンジ色の綺麗なクルマでした)が止まっていたので、パチリ。

帰りは、椿ラインを下る。途中から自転車軍団に先行されて、のんびり運転になった。

Rの小さなコーナーは、まだ攻めきれない。ハエが止まる・・・。

湯河原からは、渋滞もなく再び小田厚へ。

当局にご迷惑をかけないように用心しながら、少しだけ踏ませていただく。

160km位のアベレージで、気持ちよく流す。ライトを煌々と点けて後方からかっとんで来るポルシェに、皆さん、快く(?)道を譲っていただいた(どーも!:浮沈子は、片手を上げて挨拶する:そう、片手運転で十分なほどの直進安定性は出ているのだ)。

しかし、うーん、やはりブレーキを踏むと左に持っていかれる。

というか、前輪の挙動が不安定になる。

これは、ポルシェのブレーキではない!。

東名で、前が空いたので、180位まで上げてから、パニックブレーキを試してみる(ABSないので、ホントのパニックの時はヤバイっす!)。

やはり、かなり激しいリアクションである。

フロントの足回りに、明らかに何らかの問題があるようだ。

しかし、直進安定性は、以前に比べて見違えるほど改善しているので、アライメントが取れていない訳ではない。データーももらってある。

そうすると、ブレーキ周りとダンパー辺りか。

駐車場に戻って、03ボクスターに乗り換える。今日から疎開である。しばらくは会えない訳だな。乗り換えると、1983年から2003年までの20年間、ポルシェがこつこつとやっていたことが、一瞬にして分かる。

20世紀のポルシェと、21世紀のポルシェ。

もう、全く別のクルマである。

乗りやすく、静かで、速い!。

新車時の値段は、半分である!!。

ボクスターは偉大だ!!!。

しかし、03ボクスターを疎開させることについては、何の抵抗もない。このクルマは、出来過ぎである。

出来過ぎていて、ツマラナイ。贅沢を言ってはいけないのだが、そういうことになる。ガサツさのない、滑らかで良く出来たクルマだ。

流して良し、飛ばして良し、開けて良し、閉めても良し。

2シーターであること以外に、欠点らしい欠点はない(ボディが多少ユルくても、全く問題ない)。

幌の耐候性も十分である。

暫しの別れ。

バスと電車を乗り継いで、再び駐車場へと戻る。

20世紀の83タルガ、今度はトップを外してオープンにする。

午後の日差しを浴びて、都内を流す。

いやはや、音がうるさい!。

ダイビングでいえば、オープンサーキット並みですな。

この勇ましい音を聞いているだけでも、戦闘モードになってしまう。

気をつけなければ・・・。

プレステージで、インプレッションを報告する。

掛田さんに、ひと回り乗ってきてもらった。ハンドルの取られは、彼も認めていた。

いわゆる直進安定性の問題ではない。

エンジンの調子が良いこと、聖地デビューを果たしたことを報告する。

夕飯を食ってから、今度は第三京浜を流す。

100km、2500回転・・・。ショボイパワーと細いトルク。何のエキサイティングもない。このクルマとエンジンにとって、ちょうど半分の世界なのだと納得する。

200km、5000回転が、本来の姿なのだ!。

日本国という檻の中に囚われた猛獣、低い設計速度の安物名ばかり高速道路の上で、周囲を震え上がらせる雄叫びを上げることもなく、死んだ振りをするしかないのか。

今日はショートコース、都筑でUターンして戻ってくる。

多摩川の料金所で前が空いた!。

待ってましたの3速フルスロットル、6千回転まで回してプラグを焼く。ハンドルは安定している。140kmでも、安心していられる。

まあ、この速度域は、このクルマにとっては単なる通過点に過ぎないしな。

しかし、コーナー手前で減速しようとブレーキを踏むと、「グイッ」と左に取られる。

どの速度域でも、同じ現象が起きている。

駐車場に戻り、今度こそエンジンの火を落とす。

静かだあ!。

うーん、早朝・深夜の暖気は、近所迷惑だなあ。

ポルシェセンターで買ったカバーを、初めてかける(アンテナは、ちゃんと引っ込みます!)。

折り目も新しい、純正のカバーは、しかし、少々安っぽい(安いんだから、仕方ないが)。

いろいろ課題はあるが、201万円の投資は成功だといえる。30年前のポルシェ930タルガは、甦った。

記念すべき、聖地デビュー。

今日が、スタートラインである。

9122013年05月12日 23:20

912
912


もう一つのRRである。

4気筒エンジンを搭載した、ポルシェ911の廉価版。

(ポルシェ・912)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BB912

今日、箱根でオレンジ色のヤツに会った(画像参照)。

「動力性能は911に及ばなかったがエンジンが軽量であったため重量配分は911よりも良好であり、そのために操縦性に関してはむしろ優れていたと言われている。」とある。

W124のベンツでも、230Eとか220Eが鼻が軽くて、通の乗るクルマと言われているのと同じようなものであろう。

「911のボディに356の最終型SC用水平対向4気筒OHV、ボアφ82.5×ストローク74mmで1,582ccの空冷エンジンを積んだものである。ただし圧縮比を9.3とし、ソレックス製φ40mmキャブレター装備により90馬力/5,800rpm、12.4kgm/3,500rpm[2]としエンジン形式も616/36型となった。トランスミッションは当初911が5速であったのに対し912では4速が標準だったが5速もオプションで選択できた。」という。

OHVにキャブレターか・・・。

1.6リットルの排気量で、90馬力というのは平凡な数値である。

浮沈子が初めて中古で買ったセリカ1600STは、100馬力位だったように記憶している。

当時、ポルシェ(911)は高嶺の花で、桁が違う値段と200km出るという動力性能が憧れだった。

912って、何km出るのだろうか。

操縦性のバランスは良くても、絶対性能は低いのだから、150kmとか、せいぜいそんなもんじゃないだろうか。

綺麗に仕上げられた、オレンジ色の塗装が素敵だ!。

912には、タルガもあったという。

1969年まで生産された。また、電子式燃料噴射装置を装着した912Eが1975年に2099台生産されたとある。

ポルシェと言えば、911。

その陰に隠れて、ひっそりと咲いた912というシリーズがあったことを、忘れたくない。