トヨタの不安 ― 2013年10月20日 11:25
トヨタの不安
(トヨタの自動運転車に乗ってみた 初心者でも首都高安心
とっさの判断、人より速く)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO60974400R11C13A0XX1000/?df=2
この記事を読んで、トヨタの不安を感じないわけにはいかない。
「主なメーカーの自動運転支援システムの特徴」
これを、浮沈子流に解読すると、こうなる。
「トヨタ自動車
カメラやセンサーに加え、車同士の「車車間通信」や、信号、道路標識と車との「路車間通信」などで実現する」
→車車間通信や路車間通信などの外的要素が整わない限り、実現は不可能。しかも、完全自動運転は未来永劫やる気はない。
「ホンダ
カメラやセンサーに加え、歩行者のスマートフォンに組み込んだ専用ソフトとの「歩車間通信」などを利用し実現」
→技術的にはこれからで、できるかどうかは分からないが、他社に遅れは取りたくない。外的要素に依存して、アドバンテージを付けたいが、話題づくりがせいぜいで、具体的なロードマップは全く提示できない。
「日産自動車
カメラ、レーザー、センサーのみで周囲の状況を判断し自動で走行する」
→既に実車は完成しており、法的問題とコスト削減が課題。2020年に市販を宣言しており、鼻息は荒いが、路上での実験走行の積み重ねが必要で、日本では見通しなし。
首都高速における実験についても、前のクルマの無線装置に頼るしか手が無かったわけで、そのクルマは人間が運転しているわけだ。
手放しできるのは、後続車だけ。
しかも、合流とか、救急車が来たときは、ハンドルを操作しなければならない。
誤って、追従運転中にハンドルに触れてコースを逸脱することを防ぐ術はない。
ハンドルが、物理的に前輪と繋がっていて、そのリンクを解除することが出来ないからだ。
自動運転なんて、夢のまた夢である。
まあ、やりようがないわけではない。
ハンドルのステアリングホイールの根元(ボスとかいうのかな)で、電磁的にロックしたり切り離したりする方法はある。
実際に開発されているのかは知らないが、原理的にはできるだろう。
ホンダについては、開発力はあるものの、これから取り掛かるんじゃあ、出遅れもいいところだ。
スマホとの連携は、あくまでもアイデアなので、そのままの構想で実現するかどうかは怪しい。
信頼性の問題もあり、あくまでも補助的なものに過ぎない。
ゼロからのスタートである。
一発逆転があるとすれば、グーグルからOSを買い取って、実装するというところだろう。
50万キロ無事故無違反なら、普通のドライバーより余程安全である。
明日からでも、全てのクルマに搭載してOKということだろう。
これなら、規制当局もイヤとはいえまい。
人間のドライバーに免許証くれてやるより、確実に事故は減る。
違反をしなくなるので、反則金が稼げなくなるというデメリット(?)はあるが、交通警察官の首を切れば済むことだ。
その話が現実味を帯びているのが、日産である。
GMも、導入に目途をつけたらしい。
2020年というのは、もう目の前である。
世界企業が市販を宣言するということは、技術的なボトルネックは既にないということだ。
トヨタは、取り残されているのである。
先行車や道路側のインフラがなければ、追従運転すら出来ず、「走行時の衝突軽減ブレーキ搭載を義務付ける動き」に付いて行くのがせいぜいというところだろう。
しかも、先進国の自動車需要は頭打ちで、新興国には、先行車が付けてくれる無線や、道路インフラに投資する金はない。
市場が生まれないのだ。
自動運転が急遽脚光を浴びた背景は、インフラに頼らずに、単独での自動運転技術が可能になってきたからである。
その時代背景に背を向けて、インフラに頼ろうとする姿勢は、完全な方向違いである。
社長を代えるしかないな。
やはり、創業家上がりのぼんぼんでは、生き馬の目を抜く競争には勝てないのだ。
「「究極の安全技術」自動運転でも全方位で開発できるのはトヨタ自動車など大手だけ。異業種を巻き込んだ成長産業への期待の一方、自動車業界に新たな再編を呼ぶ可能性もある。」
しかし、トヨタ自身が開発する気がないのなら、何も出来ない。
ヘタをすると、トヨタ自身が、再編の対象になる可能性がある。
今からでも遅くはない、完全自動運転の本格的な開発に、ハンドルを切るべきだ。
車車間通信について、気になったことを一つ。
通信しあっている2台のクルマの間には、当然、割り込んでくるクルマがあるだろう。
そのクルマが、車車間通信の設備を持っているとは限らない。
当初通信していた先行車との連動は、無効になってしまう。
なぜなら、追突を防止しなければならないのは、直前のクルマだからだ。
1台でも割り込まれれば、ただの衝突軽減ブレーキシステムになってしまうのだ。
こんな中途半端な仕掛けをデモンストレーションするということは、現場レベルでは、相当の危機感があるのだろう。
技術者レベルでは、「ウチの社長は、何言ってんだ!?」という声が上がっているに違いない。
(運転の自由)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/06/26/6877030
うん、この記事は、我ながら良く書けている(グーグルの自動運転の距離が100万キロというのは、間違いだが)。
自動運転を全方位で開発する力を是非、フルに発揮して、完全自動運転自動車の2020年発売に挑戦して欲しい。
関係官庁も、トヨタが動けば、動かざるを得ない。
それとも、自社の開発の遅れを隠すために、関係官庁と一緒になって、他社に嫌がらせしようとでもいうのだろうか。
トヨタは、そんなチンケな会社ではないと、浮沈子は信じている。
(360度の視界:オマケ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/06/23/6874772
(トヨタの自動運転車に乗ってみた 初心者でも首都高安心
とっさの判断、人より速く)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO60974400R11C13A0XX1000/?df=2
この記事を読んで、トヨタの不安を感じないわけにはいかない。
「主なメーカーの自動運転支援システムの特徴」
これを、浮沈子流に解読すると、こうなる。
「トヨタ自動車
カメラやセンサーに加え、車同士の「車車間通信」や、信号、道路標識と車との「路車間通信」などで実現する」
→車車間通信や路車間通信などの外的要素が整わない限り、実現は不可能。しかも、完全自動運転は未来永劫やる気はない。
「ホンダ
カメラやセンサーに加え、歩行者のスマートフォンに組み込んだ専用ソフトとの「歩車間通信」などを利用し実現」
→技術的にはこれからで、できるかどうかは分からないが、他社に遅れは取りたくない。外的要素に依存して、アドバンテージを付けたいが、話題づくりがせいぜいで、具体的なロードマップは全く提示できない。
「日産自動車
カメラ、レーザー、センサーのみで周囲の状況を判断し自動で走行する」
→既に実車は完成しており、法的問題とコスト削減が課題。2020年に市販を宣言しており、鼻息は荒いが、路上での実験走行の積み重ねが必要で、日本では見通しなし。
首都高速における実験についても、前のクルマの無線装置に頼るしか手が無かったわけで、そのクルマは人間が運転しているわけだ。
手放しできるのは、後続車だけ。
しかも、合流とか、救急車が来たときは、ハンドルを操作しなければならない。
誤って、追従運転中にハンドルに触れてコースを逸脱することを防ぐ術はない。
ハンドルが、物理的に前輪と繋がっていて、そのリンクを解除することが出来ないからだ。
自動運転なんて、夢のまた夢である。
まあ、やりようがないわけではない。
ハンドルのステアリングホイールの根元(ボスとかいうのかな)で、電磁的にロックしたり切り離したりする方法はある。
実際に開発されているのかは知らないが、原理的にはできるだろう。
ホンダについては、開発力はあるものの、これから取り掛かるんじゃあ、出遅れもいいところだ。
スマホとの連携は、あくまでもアイデアなので、そのままの構想で実現するかどうかは怪しい。
信頼性の問題もあり、あくまでも補助的なものに過ぎない。
ゼロからのスタートである。
一発逆転があるとすれば、グーグルからOSを買い取って、実装するというところだろう。
50万キロ無事故無違反なら、普通のドライバーより余程安全である。
明日からでも、全てのクルマに搭載してOKということだろう。
これなら、規制当局もイヤとはいえまい。
人間のドライバーに免許証くれてやるより、確実に事故は減る。
違反をしなくなるので、反則金が稼げなくなるというデメリット(?)はあるが、交通警察官の首を切れば済むことだ。
その話が現実味を帯びているのが、日産である。
GMも、導入に目途をつけたらしい。
2020年というのは、もう目の前である。
世界企業が市販を宣言するということは、技術的なボトルネックは既にないということだ。
トヨタは、取り残されているのである。
先行車や道路側のインフラがなければ、追従運転すら出来ず、「走行時の衝突軽減ブレーキ搭載を義務付ける動き」に付いて行くのがせいぜいというところだろう。
しかも、先進国の自動車需要は頭打ちで、新興国には、先行車が付けてくれる無線や、道路インフラに投資する金はない。
市場が生まれないのだ。
自動運転が急遽脚光を浴びた背景は、インフラに頼らずに、単独での自動運転技術が可能になってきたからである。
その時代背景に背を向けて、インフラに頼ろうとする姿勢は、完全な方向違いである。
社長を代えるしかないな。
やはり、創業家上がりのぼんぼんでは、生き馬の目を抜く競争には勝てないのだ。
「「究極の安全技術」自動運転でも全方位で開発できるのはトヨタ自動車など大手だけ。異業種を巻き込んだ成長産業への期待の一方、自動車業界に新たな再編を呼ぶ可能性もある。」
しかし、トヨタ自身が開発する気がないのなら、何も出来ない。
ヘタをすると、トヨタ自身が、再編の対象になる可能性がある。
今からでも遅くはない、完全自動運転の本格的な開発に、ハンドルを切るべきだ。
車車間通信について、気になったことを一つ。
通信しあっている2台のクルマの間には、当然、割り込んでくるクルマがあるだろう。
そのクルマが、車車間通信の設備を持っているとは限らない。
当初通信していた先行車との連動は、無効になってしまう。
なぜなら、追突を防止しなければならないのは、直前のクルマだからだ。
1台でも割り込まれれば、ただの衝突軽減ブレーキシステムになってしまうのだ。
こんな中途半端な仕掛けをデモンストレーションするということは、現場レベルでは、相当の危機感があるのだろう。
技術者レベルでは、「ウチの社長は、何言ってんだ!?」という声が上がっているに違いない。
(運転の自由)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/06/26/6877030
うん、この記事は、我ながら良く書けている(グーグルの自動運転の距離が100万キロというのは、間違いだが)。
自動運転を全方位で開発する力を是非、フルに発揮して、完全自動運転自動車の2020年発売に挑戦して欲しい。
関係官庁も、トヨタが動けば、動かざるを得ない。
それとも、自社の開発の遅れを隠すために、関係官庁と一緒になって、他社に嫌がらせしようとでもいうのだろうか。
トヨタは、そんなチンケな会社ではないと、浮沈子は信じている。
(360度の視界:オマケ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/06/23/6874772
無人車との共存 ― 2013年10月20日 15:31
無人車との共存
古い話だが、ニュータイプという言葉が流行ったことがあった。
(ニュータイプ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97
「ニュータイプの概念の本質
ニュータイプの概念の本質は宇宙空間で生活するようになった人類が、それに対応するために進化していったものであるとされている。元々はジオン・ズム・ダイクンが提唱した概念の一つであり、宇宙という広大な生活圏を手に入れた人類は洞察力、認識能力が拡大し、肉体的、精神的にあらゆる物事を理解することができ、それが全人類に広がった時にかつてなしえなかった相互理解が可能となる、という主旨であった。」
まあ、元々はガンダムネタである。
転じて、オジサンには理解し難い感性や価値観を持った現代の若者たち、といったニュアンスで使われていた。
実際は、そう言っているオジサンたちこそ、かつてのニュータイプであったし、自分たちがアンファン・テリブルであったとの自覚もない。
(アンファンテリブル)
http://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%96%E3%83%AB
ま、ちょっとニュアンスは違うんですが。
今で言えば、パソコンやケータイ(スマホ)を、器用な指先で撫で回し、対人コミュニケーションをメールやチャットで行うことに、何の抵抗もなく、自動車なんかに興味はなくて、スマホのネットゲームさえクリアできれば、その日はシアワセな気分で過ごせる変な輩といったところか。
そんな連中と付き合うのは簡単である。
コミュニケーションは、最小限にして、距離を置けばいいのだ。
外交手順が原義である、プロトコールを遵守するに限る。
所詮、腹を割った話など、通じっこないんだから、初めから期待しないのが良い。
その代わり、明文化されたルール、契約、規則、マニュアル、隠し機能、ボーナス兵器、ジャンプ、ステップアップなどには、対応している・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
オジサンから見ると、何が面白いんだかさっぱり分からないが、向こうもそう思っているんだろう。
わけは分からなくても、一定のルールで付き合うことは、双方にその能力がある限り、そして、双方にメリットがある限り、可能ではあるのだ。
相手が、宇宙人であろうが、イルカであろうが、ロボットであろうが、無人車であろうが。
そう、今日、いろいろ自動運転車について調べていたら、わりと早い時期に我々の交通社会に出現するかもしれないと思うようになってきた。
自動運転なんて、500Eのクルーズコントロールしか縁がないが、これはこれで便利であり、高速道路上で使用することも多い。
もっと高度な形で行われるようになれば、使用する人も増えるだろうし、それが、省エネやエコに繋がるならば結構なことだ。
そうすると、たとえば、フリート走行している車列に割り込んだり、その直前や直後にうろちょろして、自動運転の流れを乱すようなことは、厳に慎むべきだろうし、無理な追越をかけたりすれば、こちらが危険に晒される場合があるかもしれない。
自動運転と手動運転(ていうのかあ?)の混在における、明示的なルール、プロトコールが必要であると思い至ったわけである。
もとより、自動運転といえども、物理の法則を無視して成立するわけではないので、直前の事故や、フリートを組んでいるクルマの故障には、対応できない。
車車間通信を行っている場合は、ノイズ等による通信不良もあり得る。
わざとジャミングして、事故を誘発させようとするケシカランやつが出てこないとも限らない。
割り込みだって、わざわざ狭い車間を狙ってトライすることだってあるだろう。
そんなことをしたって、何の得にもならないし、安全運転義務違反で取締りの対象になるかもしれない。
そうならそうで、早い時期から明示的なルールが必要になる。
トヨタは、2010年代半ばには、フリート走行機能を市場に出すと公言しているのだから、早ければ来年には発表してくるに違いない。
お役所の手続きには、一定の時間がかかるので、そこんところは、急がれるところだ。
何台までのフリート走行を認めるのか、車間距離はどうなるのか、そこから離脱したり、合流したりする時にはどうするのか、高速道路における車線は限定されるのか、合流車がある時や、工事中、事故発生時の対応はどうなるのか。
車線規制などで、交互に合流したりするときは、ちゃんとルールを守ってくれるのか、ドライバーが居眠りしちゃったときは、ちゃんと起こしてくれるのか・・・。
トヨタのは、自動運転ではないということなので、最終的にはドライバーの責任になるのだろうが、解決しなければならない問題は多いだろう。
機能に対するドライバーの誤解や、思い込み、勘違い、とっさの判断を誤って、危険側に操作してしまうことへの防止など、課題山積である。
新しいクルマと、ドライバーとの関係を築かなくてはならない。
クルマもニュータイプなのか。
オールドタイプのドライバーは、どうしたらいいのか。
目が霞み、反射神経や、運動神経が衰えて、自動車の運転がおぼつかなくなり、免許返上の歳になるころには、完全自動運転車しか乗ることが出来なくなるわけで、その頃までには、是非とも完成していて欲しいものだ。
古い話だが、ニュータイプという言葉が流行ったことがあった。
(ニュータイプ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97
「ニュータイプの概念の本質
ニュータイプの概念の本質は宇宙空間で生活するようになった人類が、それに対応するために進化していったものであるとされている。元々はジオン・ズム・ダイクンが提唱した概念の一つであり、宇宙という広大な生活圏を手に入れた人類は洞察力、認識能力が拡大し、肉体的、精神的にあらゆる物事を理解することができ、それが全人類に広がった時にかつてなしえなかった相互理解が可能となる、という主旨であった。」
まあ、元々はガンダムネタである。
転じて、オジサンには理解し難い感性や価値観を持った現代の若者たち、といったニュアンスで使われていた。
実際は、そう言っているオジサンたちこそ、かつてのニュータイプであったし、自分たちがアンファン・テリブルであったとの自覚もない。
(アンファンテリブル)
http://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%96%E3%83%AB
ま、ちょっとニュアンスは違うんですが。
今で言えば、パソコンやケータイ(スマホ)を、器用な指先で撫で回し、対人コミュニケーションをメールやチャットで行うことに、何の抵抗もなく、自動車なんかに興味はなくて、スマホのネットゲームさえクリアできれば、その日はシアワセな気分で過ごせる変な輩といったところか。
そんな連中と付き合うのは簡単である。
コミュニケーションは、最小限にして、距離を置けばいいのだ。
外交手順が原義である、プロトコールを遵守するに限る。
所詮、腹を割った話など、通じっこないんだから、初めから期待しないのが良い。
その代わり、明文化されたルール、契約、規則、マニュアル、隠し機能、ボーナス兵器、ジャンプ、ステップアップなどには、対応している・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
オジサンから見ると、何が面白いんだかさっぱり分からないが、向こうもそう思っているんだろう。
わけは分からなくても、一定のルールで付き合うことは、双方にその能力がある限り、そして、双方にメリットがある限り、可能ではあるのだ。
相手が、宇宙人であろうが、イルカであろうが、ロボットであろうが、無人車であろうが。
そう、今日、いろいろ自動運転車について調べていたら、わりと早い時期に我々の交通社会に出現するかもしれないと思うようになってきた。
自動運転なんて、500Eのクルーズコントロールしか縁がないが、これはこれで便利であり、高速道路上で使用することも多い。
もっと高度な形で行われるようになれば、使用する人も増えるだろうし、それが、省エネやエコに繋がるならば結構なことだ。
そうすると、たとえば、フリート走行している車列に割り込んだり、その直前や直後にうろちょろして、自動運転の流れを乱すようなことは、厳に慎むべきだろうし、無理な追越をかけたりすれば、こちらが危険に晒される場合があるかもしれない。
自動運転と手動運転(ていうのかあ?)の混在における、明示的なルール、プロトコールが必要であると思い至ったわけである。
もとより、自動運転といえども、物理の法則を無視して成立するわけではないので、直前の事故や、フリートを組んでいるクルマの故障には、対応できない。
車車間通信を行っている場合は、ノイズ等による通信不良もあり得る。
わざとジャミングして、事故を誘発させようとするケシカランやつが出てこないとも限らない。
割り込みだって、わざわざ狭い車間を狙ってトライすることだってあるだろう。
そんなことをしたって、何の得にもならないし、安全運転義務違反で取締りの対象になるかもしれない。
そうならそうで、早い時期から明示的なルールが必要になる。
トヨタは、2010年代半ばには、フリート走行機能を市場に出すと公言しているのだから、早ければ来年には発表してくるに違いない。
お役所の手続きには、一定の時間がかかるので、そこんところは、急がれるところだ。
何台までのフリート走行を認めるのか、車間距離はどうなるのか、そこから離脱したり、合流したりする時にはどうするのか、高速道路における車線は限定されるのか、合流車がある時や、工事中、事故発生時の対応はどうなるのか。
車線規制などで、交互に合流したりするときは、ちゃんとルールを守ってくれるのか、ドライバーが居眠りしちゃったときは、ちゃんと起こしてくれるのか・・・。
トヨタのは、自動運転ではないということなので、最終的にはドライバーの責任になるのだろうが、解決しなければならない問題は多いだろう。
機能に対するドライバーの誤解や、思い込み、勘違い、とっさの判断を誤って、危険側に操作してしまうことへの防止など、課題山積である。
新しいクルマと、ドライバーとの関係を築かなくてはならない。
クルマもニュータイプなのか。
オールドタイプのドライバーは、どうしたらいいのか。
目が霞み、反射神経や、運動神経が衰えて、自動車の運転がおぼつかなくなり、免許返上の歳になるころには、完全自動運転車しか乗ることが出来なくなるわけで、その頃までには、是非とも完成していて欲しいものだ。
怪しい影 ― 2013年10月20日 17:10
怪しい影(DQネタではありません)
どうやら、台風27号(フランシスコ(FRANCISCO))が、近付いているようだ(画像参照)。
「台風27号 2013年10月20日 15時0分現在
名称:フランシスコ(FRANCISCO)
中心気圧:925hPa
大きさ:---
中心位置:北緯 18度20分 東経 137度20分
強さ:非常に強い
存在地域:フィリピンの東
中心付近の最大風速:50m/s
最大瞬間風速:70m/s
方向・速さ:北西に15km/h」
フランシスコというのは、現ローマ教皇である。
(清貧)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/03/17/6748515
イタリア式の発音だと、フランチェスコになる。
(台風の番号と名前)
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html
41番目、米国の命名である(男性の名)。
昨日、今日と気分が優れず、寝たり起きたりを繰り返しているが、低気圧のせいであることは間違いない。
「2013年10月20日 東京(トウキョウ)
北緯: 35 度 41.4 分 東経: 139 度 45.6 分 標高: 6 m
時刻 気温 降水量 風向 風速 湿度 気圧
1 14.7 0.5 北北西 4.6 92 1026.0
2 14.5 1.0 北北西 4.0 93 1025.0
3 14.7 0.0 北北西 4.1 92 1024.3
4 14.8 0.0 北北西 3.8 91 1024.0
5 15.0 0.0 北北西 4.1 89 1023.6
6 15.2 0.0 北北西 2.9 88 1023.7
7 15.6 0.0 北北西 4.2 85 1023.2
8 15.2 2.0 北北西 4.5 90 1023.1
9 15.1 2.0 北北西 3.7 91 1022.5
10 15.3 4.0 北北西 5.2 93 1021.8
11 15.3 5.5 北北西 6.2 92 1020.4
12 14.5 12.0 北北西 4.8 92 1019.1
13 14.3 14.0 北北西 5.0 93 1018.1
14 14.6 4.5 北北西 3.7 91 1017.1
15 14.8 1.5 北北西 4.9 92 1015.7
16 15.1 0.0 北北西 5.1 93 1015.4」
ほらね、ほぼ一貫して低下している。
こういうときは、直ぐに分かるんだ。
そうはいっても、絶対的に低いわけじゃあない。
気圧と体調、精神状態の関係は、変位及びその速度との相関があるような気がしている(個人的な感覚です)。
まあいい。
お天気ばかりは、どうしようもない。
台風26号で被害に会った伊豆大島では、27人が死亡、21人が行方不明のままだ。
今日は捜索が中止されている。
二次災害の発生を恐れた措置という。
既に、大雨が降っているとのことで、緩んだ地盤の崩壊が進む恐れもある。
大島は、三原山の溶岩の上に、火山灰が積もって出来た土壌である。
透水性の高い火山灰と、水を通しにくい溶岩の境目に、滑りやすい境界層が出来て、表層が一気に崩れるらしい。
それは、火山性の島嶼における地滑り災害の典型的なものだろう。
島を廻ると、あちこちで道路や崖の工事をしている箇所を見ることが出来る。
玄武岩質とはいえ、波や風雨に削られた斜面は、急峻になって崩壊を繰り返す。
人間がいくら手を入れても、その崩壊を完全に食い止めることは出来ない。
元町は、港があることから、集落としては最も大きい。
公共機関も大部分はこの地域に集中している。
集落の拡大と共に、斜面の上の方に上の方にと、住居が市街地が拡大していったのかもしれない(詳しくは知りません)。
島の自然は、災害という形で、厳しい面を見せる。
遮るもののない海から吹きつける風や、押し寄せる波だけではなく、火山の噴火や、今回の土石流など、足元の厳しさもある。
そして、船便に頼る物資。
海が荒れれば、それさえ滞る。
浮沈子は、南の島に憧れた時期があった(今も、多少は・・・)。
ダイビング三昧で、三食昼寝付きの生活に惹かれた。
しかし、その生活には、裏もあるわけだな。
ニュースによれば、台風27号は、23日にも、日本に接近する。
(27号は猛烈な台風に 23日にも日本に近づく恐れ)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131019/dst13101917270020-n1.htm
(台風27号に備え、都が災害即応対策本部を設置)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131019/dst13101900160001-n1.htm
(台風27号:「猛烈な」強さに 24日以降伊豆大島接近も)
http://mainichi.jp/select/news/20131020k0000m040100000c.html
毎日新聞の画像は、26号と27号の進路を重ねて表示しているが、酷似したコースを辿ると予想されている。
もちろん、日本付近の気圧配置や、偏西風のコースや強さに影響を受けるため、今後の進路は予断を許さない。
天気図を見ると、日本列島の北側には、高気圧の壁が出来ており、進路を遮っている。
うまく偏西風に乗って、東に流されてくれればいいのだが。
気分が滅入る中、台風の進路に目が離せない週明けになりそうだ。
どうやら、台風27号(フランシスコ(FRANCISCO))が、近付いているようだ(画像参照)。
「台風27号 2013年10月20日 15時0分現在
名称:フランシスコ(FRANCISCO)
中心気圧:925hPa
大きさ:---
中心位置:北緯 18度20分 東経 137度20分
強さ:非常に強い
存在地域:フィリピンの東
中心付近の最大風速:50m/s
最大瞬間風速:70m/s
方向・速さ:北西に15km/h」
フランシスコというのは、現ローマ教皇である。
(清貧)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/03/17/6748515
イタリア式の発音だと、フランチェスコになる。
(台風の番号と名前)
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html
41番目、米国の命名である(男性の名)。
昨日、今日と気分が優れず、寝たり起きたりを繰り返しているが、低気圧のせいであることは間違いない。
「2013年10月20日 東京(トウキョウ)
北緯: 35 度 41.4 分 東経: 139 度 45.6 分 標高: 6 m
時刻 気温 降水量 風向 風速 湿度 気圧
1 14.7 0.5 北北西 4.6 92 1026.0
2 14.5 1.0 北北西 4.0 93 1025.0
3 14.7 0.0 北北西 4.1 92 1024.3
4 14.8 0.0 北北西 3.8 91 1024.0
5 15.0 0.0 北北西 4.1 89 1023.6
6 15.2 0.0 北北西 2.9 88 1023.7
7 15.6 0.0 北北西 4.2 85 1023.2
8 15.2 2.0 北北西 4.5 90 1023.1
9 15.1 2.0 北北西 3.7 91 1022.5
10 15.3 4.0 北北西 5.2 93 1021.8
11 15.3 5.5 北北西 6.2 92 1020.4
12 14.5 12.0 北北西 4.8 92 1019.1
13 14.3 14.0 北北西 5.0 93 1018.1
14 14.6 4.5 北北西 3.7 91 1017.1
15 14.8 1.5 北北西 4.9 92 1015.7
16 15.1 0.0 北北西 5.1 93 1015.4」
ほらね、ほぼ一貫して低下している。
こういうときは、直ぐに分かるんだ。
そうはいっても、絶対的に低いわけじゃあない。
気圧と体調、精神状態の関係は、変位及びその速度との相関があるような気がしている(個人的な感覚です)。
まあいい。
お天気ばかりは、どうしようもない。
台風26号で被害に会った伊豆大島では、27人が死亡、21人が行方不明のままだ。
今日は捜索が中止されている。
二次災害の発生を恐れた措置という。
既に、大雨が降っているとのことで、緩んだ地盤の崩壊が進む恐れもある。
大島は、三原山の溶岩の上に、火山灰が積もって出来た土壌である。
透水性の高い火山灰と、水を通しにくい溶岩の境目に、滑りやすい境界層が出来て、表層が一気に崩れるらしい。
それは、火山性の島嶼における地滑り災害の典型的なものだろう。
島を廻ると、あちこちで道路や崖の工事をしている箇所を見ることが出来る。
玄武岩質とはいえ、波や風雨に削られた斜面は、急峻になって崩壊を繰り返す。
人間がいくら手を入れても、その崩壊を完全に食い止めることは出来ない。
元町は、港があることから、集落としては最も大きい。
公共機関も大部分はこの地域に集中している。
集落の拡大と共に、斜面の上の方に上の方にと、住居が市街地が拡大していったのかもしれない(詳しくは知りません)。
島の自然は、災害という形で、厳しい面を見せる。
遮るもののない海から吹きつける風や、押し寄せる波だけではなく、火山の噴火や、今回の土石流など、足元の厳しさもある。
そして、船便に頼る物資。
海が荒れれば、それさえ滞る。
浮沈子は、南の島に憧れた時期があった(今も、多少は・・・)。
ダイビング三昧で、三食昼寝付きの生活に惹かれた。
しかし、その生活には、裏もあるわけだな。
ニュースによれば、台風27号は、23日にも、日本に接近する。
(27号は猛烈な台風に 23日にも日本に近づく恐れ)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131019/dst13101917270020-n1.htm
(台風27号に備え、都が災害即応対策本部を設置)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131019/dst13101900160001-n1.htm
(台風27号:「猛烈な」強さに 24日以降伊豆大島接近も)
http://mainichi.jp/select/news/20131020k0000m040100000c.html
毎日新聞の画像は、26号と27号の進路を重ねて表示しているが、酷似したコースを辿ると予想されている。
もちろん、日本付近の気圧配置や、偏西風のコースや強さに影響を受けるため、今後の進路は予断を許さない。
天気図を見ると、日本列島の北側には、高気圧の壁が出来ており、進路を遮っている。
うまく偏西風に乗って、東に流されてくれればいいのだが。
気分が滅入る中、台風の進路に目が離せない週明けになりそうだ。
ジーンリッチ ― 2013年10月20日 19:33
ジーンリッチ
生命科学に造詣(関心?)が深いと自負している浮沈子としては、この話題を取り上げないわけにはいかない。
(米国で子の遺伝予測に特許 「デザイナーベビー」と批判)
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013102001001987.html
「両親の唾液などに含まれるわずかな遺伝子情報を解析し、生まれてくる子どもの目の色や背の高さ、がんなどの病気になるリスクを予測する手法の特許が19日までに米国で認められた。」
「生命倫理の専門家は、予測を利用して提供者などから精子や卵子を選ぶと、望ましい特徴を持つ子どもを生む「デザイナーベビー」につながりかねないと批判。」
「特許を持つカリフォルニア州の遺伝子検査会社「23アンドミー」は「遺伝子と健康に関する理解を高めるのが狙い。子どもを選別する生殖医療に応用するつもりはない」と説明する。」
(Core Values:23アンドミーのページ)
https://www.23andme.com/about/values/
順序としては、まず、相手を決めて、結婚して(しなくてもいいですが)、やることやって(これは、やらないと・・・)、生まれてくることが分かっている子供の外観や遺伝子上の疾病のリスク(環境要因除く)を予測しようというもの。
唾液を採取するだけという、お手軽な検査である。
浮沈子なんかは、別に問題ないと思うんだが、世界中で大騒ぎになっているらしい。
ジーンバンクに保存してある精子や卵子を組み合わせて、思い通りのガキ(失礼!、お子様)を作ろうってわけじゃあない。
既に出来ちゃってる子供の健康や、特徴を事前に知って、相応しい環境を整える手助けをしようというのだから、好ましい事業だと思うわけだ。
しかし、まあ、結婚前にこれをやると、いろいろややこしい話になるかもしれないな。
目の色とか、髪の毛の色なんかならいいんだが、重篤な遺伝病の発現が危惧されたり、遺伝性のガンが発症しやすいことが明らかになった場合には、二人の愛が試されることになる。
家畜や農作物(植物)では、育種といって、好ましい形質を有する個体を選別して交配させ、優良な遺伝子を継代的に確保していくことは、何千年も前から行われている。
(育種学)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%B2%E7%A8%AE%E5%AD%A6
また、人間についても、近親婚による遺伝子障害を回避するために、法律で直系血族及び三親等内の傍系血族の結婚は、我が国では婚姻届が受理されず、消極的な意味での優性政策が取られている。
まあ、人間は家畜じゃないし、愛は尊いものだから、ツバで相手を選ぶなんてことは、倫理に悖るということらしい。
しかし、翻って、自由恋愛におけるパートナーの選択そのものは、一体どうなのだろうか。
そもそも、見かけが重視される傾向はないのか?。
胴長、短足、禿、デブ、チビなど、バラエティー系の番組にしか登場できないのではないか。
また、自由恋愛ではともかく、お見合いなどでは、親族に精神病者や遺伝性疾患の患者がいる場合、何かと難しいことが多いのではないか。
ここでは、個別のカップルの問題ではなく、一般論を取り上げているので、当事者の方が読まれていても、気にしないで貰いたい。
つまり、遺伝子選択については、その発現形質を元に、自然選択が機能していると言いたいのだ。
われわれは、自分達の子孫の形質について、パートナーを選ぶという形で、既にデザインしていると言いたいのである。
我々の社会は、そのために少なからぬ資源を投じて、カップルを製造(?)している。
もちろん、子孫を得るためだけにパートナーになるわけではないだろうが、概ねそういう「結果」になるわけで、世話焼きオバサンを初めとする婚活産業、化粧品会社や美容整形外科、服飾産業の大部分と合コンでにぎわう居酒屋の殆んどは、そのため(遺伝子の選別のため)に存在している。
携帯やスマホの大部分や、いわゆるデートカーといわれる自動車も、それが目的であろう。
まあいい。
(デザイナーベビー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%93%E3%83%BC
今回の騒動は、このデザイナーベビーとは直接の関係はない。
「デザイナーベビー(designer baby)とは、受精卵の段階で遺伝子操作を行なうことによって、親が望む外見や体力・知力等を持たせた子供の総称。親がその子供の特徴をまるでデザインするかのようであるためそう呼ばれる。デザイナーチャイルド(designer child)、ジーンリッチ(gene rich)とも呼ばれる。」
この定義が正確かどうかも怪しい。
受精卵を煮たり焼いたりして、遺伝子操作を行うなんてことは、不可能なんじゃね?。
(クローン人間以上に切迫した「デザイナーベビー」の問題)
http://wired.jp/2002/03/04/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E4%BA%BA%E9%96%93%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E3%81%AB%E5%88%87%E8%BF%AB%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%8C%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%93%E3%83%BC/
「デザイナーベビーを産み出すためにクローン技術はいらない。26日(米時間)、試験管の中で作られた複数の受精卵から選び出した赤ちゃんを出産した女性について報道があった。遺伝子診断の結果から科学者たちが選んだのは、アルツハイマー病の早期発症という母親のもつ遺伝形質を受け継いでいない受精卵だった。」
「アルツハイマー病や嚢胞性繊維症[膵臓や肺などに嚢胞ができ、消化・呼吸困難を起こす遺伝的慢性病]などの病気に関してなら、卵子、精子、受精卵をスクリーニングしない方が無責任に感じられるだろう。」
相変わらず、米国はプラグマティックだな。
ある程度、卵割が行われた時点で判断したのだろうか。
「問題は複雑だ。アムステルダムの精子バンクで実際に、次のようなケースがあった。すでに18人の子どもの父親となっている精子提供者が、ある退行性の脳障害を起こす遺伝子を持っていることが判明したのだ。この病気をそれぞれの子どもが受け継ぐ可能性は50%で、3年間に及ぶ議論の末、27日(現地時間)に、精子バンク側は精子の提供を受けた全家族に事実を伝えると発表した。知らされた両親たちは、遺伝子診断を事前に実施してくれればよかったのにと思ったことだろう。」
「貧困層は、それほど賢くなく、確実に頭髪がなくなり、音程の全く取れない子どもを育てることになる可能性があるのに、富裕層は、遺伝学的に選別を受けた、見目麗しく才能にあふれた子どもを持てるというわけだ。」
「すべての提供者に理想を求める親がいる。背が高く、美しく、知的で、何一つ病気を持っていない人であってほしい、というわけだ。あいにく、人間はそんな風にはできていない」と、カリフォルニア州アラミダの精子バンク、レインボーフラッグ・ヘルスサービスを経営するリーランド・トレイマン氏は述べた。」
「簡単に言ってしまえば――本当の生きた人間の精子が欲しいのか、それとも、いまだにクラーク・ケントの精子を求めているのか、ということだ」
まあ、みんなクラーク・ケントの精子が欲しいんだろうな。
ちなみに、彼は宇宙人であり、たぶん、地球人との子孫は残せないんじゃないかと思うけど・・・。
生命科学に造詣(関心?)が深いと自負している浮沈子としては、この話題を取り上げないわけにはいかない。
(米国で子の遺伝予測に特許 「デザイナーベビー」と批判)
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013102001001987.html
「両親の唾液などに含まれるわずかな遺伝子情報を解析し、生まれてくる子どもの目の色や背の高さ、がんなどの病気になるリスクを予測する手法の特許が19日までに米国で認められた。」
「生命倫理の専門家は、予測を利用して提供者などから精子や卵子を選ぶと、望ましい特徴を持つ子どもを生む「デザイナーベビー」につながりかねないと批判。」
「特許を持つカリフォルニア州の遺伝子検査会社「23アンドミー」は「遺伝子と健康に関する理解を高めるのが狙い。子どもを選別する生殖医療に応用するつもりはない」と説明する。」
(Core Values:23アンドミーのページ)
https://www.23andme.com/about/values/
順序としては、まず、相手を決めて、結婚して(しなくてもいいですが)、やることやって(これは、やらないと・・・)、生まれてくることが分かっている子供の外観や遺伝子上の疾病のリスク(環境要因除く)を予測しようというもの。
唾液を採取するだけという、お手軽な検査である。
浮沈子なんかは、別に問題ないと思うんだが、世界中で大騒ぎになっているらしい。
ジーンバンクに保存してある精子や卵子を組み合わせて、思い通りのガキ(失礼!、お子様)を作ろうってわけじゃあない。
既に出来ちゃってる子供の健康や、特徴を事前に知って、相応しい環境を整える手助けをしようというのだから、好ましい事業だと思うわけだ。
しかし、まあ、結婚前にこれをやると、いろいろややこしい話になるかもしれないな。
目の色とか、髪の毛の色なんかならいいんだが、重篤な遺伝病の発現が危惧されたり、遺伝性のガンが発症しやすいことが明らかになった場合には、二人の愛が試されることになる。
家畜や農作物(植物)では、育種といって、好ましい形質を有する個体を選別して交配させ、優良な遺伝子を継代的に確保していくことは、何千年も前から行われている。
(育種学)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%B2%E7%A8%AE%E5%AD%A6
また、人間についても、近親婚による遺伝子障害を回避するために、法律で直系血族及び三親等内の傍系血族の結婚は、我が国では婚姻届が受理されず、消極的な意味での優性政策が取られている。
まあ、人間は家畜じゃないし、愛は尊いものだから、ツバで相手を選ぶなんてことは、倫理に悖るということらしい。
しかし、翻って、自由恋愛におけるパートナーの選択そのものは、一体どうなのだろうか。
そもそも、見かけが重視される傾向はないのか?。
胴長、短足、禿、デブ、チビなど、バラエティー系の番組にしか登場できないのではないか。
また、自由恋愛ではともかく、お見合いなどでは、親族に精神病者や遺伝性疾患の患者がいる場合、何かと難しいことが多いのではないか。
ここでは、個別のカップルの問題ではなく、一般論を取り上げているので、当事者の方が読まれていても、気にしないで貰いたい。
つまり、遺伝子選択については、その発現形質を元に、自然選択が機能していると言いたいのだ。
われわれは、自分達の子孫の形質について、パートナーを選ぶという形で、既にデザインしていると言いたいのである。
我々の社会は、そのために少なからぬ資源を投じて、カップルを製造(?)している。
もちろん、子孫を得るためだけにパートナーになるわけではないだろうが、概ねそういう「結果」になるわけで、世話焼きオバサンを初めとする婚活産業、化粧品会社や美容整形外科、服飾産業の大部分と合コンでにぎわう居酒屋の殆んどは、そのため(遺伝子の選別のため)に存在している。
携帯やスマホの大部分や、いわゆるデートカーといわれる自動車も、それが目的であろう。
まあいい。
(デザイナーベビー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%93%E3%83%BC
今回の騒動は、このデザイナーベビーとは直接の関係はない。
「デザイナーベビー(designer baby)とは、受精卵の段階で遺伝子操作を行なうことによって、親が望む外見や体力・知力等を持たせた子供の総称。親がその子供の特徴をまるでデザインするかのようであるためそう呼ばれる。デザイナーチャイルド(designer child)、ジーンリッチ(gene rich)とも呼ばれる。」
この定義が正確かどうかも怪しい。
受精卵を煮たり焼いたりして、遺伝子操作を行うなんてことは、不可能なんじゃね?。
(クローン人間以上に切迫した「デザイナーベビー」の問題)
http://wired.jp/2002/03/04/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E4%BA%BA%E9%96%93%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E3%81%AB%E5%88%87%E8%BF%AB%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%8C%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%93%E3%83%BC/
「デザイナーベビーを産み出すためにクローン技術はいらない。26日(米時間)、試験管の中で作られた複数の受精卵から選び出した赤ちゃんを出産した女性について報道があった。遺伝子診断の結果から科学者たちが選んだのは、アルツハイマー病の早期発症という母親のもつ遺伝形質を受け継いでいない受精卵だった。」
「アルツハイマー病や嚢胞性繊維症[膵臓や肺などに嚢胞ができ、消化・呼吸困難を起こす遺伝的慢性病]などの病気に関してなら、卵子、精子、受精卵をスクリーニングしない方が無責任に感じられるだろう。」
相変わらず、米国はプラグマティックだな。
ある程度、卵割が行われた時点で判断したのだろうか。
「問題は複雑だ。アムステルダムの精子バンクで実際に、次のようなケースがあった。すでに18人の子どもの父親となっている精子提供者が、ある退行性の脳障害を起こす遺伝子を持っていることが判明したのだ。この病気をそれぞれの子どもが受け継ぐ可能性は50%で、3年間に及ぶ議論の末、27日(現地時間)に、精子バンク側は精子の提供を受けた全家族に事実を伝えると発表した。知らされた両親たちは、遺伝子診断を事前に実施してくれればよかったのにと思ったことだろう。」
「貧困層は、それほど賢くなく、確実に頭髪がなくなり、音程の全く取れない子どもを育てることになる可能性があるのに、富裕層は、遺伝学的に選別を受けた、見目麗しく才能にあふれた子どもを持てるというわけだ。」
「すべての提供者に理想を求める親がいる。背が高く、美しく、知的で、何一つ病気を持っていない人であってほしい、というわけだ。あいにく、人間はそんな風にはできていない」と、カリフォルニア州アラミダの精子バンク、レインボーフラッグ・ヘルスサービスを経営するリーランド・トレイマン氏は述べた。」
「簡単に言ってしまえば――本当の生きた人間の精子が欲しいのか、それとも、いまだにクラーク・ケントの精子を求めているのか、ということだ」
まあ、みんなクラーク・ケントの精子が欲しいんだろうな。
ちなみに、彼は宇宙人であり、たぶん、地球人との子孫は残せないんじゃないかと思うけど・・・。




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