分離用2014年04月17日 10:44

分離用
分離用


スペースXの打ち上げ時に漏洩を起こしたヘリウムは、燃料タンク内の加圧用ではなく、ロケットを分離するためのピストンを作動させるためのものだったらしい。

(CRS-3 Update)
http://www.spacex.com/news/2014/03/11/upcoming-mission-falcon-9-and-dragon-launching-space-station

「During Monday’s launch attempt, preflight checks detected that a helium valve in the stage separation pneumatic system was not holding the right pressure. This meant that the stage separation pistons would be reliant on a backup check valve.」

「月曜日の打ち上げの試行中に、プリフライトチェックが段階分離空気圧システム内のヘリウムバルブは右の圧力を保持していないことを検出しました。これは、ステージ分離ピストンは、バックアップのチェックバルブに依存になることを意味した。」

グーグルの翻訳を理解するには、寛容の精神と、若干の超能力を要する。

「right pressure」は、「正しい圧力」であると、浮沈子でも分かる。

(ドラゴン補給船運用3号機の打ち上げ延期に…次回は4月19日)
http://response.jp/article/2014/04/16/221303.html

「問題が解決できれば、次回の打上げは日本時間4月19日午前4時25分となる。」

新品のバルブが故障する原因には、部品の品質管理、組立工程の際の何らかの不具合、動的なプロセスにおける障害などがあるだろうが、今回の打ち上げが延び延びになっていることの影響はないのだろうか。

そもそもの打ち上げは2月半ばということだった。

2か月間の打ち上げ延期と、その間のロケットの管理は大丈夫だったのか。

各部品や、それに関連するシステム周りの設計は、数か月放置されることを想定しての設計になっているのだろうか。

「We have brought the vehicle back to horizontal and are replacing the faulty valve, as well as inspecting the whole system for anything that may have contributed to the valve not working as designed.」

「我々は戻って、水平に車両を持ち込んでいるし、障害のあるバルブを交換するだけでなく、設計どおりに機能していないバルブに寄与した可能性が何のためにシステム全体を検査している。」

再び、超能力を駆使して読むと、単にバルブを交換するだけでなく、設計どおりに機能しなかった原因を究明しようとしているらしい。

結構な話だが、そんなことはとっくの昔に解決済みにしておいてもらわなくてはならない。

発射台で燃料を詰めてから考えることではない。

スペースXには、十分な実績がないと、他のラウンチサービスから指摘されているのは、こういった初歩的な問題の対応に遅れが見られるということもあるだろう。

システムが設計どおり動かない原因は、2つある。

一つは、設計が現実の作動をきちんと予見できないまま行われ、十分なチェック受けずに実装された場合。

もう一つは、しばしば行われるように、設計どおりに実装されず、これまた十分なチェックを受けずに、問題が見過ごされた場合だ。

アホな設計と、ドジな組み付け。

今回の原因が何であれ、バックアップシステムに頼って、問題に目を瞑ったまま強行発射しなかったのはせめてもの救いだ。

スペースXには、テクノロジーの良心を守る最後の砦があるらしい。

それが機能している限り、浮沈子はこの儲け主義の宇宙ビジネス企業に、期待を寄せていられる。

ゆくゆくは、有人宇宙船をブチ上げようという会社だ。

金に目が眩んで、有人ミサイルのボタンを押すことだけは勘弁してもらいたい。

ISSでは、MDMという多重変換装置(中継器)の予備系統が故障しているらしく、この修理が急がれているという。

NASAは明らかにしていないが、ドラゴン宇宙船は、この修理部品を運ぶ予定なのではないのか。

メインの系統は生きているらしいので、慌てることはない。

故障を起こしたバルブの原因をしっかり調べて、確実な作動を確認したうえで飛ばしてもらいたいな。

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