枯れた技術2014年04月11日 09:14

枯れた技術
枯れた技術


(枯れた技術こそ、安定する。)
http://happylifestyle.com/4835

「人生を長く生きていると「最新」という言葉は、怪しいという勘がさえてくるようになります。」

同感だな。

人生を足し算でなく、余命からの引き算で考え出すようになると、失敗を恐れて安定を求めるようになる。

全く同感だ。

ビジネスで使う仕掛けは、安定していなければビジネスの効率を下げ、ひいては事業継続性を阻害しかねない。

(ガス発生器サイクル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%B9%E7%99%BA%E7%94%9F%E5%99%A8%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB

「燃料と酸化剤の一部を主燃焼室とは別のガス発生器で燃焼し、その燃焼ガスで推進剤を供給するターボポンプを駆動する。ターボポンプを駆動した後のガスは排出される。」

「ガス発生器に推進剤を送る場合には、二段燃焼サイクルの高圧のプレバーナーへ推進剤を供給する場合のような高い圧力を加える必要がない。そのためにターボポンプの開発や製造はより容易になる。二段燃焼サイクルに比べて比推力でやや劣り推力も下がるものの、開発や製造にかかるコストを抑える事が出来る。」

ここのところを、少し詳しく書いてあるのがこれ。

(二段燃焼サイクル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E6%AE%B5%E7%87%83%E7%84%BC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB

「プレバーナーで発生させるガスはターボポンプを駆動した後においてもなお主燃焼室よりも高い圧力を保っていなくてはならないから、プレバーナーは極めて高圧で動作しなくてはならない。したがってプレバーナーに供給される推進剤を加圧するターボポンプはさらなる高圧で動作する必要が生じる。このようにシステム全体できわめて高い圧力での動作を要求することが二段燃焼サイクルエンジンの開発が困難な大きな理由である。」

最近の流行は、エキスパンダーサイクルだ。

(エキスパンダーサイクル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB

この形式のエンジンについては、このブログでも取り上げたことがある。

(H3ロケット)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/03/30/

「液体エンジンの種類
・タービン駆動後の処理方式:クローズドサイクル、タービンガスの発生方式:副燃焼室有(2段燃焼:LEー7)
・タービン駆動後の処理方式:クローズドサイクル、タービンガスの発生方式:副燃焼室無(1段燃焼:フルエキスパンダー:RL-10)
・タービン駆動後の処理方式:オープンサイクル、タービンガスの発生方式:副燃焼室有(2段燃焼:ガスジェネレータ:LEー5)
・タービン駆動後の処理方式:オープンサイクル、タービンガスの発生方式:副燃焼室無(1段燃焼:エキスパンダーブリード:LE-5A/B、LEーX) 」

LE-5のように、ガス発生器を使ってタービンを駆動し、駆動後のガスは燃焼室に送らずに捨ててしまう。

最も効率が悪く、部品点数も多く、シンプルでないために、一見今時のロケットエンジンではない。

しかし、この形式のエンジンは、アポロの頃から作られていて、枯れた技術となっているのである。

(マーリン (ロケットエンジン))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3)

「マーリン1D
マーリン1Dはファルコン9の改良型となるVersion 1.1の第一段で使用されているロケットエンジンで、海面推力は620kN、真空推力は690kN、真空比推力は310秒である。マーリン1Cと比べるとノズルの膨張比が14.5から16へ増える。将来的にはファルコンヘビーの第一段とブースターにも使用が予定されている。 新しい能力としては、100%から70%までの間で推力を絞ることが出来る。このエンジンの推力/重量比は160:1であり、ロケットエンジンとしては最高になる予定。」

開発コストや製造コストを抑え、枯れた技術を磨いて総合的に効率化を図る。

ビジネスとしては、堅実な方法だな。

このエンジンを複数搭載して、最新の制御技術を投入することで高信頼性と積載能力を得ようというのがスペースXの戦略である。

ファルコンヘビーの1段目では、27基ものエンジンをコントロールすることになる。

従来の制御方法では実現できなかったに違いない。

ここのところは、枯れた技術ではない。

高信頼性デバイスを、最新の制御技術で駆動するのだ。

(アリアンスペース イズラエルCEO「小型衛星の打ち上げ競争激化」)
http://response.jp/article/2014/04/10/220967.html

「昨年、低価格のロケットで静止衛星打ち上げ市場に参入した米スペース Xに対しては「3回の打ち上げ中、成功は2.5回。これは第2段エンジン着火の失敗によるもの」とある。

(ファルコン9:打上げ記録)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B39#.E6.89.93.E4.B8.8A.E3.81.92.E8.A8.98.E9.8C.B2

静止衛星の打ち上げは、7号機と8号機だけ。

いずれも成功している。

低軌道投入で失敗した4号機の原因も異なる。

「打ち上げ中に第一段ロケットのうち1基に圧力低下の異常が発生したため、このエンジンを停止させ、自動制御により残り8基のエンジンと第2段の燃焼時間を長くした。」

第2段の再着火に失敗したという記述は無い。

このESAのオヤジは、何か情報を持っているのか、意図的にマスメディアを翻弄しているのか、それともただのアホなのか。

まあいい。

アリアン6については、新しく設計されたロケットになる。

59回の連続成功の信頼性は全てリセットされ、再度、一から積み上げていくことになる。

(アリアン5:打ち上げ状況)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B35#.E6.89.93.E3.81.A1.E4.B8.8A.E3.81.92.E5.B1.A5.E6.AD.B4

1996年の1回目から、今のところ最後の失敗となっている2002年の14回目までで見ると、成功10回、一部失敗2回、失敗2回で、必ずしもいい成績を残しているとはいえないな。

まあ、どうでもいいんですが。

最新の技術を追うのもいいが、枯れた技術でシコシコと積み重ねることも一つの選択である。

マーリンエンジンが古いタイプのエンジンだからといってコケにする向きもあるようだが、スペースXが技術的に劣る企業であると決め付けるのは早い。

現にESAは、再着火可能なエンジンを、未だに運用できずにいる。

(Vinci (ロケットエンジン))
http://ja.wikipedia.org/wiki/Vinci_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3)

「アリアン5の新型の上段に搭載される予定で、欧州初の再着火機能を持つ上段エンジンになる予定である。」

「Vinciの最初の試験打ち上げは2016年か2017年まで期待出来ない」

(Vinci®:メーカーのページ:画像参照)
http://www.snecma.com/-vinci-r,385-.html?lang=fr

「La qualification du moteur est prévue en 2017.」(モーターの資格取得は、2017年に予見されます。:自動翻訳のまま)とある。

まあ、ESAも枯れた技術で安定した成果を出しているわけだな。

トゥバタハリーフの研究22014年04月11日 12:52

トゥバタハリーフの研究2
トゥバタハリーフの研究2


前回は、トゥバタハリーフのダイビングポイントを突っ込んで調べたが、今回は少し緩く、レポートなどを見てみよう。

(<トゥバタハリーフ ダイビングクルーズ>)
http://activetour.jp/Phil/phil-index.html

「トゥバタハリーフダイビング概略日程表:
 1日目  夕方、プエルトプリンセサ港でクルーズ船に乗船 出航 
 2日目  終日ダイビング
 3日目  終日ダイビング
 4日目  終日ダイビング
 5日目  AMダイビング 
 6日目  早朝プエルトプリンセサ港着。
*航空券やホテルはお客様でご手配願います。」

弾丸クルーズだな。

無駄がなくていいけど、浮沈子は御免蒙りたい。

「クルーズ中はすべて英語での対応になります。」

日常生活ならいいが、込み入った話になるとダメだな。

(トゥバタハ ダイブクルーズ(Apo Explorer)の旅)
http://4travel.jp/travelogue/10669359

「日程:
○4月28日 ジェットスターJQ78便で初マニラ
○4月29日 セブパシフィク5J 637便でプエルトプリンセサへ
 今日から5月4日までクルーズ♪
○5月4日 下船した足で地底河川国立公園。
○5月5日 プエルトプリンセサ市内観光。
○5月6日 5J 638便でマニラに戻り、Mall of Asiaでマッサージ三昧。
○5月7日 マニラ市内観光(マニラオーシャンパーク、イントララムス、キアポ教会など)。
○5月8日 名残惜しいけど、JQ79便で一路東京へ。。。」

やはり、パラワン島の観光はダイビングの後でしょう!?。

オプショナルツアーつけるなら、後にして欲しいな。

「エアコンを一回Offしたら電源が入らなくなった部屋があるので、温度・風量だけ調整したほうがよいです<←超重要!!>。」

まあ、南の島ですから!。

「食べて祈って恋をして」って、何のことか分からない浮沈子。

(食べて、祈って、恋をして)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%80%81%E7%A5%88%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%80%81%E6%81%8B%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%A6

「離婚し、失恋した主人公が、1年間、自らを探す旅に出る。」

ああ、ジュリア・ロバーツ主演の映画ね。

この「Pray」というのを、「Play」と間違うとややこしい。

プラグ・アンド・Pray(うまく動きますように、と祈る)なんてのも、昔ありましたなあ!。

まあ、どうでもいいんですが。

「ダイビング1日目(5本):
Malayan Wreck, Malayan Point, Wall Street, Malayan Wreck, Malayan Wreck

ダイビング2日目(5本):
Delsan Wreck, Delsan Wreck, Staghorn Point, Trigger Fish City, Light House Reef

ダイビング3日目(4本):
Black Rock, Black Rock, T wreck, AMOS Rock
(夕方にレンジャーステーションへ行くので、ナイトはなし)

ダイビング4日目(4本):
Shark Point,Washing Machine(あと2本は不明)」

合計18本潜っている。

「水温は31.1度と温泉に入っているよう。3mmスプリングウエットで私は十分でした。
ただ、深いところは少し寒くクラゲに刺されましたが。。。
基本ドリフト、ナイトもドリフト!!
潜水時間は45-60分。ダイブマスター1人にゲスト8人がついていく感じ。」

「夕方レンジャーステーションに行ってきました。
Tシャツとかのお土産が売っています。
2か月交替の勤務らしい。」

河川ツアーの情報もある。

「ハイエースで山道を飛ばしまくる(100キロぐらい出てた?)のが恐怖でした。。。」

「バンカーボートで洞窟入口に向かいます。」

「到着!!
 帰りも同じバンカーボートに乗るので、番号を覚えておいた方が良いかも。」

「【補足】手漕ぎボートの上の説明は船頭さんがタガログ語で話しますが、ツアーそのものはガイドが英語でも説明してくれるので、全く問題ありません。」

問題だな・・・。

「1時間ぐらいで外界に戻ってきました。
 この後2時間ほどかけて、市内まで戻ります。」

9時頃の出発だから、やはり1日がかりである。

市内観光の情報も・・・。

「織物工場(アジア雑貨好きにはお勧めかも)、ホンダ湾を見渡す見晴台、Baker's Hill, ワニ園、市内の教会、ベイサイドウォーク、昨日も行った土産屋のコース。イワヒグ刑務所は行きませんでした。」

なかなか具体的な情報が出ていて、浮沈子には参考になった。

写真を見る限りは、あまり透視度がいい感じはしないが、カメラの問題もあるだろう。

20mくらいかな。

ロタとは比べ物にならない。

比べちゃあいけないな。

この他にも、クルーズのレポートが上がっている。

(GWの定番 トゥバタハリーフクルーズ!:Final day ギンガメアジの群れに囲まれて、最終日を迎える!)
http://oceana.ne.jp/webmagazine/201111_tubbataha/4

「1本目のポイントは「shark airport」。浅瀬の白い砂地がいくつもあり、そこにネムリブカが寝ていて、ダイバーが接近すると、飛行機が離陸するように飛び立っていく。それが、ネーミングの由来のようだ。」

そういうことだったんですね!。

「トゥバタハ環礁に着いてしまえば、その後は環礁内を移動、常に海況の穏やかな場所でクルーズ船を係留するので、船酔いの心配も少ない。」

浮沈子の場合、船酔いが心配で、酔い止めを持っていくことにしているが、使わずに済めばそれに越したことはない。

往きの乗船時には飲んでおこうとおもっている。

「GWに何隻ものクルーズ船が、日本人のゲスト向けにチャーターされているが、基本的なスケジュールや内容はほぼ同じ。日中に4本とナイトダイビング1本が毎日の基本メニュー。環礁内で一度クルーズ船が係留すると、その後は、各ポイントまではディンギーボートでの移動になる。しかし、それぞれのポイントまで近く(場合による)、ポイントも隣接しているので、1日4本〜 5本にダイビングも無理なく、時間に余裕を持って行うことができる。」

今回は、少し時期を外している。

(PDFの記事はこちら)
http://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/wm_pdf/201111_tubbataha_cruise.pdf

写真が綺麗だなと思ったら、鍵井さんのレポートでした!。

(別のクルーズ日記)
http://www.inner-sp.co.jp/log/2011/3_19_25_tubbataha/3_19_25_tubbataha.html

「行きに発生した 「ガン・ガン・ガン」という異音。 この船に2つあるスクリューの内一つにトラブルが発生してしまったそうで、実は、今回の4日間共ノーストゥバタハのあるポイントに船は止まったまま全く動けず」

「トゥバタハ最終日は、プエルトプリンセサまで他船に曳航されながら帰るため、予定より早く16時にはトゥバタハを後にし、翌朝には無事に帰港。」

無事に戻ってこられて何よりです。

パラオスポートのレポートも!。

(ダイビング旅行記)
http://www.kogo.jp/LovingEachOther/album/pg104.html

いやはや、ダイビング以外の記事が面白過ぎる!。

マニラに滞在することがあったら、馬車に乗ってみたいな・・・。

(海中世界遺産「トゥバタハリーフ」:追加)
http://www016.upp.so-net.ne.jp/shark/diving/tubbataha01.html

(トゥバタハ クルーズの旅:追加)
http://blog.livedoor.jp/kinnta5588/archives/cat_50023247.html

ブルーフィン212014年04月11日 19:04

ブルーフィン21
ブルーフィン21


とうとう発見を確信したという。

(「ブラックボックスと確信」 探知の信号で豪首相)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140411/asi14041114490002-n1.htm

そこで登場するのが、ブルーフィン21という新兵器。

(Meet Bluefin-21, The Robot That's Searching For The Missing Malaysian Airlines Plane)
http://www.businessinsider.com/bluefin-robotics-and-missing-malaysian-airlines-flight-2014-4#ixzz2yZKmSzY1

(Bluefin-21 AUV - The Ultimate Offshore Survey Platform:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=Wpj10Qw1RWk

(Bluefin-21:メーカーのページ)
http://www.bluefinrobotics.com/products/bluefin-21/

「スペック:
・Diameter: 21 in (53 cm)
・Length: 16.2 ft (493 cm)
・Weight (Dry): 1,650 lb (750 kg)
・Buoyancy: ~ 16 lb (7.3 kg) net positive
・Lift Points: 1 (located mid-vehicle)
・Depth Rating: 14,763 ft (4,500 m)
・Endurance: 25 hours @ 3 knots with standard payload
・Speed: Up to 4.5 knots
・Energy: 13.5 kWh of total energy
Nine 1.5 kWh battery packs
Lithium-polymer, pressure-tolerant
・Propulsion: Gimbaled, ducted thruster for
propulsion and control
・Navigation Real-time accuracy ≤ 0.1% of D.T. CEP 50
INS, DVL, SVS and GPS
USBL tracking with vehicle position updates
・Antenna: Integrated — GPS, RF, Iridium and strobe
・Communications: RF, Iridium and acoustic;
Ethernet via shore power cable
・Safety Systems: Fault and leak detection, dropweight,
acoustic tracking transponder,
strobe, RDF and Iridium
(all independently powered)
・Software: GUI-based Operator Tool Suite
・Data Management: 4 GB flash drive for vehicle data
Plus additional payload storage
・Standard Payloads(others available): EdgeTech 2200-M 120/410 kHz side scan sonar
(option: EdgeTech 230/850 kHz dynamically focused)

EdgeTech DW-216 sub-bottom profiler

Reson 7125 400 kHz multibeam echosounder」

コミュニケーションにはイリジウムも使っている。

母船からの電波が届きにくい状況でも、確実にコンタクトを取ることができる。

リチウムイオン電池は交換して直ぐに潜ることができる。

データはストレージを交換すればいい。

3ノットで25時間の運用、最大深度は4500m、もちろん、減圧症にかかるようなこともない・・・。

深海探査ロボットだな。

ギャラリーには、鮮明な画像が上がっている。

こいつを投入するには、相当範囲を絞り込んでからでないと時間がかかる。

再度スキャンソナーの幅とか、そういうビミョーなデータはないが、虱潰しの作業になる。

しかも、こいつにはマニュピレーターが付いていないので、サルベージは出来ない。

ブルーフィンというのは「クロマグロ」のことなんだそうだ。

(Pacific bluefin tuna)
http://en.wikipedia.org/wiki/Pacific_bluefin_tuna

「大型個体の遊泳速度は70-90km/hに達すると言われる。(日本語版より)」

最速でも4.5ノットの探査ロボットのニックネームにしては、ちょっとね。

珊瑚礁2014年04月11日 21:27

珊瑚礁
珊瑚礁


南の島といえば、珊瑚礁である。

やしの木陰、ハンモック、トロピカルなカクテルと共に、リゾートには欠かせないアイテムの一つだ。

外洋からラグーンを守り、白い波しぶきを見せながら、ディープブルーの外洋とエメラルドグリーンの礁湖を隔てる。

(サンゴ礁:分類)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B4%E7%A4%81#.E5.88.86.E9.A1.9E

「サンゴ礁はその形態により、大まかに裾礁、堡礁、環礁の3つに分けることができる。
海岸部に接して発達したサンゴ礁を裾礁(きょしょう)という。外礁(サンゴ礁の縁)に囲まれた礁の内部は浅い礁池(しょうち)となり、上空から見ると水色に見える。現在の日本のサンゴ礁のほとんどが裾礁である。
外礁が防波堤のように環状に島を取り囲み、礁と島の間にやや深い礁湖(しょうこ・ラグーン)があるものを堡礁(ほしょう)という。チューク島(トラック諸島)などが例として挙げられる。堡礁は、中央の島を取り囲んでいるもの以外に、大陸を取り囲んでいるものもいう。大陸を中心に取り囲んでいるので有名なのがオーストラリアのグレート・バリア・リーフ(大堡礁)である。
礁の中央に島がなく、環状の外礁と礁湖のみがあるものを環礁(かんしょう)という。ムルロア環礁や沖ノ鳥島などが例として挙げられる。」

「造礁サンゴの繁殖に適している海は、25-30℃ほどの高水温、3-4%ほどの高い塩分濃度、深くても水深30mほどの浅くてきれいな海域である。地球は西から東へ自転するため、赤道付近では海水が自転に置き去りにされる形で西向きの暖流が発生し、高緯度地方からの寒流がその後に入りこんでいる。太平洋、インド洋、大西洋どれも西側にサンゴ礁が集中し、東側にあまり見られないのはこの理由による。」

ははあ、太平洋の場合は、東アジアから東南アジア、オーストラリアの東岸に珊瑚礁が発達しているのは、そういうわけか。

地球のダイナミズムの影響を受けて、自然が作り出した造形であるな。

「造礁サンゴにはミドリイシ、ノウサンゴ、キクメイシなど数100種類もあるが、これらは直径1cm足らずのイソギンチャクに似た小さなポリプがたくさん集まって群体をなしたもので、様々な形のサンゴは、たくさんのポリプがそれぞれの種類によって独自の骨格を形成したものである。
サンゴのポリプはプランクトンを捕食するが、体内に光合成を行う褐虫藻を共生させ、その栄養分をもらうこともできる。成長したポリプは分裂して増え、海水中の二酸化炭素やカルシウムを取りこみ、炭酸カルシウムを主成分とした骨格をつくる。たくさんの造礁サンゴが生命活動を行った結果、サンゴの下には厚い石灰岩の層ができ、サンゴ自身はさらに上へ、沖へと成長する。
サンゴ礁付近の砂浜は波浪で折れたり、動物に齧られたりしたサンゴの残骸を含んで白っぽくなる。他にも貝類やウニ、有孔虫の死殻なども海岸に堆積する。このようにサンゴ礁の砂浜の砂は、その大部分が生物起源であり、多くが石灰質である。」

南の島の海岸は、真っ白でなければならない。

空の蒼、水の青とのコントラストが美しい、白い砂浜。

それは、海の生命の営みから生まれた白だったわけか。

「こうした生物と自然の営みが長い時間をかけて積み重なった結果、石灰岩の岩盤による広いサンゴ礁ができ、地形を変えてしまう。上空からサンゴ礁のある海域を見ると、藍色の海にサンゴ礁の浅瀬が水色やエメラルドグリーンに浮かび上がる。」

「現在のサンゴ礁は熱帯を中心とする、温暖で透明度が高く、浅い海域にのみ出現する。この理由は、造礁サンゴが褐虫藻という単細胞藻類を共生させているからである。これは単なる偶然や、栄養上の必要性だけではなく、褐虫藻の光合成があってこそ、サンゴの石灰質の骨格が、これだけの成長速度を維持できるらしいと考えられている。」

サンゴ自体が、生産者として生態系にどのように係わっているかについては未だに良く分かっていないようだ。

ただ、海洋資源のゆりかごとして機能していることは分かってきている。

たとえば、トゥバタハリーフのように、絶海の孤島になっている環礁の場合、周辺の生物が繁殖のために訪れ、豊富な漁業資源を周辺の海域に提供しているらしい。

生命の営みで生まれた珊瑚礁が、生命の循環を支えている。

しかし、人間は、その生命を資源として活用して生きてきた。

魚を採り、鯨を捕って生きてきた。

そこにダイバーとしての矛盾を感じる。

熱帯の南の海は、色彩こそ豊かだが、漁業資源としては貧困である。

陸上からの栄養の流れ込みが少ない場所は、透明度は高いが魚影が薄いということになる。

ロタの透明度が高いとか、グアムの外洋が抜けているというのもそのためだ。

透明度(透視度)が高く魚影も濃いというのは、本当は例外なのかも知れない。

「透明度が高いということは、貧栄養であり、しかもプランクトンが少ないことを意味し、このことは生産量を確保する上では不利な点である。」

ブルーウォーターの砂漠に対して、オアシスのように存在する珊瑚礁。

特に大海の中に浮かぶ環礁は、生物にとって貴重な存在である。

海の生物も、太陽のエネルギーを基に生活を営んでいるのだ。

(環礁)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%B0%E7%A4%81

「環礁(かんしょう、英語:atoll)は、円環状に広がる珊瑚礁のことである。」

「主に亜熱帯に分布している。」

そうかなあ。

「まず熱帯の火山島の周囲に珊瑚礁が形成される。その後、火山島が沈降することにより、珊瑚礁のみが上方に成長、中央の火山島が完全に海面下になると、楕円状の珊瑚礁のみが海面に残る。現在では、沈降の原因はプレート運動で説明される。したがって、環礁は海洋プレート上の、ホットスポットから離れた周辺部で、しかも低緯度の地域に存在する。」

低緯度だったら、熱帯じゃね?。

まあいい。

沈降説を唱えたのがダーウィンとは知らなかったな。

(沈降説)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%88%E9%99%8D%E8%AA%AC

沈降は1000mを超えていた。

「ダーウィンがこの説を発表した時代には、この説がサンゴ礁の構造をうまく説明できることは認められた。しかし、この説が正しいとすれば、海洋にある島の多くが沈み続けていることになるので、そのような現象がはたして起こるものかどうかという点に説得力がないとして、反論も多かった。」

「まず、火山島が海上に顔を出すと、そこが熱帯であると、その周辺にサンゴ礁が発達を始める。それによって裾礁ができる。火山島は次第に水平移動するにつれ、海底は深くなって行くので島が沈降する。それによってサンゴ礁は上への成長を始め、堡礁から環礁へと進んで行くわけである。さらに、最終的にはサンゴ礁は海溝に落ち込んでしまう。これが石灰岩の巨大な岩塊として地層に取り込まれる場合もある。」

珊瑚礁は、地殻の変動とも密接に係わっているのである。

珊瑚礁については、氷河制約説というのもある。

(氷河制約説)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E5%88%B6%E7%B4%84%E8%AA%AC

「大部分の環礁や堡礁は、礁湖の深さが50 - 80mと一定している。このことも沈降説では説明できなかった。」

「氷河期に海水面が低下すれば、サンゴ礁は海水面上に出て、波によって侵食されるであろう。場合によっては島の部分も削られるであろう。そこで、氷河期が終われば再び海水は上昇する。つまり、結果的に島は沈降する。そうすると、サンゴは外洋側が上に向かって伸びる。真ん中に島が残っていれば堡礁になり、島がなければ環礁になるのだ、というのである。」

「サンゴ礁そのものの成因としては、沈降説が有力である。
しかしながら、100mより浅い部分では、氷河制約説が事実に合っているという。」

まあ、どうでもいいんですが。

いずれにしても、何百万年という時間の中の出来事であり、短期的な現象ではないのだ。

いま、そこにある珊瑚礁を愛でて、大切に潜っていければそれでいい。