機上の空論(バンコク編)2014年02月12日 00:44

機上の空論(バンコク編)
機上の空論(バンコク編)


あわや乗り遅れるところだった。

なにしろ、雪で1時間以上遅れていたので、安心してコーヒーを飲んで登場口に行ったら、46番登場口の前は誰もいない。

係員が探していたんだそうだ。

放送なかったんだけど?、と聞くと、46番は放送しないとのこと!。

機内にドタバタと入り、一番後ろの階段から2階へ。

78G席には、欧米人が座っている。

CA呼んで、82G席にしてもらった。

最後尾の真ん中通路側である。

隣は誰もいないので、2座席使える。

電源は、どうやらUSBだけらしい。

座席の背にあるモニターからは、大した情報は引き出せないが、垂直尾翼に付けられたモニターが、いつでも見られる。

ファイアーフラッシュの操縦席に座っているようなものである。

乗り心地は、そうだな、777と747の中間くらいか。

主翼のすぐ後ろなのだが、結構揺れる。

気流の関係なのかもしれない。

対地速度775とあるので、相当アゲインストになっている。

航路図を表示してみると、沖縄の北を通り、台北の北をかすめ、香港の南、海南島の上空、ダナンとビエンチャンの間を抜けてバンコクへ至る。

まあ、直線なんだろうな。

垂直尾翼のモニターを見ていても、殆んど雲の上である。

さっき、機内食が出たが、チキンを選択した。

美味いとはいえない。

期待が大きすぎたのかもしれないが、ちょっとがっかりなフライトだ。

あと4時間余り、この空間で過ごさなければならない。

対地速度は、730kmになってしまった。

乗り継ぎ関係の情報を、デジカメで撮っておく。

到着前には、軽食が出るというので、期待しよう!(なんで食い物ネタばかりなんだあ?)。

座席の前には、足を載せる台があって、靴を脱いで土踏まずを載せておくと、快適である。

ファブリック地のシートは、少し小さめで、座面が滑りやすい。

沖縄上空を通過中だが、食後の眠気が襲ってきたので、少し眠ることにしよう・・・。

・・・。

うとうとして目覚める。

やはり、機内の空気は乾燥している。

マスクを持ってきて正解だな。

当初のルートからだいぶ南に流されているようだ。

台湾の南をかすめている。

対地速度が790km辺りに上がっているので、偏西風の影響も、少し和らいだのかもしれない。

リーウェイした分を元に戻すべく、進路に対してやや北向きにヘディングしている。

海南島のど真ん中を通るルートに戻るようだ。

おかげで、また、対地速度が760kmに落ちている。

モニターの画像を見ると、巨大なエンジンの前部が、翼の前に見えている。

4発だ。

サイドマウントである。

いつか、4本のタンクを左右に付けて潜ることになるんだろうか。

いやいや、それよりもデュアルCCRだな。

今回の預託荷物の重量は、20kg弱であった。

レギセット2組、予備のファースト・セカンド、工具、こまごまとした材料、ホリスのSMS50、フィン、ブーツ、サンダル、マーカーブイ、リール。

ウエットスーツは、現地で借りる。

手荷物には、着替えと水着、パソコン一式、デジカメ(ゴープロも)、そして、津波の本。

結局、買い換えたノートではなく、使い慣れたパナソニックのCF-J9。

さっき、同じ列に座っていた方が、ACアダプターを出していたので、電源があるか聞いてみたら、座席の間にあった。

2座席に1個の割合らしい。

今後、この機材に乗るときには、テーブルタップを用意しなければならないな。

もうすぐ、香港沖に達する。

予想進路もかなり修正されてきたようだ。対地速度も800km近くに上がってきた。

映画でサンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー主演の「グラビティ」をやっている。

3Dで観たかったが、ただで吹き替えが観られるので、小さい画面で観てしまおう。

・・・。

いやあ、すごい特撮だが、一点気になったのが、ソユーズの着陸船を分離して、着陸寸前に点火する衝撃緩和用逆噴射ロケットを吹かす際、船内に浮遊している物体が動かなかったのはいただけないな。

まあいい。

面白かったが、2回観る映画じゃない。

ジョージクルーニーはジジイだし、サンドラ・ブロックはババアだし、その辺のところを目当てにする映画じゃない。

しかし、ダイビングの観点から観ると、なかなか興味深い。

ジョンラインの扱いとか、速い流れの中での匍匐前進とか。

ありとあらゆる手段を駆使して生き残りを図る。

それは、水中でのサバイバルと同じなのではないか。

さて、A380は、結局、海南島の南を経て、ダナン上空を通り、対地速度880kmで、バンコクに向かって飛行中だ。

そろそろ、着陸の準備に入るだろう。

軽食が出たが、サンドイッチと飲み物だけ。

食い物は、期待はずれであった。

乗り心地も、特筆すべき点はない。

離陸の際、いつ離陸したか分らなかったことを除けば。

もう、バンコクまで300kmを切った。