宵の明星2013年06月28日 05:01

宵の明星
宵の明星


昨日も、03ボクスターを駆り出す。

多摩川を渡る時、本物の宵の明星(金星)を右手に見ながら、夕闇迫る第三京浜を走る。

(2013年6月13日水星が東方最大離角:金星は、今、日没後に西の空低く見られます)
http://www.astroarts.co.jp/alacarte/2013/201306/0613/index-j.shtml

電光掲示板には、事故情報が出ていて、都筑の手前で通行止めになった。

二輪車の単独事故のようで、すぐに通行止めは解除された。

こういうこともあるんだ。

明日は我が身かもしれない。

都筑で一旦出てから入り直す。

さっきの反省(?)はどこへやら、合流直後に右車線に躍り出ると、○○まで踏み抜く!。

今日は、ショートコースなので、スタミナ丼はお預け。

その分、軽やかに加速する(んなわきゃ、ないじゃん!)。

あっという間に料金所。

で、恒例のフル加速(今日のお相手は、BMWでした!)。

安全安心の減速、滑らかなコーナーリングで右コーナーをクリアして信号待ち。プレステージの前を通過するとき、店の前に出ていた掛田さんに目で挨拶(気付いてました?)。

本日も、宵の明星(03ボクスター)は、健在である。

金星といえば、「あかつき」という惑星探査機がある。

2010年12月に軌道投入に失敗してから、トレースしていなかったのだが、今日、気になって久々にページを追った。

(金星探査機 あかつき)
http://www.stp.isas.jaxa.jp/venus/index.html

2015年11月に、金星周回軌道への再投入を予定している。

軌道マニューバ用のエンジン(OME)が想定の9分の1程度の推力しか得られないことが判明し、その2液混合燃料を投棄して軽量化の後に、姿勢制御エンジン(1液式)を複数回使用して軌道修正を行った。

惑星間空間を漂う想定外の状況になっている。

機器の運用寿命を考えると、一刻も早い金星周回軌道への再投入が望まれる。

(あかつき (探査機):その後)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%8B%E3%81%A4%E3%81%8D_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F)#.E3.81.9D.E3.81.AE.E5.BE.8C

アポロ13号の事故を思い出す。

(アポロ13号)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD13%E5%8F%B7

飛行主任のジーン・クランツは、後のインタビューの際に、当時を思い出したのか、思わず涙ぐんでいた。

以前、テレビで放映されたドキュメンタリーを見て、浮沈子は胸が熱くなった(映画とは、全く違います)。

どれ程のストレスがあったのだろう。仲間を助けたいという思いだけが、支え続けたのかもしれない。

「月面着陸という目的は達成できなかったものの、爆発が発生したのが月に向かう途中のことで、着陸船の物資が手つかずの状態だったのは不幸中の幸いであった。もし着陸船を切り離した後に爆発が起こっていたら、飛行士たちが助かる見込みはまずなかった。」

「また皮肉なことだが、飛行士たちの命は故障によって救われたと言ってもよい。発射からおよそ46時間40分後、第2酸素タンクの残量表示は内部の絶縁体の損傷により、100%を切る値を示していた。故障の原因を探るため、飛行士は爆発の原因となった低温タンク攪拌の操作をしたのだが、この操作は本来の予定では月面着陸の後に行なわれるものであった。」

成功した失敗とも呼ばれるこの事故では、多くのことが試された。

世界中が、あらゆる垣根を越えて、この事故の対応に当った。

ある者は祈り、ある者は改善を検討し、ある者は現場で事に当った。

今、「あかつき」は、まさにそのような状況にある。

金星周回軌道再投入の際に、残存している燃料や機体の損傷状況、経年劣化によって失われた機能や耐久性、その他諸々の条件をクリアして、観測に入れるのかどうか。

2年半後に、それは明らかになる。

画像は、中間赤外カメラLIRによる金星夜面雲頂高度領域の温度分布(2010年12月9日撮影)である。

60万キロほど離れたところから撮影された。探査機による中間赤外画像のスナップショットはこれが史上初めてだそうだ。

幸い、今のところ、5つあるカメラは健全なようだ。

今後の健闘に期待したい。

ところで、金星は、ちょっと変わった惑星である。

(金星)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E6%98%9F

「金星の自転は非常にゆっくりなもの(自転と公転の回転の向きが逆なので金星の1日はおよそ地球の117日)であるが、熱による対流と大気の慣性運動のため、昼でも夜でも地表の温度にそれほどの差はない。」

「金星の赤道傾斜角は178度である。即ち、金星は自転軸がほぼ完全に倒立しているため、他の惑星と逆方向に自転していることになる。地球など金星以外の惑星では太陽が東から昇り西に沈むが、金星では西から昇って東に沈む。金星の1日は金星のほぼ半年である。金星の自転がなぜ逆回転をしているのかはわかっていないが、おそらく大きな星との衝突の結果と考えられている。また、逆算すると金星の赤道傾斜角は、2度ぐらいしか傾いておらず、自転軸が倒立しているとは言え、軌道面に対してほぼ垂直になっていることになる。このため、地球などに見られるような、気象現象の季節変化はほとんどないと推測されている。」

「金星の自転は、地球との会合周期とシンクロしており、最接近の際に地球からはいつも金星の同じ側しか見ることができない(会合周期は金星の5.001日にあたる)。これが潮汐力の共振によるものなのか、単なる偶然の一致なのかについてもよくわかっていない。」

金星については、このブログでも何度か取り上げている。

(金星行く?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/04/24/6423759

(金星食)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/08/14/6541033

(HZ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2011/11/26/6218005

太陽系のハビタブル・ゾーンに入っていた地球と、入り損ねた金星。

厳しい地表環境のために、長時間の観測は困難で、軟着陸に成功したとしても、ベネラ13号の127分間というのが、最長のようだ。

(ベネラ13号)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%8D%E3%83%A913%E5%8F%B7

「あかつき」は、金星の気象観測衛星(「ひまわり」ですな)として開発された。

金星の天気予報は、常に曇りであると、以前のブログで書いているが、それは地表の話である。

金星に人類が行くとすれば、分厚い雲の中、硫酸の雨が降る世界だ。

ま、どっちにしても、「曇り、ところにより雨でしょう!。」