東京モーターショー(その48)ホンダF12013年11月25日 02:22

東京モーターショー(その48)ホンダF1
東京モーターショー(その48)ホンダF1


1495cc水冷V型12気筒220馬力1964年製エンジンをミッドシップに横置き(!)した、正真正銘のレーシングマシン。

葉巻型のボディは、細くてカッコイイ。

空力とか、ダウンフォースなんて、何も考えていない、ファンダメンタルな形・・・。

「1962年にF1参戦を発表。当初ロータスへのエンジンサプライヤーとしての参戦予定であったが、1964年シーズン開幕直前になってロータス側からキャンセルの連絡があり、急遽シャーシを自社開発しフルコンストラクターとしての参戦を決めた。2輪レースの分野ではすでにヨーロッパで勇名を馳せていたが、自動車メーカーとしてはまだ始動段階での世界挑戦となった。」

(ホンダF1:第1期)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80F1#.E7.AC.AC1.E6.9C.9F

「同年7月のドイツGP(ニュルブルクリンク)でデビュー。処女作のRA271は1.5リッターV12エンジンを横置きで搭載するという特異な設計だった。」

(ホンダ・RA271)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BBRA271

「ホンダ・RA271は、ホンダがF1世界選手権に参戦するために開発した日本初のフォーミュラ1カー。1964年第6戦ドイツGPでデビューし、このシーズンのみ3戦に使用された。」

「"RA"とはレーシング・オートモービル (Racing Automobile) を意味する。」

この画像のクルマ、そのものであるな。

レプリカではない。

記事を読むと、冷却系に問題を抱えていたことが分かる。

先代のRA270は、破棄されたため、ホンダF1のルーツは、このRA271からしか辿れない。

モノコックボディにインボードサス、エンジンをストレスメンバーとして使う先進設計だが、525kgという車重は重かったのだそうだ。

1964年といえば、オリンピックの年、ポルシェ911が生まれた年、新幹線が走った年である。

49年前に、たった3回サーキットを走って消えたクルマが、今、目の前にある。

頭の中で、12気筒エンジンが奏でるホンダミュージックが鳴り響く(幻聴ですかあ?)。

東京モーターショー(その49)ホンダF1(写真だけ)2013年11月25日 02:25

東京モーターショー(その49)ホンダF1(写真だけ)
東京モーターショー(その49)ホンダF1(写真だけ)

東京モーターショー(その50)電動ブレーキ2013年11月25日 03:25

東京モーターショー(その50)電動ブレーキ
東京モーターショー(その50)電動ブレーキ


電動ブレーキについては、このブログでも既に触れた。

(電気ブレーキ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/07/01/6883105

今回は、曙ブレーキのコーナーも見たのだが、電動ブレーキの展示はなかった。

NTNのブースでは、説明員の方に、究極の質問を浴びせる。

「電気が来なくなっちゃったら、どうなるんですかあ?」

ブレーキは4つありますから・・・。

うーん、そういう答えかあ?。

まあいい。

ホンダが油圧でバックアップしている件については、個人的には、と前置きした上で、油圧でバックアップするくらいなら、油圧のままでもいいんじゃないか、ということだった。

自信の表れなんだろうか。

単なる、ヤケッパチか?(んなわきゃない!)。

電動ステアリングの技術は、日産に売れたそうだが、電動ブレーキは、まだ採用がない。

検討しているメーカーはあるということなので、何処から出てくるか、楽しみにしよう。

バネ下に、ちっこいモーター付けてて、振動とか大丈夫なんだろうかと聞いてみる。

バッチリ試験して、OKになっているとのこと。

電動ステアリングの要素技術も、NTNだそうだ。

インテグレーションは日産が行ったので、制御関係については関与していないという。

ブレーキは、油圧バックアップ無しで、ハンドルだけクラッチで直結するバックアップを組み込んだのは、矛盾してないかと思ったのだが、そこは日産の範疇だという。

というわけで、日産のブースに行く。

ものすごい人だかりで、何かと思えば、例の三角スポーツカーのお披露目をやっていた。

(日産が三角翼形のコンセプト EV スポーツ「ブレイドグライダー」を公開、市販化を目指す)
http://japanese.engadget.com/2013/11/11/ev/

別途、写真掲載予定。

暇そうにしているスカイラインの担当者を捕まえて、食い下がる。

なんで、クラッチで繋ぐことにしたのか。

3台もコンピューター使っているのに、おかしいじゃないか?。

答えは、あっけなかった。

3台の制御ユニットは、全く別の仕事をしていて、どれか1台でも壊れると、統合制御ができなくなるという。

冗長設計として、3台使っているわけではないのだ。

だから、1台でも壊れたら、即座にクラッチを繋いで、物理的に結合する。

その際には、電動アシストステアリングになる。

(電動操舵装置)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/07/12/6899119

(これ、ください!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/08/06/6937164

この中の、引用記事の内容は、正確ではないということだ。

(日産が提示するステアバイワイヤ技術の可能性 (2/2))
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1210/19/news017_2.html

「3個のECUは、各モーターの動作を制御するとともに、互いの動作に故障や異常が発生していないか常時監視し合っている。もし、あるECUに不具合が発生すれば、他のECUが即座に制御を交代する。」とあるが、説明員の話では、そうではないという。

日産のページにも、同じことが書いてある。

(「意のままの走り」をもたらす新しいステアリング技術:技術の仕組み)
http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/direct_adaptive_steering.html

「この次世代ステアリング技術は複数のECUが相互監視することにより、高い信頼性を備えています。」

「複数のECUが常に作動状況を相互監視。いずれかに故障や異常が発生するとほかのECUが即座に制御します。さらに万一電気が供給されなくなったときにはクラッチが作動し、ステアリングとタイヤが機械的につながることで操作を可能にします。」

説明員さん、大丈夫ですかあ?。

ところで、電気が供給されなくなった時に、どうやってクラッチを繋ぐのかは、どこにも書いていなかった(手動ですかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

いずれにしても、当分の間は、物理的なバックアップが必要になるんだろうな。

(NTN、次世代ステアリング用MCUを開発…新型スカイラインが採用:後日追加:通常通電していて、故障検出で電源が落ちて、機械接続)
http://response.jp/article/2013/11/27/211732.html

ついでに、自動運転への布石なのかと聞いてみたが、そういう目的ではないということだった。

将来的には、重要な要素技術であるとはいっていたが・・・。

これは、是非とも試乗してみなければならない。

21世紀のハンドリングが、どうなっているのか。

自動車は、どんどん仮想化されている。

その上手下手が、自動車の付加価値になってきていて、アクチュエイターはコモディティ化しているのだ。

アクセルも、ブレーキも、ハンドルも、足回りさえ、今やスイッチで動く。

そう、シミュレーターに近付いている。

グランツーリスモ(?)で腕を磨いたドライバーが、サーキットレーサーになる時代である。

逆に、自動車の運転がもたらす喜び、いわば、駆けぬける喜びってやつも、そのうち、我が家のシミュレーターで味わうだけになるのかもしれないな。

東京モーターショー(その51)グルノーブル2013年11月25日 05:17

東京モーターショー(その51)グルノーブル
東京モーターショー(その51)グルノーブル


トヨタのアイロードが、フランスのグルノーブルに導入される件については既に触れた。

(東京モーターショー(その2)アイロード)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/11/24/7070176

公共交通機関と、パーソナルモビリティを結合して、新たな交通システムを構築しようという稀有壮大な構想である(そして、概ね失敗に終わる・・・?)。

(グルノーブル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB

人口15万人余りの、つまらん町だ(失礼!)。

スタンダールの故郷であること以外に、浮沈子の関心はない(サッカーも、オリンピックも)。

(Grenoble:フランス語)
http://fr.wikipedia.org/wiki/Grenoble

(グルノーブルへの旅~~街の趣:非常に参考になりました)
http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Circuit/2061/euro/grenoble/03.html

(VISITEURS DU CENTRE VILLE:市内中心部への訪問者)
http://www.grenoble.fr/224-visiteurs-du-centre-ville.htm

市の中心部は、車両の乗り入れが制限されているようだ。

トラムと呼ばれる路面電車(と自転車)が、足になっている。

トヨタのページには、交通システムの実験について書かれた記事があった。

(仏グルノーブル市、グルノーブル都市圏共同体、シテ・リブ社、フランス電力公社、及びトヨタ自動車は、都市内の近距離移動に適した超小型EVカーシェアリングの実証実験開始を公表)
http://www2.toyota.co.jp/jp/news/13/03/nt13_0304.html

「トヨタは、最終目的地と公共交通の最寄駅との間の数キロ程度、いわゆるラストマイルの移動ニーズに対応する都市内近距離移動に適した超小型EV(約70台)を提供」とある。

(L'AUTO-PARTAGE DE VÉHICULES ÉLECTRIQUES URBAINS BIENTÔT À GRENOBLE:グルノーブル市のページ)
http://www.grenoble.fr/TPL_CODE/TPL_ACTUALITE/PAR_TPL_IDENTIFIANT/857/338-transports-a-grenoble-en-commun-et-covoiturage.htm

「最初の/最後のキロメーター」を「第一の/ラストマイル」と訳してしまうグーグル自動翻訳は、いかがなものか。

フランス人がマイルを使うなんて、考えられん!。

まあ、どうでもいいんですが。

日本でも、市街地の中心部への車両乗り入れ規制を導入している都市があるのだろうか。

常識的には、そんなことをすれば、都市機能が麻痺してしまうと思うのだが。

特に、貨物の配送や、タクシーなどは、入れないわけには行かない。

パトカー、救急車、消防車などの緊急車両の通行も規制できまい。

そもそも、住民が自動車を所有することについての合意も必要だ。

彼らは、どうしているのだろうか。

町の周囲の駐車場まで、車を取りに行っているのだろうか。

自転車が足代わりというが、雨の日や雪の日もあるだろうし、高齢者の移動も考えなければならない。

我が国でも、スクールゾーンや、買い物道路、歩行者天国など、時間帯による交通規制や、バス専用・優先レーンなどのパーシャルな規制は導入されているが、恒久的なエリア規制というのは聞かない。

トヨタが参画するグルノーブルの実験は、2014年から3年間とされている。

アイロードが、受け入れられ、活用されて、市民の利便性が向上するのか、こんなもんは、使い物にならん!、と、放置されてしまうのか。

浮沈子は、規制エリア内での電気自動車の解禁をしたほうがいいような気がするんだが・・・。

まあ、そんときゃ、日産か、三菱とでも組んでもらうんですな。

東京モーターショー(その52)デルタグライダー2013年11月25日 19:15

東京モーターショー(その52)デルタグライダー
東京モーターショー(その52)デルタグライダー


もんのすごい人だかりで、写真を撮るのが一苦労だった。

発表されたばかりの、デルタグライダーを写真に収める。

市販すると公表されているので、余計に関心が高いのかもしれない。

真横から見ても、なんの面白みもないシルエットだ。

フロントデザインは、このまま出すとは思えないほどゴチャゴチャしている。

電気自動車に仕立て上げてしまったが、コンベンショナルなガソリンエンジンをリアに搭載した、新しいスポーツカーの提案でも良かったような気がする。

あるいは、燃料電池車とか。

要するに、この「カタチ」がキモなのであって、動力とかは、どうでもいいのだ。

センターに配置されたドライビングポジション(それしか、ないんで)、リアシートを2座にして、3人掛けとしたアイデア、バタフライドアのギミック、新鮮なハンドリング・・・。

このクルマに、期待を寄せる人々は、電気自動車の未来をみているのではない。

クルマという乗り物の、新しい体験、今までなかった未来に期待しているのだ。

その意味では、今回の東京モーターショーのテーマに、最も相応しい1台である。

問題は、屋根をどうするかだろう。

市販する以上、オープンカーだとしても、屋根を付けないわけにはいかない。

せっかくの美しいフォルムを台無しにすることなく、対候性に優れた屋根をデザインできるかどうか。

オープンカーの屋根は、悩ましいところなのである。

中を防水仕様にして、屋根無しでいくという、ドラスティックな展開があってもいい(よくねーよ!)。

雨が降ったら、合羽を着て走るわけだな。

雪が積もれば、雪かきをするシャベルが付いてくるとか。

とにかく、いろいろな想像を逞しくできる、自由を感じさせるデザインである。

市販されたら、是非、試乗したいクルマの1台を、また見つけた!。