ターボタイロッド2013年07月16日 02:37

ターボタイロッド
ターボタイロッド


タイロッドのギア側の取り付け部分が、90度回転して取り付けられており、ジョイントフォークが正常に稼動せず、変形していたことについては、前に書いた。

前後には動くが、上下には動かず、フロントサスペンションに追従できずに妙なアライメントを与えてしまい、特に、ブレーキによるフロトサスのダイブの際には、動かない右側が突っ張ってしまって、ハンドルが左に取られるという現象を起こしていた。

ジョイントフォークは、過大な力が加わって、変形していたんだという(かわいそうに・・・)。中国経由で部品が届くには、3週間くらいかかるというので、少し、調べてみようと思ってネットを徘徊すると、こんな情報が溢れているのに気がついた。

(どうしてターボタイロッド?)
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/702843/blog/18863996/

「ポルシェ・カレラ3.2(930)のタイロッドのラックギヤ側はラバーブッシュ式だが、ターボ車用のタイロッドはボールジョイント式になっているため、ターボ車用のタイロッドを装着するとステアリングの応答性とジョイントの耐久性が良くなるといわれており、交換するのが定番になっている。」

浮沈子の83タルガは、カレラボディじゃないし、関係ないや・・・とイジケテいたら、こんな記事も!。

(911タイロッド交換)
http://blogs.yahoo.co.jp/narayossy/27012432.html

「取り付け後、早速走ってみると・・・結構良い感じです。ステアリングのダイレクト感が増しました!」

「ただし・・・町乗り中心の人はハンドリングがシャープになるので、ステアリングカラー同様にブッシュ付きのノーマルタイロッドの方が楽かも知れません。」

「ま、好みの問題かな?」

この方、ナローです!。

で、多少遊びのあるラバーブッシュ入りタイロッドに比べて、剛性ガチガチ遊びの余地のないピロボールで接合された、ターボ用のタイロッドは、図の番号では13Aということになる。

純正でいいや。

とりあえず、純正の走りを極めて、何か不満が出てきたら、対策を考えよう。

ブレーキも、エンジンも、足回りも、30年前にポルシェが想定した走りを取り戻さなければその先に行くことはできない。

ラバーブッシュで緩く逃がしている力が、ピロボール越しにノンサーボのハンドルにダイレクトにかかったときの反力を考えると、ちょっと躊躇する。

レーシングサーキットでも通うようになったら、足回りも含めてトータルで考えてもいいんだが、所詮はタルガである。

屋根取って、風切って走ってナンボのクルマである。ハンドルの応答がリニアであることに越したことはないが、ノンターボのハンドリングにそのリニアさを与えなかった設計者の意図があったはずだ。

そう、ポルシェって、一応、高級車なんだよね。

それは、安楽とか、ゴテゴテ付いてるとか、そういう高級さではなく、しっかりとした性能を与えられたしかるべきクルマとしての扱いを受けることができる、という高級さ。

レーシングカーではなく、ロードカーとして、神経質にならずに、流すところは流して運転できる(200kmでも)というコンセプトの元に作られているはずの機械なわけで、どこからどこまでがかっちりしていて、ここからは少し緩めにして、手に触れる操作系の感触はこんな感じ・・・、みたいに、タイヤやオイルやブッシュ(ゴム)の容量や反力を人間が試しながら決定していったに違いない。

このクルマでホテルに乗りつけて、ドアマンに預ける時も、変に気を使ったりせずに、普通に預けられる車であるためには、やはり、ピロボールじゃないでしょう?。

え?、そんなの関係ない?。

乗り心地とか、ハンドルのジェントルさとか、ポルシェ乗りがそんなこと言ってちゃダメ!。

とすれば、メーカーとしては、コストとメンテナンスの問題で選択しなかったのではないか。

30年経って、部品交換するなら、素直にピロボールにしておくのが正解だろう。

「国産車・外車を問わず、ほとんどの車ではタイロッドのラックギヤ側はボールジョイント式になっており、ターボ車用のタイロッド(ターボタイロッド)は別に珍しいものでもなく、当たり前の構造だ。」

「では何故ポルシェ911は1965年の初期段階から1994年の964までタイロッドがボールジョイント式ではなくラバーブッシュ式なのだろうか。」

「何か理由があってラバーブッシュ式のタイロッドになっているような気がするのだが、何故だろう。」

「ターボ車のみにボールジョイント式のタイロッドがついている理由も知りたいものだ。」

高級車というなら、ターボ車のほうが、遥かに高級である(値段が高い!)。

ハンドルからの反力の伝達をマイルドにするのが目的なら、ターボこそ、ブッシュにすべきであろう。

単にコストの問題だったというのが正解のような気がする。

ポルシェは、結構保守的な面もあり、先進技術の採用に熱心な反面、確立した技術を置き換えるときは、明確なメリット(時にはコストの削減も含めて)と、確実な性能の担保があって初めて次のステップに踏み出す。

空冷エンジンや、リアエンジン形式、トーションバー、4WD、ターボなどもそういった考え方の中で、置き換えられたり採用されたりしてきた。

他社が積極的に取り入れているシステムで、ポルシェが頑なに拒んでいるのが電動ハードトップである。

ボクスターや、カブリオレなどのオープンモデルには、昔懐かしい幌が使われている(ボクスタースパイダーなんて、「布」ですもん。タルガは、スライドガラスになっちゃいましたが)。

もっとも、その中にはアルミニウムの天井板と、軽量なマグネシウムの骨があって、結構しっかりしているのだが。

まあいい。

83タルガの今回の修理は、ブレーキング時の不振な挙動の原因と、その対策がメインである。

シャープなハンドリングを911に求めるためのステップは、次の課題に残しておこう。