モデルS再考 ― 2013年11月23日 19:14
モデルS再考
モデルSの短時間の試乗のインプレッションは、既に書いた。
この、ガチな足回りの重量級のクルマに、数千個(未公表)のパナソニック電池を載せて、かっ飛んでいくというのは、実に気持ちいい。
ちんたら走れば、実測でも400kmくらいは走るはずだ。
そして、5時間の充電・・・。
スピードを控えめにして、おとなしく走る分には、電池の持ちもいいだろうが、200km(時速)の巡航を行ったら、あっという間になくなるはずである(最高速は、212kmとある)。
(テスラ・モデルS試乗 〔2〕)
http://i.jiji.jp/jc/car?id=tesla-s_drive02
「高性能の85kWhパフォーマンスバージョンで500km、212km/hとなる」とある(浮沈子の試乗車は、これ)。
たぶん、200km(距離)は持つまい。
電気自動車は、高速連続走行の際の電池の消耗が激しいのだ。
物理の法則は、公平なのである。
そりゃあ、ガソリンを燃料としてかっ飛んだって、燃費は落ちるわさ!。
しかし、そこで5時間待つ必要はない。
10分もあれば戦線に復帰して、再び200kmオーバーで爆走できる。
電気自動車は、実戦向きではない、用途を限定された自動車なのだ。
街中の、ちょっとしたお買い物には、ちょうどいいかも知れない。
旅行なんかは、到底無理だな。
着いた途端に、急用ができて、急遽戻らなければならない時には、クソの役にも立たない。
道楽以外の何物でもない。
箱根往復くらいなら、十分使えるが、仙台は無理だ。
ホンダが2年後に燃料電池車を売り出すというので、それまで待ったほうがいい。
(【ロサンゼルスモーターショー13】ホンダ、FCEV コンセプトを発表…次世代燃料電池車のデザイン提示)
http://response.jp/article/2013/11/21/211279.html
電気自動車は、少なくとも、都市間交通のアシにはならない。
距離を伸ばそうとすればする程、充電時間が長くなるという避け難い問題を抱えるからだ。
しかも、当然のことながら、都市間交通では高速道路を使った移動が基本になる。
実際の高速を走ってみれば、120kmから140kmで流れている。
いくら空力を改善しても、エコランタイヤを履いたとしても、空気抵抗や走行抵抗のために、航続距離は激減する。
そして、充電時間は変わらない。
仮に、アウトバーンを時速200kmで走行すると、1時間走って、5時間充電するという運行になるわけで、当然、実用にはならないことが分かる。
日本で使うとしても、東京から関西日帰り往復なんて、とんでもない話だ。
名古屋でもダメだな。
せいぜい、浜名湖まで。
ウナギ食って帰ってくるのが精一杯である。
考えてみれば、レンタカーには向いているかもしれない。
満タン返しではなく、カラッ欠返しである。
片道だけ使う。
行った先で、また借りる。
で、近所で返すわけだ。
充電は、レンタカー屋でやってくれればいい。
電気自動車というのは、マトモな自動車ではないのだ。
自動車の形をした、中途半端な乗り物、いわば欠陥商品である。
しかも、我が国では、殆んど全ての電気は、石油を燃やして作っている。
エコでもなんでもない。
運ぶことには、何の意味もないバッテリーを、何百キログラムも運び続けている。
それだけでも、大変なエネルギーの無駄だろう。
電気自動車の普及がはかばかしくないのは、その辺の事情を、消費者が良く分かっているからだ。
賢いのである。
近距離の、特殊な用途では、威力を発揮するかもしれない。
酒屋の配達、灯油の配達、プロパンの配達などといった、ご近所の身近な用途には向いているだろう。
燃料費が安いのも助かる。
電気自動車の宣伝文句の一つが、災害時の電力供給である。
災害の際の補助電力としてなら、バッテリーパックだけを買って、充電して置けばいいのだ。
パナソニックでは、昼間のピークカットを目的とした、安い夜間電力を蓄電する電池も売ってる。
(リチウムイオン蓄電システムとは)
http://www2.panasonic.biz/es/souchikuene/chikuden/sys1-3/chikuden_whats.html
別に、自動車に積まなくたって、スマートグリッドは実現できる。
(パナソニック 業務用・家庭用リチウムイオン蓄電システム LJ-SA32A5K 3.2kWh 50Hz地域用 LJSA32A5K)
http://store.shopping.yahoo.co.jp/lampya/lj-sa32a5.html
太陽光発電を組み合わせれば、もっと効率的であるな。
(パナソニック 家庭用 蓄電システム リチウムイオン蓄電池ユニット(4.65kWh)住宅用 創蓄連携システム LJB1146)
http://store.shopping.yahoo.co.jp/lampya/ljb1146.html
まあ、どうでもいいんですが。
要するに、電気自動車というのは、はっきりいって、今まで我々が使っていたガソリン自動車の代用にはならないということである。
片道100km程度までの通勤など、短距離の運行だけが現実的な使い方だろう。
この範囲なら、静かで排気ガスのない優秀な自動車という評価になるが、それを少しでも外れると、ただのガラクタになってしまう。
充電インフラが普及しても、このことは変わらない。
自動車と呼んではいけないのかもしれない。
エレクトリックビークルという、新しい乗り物だと考えるべきだ。
既存の乗用車の代わりになるような移動手段ではない。
テスラは、そのことを分かっているのだ。
だから、バッテリーの交換という奥の手を模索している。
(90秒でバッテリーを自動交換する新システム:テスラが発表)
http://wired.jp/2013/06/26/tesla-battery-swap/
(テスラは90秒で満充電! 自動バッテリー交換システムを米で初公開 !)
http://news.mynavi.jp/news/2013/06/26/341/
しかし、一体、交換したバッテリーの充電と、数百キロの重さのバッテリーパックのデリバリーはどうするのか。
年間数万台を売り上げる同社が、そのシステムを展開するのとどちらが早いのか。
とりあえず、やってみただけなのではないか。
10年、いや、20年経っても、バッテリーパックの交換は、ものにはなるまいよ。
規格もバラバラだし、年間100万台を売り上げるようになったら(そんなことにはならないだろうが)、とてもじゃないが、インフラが追いつかない。
パックの交換に、行列ができるだけである。
90秒の交換に、90分待つわけだな。
しかし、それでも、200Vで充電するよりは、3倍以上早い!!!。
これは、もちろん米国の話であって、日本では、440Vのスーパーチャージャーすら、未だに1箇所もない。
日本全国にあるチャデモを使っても、5時間かかる。
あーあ、試乗なんかするんじゃなかった。
妙に出来がいいクルマだったから、真剣に考えてしまった。
床の間の飾りにするにはいいかも知れない。
実用でガンガン乗れば乗るほど、使えないことが明らかになってくるわけで、そこんところを割り切って乗れば、いいクルマということになる。
本体500万円でバッテリーをリースにして、月に1万円で交換し放題、なんていうビジネスモデルを展開すれば、少しは売れるんじゃなかろうか。
本体が、中古で200万円位になったら、検討してもいいかな。
モデルSの短時間の試乗のインプレッションは、既に書いた。
この、ガチな足回りの重量級のクルマに、数千個(未公表)のパナソニック電池を載せて、かっ飛んでいくというのは、実に気持ちいい。
ちんたら走れば、実測でも400kmくらいは走るはずだ。
そして、5時間の充電・・・。
スピードを控えめにして、おとなしく走る分には、電池の持ちもいいだろうが、200km(時速)の巡航を行ったら、あっという間になくなるはずである(最高速は、212kmとある)。
(テスラ・モデルS試乗 〔2〕)
http://i.jiji.jp/jc/car?id=tesla-s_drive02
「高性能の85kWhパフォーマンスバージョンで500km、212km/hとなる」とある(浮沈子の試乗車は、これ)。
たぶん、200km(距離)は持つまい。
電気自動車は、高速連続走行の際の電池の消耗が激しいのだ。
物理の法則は、公平なのである。
そりゃあ、ガソリンを燃料としてかっ飛んだって、燃費は落ちるわさ!。
しかし、そこで5時間待つ必要はない。
10分もあれば戦線に復帰して、再び200kmオーバーで爆走できる。
電気自動車は、実戦向きではない、用途を限定された自動車なのだ。
街中の、ちょっとしたお買い物には、ちょうどいいかも知れない。
旅行なんかは、到底無理だな。
着いた途端に、急用ができて、急遽戻らなければならない時には、クソの役にも立たない。
道楽以外の何物でもない。
箱根往復くらいなら、十分使えるが、仙台は無理だ。
ホンダが2年後に燃料電池車を売り出すというので、それまで待ったほうがいい。
(【ロサンゼルスモーターショー13】ホンダ、FCEV コンセプトを発表…次世代燃料電池車のデザイン提示)
http://response.jp/article/2013/11/21/211279.html
電気自動車は、少なくとも、都市間交通のアシにはならない。
距離を伸ばそうとすればする程、充電時間が長くなるという避け難い問題を抱えるからだ。
しかも、当然のことながら、都市間交通では高速道路を使った移動が基本になる。
実際の高速を走ってみれば、120kmから140kmで流れている。
いくら空力を改善しても、エコランタイヤを履いたとしても、空気抵抗や走行抵抗のために、航続距離は激減する。
そして、充電時間は変わらない。
仮に、アウトバーンを時速200kmで走行すると、1時間走って、5時間充電するという運行になるわけで、当然、実用にはならないことが分かる。
日本で使うとしても、東京から関西日帰り往復なんて、とんでもない話だ。
名古屋でもダメだな。
せいぜい、浜名湖まで。
ウナギ食って帰ってくるのが精一杯である。
考えてみれば、レンタカーには向いているかもしれない。
満タン返しではなく、カラッ欠返しである。
片道だけ使う。
行った先で、また借りる。
で、近所で返すわけだ。
充電は、レンタカー屋でやってくれればいい。
電気自動車というのは、マトモな自動車ではないのだ。
自動車の形をした、中途半端な乗り物、いわば欠陥商品である。
しかも、我が国では、殆んど全ての電気は、石油を燃やして作っている。
エコでもなんでもない。
運ぶことには、何の意味もないバッテリーを、何百キログラムも運び続けている。
それだけでも、大変なエネルギーの無駄だろう。
電気自動車の普及がはかばかしくないのは、その辺の事情を、消費者が良く分かっているからだ。
賢いのである。
近距離の、特殊な用途では、威力を発揮するかもしれない。
酒屋の配達、灯油の配達、プロパンの配達などといった、ご近所の身近な用途には向いているだろう。
燃料費が安いのも助かる。
電気自動車の宣伝文句の一つが、災害時の電力供給である。
災害の際の補助電力としてなら、バッテリーパックだけを買って、充電して置けばいいのだ。
パナソニックでは、昼間のピークカットを目的とした、安い夜間電力を蓄電する電池も売ってる。
(リチウムイオン蓄電システムとは)
http://www2.panasonic.biz/es/souchikuene/chikuden/sys1-3/chikuden_whats.html
別に、自動車に積まなくたって、スマートグリッドは実現できる。
(パナソニック 業務用・家庭用リチウムイオン蓄電システム LJ-SA32A5K 3.2kWh 50Hz地域用 LJSA32A5K)
http://store.shopping.yahoo.co.jp/lampya/lj-sa32a5.html
太陽光発電を組み合わせれば、もっと効率的であるな。
(パナソニック 家庭用 蓄電システム リチウムイオン蓄電池ユニット(4.65kWh)住宅用 創蓄連携システム LJB1146)
http://store.shopping.yahoo.co.jp/lampya/ljb1146.html
まあ、どうでもいいんですが。
要するに、電気自動車というのは、はっきりいって、今まで我々が使っていたガソリン自動車の代用にはならないということである。
片道100km程度までの通勤など、短距離の運行だけが現実的な使い方だろう。
この範囲なら、静かで排気ガスのない優秀な自動車という評価になるが、それを少しでも外れると、ただのガラクタになってしまう。
充電インフラが普及しても、このことは変わらない。
自動車と呼んではいけないのかもしれない。
エレクトリックビークルという、新しい乗り物だと考えるべきだ。
既存の乗用車の代わりになるような移動手段ではない。
テスラは、そのことを分かっているのだ。
だから、バッテリーの交換という奥の手を模索している。
(90秒でバッテリーを自動交換する新システム:テスラが発表)
http://wired.jp/2013/06/26/tesla-battery-swap/
(テスラは90秒で満充電! 自動バッテリー交換システムを米で初公開 !)
http://news.mynavi.jp/news/2013/06/26/341/
しかし、一体、交換したバッテリーの充電と、数百キロの重さのバッテリーパックのデリバリーはどうするのか。
年間数万台を売り上げる同社が、そのシステムを展開するのとどちらが早いのか。
とりあえず、やってみただけなのではないか。
10年、いや、20年経っても、バッテリーパックの交換は、ものにはなるまいよ。
規格もバラバラだし、年間100万台を売り上げるようになったら(そんなことにはならないだろうが)、とてもじゃないが、インフラが追いつかない。
パックの交換に、行列ができるだけである。
90秒の交換に、90分待つわけだな。
しかし、それでも、200Vで充電するよりは、3倍以上早い!!!。
これは、もちろん米国の話であって、日本では、440Vのスーパーチャージャーすら、未だに1箇所もない。
日本全国にあるチャデモを使っても、5時間かかる。
あーあ、試乗なんかするんじゃなかった。
妙に出来がいいクルマだったから、真剣に考えてしまった。
床の間の飾りにするにはいいかも知れない。
実用でガンガン乗れば乗るほど、使えないことが明らかになってくるわけで、そこんところを割り切って乗れば、いいクルマということになる。
本体500万円でバッテリーをリースにして、月に1万円で交換し放題、なんていうビジネスモデルを展開すれば、少しは売れるんじゃなかろうか。
本体が、中古で200万円位になったら、検討してもいいかな。
自動車再考 ― 2013年11月23日 22:05
自動車再考
ここ数日、Sクラスやら、750ⅰやら、モデルSやら、高級車ばかり乗っていて、正常な自動車マニアとしての感覚がズレてしまった。
世の中の99パーセントのクルマは、高級車なんかではないのだから。
世界の中で、ほんの一握りの人々、金回りがよく、ハイヤーに乗るでもなく、自動車なんていう実用品に金かけている酔狂な人々が乗るクルマだ。
船とか、飛行機とか、腕時計とか、宝石など、もっとステータス性がある、役に立たない趣味の方がいいだろうに。
馬とかでもいいな。
とにかく、自動車というのは、いい趣味とはいえない。
もともと、競争心というか、闘争心に溢れる、活動的な人々が、俺の方が速い!、いや、俺様の方だ!という感じで、無用な馬力競争を始めたのがいけない。
レースという、純粋に速さを競う世界だけならともかく、贅を尽くしたクルマを仕立てて、乗り回すようになったのだから、キリがないというものだ。
そんな、金持ちの趣味の世界が、実用になった。
いまや、殆んどのクルマは、実用車である。
移動や運搬の手段であり、乗り回して楽しむという、本来の(?)目的はどこかへいってしまった。
高級車というのも、その中で生まれた(残った?)奇形なクルマの一つである。
クルマに贅を尽くして、その乗り心地の良さや、快適な装備を競うなんて、ヘンタイであるな。
自動車の基本は、スポーツカーだろう!(これは、ヘンタイではないのかあ?)。
走ることしか能がなく、走ることだけに特化して、他のあらゆる実用性、利便性、快適性を犠牲にする。
犠牲にすることが目的ではないが、そうせざるを得なくなる。
軽く、小さく、そして、機動性に優れたアーマースーツのようなクルマである。
全然高級車ではない。
(US Army: 本格的な戦闘用パワードスーツの開発に着手)
http://www.businessnewsline.com/biztech/201310121928040000.html
すいません!、検索してたら出てきたんで、載せちゃいました!。
平和な日本に生まれて良かったな。
軍用車両は、高級とか、乗って楽しいとか、いってられんだろうよ。
究極の実用車である。
まあいい。
2輪でも、3輪でも、6輪でもいいし、キャタピラ(履帯(りたい))付いててもいいんだが、車輪で移動するということ自体は、本質ではない。
(【ロサンゼルスモーターショー13】スバルのロボットスーツ「スバルー」はカンガルーに感化)
http://news.kakaku.com/prdnews/cd=kuruma/ctcd=7010/id=34956/
「人体に装着して使用するロボットスーツ。カンガルーのように、自由自在に飛び跳ねて、目的地へ向かう新しい移動手段」とある。
ホンダのアシモも、2足歩行による移動体の可能性を模索したものだ。
(ASIMOとは?)
http://www.honda.co.jp/ASIMO/about/
アシモにおんぶしたり、お姫様抱っこで移動するのもいい(んなこと、ホンダの技術者だって、想定してないだろ?)。
高速ラクチンなパーソナル移動手段なら、みんな自動車の範疇に放り込んでしまえばいいのだ。
高速であること、パーソナルであることは、極めて重要かつ、本質的な要素である。
身体機能の拡張である以上、もっさりしていては、話にならない。
また、バスみたいに、みんなでワイワイしながら移動するのも、なしだな。
最近、パーソナルモビリティという概念が、脚光を浴びているようだ。
(パーソナルモビリティ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3
(トヨタの次世代パーソナルモビリティ「i-Road」チョイ乗りレポ)
http://gigazine.net/news/20131122-toyota-iroad-tms2013/
「アクセルを踏むと、モーターからの「フイーン」という音が耳に入ってきます。車体の傾きは車速とハンドルの切り具合をもとにコンピューターが制御しており、スピードが出ていない間は車体は直立したままですが、ある程度スピードが出るほど傾きが強くなります。そのため、最大まで傾いても怖さを感じることはなく、むしろその不思議な感覚が楽しくなってきました。後輪が曲がるため、コーナリング中はお尻が常に外へと流れる感覚で、これも不思議な感じ。フォークリフトに乗ったことがある人なら、この感覚はつかみやすいのかもしれません。」
突然電源が切れても、コケない工夫があるんだろうか。
自動車の原点は、こんな感じなのかもしれないな。
地べたに張り付いて走る限り、自動車といってもいいとは思うが、速く走れなければ乳母車である。
絶対的に速い必要はないが、概ね都市間交通として通用するスピードが出なければ困るな。
100km以上は必須だろう。
200km巡航できれば、なお良い。
アイロードでは、ちょっと無理だな。
全長4300mm、全幅1650mm、全高1350mmは、83タルガの諸元、4320×1780×1290mmは03ボクスターのそれだ。
最低でも、このくらいの大きさがないと、200km巡航は不安だ。
現実には、ミニマムサイズの2シータースポーツカーが、自動車の基本だろう。
全ての自動車の要素は、ここに始まり、ここに還る。
頭をシャッフルして、原点からクルマを見つめなおす必要がある。
明日は、東京モーターショー2013に乗り込むのだから。
ここ数日、Sクラスやら、750ⅰやら、モデルSやら、高級車ばかり乗っていて、正常な自動車マニアとしての感覚がズレてしまった。
世の中の99パーセントのクルマは、高級車なんかではないのだから。
世界の中で、ほんの一握りの人々、金回りがよく、ハイヤーに乗るでもなく、自動車なんていう実用品に金かけている酔狂な人々が乗るクルマだ。
船とか、飛行機とか、腕時計とか、宝石など、もっとステータス性がある、役に立たない趣味の方がいいだろうに。
馬とかでもいいな。
とにかく、自動車というのは、いい趣味とはいえない。
もともと、競争心というか、闘争心に溢れる、活動的な人々が、俺の方が速い!、いや、俺様の方だ!という感じで、無用な馬力競争を始めたのがいけない。
レースという、純粋に速さを競う世界だけならともかく、贅を尽くしたクルマを仕立てて、乗り回すようになったのだから、キリがないというものだ。
そんな、金持ちの趣味の世界が、実用になった。
いまや、殆んどのクルマは、実用車である。
移動や運搬の手段であり、乗り回して楽しむという、本来の(?)目的はどこかへいってしまった。
高級車というのも、その中で生まれた(残った?)奇形なクルマの一つである。
クルマに贅を尽くして、その乗り心地の良さや、快適な装備を競うなんて、ヘンタイであるな。
自動車の基本は、スポーツカーだろう!(これは、ヘンタイではないのかあ?)。
走ることしか能がなく、走ることだけに特化して、他のあらゆる実用性、利便性、快適性を犠牲にする。
犠牲にすることが目的ではないが、そうせざるを得なくなる。
軽く、小さく、そして、機動性に優れたアーマースーツのようなクルマである。
全然高級車ではない。
(US Army: 本格的な戦闘用パワードスーツの開発に着手)
http://www.businessnewsline.com/biztech/201310121928040000.html
すいません!、検索してたら出てきたんで、載せちゃいました!。
平和な日本に生まれて良かったな。
軍用車両は、高級とか、乗って楽しいとか、いってられんだろうよ。
究極の実用車である。
まあいい。
2輪でも、3輪でも、6輪でもいいし、キャタピラ(履帯(りたい))付いててもいいんだが、車輪で移動するということ自体は、本質ではない。
(【ロサンゼルスモーターショー13】スバルのロボットスーツ「スバルー」はカンガルーに感化)
http://news.kakaku.com/prdnews/cd=kuruma/ctcd=7010/id=34956/
「人体に装着して使用するロボットスーツ。カンガルーのように、自由自在に飛び跳ねて、目的地へ向かう新しい移動手段」とある。
ホンダのアシモも、2足歩行による移動体の可能性を模索したものだ。
(ASIMOとは?)
http://www.honda.co.jp/ASIMO/about/
アシモにおんぶしたり、お姫様抱っこで移動するのもいい(んなこと、ホンダの技術者だって、想定してないだろ?)。
高速ラクチンなパーソナル移動手段なら、みんな自動車の範疇に放り込んでしまえばいいのだ。
高速であること、パーソナルであることは、極めて重要かつ、本質的な要素である。
身体機能の拡張である以上、もっさりしていては、話にならない。
また、バスみたいに、みんなでワイワイしながら移動するのも、なしだな。
最近、パーソナルモビリティという概念が、脚光を浴びているようだ。
(パーソナルモビリティ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3
(トヨタの次世代パーソナルモビリティ「i-Road」チョイ乗りレポ)
http://gigazine.net/news/20131122-toyota-iroad-tms2013/
「アクセルを踏むと、モーターからの「フイーン」という音が耳に入ってきます。車体の傾きは車速とハンドルの切り具合をもとにコンピューターが制御しており、スピードが出ていない間は車体は直立したままですが、ある程度スピードが出るほど傾きが強くなります。そのため、最大まで傾いても怖さを感じることはなく、むしろその不思議な感覚が楽しくなってきました。後輪が曲がるため、コーナリング中はお尻が常に外へと流れる感覚で、これも不思議な感じ。フォークリフトに乗ったことがある人なら、この感覚はつかみやすいのかもしれません。」
突然電源が切れても、コケない工夫があるんだろうか。
自動車の原点は、こんな感じなのかもしれないな。
地べたに張り付いて走る限り、自動車といってもいいとは思うが、速く走れなければ乳母車である。
絶対的に速い必要はないが、概ね都市間交通として通用するスピードが出なければ困るな。
100km以上は必須だろう。
200km巡航できれば、なお良い。
アイロードでは、ちょっと無理だな。
全長4300mm、全幅1650mm、全高1350mmは、83タルガの諸元、4320×1780×1290mmは03ボクスターのそれだ。
最低でも、このくらいの大きさがないと、200km巡航は不安だ。
現実には、ミニマムサイズの2シータースポーツカーが、自動車の基本だろう。
全ての自動車の要素は、ここに始まり、ここに還る。
頭をシャッフルして、原点からクルマを見つめなおす必要がある。
明日は、東京モーターショー2013に乗り込むのだから。
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