ある日の在庫 ― 2013年11月06日 00:45
ある日の在庫
(在庫車情報:プレステージ)
http://www.prestige-tokyo.jp/stock.html
値段は高いが、程度のいい空冷ポルシェが選べるお店。
浮沈子は、こういう店では買い物はしない(できない?)。
掘り出し物を探して、手を入れては楽しむ(結局、高くつくんだが・・・)。
それでも、このお店に出入りしていると、いろいろな情報が入ってきて参考になる。
足回りのチューニングは、アウトバーンモーターで仕上げてもらったが、83タルガの面倒をいろいろ見てもらっている。
本日現在の在庫車、48台。
うち、964が30台、993が13台、930が5台。
メインの取り扱い車種が、964であることは間違いない。
993は、まだまだ手放す人が少ないのか。
930は、既に希少車である。
ここには、ナローはない。
クラシックカーだから。
馬を咬ませて、ガレージで保管しておき、特別の日にタイヤを履かせて走らせる。
930も、だんだんとそういう風になっていくんだろうな。
ターボ車も10台ある。
993が5台、930が3台、964が2台。
変り種としては、RUFのRCTが1台、フラットノーズが1台、930タルガが1台。
最安値は222万円の964 Carrera 2 Tip D車で10.9万km。
91年型だが、5年4万キロでエンジンのオーバーホールをしている。
初めのころは、よく走っている個体だ。
7万キロと9万キロでタペット調整をしている。
(中古車・新車情報 ポルシェ 911(Type964) 964 Carrera 2 Tip D車 【1300】)
http://www.prestige-tokyo.jp/StockDetail1/shop_185-1/car_526025/cate_0/design_1006/css_1001/shop_disp_1/window_NEW/sns_1.html
最近10年は距離が伸びていないので、オーナーが変わった可能性が高い。
ひょっとすると、3オーナーか4オーナーくらいか。
タペット調整は、納車のタイミングで行っている可能性がある。
プレステージにしては、珍しく値ごろ感のある個体だな。
内装の写真がないので、ヤレ、タレ、ヘタリが大きいのかもしれない。
最高値は、たぶんRUFかフラットノーズだろうが、ASKなので分からない。
値札が付いているヤツでは、966万円のこれ。
(ポルシェ 911(Type964) 964 Speedster 5MT D車)
http://www.prestige-tokyo.jp/StockDetail1/shop_185-1/car_526026/cate_0/design_1006/css_1001/shop_disp_1/window_NEW/sns_1.html
商談中となっているので、売れてしまうかもしれない。
「ボディカラーはマリタイムブルー、内装はブラックの存在感のある組み合わせになります。
走行距離は34.400kmとまだまだこれからです。
スピードスターと5MTの組み合わせは意外と少ないものです。
しかも走行距離も少なく、状態のよい個体となりますと尚更です。」とある。
こいつに、1千万突っ込む好き者がいるとは、恐れ入る。
確かに、走行距離少なく、新車の香りが残る個体だ。
20年前のクルマに、新車の香りがするわきゃないが・・・。
まあいい。
この2台の間に、300万円台が14台、400万円台が13台、500万円台が12台、600万円台が2台、ASKが5台となっている。
浮沈子的に気になるのは、もちろん89タルガである。
(ポルシェ 911(Type930) 911 Targa 5MT D車)
http://www.prestige-tokyo.jp/StockDetail1/shop_185-1/car_526090/cate_0/design_1006/css_1001/shop_disp_1/window_NEW/sns_1.html
「【エクステリア】
・タルガトップ
・16インチ純正深リムアロイホイール
【インテリア】
・エッグシェル本革パワーシート
・社外オーディオ
今回新たに入庫いたしましたお車は、1989年ポルシェ911タルガになります。
ボディカラーはガーズレッド、内装はエッグシェルの洒落た1台になります。
走行距離は55.800kmのディーラー車になります。
この車輌はビックバンパーモデルの最終モデルになります。
しかもタルガです。探してもなかなか見つからない1台になります。」とある。
89年式のカレラ、ボディの肉厚が1mmになった、頑強なクルマ、しかも、真っ赤なポルシェ!。
511万円という、破格のお値段・・・、マ、マジかよ!。
中古水冷ポルシェの、しかも、997くらいが買えてしまう値段である。
(ポルシェ 911 カレラ ティプトロニックS 黒革 2008年モデル シートヒーター HDD (バサルトブラック))
http://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU2050854847/index.html?TRCD=200002
「本体価格(税込)469.7万円」とある。
クルマとして付き合うなら、絶対、120パーセントこっちだな。
500万円払って、930の素のエンジン(ターボじゃない)に乗って、クソ重いハンドルと格闘するっていうのは、いかがなものか。
インターミディエイトシャフトの悪夢にうなされない、997の進化したエンジンに乗って、ギンギンに利くエアコンで風邪ひきながら(930じゃあ、絶対無理ですな)、ゴキゲンなティプトロで、快適なドライブをエンジョイするに限る。
しかし、道楽で乗るなら、930タルガは悪くない。
このクルマが、いつ、売れるのかが楽しみであるな。
(在庫車情報:プレステージ)
http://www.prestige-tokyo.jp/stock.html
値段は高いが、程度のいい空冷ポルシェが選べるお店。
浮沈子は、こういう店では買い物はしない(できない?)。
掘り出し物を探して、手を入れては楽しむ(結局、高くつくんだが・・・)。
それでも、このお店に出入りしていると、いろいろな情報が入ってきて参考になる。
足回りのチューニングは、アウトバーンモーターで仕上げてもらったが、83タルガの面倒をいろいろ見てもらっている。
本日現在の在庫車、48台。
うち、964が30台、993が13台、930が5台。
メインの取り扱い車種が、964であることは間違いない。
993は、まだまだ手放す人が少ないのか。
930は、既に希少車である。
ここには、ナローはない。
クラシックカーだから。
馬を咬ませて、ガレージで保管しておき、特別の日にタイヤを履かせて走らせる。
930も、だんだんとそういう風になっていくんだろうな。
ターボ車も10台ある。
993が5台、930が3台、964が2台。
変り種としては、RUFのRCTが1台、フラットノーズが1台、930タルガが1台。
最安値は222万円の964 Carrera 2 Tip D車で10.9万km。
91年型だが、5年4万キロでエンジンのオーバーホールをしている。
初めのころは、よく走っている個体だ。
7万キロと9万キロでタペット調整をしている。
(中古車・新車情報 ポルシェ 911(Type964) 964 Carrera 2 Tip D車 【1300】)
http://www.prestige-tokyo.jp/StockDetail1/shop_185-1/car_526025/cate_0/design_1006/css_1001/shop_disp_1/window_NEW/sns_1.html
最近10年は距離が伸びていないので、オーナーが変わった可能性が高い。
ひょっとすると、3オーナーか4オーナーくらいか。
タペット調整は、納車のタイミングで行っている可能性がある。
プレステージにしては、珍しく値ごろ感のある個体だな。
内装の写真がないので、ヤレ、タレ、ヘタリが大きいのかもしれない。
最高値は、たぶんRUFかフラットノーズだろうが、ASKなので分からない。
値札が付いているヤツでは、966万円のこれ。
(ポルシェ 911(Type964) 964 Speedster 5MT D車)
http://www.prestige-tokyo.jp/StockDetail1/shop_185-1/car_526026/cate_0/design_1006/css_1001/shop_disp_1/window_NEW/sns_1.html
商談中となっているので、売れてしまうかもしれない。
「ボディカラーはマリタイムブルー、内装はブラックの存在感のある組み合わせになります。
走行距離は34.400kmとまだまだこれからです。
スピードスターと5MTの組み合わせは意外と少ないものです。
しかも走行距離も少なく、状態のよい個体となりますと尚更です。」とある。
こいつに、1千万突っ込む好き者がいるとは、恐れ入る。
確かに、走行距離少なく、新車の香りが残る個体だ。
20年前のクルマに、新車の香りがするわきゃないが・・・。
まあいい。
この2台の間に、300万円台が14台、400万円台が13台、500万円台が12台、600万円台が2台、ASKが5台となっている。
浮沈子的に気になるのは、もちろん89タルガである。
(ポルシェ 911(Type930) 911 Targa 5MT D車)
http://www.prestige-tokyo.jp/StockDetail1/shop_185-1/car_526090/cate_0/design_1006/css_1001/shop_disp_1/window_NEW/sns_1.html
「【エクステリア】
・タルガトップ
・16インチ純正深リムアロイホイール
【インテリア】
・エッグシェル本革パワーシート
・社外オーディオ
今回新たに入庫いたしましたお車は、1989年ポルシェ911タルガになります。
ボディカラーはガーズレッド、内装はエッグシェルの洒落た1台になります。
走行距離は55.800kmのディーラー車になります。
この車輌はビックバンパーモデルの最終モデルになります。
しかもタルガです。探してもなかなか見つからない1台になります。」とある。
89年式のカレラ、ボディの肉厚が1mmになった、頑強なクルマ、しかも、真っ赤なポルシェ!。
511万円という、破格のお値段・・・、マ、マジかよ!。
中古水冷ポルシェの、しかも、997くらいが買えてしまう値段である。
(ポルシェ 911 カレラ ティプトロニックS 黒革 2008年モデル シートヒーター HDD (バサルトブラック))
http://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU2050854847/index.html?TRCD=200002
「本体価格(税込)469.7万円」とある。
クルマとして付き合うなら、絶対、120パーセントこっちだな。
500万円払って、930の素のエンジン(ターボじゃない)に乗って、クソ重いハンドルと格闘するっていうのは、いかがなものか。
インターミディエイトシャフトの悪夢にうなされない、997の進化したエンジンに乗って、ギンギンに利くエアコンで風邪ひきながら(930じゃあ、絶対無理ですな)、ゴキゲンなティプトロで、快適なドライブをエンジョイするに限る。
しかし、道楽で乗るなら、930タルガは悪くない。
このクルマが、いつ、売れるのかが楽しみであるな。
本命現る ― 2013年11月06日 17:08
本命現る
(トヨタ、東京モーターショーに燃料電池車を出展 航続距離500km、3分で水素満タン)
http://www.kankyo-business.jp/news/006170.php
「トヨタは、第43回東京モーターショー2013に、2015年に市販を開始する燃料電池車のコンセプトカーを世界で初めて出展する。」
電気自動車は、大きく2つのカテゴリーに分かれる。
バッテリーという重量物を、苦役のように背負いながら、長時間の充電を強いられ、航続距離の短い、いわゆる電気自動車と、軽く、水素の充填時間短く、航続距離長く、バスやトラック、重機などにも展開が可能な、真の電気自動車である燃料電池車だ。
「小型・軽量化した自社開発の新型燃料電池(FCスタック)や、70MPa高圧水素タンク2本を床下に配置している。」
「実用航続距離(※一度の燃料充填で走行できる距離)は500km以上。また、水素充填は3分程度とガソリン車並みの短時間で満充填可能。また、一般家庭の使用電力1週間分以上の外部電源供給能力を有する。」
「新型FCスタックは、現行モデル「トヨタ FCHV-adv」に搭載したスタックに比べ、2倍以上の出力密度3kW/Lを実現。小型・軽量化を実現しつつ、出力は100kW以上を達成した。FCシステムには、高効率の昇圧コンバーターを採用。高電圧化により、モーターの小型化と燃料電池のセル数削減を可能とし、FCシステムの小型・高性能化とシステムコストの低減に実現する。」
3分の充填時間というのは、浮沈子の500Eより、むしろ短い。
500kmというのは、同等以上の航続距離である。
まあ、スタートとしては、こんなもんだろう。
ここから、改良が始まるわけだな。
よく、炭素社会から水素社会へということが言われるが、化学エネルギーの源としては、酸素の結合エネルギーを戴いているという点では同じだ。
地球温暖化に対する影響だって、二酸化炭素のほうが多いのか、水蒸気の方が大きいのか。
そんな議論は、聞いたこともない(知らないだけかあ?)。
500kmの航続距離を得るためには、1トンもの重量物を常時積み込んでいなければならないという、総合効率に劣るバッテリー運搬式の自動車よりも、燃料電池車の方が環境に優しいことは明らかだろう。
原子力発電所がコケて、重油を燃やし続けなければならなくなった我が国においては、なおさらである。
しかも、二酸化炭素や粒子状物質の発生源としては、乗用車なんかより遥かに大きいバスやトラックといった大型自動車や船舶、工事現場で活躍する重機にも拡張可能な燃料電池車は、確実に、これからのモータリゼーションの担い手になる。
高速道路などでは、外部電源の供給を考えてもいい。
基本的に電気自動車なので、電気の供給さえあれば、積み込んだ水素を使わずに済み、なおさら有利であるな(バッテリー式でも可能であるが、1トンのバッテリーを運び続けなければならない)。
未来は、確実に燃料電池車のものである。
(高級セダン並みの走り実感 トヨタの燃料電池車に試乗)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD1606M_X11C13A0000000/
「FCVの製造コストは10年前に1台1億円以上かかっていたが、同社は20年代の量産時点で販売価格を300万~500万円の水準に下げるためコスト削減も加速する。」
この価格は、衝撃的だ。
「コスト削減の取り組みの1つが、水素と酸素の化学反応を促す燃料スタックの触媒に使う高価な白金の使用量削減だ。トヨタは1台に100グラム以上使っていた白金を性能を維持したままで30グラム程度まで抑えた。」
「FCV開発メーカーは白金以外の金属との合金に置き換えたりすることでコスト低減を急いでいる。素材の構成比を探る地道な作業で一朝一夕には進まないが、ここに量産効果がかみ合えば、徐々にコスト削減のペースが上がるのは間違いない。」
もはや、価格は壁ではないといえよう。
「コスト削減や量産化には課題を残すもののFCVの最大の特徴である環境性能は高い。公開したセダン型FCVは、エアコンをつけたままで愛知県豊田市のトヨタ本社から、東京都の晴海埠頭の試乗会場まで322キロメートルの距離を燃料補給なしで走行した。水素の残量から推定すると約650キロメートルの継続走行が可能という。」
500Eでは、そこまで伸びないだろう。
「技術優位に慢心せず消費者が求める性能と価格を量産時に提供できるかが課題となる。」
問題は、水素供給のインフラが整うかというわけだが、既存のガソリンスタンドを利用すればいい。
タンクローリーで運んでもいいし、都市ガスから水素を作るステーションなら、ガス管を引けば済むのだ。
(天然ガススタンドに「水素」を併設、東京ガスが首都圏で2カ所建設)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1306/24/news019.html
バッテリー式の電気自動車と異なり、短時間の充填で、長距離を走ることが出来るため、既存のインフラ密度で十分運用が可能になる。
バッテリー式の電気自動車は、自宅で充電できるという優れた性能がある。
近距離で、小型の車両に限っては、技術水準の低いバッテリー式も選択肢に入る。
現在の軽自動車の領域だな。
新車販売台数の4割が軽自動車だというので、バカには出来ない。
それ以外の乗用車の全てと、大型車などが、水素燃料電池に変わっていくのだろう。
バッテリーがないので、スマートグリッドに組み込むわけにはいかないが、供給だけなら十分可能である。
まあ、そっちの方は、据え置き式の燃料電池で賄ってもらえばいい。
シェールガスや、ロシアからの天然ガスの輸入が増加すれば、少なくとも、向こう100年の燃料の心配はしなくて済むし。
貴重な原油は、燃やしてしまうのではなく、工業原料として活用していくべきだろう。
浮沈子が現役のドライバーであるうちは、普及することはないと思うし、原動機の種類がクルマの全てではないが、エンジン回して走っていられるのは、今のうちかもしれない。
(【スマートモビリティアジア13】日産FCEV開発推進室 坂幸真室長「EVとFCVの棲み分けで電動化の拡大を」)
http://response.jp/article/2013/10/16/208593.html
「実用で500kmを走るために5kgぐらいの水素を積まなければならないので、水素タンクを70Mpaと非常に高圧にして車に搭載しているのが現在あるFCV共通の技術。FCVのエネルギー密度は現在のリチウムイオンバッテリーとの比較で5倍近く、航続距離に対するシステムコストが安いのは事実」
電気自動車の専用車を世界に先駆けて量産した日産だが、燃料電池車に対しても、クールにアプローチしている。
「ただし、バッテリーEVも電池の性能は日進月歩で進化しているので、航続距離に対するシステムコストの境界線がどこまでやってくるのかが今後の棲み分けのポイント」
未練たらたらだな。
量産車の投入のタイミングは、2017年と、トヨタよりも早い。
「独ダイムラー、米フォード・モーターと今年1月に技術提携。3社共通のシステム開発。17年めど量産型を発売」とある。
どんな時代にも、新たな技術の芽はあり、電気自動車だって、フォークリフトなどでは、一般的な技術だ。
TPOによって使い分けられ、その境界線がシフトしていく。
新しい技術や、社会需要の変化で、目に見える速度でシフトが進めば、あたかも、切り替えられたように見えるだけだ。
内燃機関を使用する移動体が、完全になくなってしまうことは、考えにくい。
石油由来の燃料を効率良く燃焼させる技術は、極限まで洗練されてきたわけだし、いきなりボツにするというのも、勿体無い話だ。
本命があれば、対抗、穴馬、大穴もある。
素粒子レベルの情報を、光速で送信して、着地で再構成するという、究極の移動が可能になるまでは、まだまだ試行錯誤が必要なようだ。
(トヨタ、東京モーターショーに燃料電池車を出展 航続距離500km、3分で水素満タン)
http://www.kankyo-business.jp/news/006170.php
「トヨタは、第43回東京モーターショー2013に、2015年に市販を開始する燃料電池車のコンセプトカーを世界で初めて出展する。」
電気自動車は、大きく2つのカテゴリーに分かれる。
バッテリーという重量物を、苦役のように背負いながら、長時間の充電を強いられ、航続距離の短い、いわゆる電気自動車と、軽く、水素の充填時間短く、航続距離長く、バスやトラック、重機などにも展開が可能な、真の電気自動車である燃料電池車だ。
「小型・軽量化した自社開発の新型燃料電池(FCスタック)や、70MPa高圧水素タンク2本を床下に配置している。」
「実用航続距離(※一度の燃料充填で走行できる距離)は500km以上。また、水素充填は3分程度とガソリン車並みの短時間で満充填可能。また、一般家庭の使用電力1週間分以上の外部電源供給能力を有する。」
「新型FCスタックは、現行モデル「トヨタ FCHV-adv」に搭載したスタックに比べ、2倍以上の出力密度3kW/Lを実現。小型・軽量化を実現しつつ、出力は100kW以上を達成した。FCシステムには、高効率の昇圧コンバーターを採用。高電圧化により、モーターの小型化と燃料電池のセル数削減を可能とし、FCシステムの小型・高性能化とシステムコストの低減に実現する。」
3分の充填時間というのは、浮沈子の500Eより、むしろ短い。
500kmというのは、同等以上の航続距離である。
まあ、スタートとしては、こんなもんだろう。
ここから、改良が始まるわけだな。
よく、炭素社会から水素社会へということが言われるが、化学エネルギーの源としては、酸素の結合エネルギーを戴いているという点では同じだ。
地球温暖化に対する影響だって、二酸化炭素のほうが多いのか、水蒸気の方が大きいのか。
そんな議論は、聞いたこともない(知らないだけかあ?)。
500kmの航続距離を得るためには、1トンもの重量物を常時積み込んでいなければならないという、総合効率に劣るバッテリー運搬式の自動車よりも、燃料電池車の方が環境に優しいことは明らかだろう。
原子力発電所がコケて、重油を燃やし続けなければならなくなった我が国においては、なおさらである。
しかも、二酸化炭素や粒子状物質の発生源としては、乗用車なんかより遥かに大きいバスやトラックといった大型自動車や船舶、工事現場で活躍する重機にも拡張可能な燃料電池車は、確実に、これからのモータリゼーションの担い手になる。
高速道路などでは、外部電源の供給を考えてもいい。
基本的に電気自動車なので、電気の供給さえあれば、積み込んだ水素を使わずに済み、なおさら有利であるな(バッテリー式でも可能であるが、1トンのバッテリーを運び続けなければならない)。
未来は、確実に燃料電池車のものである。
(高級セダン並みの走り実感 トヨタの燃料電池車に試乗)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD1606M_X11C13A0000000/
「FCVの製造コストは10年前に1台1億円以上かかっていたが、同社は20年代の量産時点で販売価格を300万~500万円の水準に下げるためコスト削減も加速する。」
この価格は、衝撃的だ。
「コスト削減の取り組みの1つが、水素と酸素の化学反応を促す燃料スタックの触媒に使う高価な白金の使用量削減だ。トヨタは1台に100グラム以上使っていた白金を性能を維持したままで30グラム程度まで抑えた。」
「FCV開発メーカーは白金以外の金属との合金に置き換えたりすることでコスト低減を急いでいる。素材の構成比を探る地道な作業で一朝一夕には進まないが、ここに量産効果がかみ合えば、徐々にコスト削減のペースが上がるのは間違いない。」
もはや、価格は壁ではないといえよう。
「コスト削減や量産化には課題を残すもののFCVの最大の特徴である環境性能は高い。公開したセダン型FCVは、エアコンをつけたままで愛知県豊田市のトヨタ本社から、東京都の晴海埠頭の試乗会場まで322キロメートルの距離を燃料補給なしで走行した。水素の残量から推定すると約650キロメートルの継続走行が可能という。」
500Eでは、そこまで伸びないだろう。
「技術優位に慢心せず消費者が求める性能と価格を量産時に提供できるかが課題となる。」
問題は、水素供給のインフラが整うかというわけだが、既存のガソリンスタンドを利用すればいい。
タンクローリーで運んでもいいし、都市ガスから水素を作るステーションなら、ガス管を引けば済むのだ。
(天然ガススタンドに「水素」を併設、東京ガスが首都圏で2カ所建設)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1306/24/news019.html
バッテリー式の電気自動車と異なり、短時間の充填で、長距離を走ることが出来るため、既存のインフラ密度で十分運用が可能になる。
バッテリー式の電気自動車は、自宅で充電できるという優れた性能がある。
近距離で、小型の車両に限っては、技術水準の低いバッテリー式も選択肢に入る。
現在の軽自動車の領域だな。
新車販売台数の4割が軽自動車だというので、バカには出来ない。
それ以外の乗用車の全てと、大型車などが、水素燃料電池に変わっていくのだろう。
バッテリーがないので、スマートグリッドに組み込むわけにはいかないが、供給だけなら十分可能である。
まあ、そっちの方は、据え置き式の燃料電池で賄ってもらえばいい。
シェールガスや、ロシアからの天然ガスの輸入が増加すれば、少なくとも、向こう100年の燃料の心配はしなくて済むし。
貴重な原油は、燃やしてしまうのではなく、工業原料として活用していくべきだろう。
浮沈子が現役のドライバーであるうちは、普及することはないと思うし、原動機の種類がクルマの全てではないが、エンジン回して走っていられるのは、今のうちかもしれない。
(【スマートモビリティアジア13】日産FCEV開発推進室 坂幸真室長「EVとFCVの棲み分けで電動化の拡大を」)
http://response.jp/article/2013/10/16/208593.html
「実用で500kmを走るために5kgぐらいの水素を積まなければならないので、水素タンクを70Mpaと非常に高圧にして車に搭載しているのが現在あるFCV共通の技術。FCVのエネルギー密度は現在のリチウムイオンバッテリーとの比較で5倍近く、航続距離に対するシステムコストが安いのは事実」
電気自動車の専用車を世界に先駆けて量産した日産だが、燃料電池車に対しても、クールにアプローチしている。
「ただし、バッテリーEVも電池の性能は日進月歩で進化しているので、航続距離に対するシステムコストの境界線がどこまでやってくるのかが今後の棲み分けのポイント」
未練たらたらだな。
量産車の投入のタイミングは、2017年と、トヨタよりも早い。
「独ダイムラー、米フォード・モーターと今年1月に技術提携。3社共通のシステム開発。17年めど量産型を発売」とある。
どんな時代にも、新たな技術の芽はあり、電気自動車だって、フォークリフトなどでは、一般的な技術だ。
TPOによって使い分けられ、その境界線がシフトしていく。
新しい技術や、社会需要の変化で、目に見える速度でシフトが進めば、あたかも、切り替えられたように見えるだけだ。
内燃機関を使用する移動体が、完全になくなってしまうことは、考えにくい。
石油由来の燃料を効率良く燃焼させる技術は、極限まで洗練されてきたわけだし、いきなりボツにするというのも、勿体無い話だ。
本命があれば、対抗、穴馬、大穴もある。
素粒子レベルの情報を、光速で送信して、着地で再構成するという、究極の移動が可能になるまでは、まだまだ試行錯誤が必要なようだ。
正念場 ― 2013年11月06日 22:45
正念場
(正念場)
http://kotobank.jp/word/%E6%AD%A3%E5%BF%B5%E5%A0%B4
「1 歌舞伎・人形浄瑠璃などで、1曲・1場の最も大切な見せ場。性根場(しょうねば)。
2 真価を表すべき最も大事なところ。ここぞという大切な場面。「交渉は―を迎える」」
浮沈子が注目する、福一廃炉作業の第一の正念場が4号機プールからの核燃料集合体の取り出しである。
「東京電力は6日、福島第1原子力発電所4号機にある使用済み燃料プールを報道陣に公開した。今月中旬から建屋の上部にあるプール内の燃料をクレーンで取りだす作業を始め、地上のプールへの移送を来年末までに終える計画だ。現地で取材に応じた小野明所長は「燃料の取り出しは本当の意味での廃炉作業のスタートになる」と述べた。」
(福島第1、4号機の燃料プール公開 中旬から取り出し)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0601W_W3A101C1MM8000/
「政府と東電は廃炉の工程表で、プールからの燃料の取り出し開始までを第1期、原子炉内で溶け落ちた燃料の取り出し開始までを第2期、廃炉までを第3期と設定した。事故を起こした福島第1原発から燃料の取り出しに着手するのは4号機が初めてで第1期が終了。30~40年はかかるとされる原発の解体作業に事故後3年近くたってようやく一歩を踏み出す半面、廃炉までの道は険しくて長い。」
「4号機の燃料の取り出しと同時に始まる第2期では、2015年度以降に1~3号機のプールからも燃料を取り出す。1~3号機は原子炉内で燃料の損傷が起きて建屋内の放射線量が高く、作業はさらに難航が予想される。」
「最大の難関は1~3号機の原子炉内で溶け落ちた燃料「デブリ」の取り出しだ。第3期で集中的に取り組む予定だが、技術は全く確立しておらず、研究開発も含めた課題が山積している。」
以前にも、このブログで取り上げたが、この燃料集合体を最終的にどうするのかは、決まっていない。
とりあえず、福一の共用プール(屋内プール)に移す予定だが、その後の取り扱いは未定である。
まあ、日本中の核燃料の廃棄について、未定なのだから、いまさら驚くことはないのかもしれない。
とりあえず、ぶっ壊れた建物の5階(!!!!!)に置いておくと危ないから、別の建物に移しましょう!、というわけだな。
そっちの建物(共用プール)は、大丈夫なのか?。
また、全電源喪失で、プールの水が蒸発したりしないのかあ?。
まあいい。
いくら東電でも、その位は考えているだろう(希望的観測・・・)。
(絶体絶命)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/10/31/7029316
1年間の作業の間、一瞬も気が抜けないわけだ。
(4号機核燃料取り出しへ 現場の状況を公開(福島県))
http://news24.jp/nnn/news8655814.html
「心配なのはプールの中の小さなガレキの存在。
これまでの調査で、燃料を固定するラックの回りに取り除ききれない無数の小さなガレキが確認されている。
そのガレキが燃料に引っかかって破損しないよう、1秒に1センチずつ持ち上げるという。」
(プール燃料取り出しは今月中旬に開始、リスクは散乱がれき)
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR201311060093.html
「福島第1原発事故の主因となった大津波への備えは万全なのか。規制委の田中委員長は、東日本大震災と同様の津波が襲来した場合に健全性は保てるのかどうかについて「よく分からない。そういうことがないように願っているが、難しいことは聞かないで」(10月30日の会見)と述べた。」
おいおい!。
やっぱ、一か八かってことなのかあ?。
もちろん、100パーセントの安全なんて、神話以外の何物でもないと、我々は既に学んでいる。
事故から2年半、余震の可能性は減ったが、それとて、皆無ではない(この前も、M7クラスの余震あったし)。
問題なのは、何かが起こって、現場周辺が汚染された場合、そこから先に作業が進まなくなるということである。
現在の危険な現状の改善が、頓挫していまい、どうしようもなくなるということだな。
それが困る。
4号機のプールは、傾いており、補強されているとはいえ、万全とはいえない。
万が一、プールの水が漏れるようなことがあって、燃料が露出した場合の被害は、想像を絶する。
もちろん、そんなことになっても、注水できるような仕組みは作ってあるのだろうが、それを操作する人間が近づけなくなれば、役には立たない。
もう、屋根を作ってしまったので、ヘリコから水をぶっ掛けるわけにもいかないし・・・。
(使用済み燃料取り出し前に4号機公開)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131106/k10015852551000.html
「福島第一原発4号機は、おととしの事故で、隣の3号機から流れ込んできた水素が原因とみられる爆発で原子炉建屋の上部が大きく壊れました。」とある。
へえー、そうだったのか。
「燃料取り出しの手順は
4号機の使用済み燃料プールにある燃料は、プール内の燃料ラックと呼ばれるケースに収められています。これらの燃料は、燃料取扱機と大型クレーンという、事故後、新設された機器を使って取り出されます。」
「燃料の上部にはハンドルという取っ手があり、ここに燃料取扱機のフックを引っかけて燃料ラックから引き上げ、燃料が水面から露出しないようにキャスクと呼ばれる専用の容器に移します。このとき、燃料ラックと燃料のすき間に細かいがれきが入り込んでいたり、燃料が変形していたりするおそれがあり、1秒に1センチというゆっくりとした速さで引き上げ、異常な重みを感知した場合は自動停止します。」
「キャスクには最大で22体の燃料が入り、ふたを閉めて密閉したうえで、大型クレーンで水中から取り出されます。ここまでの作業が2日にわたり、合わせて12時間かかるということです。
その後、容器についた放射性物質を取り除く除染や放射性物質の漏れがないかの確認をしたうえで、トレーラーに載せられ、100メートルほど離れた「共用プール」と呼ばれる別の施設に移されます。運搬に使うキャスクは2つ用意されていて、1つのキャスクが燃料を運び、共用プールで下ろすまでに8日から10日かかるということです。」
「また、燃料の取り出し作業が行われるのは日中だけで、夜は燃料プールに残っている細かいがれきの撤去作業が行われます。
初回は、未使用の新しい燃料を取り出すということで、大半を占める使用済み燃料を含め1533体すべてが取り出されるのは来年末になる予定です。」
キャスクごとプールに入れて保管するわけではなく、キャスクは、あくまでも運搬用で、共用プールでは、そこから燃料集合体を取り出して、再びラックに収めるということなんだろうか。
(福島第1原発:4号機燃料取り出し 実行前に実証試験)
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20131105k0000e040132000c.html
「東京電力が福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを前に、実際の燃料輸送容器を使って作業の安全性を確認する実証試験を追加し、4号機内で近く実施することが4日、関係者への取材で分かった。実証試験には準備を含めて数日かかる見込みで、早ければ8日にも始まる予定だった燃料取り出しは1〜2週間延期となる見通し。」
慎重なのは結構だが、実際の運用に即したシミュレーションをやっていなかったわけで、相変わらずノーテンキな体質である。
(燃料取り出し 試験追加 福島第1 4号機 作業1‐2週間延期へ)
http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/word/7426/10017
「原子力規制庁から委託を受けて取り出し機器の使用前検査をした独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)も、作業が東電の想定通り安全に進められるか、実物を使って確認する必要性を指摘したという。」
「JNESはさらに、作業全般の安全性について、国際廃炉研究開発機構(IRID)が国内外の専門家を集めて設置した「国際エキスパートグループ」などの評価を受けるよう東電に求めた。」
「燃料輸送に使う容器は、全長約5・5メートル、直径約2・1メートルで、重さは約91トン。第1原発構内で従来、燃料輸送に使っていたものを使用する。」
えっ!、使いまわしかよ!。
まあ、どうでもいいんですが。
通常、容易にアクセスできない現場での事故を想定して、完全な複製を作成して、事故時の対策をシミュレーションしたり、手順の検討を行うことは、よくある話だが、今回は、そういう設備を作ったという話は聞かない。
ぶっつけ本番、予備の設備無しで行う。
(廃炉作業「第2期」へ移行 燃料取り出し4号機、6日公開)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131104/dst13110417150005-n2.htm
「東電は「作業員は燃料取り出しを想定してクレーン操作の特訓を積んでいる」と自信をのぞかせる」とある。
いったい、何処で、どんなクレーンを使って、どのくらいの期間、どんなスケジュールで、何人が訓練をしているのかは、秘密のようだ。
燃料棒と燃料集合体(BWR用)は、こちら。
(BWR燃料集合体の構造と制御棒)
http://www.fepc.or.jp/enterprise/hatsuden/nuclear/nenryoushuugoutai/sw_index_01/index.html
確かに、ハンドルがあるな。
実証試験が行われることになって、当初、今週中にも始められるといわれていた作業は、2週間ほど遅れる見通しとなった。
気が気でないのは、浮沈子だけではないだろうが、ストレスの溜まる日々であるな。
(正念場)
http://kotobank.jp/word/%E6%AD%A3%E5%BF%B5%E5%A0%B4
「1 歌舞伎・人形浄瑠璃などで、1曲・1場の最も大切な見せ場。性根場(しょうねば)。
2 真価を表すべき最も大事なところ。ここぞという大切な場面。「交渉は―を迎える」」
浮沈子が注目する、福一廃炉作業の第一の正念場が4号機プールからの核燃料集合体の取り出しである。
「東京電力は6日、福島第1原子力発電所4号機にある使用済み燃料プールを報道陣に公開した。今月中旬から建屋の上部にあるプール内の燃料をクレーンで取りだす作業を始め、地上のプールへの移送を来年末までに終える計画だ。現地で取材に応じた小野明所長は「燃料の取り出しは本当の意味での廃炉作業のスタートになる」と述べた。」
(福島第1、4号機の燃料プール公開 中旬から取り出し)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0601W_W3A101C1MM8000/
「政府と東電は廃炉の工程表で、プールからの燃料の取り出し開始までを第1期、原子炉内で溶け落ちた燃料の取り出し開始までを第2期、廃炉までを第3期と設定した。事故を起こした福島第1原発から燃料の取り出しに着手するのは4号機が初めてで第1期が終了。30~40年はかかるとされる原発の解体作業に事故後3年近くたってようやく一歩を踏み出す半面、廃炉までの道は険しくて長い。」
「4号機の燃料の取り出しと同時に始まる第2期では、2015年度以降に1~3号機のプールからも燃料を取り出す。1~3号機は原子炉内で燃料の損傷が起きて建屋内の放射線量が高く、作業はさらに難航が予想される。」
「最大の難関は1~3号機の原子炉内で溶け落ちた燃料「デブリ」の取り出しだ。第3期で集中的に取り組む予定だが、技術は全く確立しておらず、研究開発も含めた課題が山積している。」
以前にも、このブログで取り上げたが、この燃料集合体を最終的にどうするのかは、決まっていない。
とりあえず、福一の共用プール(屋内プール)に移す予定だが、その後の取り扱いは未定である。
まあ、日本中の核燃料の廃棄について、未定なのだから、いまさら驚くことはないのかもしれない。
とりあえず、ぶっ壊れた建物の5階(!!!!!)に置いておくと危ないから、別の建物に移しましょう!、というわけだな。
そっちの建物(共用プール)は、大丈夫なのか?。
また、全電源喪失で、プールの水が蒸発したりしないのかあ?。
まあいい。
いくら東電でも、その位は考えているだろう(希望的観測・・・)。
(絶体絶命)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/10/31/7029316
1年間の作業の間、一瞬も気が抜けないわけだ。
(4号機核燃料取り出しへ 現場の状況を公開(福島県))
http://news24.jp/nnn/news8655814.html
「心配なのはプールの中の小さなガレキの存在。
これまでの調査で、燃料を固定するラックの回りに取り除ききれない無数の小さなガレキが確認されている。
そのガレキが燃料に引っかかって破損しないよう、1秒に1センチずつ持ち上げるという。」
(プール燃料取り出しは今月中旬に開始、リスクは散乱がれき)
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR201311060093.html
「福島第1原発事故の主因となった大津波への備えは万全なのか。規制委の田中委員長は、東日本大震災と同様の津波が襲来した場合に健全性は保てるのかどうかについて「よく分からない。そういうことがないように願っているが、難しいことは聞かないで」(10月30日の会見)と述べた。」
おいおい!。
やっぱ、一か八かってことなのかあ?。
もちろん、100パーセントの安全なんて、神話以外の何物でもないと、我々は既に学んでいる。
事故から2年半、余震の可能性は減ったが、それとて、皆無ではない(この前も、M7クラスの余震あったし)。
問題なのは、何かが起こって、現場周辺が汚染された場合、そこから先に作業が進まなくなるということである。
現在の危険な現状の改善が、頓挫していまい、どうしようもなくなるということだな。
それが困る。
4号機のプールは、傾いており、補強されているとはいえ、万全とはいえない。
万が一、プールの水が漏れるようなことがあって、燃料が露出した場合の被害は、想像を絶する。
もちろん、そんなことになっても、注水できるような仕組みは作ってあるのだろうが、それを操作する人間が近づけなくなれば、役には立たない。
もう、屋根を作ってしまったので、ヘリコから水をぶっ掛けるわけにもいかないし・・・。
(使用済み燃料取り出し前に4号機公開)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131106/k10015852551000.html
「福島第一原発4号機は、おととしの事故で、隣の3号機から流れ込んできた水素が原因とみられる爆発で原子炉建屋の上部が大きく壊れました。」とある。
へえー、そうだったのか。
「燃料取り出しの手順は
4号機の使用済み燃料プールにある燃料は、プール内の燃料ラックと呼ばれるケースに収められています。これらの燃料は、燃料取扱機と大型クレーンという、事故後、新設された機器を使って取り出されます。」
「燃料の上部にはハンドルという取っ手があり、ここに燃料取扱機のフックを引っかけて燃料ラックから引き上げ、燃料が水面から露出しないようにキャスクと呼ばれる専用の容器に移します。このとき、燃料ラックと燃料のすき間に細かいがれきが入り込んでいたり、燃料が変形していたりするおそれがあり、1秒に1センチというゆっくりとした速さで引き上げ、異常な重みを感知した場合は自動停止します。」
「キャスクには最大で22体の燃料が入り、ふたを閉めて密閉したうえで、大型クレーンで水中から取り出されます。ここまでの作業が2日にわたり、合わせて12時間かかるということです。
その後、容器についた放射性物質を取り除く除染や放射性物質の漏れがないかの確認をしたうえで、トレーラーに載せられ、100メートルほど離れた「共用プール」と呼ばれる別の施設に移されます。運搬に使うキャスクは2つ用意されていて、1つのキャスクが燃料を運び、共用プールで下ろすまでに8日から10日かかるということです。」
「また、燃料の取り出し作業が行われるのは日中だけで、夜は燃料プールに残っている細かいがれきの撤去作業が行われます。
初回は、未使用の新しい燃料を取り出すということで、大半を占める使用済み燃料を含め1533体すべてが取り出されるのは来年末になる予定です。」
キャスクごとプールに入れて保管するわけではなく、キャスクは、あくまでも運搬用で、共用プールでは、そこから燃料集合体を取り出して、再びラックに収めるということなんだろうか。
(福島第1原発:4号機燃料取り出し 実行前に実証試験)
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20131105k0000e040132000c.html
「東京電力が福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを前に、実際の燃料輸送容器を使って作業の安全性を確認する実証試験を追加し、4号機内で近く実施することが4日、関係者への取材で分かった。実証試験には準備を含めて数日かかる見込みで、早ければ8日にも始まる予定だった燃料取り出しは1〜2週間延期となる見通し。」
慎重なのは結構だが、実際の運用に即したシミュレーションをやっていなかったわけで、相変わらずノーテンキな体質である。
(燃料取り出し 試験追加 福島第1 4号機 作業1‐2週間延期へ)
http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/word/7426/10017
「原子力規制庁から委託を受けて取り出し機器の使用前検査をした独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)も、作業が東電の想定通り安全に進められるか、実物を使って確認する必要性を指摘したという。」
「JNESはさらに、作業全般の安全性について、国際廃炉研究開発機構(IRID)が国内外の専門家を集めて設置した「国際エキスパートグループ」などの評価を受けるよう東電に求めた。」
「燃料輸送に使う容器は、全長約5・5メートル、直径約2・1メートルで、重さは約91トン。第1原発構内で従来、燃料輸送に使っていたものを使用する。」
えっ!、使いまわしかよ!。
まあ、どうでもいいんですが。
通常、容易にアクセスできない現場での事故を想定して、完全な複製を作成して、事故時の対策をシミュレーションしたり、手順の検討を行うことは、よくある話だが、今回は、そういう設備を作ったという話は聞かない。
ぶっつけ本番、予備の設備無しで行う。
(廃炉作業「第2期」へ移行 燃料取り出し4号機、6日公開)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131104/dst13110417150005-n2.htm
「東電は「作業員は燃料取り出しを想定してクレーン操作の特訓を積んでいる」と自信をのぞかせる」とある。
いったい、何処で、どんなクレーンを使って、どのくらいの期間、どんなスケジュールで、何人が訓練をしているのかは、秘密のようだ。
燃料棒と燃料集合体(BWR用)は、こちら。
(BWR燃料集合体の構造と制御棒)
http://www.fepc.or.jp/enterprise/hatsuden/nuclear/nenryoushuugoutai/sw_index_01/index.html
確かに、ハンドルがあるな。
実証試験が行われることになって、当初、今週中にも始められるといわれていた作業は、2週間ほど遅れる見通しとなった。
気が気でないのは、浮沈子だけではないだろうが、ストレスの溜まる日々であるな。
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