バックマウント宿題 ― 2014年04月09日 10:07
バックマウント宿題
昨日はブログでのバックマウントの復習をしたわけだが、実際のダイビングについては、来月のピピになるわけだ。
器材はフルレンタルしようと考えている。
水着とダイコンだけのリゾートダイビングだな。
パソコンは持っていくが、着替えは最小限、パスポートと現金があればいい。
ピピでは、クレジットカードのキャッシングも出来るので、いざという時には便利だ。
20kgの器材を持ち歩くスタイルではなく、スカスカのバックパックだけでいい。
気軽だ。
今回は、レスキューダイバーの取得という目的があるのでバックマウントで潜るが、今のところ普通にダイビングするにはこれが一番手ごろだな。
というか、殆どのダイバーは、これで潜っている。
自分の器材を持ち歩くにしても、レギセットは1個でいいし、BCだってバックプレート付ではないのでOMSのテッセラクトを持ち運ぶのに比べれば軽い。
せいぜい10kgくらいではないか。
楽勝だ。
変なヤツと白い目で見られることもない。
浮沈子は、CCRの運用で、BCで浮力を調節することに慣れてしまっているが、オープンサーキットでは呼吸による調整があって、その範囲を逸脱するとBCを弄るということになるらしい(合ってます?)。
中性浮力、トリム、フィンワークが、ダイビングの3大スキルといわれているが、中性浮力の維持は、オープンサーキットでもCCRでもなかなか難しい。
タンクの浮力が殆ど変わらないCCRと違って、オープンサーキットでは、徐々に浮力が付いてくるというのが困るな。
最近は、バックキックに嵌っているので、トリムも重要だ。
正しい水平姿勢が維持できないと、バックするのは不可能である。
普通のBCは、左右と腰に浮力体を持っているので、完全な水平姿勢でホバリングするということがやり辛い。
そういう運用を想定していないので、別にそれで構わないのだが。
トリムを作り、維持する上で大切なのが器材のバランスだ。
左右のバランスはともかく、前後のバランスは、器材のセッティングで決まる。
タンクの大きさや種類、タンク自体のバランスや、取り付け位置による全体のバランスもある。
ウエイトベルトとか、ウエイトベストなど、ウエイトをどこにどうつけるかということもある。
通常のBCでのトリムの調整は、背中に浮力体があるBCよりも困難だ。
考えてみれば、重心である腰より上でバランスを取らなければならないのに、通常のBCでは浮力体が脇からお腹の辺りにあるわけだ。
しかも、ウエイトベルトはそれより下の腰にある。
どう考えても、立ち姿勢になってしまうんじゃなかろうか。
タンクの種類にもよるが、背中を下にした状態というのが一番安定するはずである。
なんでこんなBC使ってるんだろうか。
浮沈子には、謎であるな。
逆に、背中に浮力体があるBCにはないメリットもある。
浮上する際に、頭を上にした姿勢を取りやすい。
これは、運用上は優れた特性で、サイドマウントの浮上の際に苦労する点である。
バックマウントの器材は、タンクとの関係が固定されてしまっているので、取り付け位置をダイビング中に調整することはできない。
しかも、放っておくと、裏返しになってしまうという構造的に避けられない水中でのバランスの悪さがある。
それを、スキルでカバーさせようという、とんでもない代物である(指導団体と結託してんじゃね?)。
こんなものが、レクリエーショナルダイビングのスタンダードになっているというのは、普通では考えられない。
そうはいっても、世界中の多くのダイバーは、これを有難がって使っているのだ。
重いタンクは、下に着け、軽い浮力体は上になるようにするのが常識というものだ。
通常のBCは、それを逆にして、不安定な運用を強いている。
なぜなんだろう?。
いろいろいきさつもあるのだろうが、浮沈子は、ふとあることに気付いた。
MRのスポーツカーは、回頭性を高めるために、重量物を重心近くに集めている。
直進安定性を重視するなら、曲がりにくくすればいいのだが、それでは話にならない。
戦闘機でも、静的安定性を放棄して、コンピュータにより常に修正を加えなければ飛行できない機体にするものもある。
そのかわり、機動性能はピカイチで、ドッグファイトはお手の物である(最近は、近接戦闘能力なんて意味ないですが)。
通常のBCの不安定さは、そういう意味では効果が期待できる(そうかあ?)。
ダイバーが常にコントロールしないと破綻する設計なわけだ。
普通に考えれば、重いタンクはお腹の下、軽い浮力体は背中に置くのが当たり前である。
それでは運用し辛いということで、今の形になっているのだろうが、それが正解なのかどうかは分からない。
サイドマウントのようなコンフィギュレーションが登場して、あるいは、背中に浮力体があるテクニカルダイビングのようなスタイルが浸透してくれば、通常のBCの設計も見直される可能性もある。
タンクを背中に背負うのは、陸上では都合がいいかもしれないが、水中では合理的ではないな。
ということは、陸上での運用をメインに設計されているということになる。
ダイビングは、水中メインの娯楽であるはずなのに、どういうわけなんだろう?。
まあ、つべこべ言わずに、本数潜ってスキル上げろよ!・・・。
まあ、そりゃそうなんですがね。
お腹の前にタンクを付けるということになると、メタボな体型のダイバーは困ってしまうな。
イントラは、プール講習の時に、メタリコンのタンクをシングルで運用している。
もちろん、サイドマウントなのだが、タンクのバルブとボトムを襷がけにして、実際はフロントマウントにしている。
これはこれで理に適っている。
浮沈子も教わったのだが、腹が支えて仕方なく諦めた。
スリムなダイバーなら、フロントマウントの運用を考えてみるのもいい。
サイドマウントの運用ということで、効果が期待できる。
水平姿勢を維持することは簡単だし、シングルタンクで運用すれば、左右のバランスを取ることも容易だ。
常に沈むメタリコンタンクならではの運用になる。
ラクスファーのように、後半めちゃくちゃ浮いてくるタンクは、扱いづらいかも知れないな。
カタリナだったら、まあ、何とかなりそうだ。
フロントマウントにしないのは、なぜだろう?。
考えるまでもなく、鬱陶しいからだろうな。
しかし、水中での安定性は抜群だし、バルブは目の前にあるし、運用上の問題点はサイドマウントと同じだ。
これでダブルタンクというのはないんだろうか?。
ありえねーっ!。
まあいい。
問題は、ダイバーの動的な介入に依存しているバランスの悪い通常型BCを、如何にして攻略するかということだな。
基本構造が裏返しになる通常のBCは、陸上での運用をメインに考えられたものだということは分かってきたが、たとえば水面での流れが速く、ボートからタンクを降ろしてもらうなどという悠長なことをやっていられない環境で、全部身に着けてエントリーしたら小石のようにヘッドファーストで水深20mまで10秒以内に辿り着かなくてはならないような状況では、それなりのメリットがある。
しかし、それは、通常のBCのメリットではなく、ハーネスにしっかりとタンクが固定されている、バックマウントで背中に浮力体があるBCでも同じことである。
脇に浮力体がある通常のBCだからではない。
通常のBCのメリットが、何処にあるのかが、ますます分かりにくくなってきた。
エントリー・エキジットで、効率よくダイバーを捌いて、ダイビングサービスの効率を上げるためのものかとも思う。
水中の快適性なんて、どーでもいいのだ。
しかし、それでもハーネスだけで潜っていた頃に比べれば格段の進歩で、BCのおかげで老若男女がレクリエーションとしてダイビングを楽しめるようになった。
多くのショップがひしめきあい、いろいろなゲレンデで潜れるようになった。
通常のBCのご利益は、明らかである。
ハーネスだけで潜るということは、ネオプレーンのウエットスーツの場合、深度が増して気泡が潰れることによる浮力の喪失を、呼吸やフィンワークで補うことになる。
潜行する時には、少なくとも中世浮力以下にしておかなければならないからだ。
タンクの重さは、オープンサーキットの場合、ガスの消費にしたがって軽くなるので、ダイビングの後半は自然と浮力が増すことになる。
エキジットで吹き上げられないようにするためにも、エントリー時点では中世浮力以下にしておく必要がある。
肺に息を溜めて浮力を作るか、フィンで漕いで浮いているか。
そんなシビアなダイビングをせずに済むだけ、現代のダイバーは幸せなのだ。
BCのバランスがいいとか悪いとかいうのは、贅沢というものである。
こうしてブログを書いていると、少しは安心するのだ。
それほどに、浮沈子にとって、通常のBCによるバックマウントのストレスは大きい・・・。
(2.排気の時の姿勢)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~sh-watch/divers-life/BC-using2.htm
「ダイビング中は常にこの程度に上体を上げ気味にしたままの方が快適にダイビングが出来ることが多いです。」
「完全に水平になって水中で泳いでいるビギナーダイバーもいます。ダイビングのイメージがそうなってしまっているのかもしれませんが、上体を常に起こしておかないと視野が狭くてナビゲーションはできません。またこの体勢では海底しか見えず、バディーの確認もできません。そして困ったことにエアーが胃袋に入りやすくなり、上体を起こしたときにゲップ、吐き気の原因になります。また副鼻腔や鼓膜に通じる耳管などを痛め、ダイビング後半やイクジット後にめまいや吐き気、頭痛の原因にもまります。」
郷に入っては郷に従え。
水平姿勢では、様々な不都合が生じる通常のBC。
水中で遊泳する際に、完全な水平姿勢になると機能しなくなるような潜水器は欠陥品だと思うんだが。
空気の800倍の水の抵抗を、少しでも減らして潜れるようなBCがいいな。
昨日はブログでのバックマウントの復習をしたわけだが、実際のダイビングについては、来月のピピになるわけだ。
器材はフルレンタルしようと考えている。
水着とダイコンだけのリゾートダイビングだな。
パソコンは持っていくが、着替えは最小限、パスポートと現金があればいい。
ピピでは、クレジットカードのキャッシングも出来るので、いざという時には便利だ。
20kgの器材を持ち歩くスタイルではなく、スカスカのバックパックだけでいい。
気軽だ。
今回は、レスキューダイバーの取得という目的があるのでバックマウントで潜るが、今のところ普通にダイビングするにはこれが一番手ごろだな。
というか、殆どのダイバーは、これで潜っている。
自分の器材を持ち歩くにしても、レギセットは1個でいいし、BCだってバックプレート付ではないのでOMSのテッセラクトを持ち運ぶのに比べれば軽い。
せいぜい10kgくらいではないか。
楽勝だ。
変なヤツと白い目で見られることもない。
浮沈子は、CCRの運用で、BCで浮力を調節することに慣れてしまっているが、オープンサーキットでは呼吸による調整があって、その範囲を逸脱するとBCを弄るということになるらしい(合ってます?)。
中性浮力、トリム、フィンワークが、ダイビングの3大スキルといわれているが、中性浮力の維持は、オープンサーキットでもCCRでもなかなか難しい。
タンクの浮力が殆ど変わらないCCRと違って、オープンサーキットでは、徐々に浮力が付いてくるというのが困るな。
最近は、バックキックに嵌っているので、トリムも重要だ。
正しい水平姿勢が維持できないと、バックするのは不可能である。
普通のBCは、左右と腰に浮力体を持っているので、完全な水平姿勢でホバリングするということがやり辛い。
そういう運用を想定していないので、別にそれで構わないのだが。
トリムを作り、維持する上で大切なのが器材のバランスだ。
左右のバランスはともかく、前後のバランスは、器材のセッティングで決まる。
タンクの大きさや種類、タンク自体のバランスや、取り付け位置による全体のバランスもある。
ウエイトベルトとか、ウエイトベストなど、ウエイトをどこにどうつけるかということもある。
通常のBCでのトリムの調整は、背中に浮力体があるBCよりも困難だ。
考えてみれば、重心である腰より上でバランスを取らなければならないのに、通常のBCでは浮力体が脇からお腹の辺りにあるわけだ。
しかも、ウエイトベルトはそれより下の腰にある。
どう考えても、立ち姿勢になってしまうんじゃなかろうか。
タンクの種類にもよるが、背中を下にした状態というのが一番安定するはずである。
なんでこんなBC使ってるんだろうか。
浮沈子には、謎であるな。
逆に、背中に浮力体があるBCにはないメリットもある。
浮上する際に、頭を上にした姿勢を取りやすい。
これは、運用上は優れた特性で、サイドマウントの浮上の際に苦労する点である。
バックマウントの器材は、タンクとの関係が固定されてしまっているので、取り付け位置をダイビング中に調整することはできない。
しかも、放っておくと、裏返しになってしまうという構造的に避けられない水中でのバランスの悪さがある。
それを、スキルでカバーさせようという、とんでもない代物である(指導団体と結託してんじゃね?)。
こんなものが、レクリエーショナルダイビングのスタンダードになっているというのは、普通では考えられない。
そうはいっても、世界中の多くのダイバーは、これを有難がって使っているのだ。
重いタンクは、下に着け、軽い浮力体は上になるようにするのが常識というものだ。
通常のBCは、それを逆にして、不安定な運用を強いている。
なぜなんだろう?。
いろいろいきさつもあるのだろうが、浮沈子は、ふとあることに気付いた。
MRのスポーツカーは、回頭性を高めるために、重量物を重心近くに集めている。
直進安定性を重視するなら、曲がりにくくすればいいのだが、それでは話にならない。
戦闘機でも、静的安定性を放棄して、コンピュータにより常に修正を加えなければ飛行できない機体にするものもある。
そのかわり、機動性能はピカイチで、ドッグファイトはお手の物である(最近は、近接戦闘能力なんて意味ないですが)。
通常のBCの不安定さは、そういう意味では効果が期待できる(そうかあ?)。
ダイバーが常にコントロールしないと破綻する設計なわけだ。
普通に考えれば、重いタンクはお腹の下、軽い浮力体は背中に置くのが当たり前である。
それでは運用し辛いということで、今の形になっているのだろうが、それが正解なのかどうかは分からない。
サイドマウントのようなコンフィギュレーションが登場して、あるいは、背中に浮力体があるテクニカルダイビングのようなスタイルが浸透してくれば、通常のBCの設計も見直される可能性もある。
タンクを背中に背負うのは、陸上では都合がいいかもしれないが、水中では合理的ではないな。
ということは、陸上での運用をメインに設計されているということになる。
ダイビングは、水中メインの娯楽であるはずなのに、どういうわけなんだろう?。
まあ、つべこべ言わずに、本数潜ってスキル上げろよ!・・・。
まあ、そりゃそうなんですがね。
お腹の前にタンクを付けるということになると、メタボな体型のダイバーは困ってしまうな。
イントラは、プール講習の時に、メタリコンのタンクをシングルで運用している。
もちろん、サイドマウントなのだが、タンクのバルブとボトムを襷がけにして、実際はフロントマウントにしている。
これはこれで理に適っている。
浮沈子も教わったのだが、腹が支えて仕方なく諦めた。
スリムなダイバーなら、フロントマウントの運用を考えてみるのもいい。
サイドマウントの運用ということで、効果が期待できる。
水平姿勢を維持することは簡単だし、シングルタンクで運用すれば、左右のバランスを取ることも容易だ。
常に沈むメタリコンタンクならではの運用になる。
ラクスファーのように、後半めちゃくちゃ浮いてくるタンクは、扱いづらいかも知れないな。
カタリナだったら、まあ、何とかなりそうだ。
フロントマウントにしないのは、なぜだろう?。
考えるまでもなく、鬱陶しいからだろうな。
しかし、水中での安定性は抜群だし、バルブは目の前にあるし、運用上の問題点はサイドマウントと同じだ。
これでダブルタンクというのはないんだろうか?。
ありえねーっ!。
まあいい。
問題は、ダイバーの動的な介入に依存しているバランスの悪い通常型BCを、如何にして攻略するかということだな。
基本構造が裏返しになる通常のBCは、陸上での運用をメインに考えられたものだということは分かってきたが、たとえば水面での流れが速く、ボートからタンクを降ろしてもらうなどという悠長なことをやっていられない環境で、全部身に着けてエントリーしたら小石のようにヘッドファーストで水深20mまで10秒以内に辿り着かなくてはならないような状況では、それなりのメリットがある。
しかし、それは、通常のBCのメリットではなく、ハーネスにしっかりとタンクが固定されている、バックマウントで背中に浮力体があるBCでも同じことである。
脇に浮力体がある通常のBCだからではない。
通常のBCのメリットが、何処にあるのかが、ますます分かりにくくなってきた。
エントリー・エキジットで、効率よくダイバーを捌いて、ダイビングサービスの効率を上げるためのものかとも思う。
水中の快適性なんて、どーでもいいのだ。
しかし、それでもハーネスだけで潜っていた頃に比べれば格段の進歩で、BCのおかげで老若男女がレクリエーションとしてダイビングを楽しめるようになった。
多くのショップがひしめきあい、いろいろなゲレンデで潜れるようになった。
通常のBCのご利益は、明らかである。
ハーネスだけで潜るということは、ネオプレーンのウエットスーツの場合、深度が増して気泡が潰れることによる浮力の喪失を、呼吸やフィンワークで補うことになる。
潜行する時には、少なくとも中世浮力以下にしておかなければならないからだ。
タンクの重さは、オープンサーキットの場合、ガスの消費にしたがって軽くなるので、ダイビングの後半は自然と浮力が増すことになる。
エキジットで吹き上げられないようにするためにも、エントリー時点では中世浮力以下にしておく必要がある。
肺に息を溜めて浮力を作るか、フィンで漕いで浮いているか。
そんなシビアなダイビングをせずに済むだけ、現代のダイバーは幸せなのだ。
BCのバランスがいいとか悪いとかいうのは、贅沢というものである。
こうしてブログを書いていると、少しは安心するのだ。
それほどに、浮沈子にとって、通常のBCによるバックマウントのストレスは大きい・・・。
(2.排気の時の姿勢)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~sh-watch/divers-life/BC-using2.htm
「ダイビング中は常にこの程度に上体を上げ気味にしたままの方が快適にダイビングが出来ることが多いです。」
「完全に水平になって水中で泳いでいるビギナーダイバーもいます。ダイビングのイメージがそうなってしまっているのかもしれませんが、上体を常に起こしておかないと視野が狭くてナビゲーションはできません。またこの体勢では海底しか見えず、バディーの確認もできません。そして困ったことにエアーが胃袋に入りやすくなり、上体を起こしたときにゲップ、吐き気の原因になります。また副鼻腔や鼓膜に通じる耳管などを痛め、ダイビング後半やイクジット後にめまいや吐き気、頭痛の原因にもまります。」
郷に入っては郷に従え。
水平姿勢では、様々な不都合が生じる通常のBC。
水中で遊泳する際に、完全な水平姿勢になると機能しなくなるような潜水器は欠陥品だと思うんだが。
空気の800倍の水の抵抗を、少しでも減らして潜れるようなBCがいいな。
スロアク宿題 ― 2014年04月09日 13:53
スロアク宿題
浮沈子がオーナーになってから、500Eのメンテナンスでずーっと宿題になっていたスロットルアクチュエーターの交換を行うことにした。
現状で、作動に不満はないのだが、故障履歴に載っているのと、そろそろ変え時ということで、やってしまおうと思った。
電動ファンと、エアコンのコンプレッサーは、前回からの宿題である。
夏に向かって、悪いところは直しておかないと・・・。
(見積書)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/07/04/
リンクは悉く切れている。
(スロットルアクチュエターのオーバーホール)
http://mercedesbenznetcom.blog81.fc2.com/blog-entry-423.html
途中まではワイアーで動くが、後はステッピングモーターで動かす。
電気信号も出しているので、実際オーバーホールなんか出来ない。
ステッピングモーターは耐熱専用部品である。
交換しかないのだ。
何かあったときのために、ワイヤーは新品にした。
保険のようなもので、とりあえず修理工場まで自走できればいいというものだった。
EZLもやりたいのだが、値段が高いので踏み切れない。
これは、突然死するらしく、予兆がない。
3000時間でイカレるといわれており、浮沈子の500Eも、いつ往ってもおかしくない。
そのほかにも、行灯のようになってきたヘッドライトや、300Eに比べて狭くなったトランクルームを占有しているCD式のカーナビも整理しておきたい。
このクルマは、完全な実用車であり、乗ってなんぼ、走ってなんぼの車である。
走行距離よりも、今までに何を交換してきたかという履歴こそが重要なのだ。
そりゃあ、100万キロ超えてる個体とかは別だろうが、20万キロ超えはザラだ。
30万キロを超えた個体も珍しくはない。
全く問題なく走る。
メンテナンスさえしてやれば、どこまでも走る。
未だに12万キロしか走っていない浮沈子のクルマは、ひよっこのようなもんだな。
今日、J-AUTOさんで修理点検の打ち合わせをする。
この個体は、素性のハッキリした何の問題もない、いいクルマである。
長く乗れる個体だ。
浮沈子が乗れるうちに手放すことはないと思うが、乗れなくなったら譲るしかない。
次の幸せなオーナーに喜んで乗ってもらえるように、よく整備しておきたいものだ。
現代の車は、もっともっと性能が良く、スピードも出て乗り心地もいい。
そのように設計され、そのように作られ、そのように走る。
そうして、10年、20年が経って、中古車としてもうま味がなくなり、あちこちの部品が壊れ、修理が効かなくなって廃車になる。
その頃、浮沈子の500Eは、きっとまだ走っているに違いない。
足回りのブッシュを交換し、コンパニオンプレートを交換し、スロットルアクチュエーターを交換し、ATをオーバーホールし、エンジンをオーバーホールして、まだまだ余裕で走っているに違いない。
もちろん、その頃の新車は、ガソリンなどというエコでない燃料は使わず、モーターで走り、全自動運転さえ当たり前になっているに違いない。
ガソリンスタンドは、今の充電スタンドほどの数になって、都内でも数か所しかないかもしれない。
税金高く、一部のマニアにだけ愛好される、クラシックカーの部類だ。
しかし、なぜか、乗り心地良く、なぜか、人間の波長に合い、長距離を乗って疲れない不思議なクルマとして乗り続けられているだろう。
何の変哲もない、鉄とガラスと樹脂とゴムとで作られた、20世紀の機械である。
そのころのメーカーの担当者が、きっと不思議に思うだろう。
電子制御された足回りでもなく、なんでこんなに人に優しいのか。
4速オートマチックは、通常2速発進で実質3速なのに、なんでこんなに気持ち良く加速していくのか。
V8で5リッターもあるエンジンという奇妙な代物は、モーターでもないのにどうしてこんなにもスムーズに低速トルクを出すことが出来るのか。
ポルシェが絡んだという伝説は、本当なのか。
いや、逆にベンツのATが、ポルシェ928に積まれていたというのは本当なのか(ホントです)。
(1977年)
http://homepage2.nifty.com/prism11/porsche928database.htm
「1971年末、928の開発スタート、ウォルフガンク・メビウスがデザイナーを担当。この当時のチーフデザイナーはアナトール・ラピーヌ。
・928 開発計画は1971年末頃から (*B10P116)。
・928 924の発展型。4.5Lメルセデスエンジン付き928の噂あり(*B1-1977P30)。
・928 77年には100パーセント自社設計の928を発表(*B1-1978P138)
・928 1977年発表(*B1-1980P135)。
・928 「'77年にはV8の928が登場」「全部ポルシェオリジナル」「総アルミV8」(*B1-1983P132)
・928 1977年3月登場(*B1-1993P130)。3ATはメルセデス・ベンツ製(*B1-1993P134)。
・928 1977年発表(*B1-1994P138)
・928 1977年春発表 (*B10P116)、1978年生産開始(*B10P246)
・928 1977年3月ジュネーヴ・サロンにて発表、1978年モデルとして1977年秋から販売開始(*B14P184~P187)。当時4.5リッターV8と聞いてダイムラー・ベンツ製と考えた人もいたが、それは事実と異なる(*B14P187)。重量配分は51/49(*B14P187)。3ATはダイムラー・ベンツ製(*B14P187)。」
「*B10は「われらがポルシェ ポルシェ何でも事典」講談社による。△11:4MTとのデータは明らかな誤植のため無視した (*B10P246)。1977年が240HP、1978年が230HPとするが、1977年は日本未輸入のため欧州仕様、1978年は日本仕様のデータとして扱った (*B10P246)。」
3ATはメルセデス・ベンツ製と明記されている。
ポルシェが作ったベンツといわれる500E。
逆だったら売れないといわれたが、ベンツだって、ポルシェに供給してたわけだ(だから、928は売れなかったのかあ?)。
まあいい。
未来の自動車メーカーの技術者は、ATなどというデバイスは関係ないもの。
自動車の動力源はモーターであり、特殊な重機以外は、エンジンなんてものは積んでいないだろう。
それも、発電するために最も効率の良い回転域で運転するために、変速機などという変則なものは必要ないのだ(なんちゃって!)。
まあ、どうでもいいんですが。
500Eは、不思議なクルマである。
誰もが笑みを漏らす。
笑っちゃうくらい気持ちいいのだ。
その走りを、油圧やリンケージや、ガス液式リアダンパーとか、ゴムの捩れ、金属の捩れなど、まあ、スロアクのように一部電気信号とコンピューターが噛んではいるが、概ね機械の仕組みで作り上げている。
固い部品と柔らかい部品の特性を組み合わせて、材料を吟味してクルマという総合機械を纏め上げる。
未来の車は、20世紀の機械たちが作り上げた職人技のようなインテグレーションを、プログラムとアクチュエーターで実現する。
ベースとなるボディは、たぶんカーボン強化樹脂に取って代わられるだろう。
そうして、新しい500Eのようなクルマが、インスタントに生まれてくる。
それは、確かに乗り心地良く、運転して楽しく、気持ちのいいクルマになるだろう。
人間の感覚に寄り添い、環境にも優しく、時代に即したクルマになるに違いない。
しかし、そのクルマの価値とは何だろう?。
限られた材料を使い、当時のデバイスを組み合わせて作り上げた総合技術の妙は、そこにはない。
アクチュエーターを動かして模倣した特性は、仮想化された世界に過ぎない。
それが悪いとはいわないが、本物の動き、物理の法則に従った動きではない。
まあ、エンジンについては、500Eだって、スロアクで仮想化してるわけだし・・・。
機械の王国を築き上げた20世紀の偉大なるクルマである。
浮沈子の92年型日本仕様車は、22年目の春を迎えた。
整備の宿題を少しずつ片付けながら、良い状態で走りたい。
それが、この稀有なクルマを世に出した技術者たちへの恩返しである。
浮沈子がオーナーになってから、500Eのメンテナンスでずーっと宿題になっていたスロットルアクチュエーターの交換を行うことにした。
現状で、作動に不満はないのだが、故障履歴に載っているのと、そろそろ変え時ということで、やってしまおうと思った。
電動ファンと、エアコンのコンプレッサーは、前回からの宿題である。
夏に向かって、悪いところは直しておかないと・・・。
(見積書)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/07/04/
リンクは悉く切れている。
(スロットルアクチュエターのオーバーホール)
http://mercedesbenznetcom.blog81.fc2.com/blog-entry-423.html
途中まではワイアーで動くが、後はステッピングモーターで動かす。
電気信号も出しているので、実際オーバーホールなんか出来ない。
ステッピングモーターは耐熱専用部品である。
交換しかないのだ。
何かあったときのために、ワイヤーは新品にした。
保険のようなもので、とりあえず修理工場まで自走できればいいというものだった。
EZLもやりたいのだが、値段が高いので踏み切れない。
これは、突然死するらしく、予兆がない。
3000時間でイカレるといわれており、浮沈子の500Eも、いつ往ってもおかしくない。
そのほかにも、行灯のようになってきたヘッドライトや、300Eに比べて狭くなったトランクルームを占有しているCD式のカーナビも整理しておきたい。
このクルマは、完全な実用車であり、乗ってなんぼ、走ってなんぼの車である。
走行距離よりも、今までに何を交換してきたかという履歴こそが重要なのだ。
そりゃあ、100万キロ超えてる個体とかは別だろうが、20万キロ超えはザラだ。
30万キロを超えた個体も珍しくはない。
全く問題なく走る。
メンテナンスさえしてやれば、どこまでも走る。
未だに12万キロしか走っていない浮沈子のクルマは、ひよっこのようなもんだな。
今日、J-AUTOさんで修理点検の打ち合わせをする。
この個体は、素性のハッキリした何の問題もない、いいクルマである。
長く乗れる個体だ。
浮沈子が乗れるうちに手放すことはないと思うが、乗れなくなったら譲るしかない。
次の幸せなオーナーに喜んで乗ってもらえるように、よく整備しておきたいものだ。
現代の車は、もっともっと性能が良く、スピードも出て乗り心地もいい。
そのように設計され、そのように作られ、そのように走る。
そうして、10年、20年が経って、中古車としてもうま味がなくなり、あちこちの部品が壊れ、修理が効かなくなって廃車になる。
その頃、浮沈子の500Eは、きっとまだ走っているに違いない。
足回りのブッシュを交換し、コンパニオンプレートを交換し、スロットルアクチュエーターを交換し、ATをオーバーホールし、エンジンをオーバーホールして、まだまだ余裕で走っているに違いない。
もちろん、その頃の新車は、ガソリンなどというエコでない燃料は使わず、モーターで走り、全自動運転さえ当たり前になっているに違いない。
ガソリンスタンドは、今の充電スタンドほどの数になって、都内でも数か所しかないかもしれない。
税金高く、一部のマニアにだけ愛好される、クラシックカーの部類だ。
しかし、なぜか、乗り心地良く、なぜか、人間の波長に合い、長距離を乗って疲れない不思議なクルマとして乗り続けられているだろう。
何の変哲もない、鉄とガラスと樹脂とゴムとで作られた、20世紀の機械である。
そのころのメーカーの担当者が、きっと不思議に思うだろう。
電子制御された足回りでもなく、なんでこんなに人に優しいのか。
4速オートマチックは、通常2速発進で実質3速なのに、なんでこんなに気持ち良く加速していくのか。
V8で5リッターもあるエンジンという奇妙な代物は、モーターでもないのにどうしてこんなにもスムーズに低速トルクを出すことが出来るのか。
ポルシェが絡んだという伝説は、本当なのか。
いや、逆にベンツのATが、ポルシェ928に積まれていたというのは本当なのか(ホントです)。
(1977年)
http://homepage2.nifty.com/prism11/porsche928database.htm
「1971年末、928の開発スタート、ウォルフガンク・メビウスがデザイナーを担当。この当時のチーフデザイナーはアナトール・ラピーヌ。
・928 開発計画は1971年末頃から (*B10P116)。
・928 924の発展型。4.5Lメルセデスエンジン付き928の噂あり(*B1-1977P30)。
・928 77年には100パーセント自社設計の928を発表(*B1-1978P138)
・928 1977年発表(*B1-1980P135)。
・928 「'77年にはV8の928が登場」「全部ポルシェオリジナル」「総アルミV8」(*B1-1983P132)
・928 1977年3月登場(*B1-1993P130)。3ATはメルセデス・ベンツ製(*B1-1993P134)。
・928 1977年発表(*B1-1994P138)
・928 1977年春発表 (*B10P116)、1978年生産開始(*B10P246)
・928 1977年3月ジュネーヴ・サロンにて発表、1978年モデルとして1977年秋から販売開始(*B14P184~P187)。当時4.5リッターV8と聞いてダイムラー・ベンツ製と考えた人もいたが、それは事実と異なる(*B14P187)。重量配分は51/49(*B14P187)。3ATはダイムラー・ベンツ製(*B14P187)。」
「*B10は「われらがポルシェ ポルシェ何でも事典」講談社による。△11:4MTとのデータは明らかな誤植のため無視した (*B10P246)。1977年が240HP、1978年が230HPとするが、1977年は日本未輸入のため欧州仕様、1978年は日本仕様のデータとして扱った (*B10P246)。」
3ATはメルセデス・ベンツ製と明記されている。
ポルシェが作ったベンツといわれる500E。
逆だったら売れないといわれたが、ベンツだって、ポルシェに供給してたわけだ(だから、928は売れなかったのかあ?)。
まあいい。
未来の自動車メーカーの技術者は、ATなどというデバイスは関係ないもの。
自動車の動力源はモーターであり、特殊な重機以外は、エンジンなんてものは積んでいないだろう。
それも、発電するために最も効率の良い回転域で運転するために、変速機などという変則なものは必要ないのだ(なんちゃって!)。
まあ、どうでもいいんですが。
500Eは、不思議なクルマである。
誰もが笑みを漏らす。
笑っちゃうくらい気持ちいいのだ。
その走りを、油圧やリンケージや、ガス液式リアダンパーとか、ゴムの捩れ、金属の捩れなど、まあ、スロアクのように一部電気信号とコンピューターが噛んではいるが、概ね機械の仕組みで作り上げている。
固い部品と柔らかい部品の特性を組み合わせて、材料を吟味してクルマという総合機械を纏め上げる。
未来の車は、20世紀の機械たちが作り上げた職人技のようなインテグレーションを、プログラムとアクチュエーターで実現する。
ベースとなるボディは、たぶんカーボン強化樹脂に取って代わられるだろう。
そうして、新しい500Eのようなクルマが、インスタントに生まれてくる。
それは、確かに乗り心地良く、運転して楽しく、気持ちのいいクルマになるだろう。
人間の感覚に寄り添い、環境にも優しく、時代に即したクルマになるに違いない。
しかし、そのクルマの価値とは何だろう?。
限られた材料を使い、当時のデバイスを組み合わせて作り上げた総合技術の妙は、そこにはない。
アクチュエーターを動かして模倣した特性は、仮想化された世界に過ぎない。
それが悪いとはいわないが、本物の動き、物理の法則に従った動きではない。
まあ、エンジンについては、500Eだって、スロアクで仮想化してるわけだし・・・。
機械の王国を築き上げた20世紀の偉大なるクルマである。
浮沈子の92年型日本仕様車は、22年目の春を迎えた。
整備の宿題を少しずつ片付けながら、良い状態で走りたい。
それが、この稀有なクルマを世に出した技術者たちへの恩返しである。
最近のコメント