MRJはどうなった?2014年05月21日 00:03

MRJはどうなった?
MRJはどうなった?


ホンダジェットの記事を見て、そういえば最近MRJの記事を見ないなと思い出した。

そのくらい、遅々として進んでいない印象がある。

(全機静強度試験の準備を開始 MRJ静強度試験機を技術試験場へ移動)
http://www.mrj-japan.com/j/news/news_140507.html

「三菱航空機と三菱重工業は、国内の航空機産業発展の一翼を担いつつ、MRJ事業の成功に全力で取り組んでまいります。」

ホンダジェットでは、薬にしたくても出てこないセリフだ。

ホンダジェットは、会社としては実態としてアメリカの会社である。

MRJは、日の丸付けて(可能ならば、旭日旗付けて)飛ばしたいんじゃなかろうか。

(旭日旗)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%AD%E6%97%A5%E6%97%97

まあいい。

航空の現代の記事は、2012年が最後だ。

(MRJのチャンス)
http://book.geocities.jp/bnwby020/mrj201205.html

この記事では、初飛行が「2013年秋」となっている。

(MRJ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/MRJ

「3回目の開発スケジュール(試験機初飛行予定を2015年第2四半期に、初号機納入予定を2017年第2四半期に)の遅延を発表」

さらに2年近くの遅れとなったわけだ。

量産体制の準備は着々と進んでいるようだ。

(「MRJ」の生産拠点として、名古屋空港隣接地を三菱重工が取得)
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1405/12/news106.html

(旭精機工業、2017年に神戸造船所内にMRJの部品加工工場を開設)
http://flyteam.jp/news/article/35542

しかし、いつになったら飛ぶのやら。

既に、当初予定から4年遅れである。

「2008年9月の時点では、2011年に初飛行、2013年に納入を開始する予定だった」

「2009年9月、胴体と主翼の設計変更にともない初飛行を2012年第2四半期に、初号機納入を2014年第1四半期に見直した」

「2012年4月には、開発並びに製造作業の進捗の遅れから、試験機初飛行を2013年度第3四半期に、量産初号機納入を2015年度半ば~後半に延期になった」

「2013年8月22日には装備品について、パートナー各社と協力し、安全性を担保するプロセスを構築することに想定していたよりも時間が必要だとして3回目の開発スケジュール(試験機初飛行予定を2015年第2四半期に、初号機納入予定を2017年第2四半期に)の遅延を発表」

こうしてみると、いつまで経っても、一向に飛びそうもない飛行機だということが分かる。

そもそもが、政府主導で始められた話で、三菱がそれに乗った形にはなったが、最終的には民間会社として商売が成り立たなければならない。

今、ジェットエンジンのリージョナル機は、微妙な位置付けになりつつある。

燃料高騰で、ターボプロップエンジンが見直されてきているのだ。

元々、リージョナル機の場合、そもそもの飛行時間が短いこともあって、到達時間に大きな差が出ないということもある。

これから参入するというのは、微妙な時期に当たるのではないか。

今さら後には引けないし、先のことは分からないが、100席以下の航空機需要をどう読むかというのが問題だな。

ボンバルディアやエンブラエルも、指を咥えて見ているわけではなかろう。

航空機産業というのは、博打のようなもので、当たれば大儲けだが、外れれば悲惨な結果になる。

三菱は、社運を賭けて取り組んでいる。

造船に未来はないし、自動車も鳴かず飛ばずで、航空宇宙産業に賭けるしかない。

浮沈子は、たぶん、MRJに乗ることは殆どないと思うが、なんとか飛んで欲しいものだ。

(航空機産業ニッポンの存在感(上)MRJの挑戦-量産計画を内外にアピール)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0420140224beah.html

「ライバルは先行している。ブラジル・エンブラエルはシンガポール・エアショーで、インドの航空会社からMRJの競合機であるリージョナルジェット「E2」を最大100機受注した。E2は現行「Eジェット」シリーズの最新鋭機で18年の就航を予定する。」

「E2は総受注数が400機(うち200機がオプション)となり325機のMRJを抜いた。エンブラエルのパウロ・セザル・シルバ最高経営責任者は「当社は既に1400機以上の納入実績がある。カスタマーサポートの体制も世界中にある」と優位性を強調する。」

「一方のMRJは1年以上、新規受注がない。」

「試作機も飛ばしていない。量産工場もこれから作る。“アンノーン・ファクター”(不確定要素)が多く、なかなか機体を売れる状況ではない」

記事はここまでしか読めないが、競合するE2という航空機が気になった。

(Embraer E-Jet E2 family)
http://en.wikipedia.org/wiki/Embraer_E-Jet_E2_family

「The new variants would be better-positioned to compete with the Bombardier CSeries」とある。

MRJなんて、眼中にないわけだな。

(ボンバルディア Cシリーズ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2_C%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

「このCシリーズは、ボーイング 737-600、737-700、エアバス A318、A319、エンブラエル 195 と競合する。」

ああ、ここでも眼中になしである。

ボーイングによって100席を超える機種を押えられているということが、ボディーブローのように効いている。

(ATR 72)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ATR_72

「1996年1月にATR 72-500が初飛行。エンジン出力の向上などの改良が続けられているほか、ATR 72-500ではプロペラに6枚翅のものが採用され、騒音と振動が軽減、快適性が向上している。ATRは、国際民間航空機関 (ICAO) の騒音基準を下回っていると発表した。」

下からは、ターボプロップに煽られ、上はボーイングに蓋をされ、競合他社には抜かれて、開発の遅れに泣き、量産能力を不安視されている。

少し、背伸びをし過ぎたのではないか。

ホンダのように、小さく手堅く事業化していればよかったのではないか。

サポート体制一つとっても、サーブに頼らざるを得ない。

ないないづくしの状態で、本当に大丈夫なのか疑問を感じる。

浮沈子は、試験機の初飛行が予定より大幅に遅れるような事態になれば、販売に対する影響は甚大なことになるかもしれないと懸念する。

とにかく、実機を飛ばしてなんぼである。

予定通り、来年には飛んでもらいたいものだ。

翼の素材2014年05月21日 10:33

翼の素材
翼の素材


MRJについて調べていたら、こんな記事を見つけた。

(MRJ最新状況説明会 2009年9月9日)
http://www.mrj-japan.com/j/news/news_090909.html

第1回のスケジュール延期の原因になった仕様変更の発表である。

ポイントは3つ、胴体の大きさが変わったこと、カーゴスペースを後部のみとしたこと、そして、翼の素材をカーボンからアルミ合金にしたこと。

「3点目は主翼の材料変更です。現在の複合材技術ではMRJ主翼を軽量化できないことが判明したため、 主翼の材料を複合材から金属に変更します。これによって、主翼構造の最適化が容易となり、MRJ70、 MRJ90 と新たに検討を行っているストレッチ型を含めて、ファミリー機のモデルごとに主翼構造を最適化 することが可能となり、MRJ全モデルの性能が最大限に引き出されることとなります。」

なんか、説明になっていないような気がするんだが。

図を見ると、複合材主翼はMRJ70とMRJ90で共用し、金属主翼ではそれぞれに最適化するとしている。

複合材主翼でも最適化すればいいだけなんじゃね?。

まあいい。

どーせ、コスト削減とか、その辺が理由なんだろう。

主翼は、中にいろんな仕掛けを仕込んだりするので、小さな飛行機の場合は、複合材料を用いても重量軽減に寄与しづらいということは認める。

しかし、形状の自由度や薄い材料の強度確保など、採用するメリットは大きい。

やっぱ、コスト管理ということなんだろう。

これによって、どの程度のメリットが失われ、購入者の後年度負担が増えることになったのかは分からない。

メンテナンスの問題があったのかもしれない。

自前のメンテナンス部隊がないので、サーブに依頼することになっているようだが、カーボン素材のメンテナンスが出来ないのかも知れないな。

いずれにしても、金属材料になった。

(三菱航空機、MRJ飛行試験初号機の右主翼写真公開)
http://www.aviationwire.jp/archives/35243

「主翼の全長は約16メートル、幅約4メートルで、重さは約2.3トン。今月から5月ごろに米プラット・アンド・ホイットニー製エンジン「PurePower PW1200G」を取り付ける見通しで、初飛行は15年4-6月期、初号機の引き渡しは17年4-6月期を予定している。」

ウィキには、その理由が記されていた。

(MRJ:機体)
http://ja.wikipedia.org/wiki/MRJ#.E6.A9.9F.E4.BD.93

「地上設備や車両との接触、また地方空港での整備性を考慮し、胴体はアルミ合金製が採用された。」

「他方、このクラスの機体では初めて主翼・尾翼を炭素系複合材料とし、全体の3割程度を複合材料として軽量化を図ることが予定されていたが、後に主翼はアルミ合金製へ変更された。」

「これはMRJの主翼の曲率はR800程度と大型機のR2000程度に比べて大きく、強度確保のためには積層枚数の増加・補強材追加の必要性が判明し、予定したほどの軽量化が望めなくなったためとされている。」

「なお、当初予定の複合材割合3割でも、5割程度に達するボーイング787やエアバスA350のような大型機に比較すると少ないが、頻繁に離着陸を行うリージョナルジェットの特性を考慮したものであった(複合材は伸びる力に強いが衝突など押す力には弱い)。」

この辺りの本当のところは、良く分からない。

たぶん、胴体と同じ理由(地上設備や車両との接触、また地方空港での整備性)で金属材料にしたのだろう。

まあ、どうでもいいんですが。

(MRJ飛行試験機初号機、右主翼輸送の全行程 【画像】)
http://flyteam.jp/news/article/34049

「この主翼は長さ、約16メートル、幅は約4メートル、2,276キログラム」

重さだけ、妙にリアルだな。

世界の航空機市場に殴り込みを掛ける、右ストレートだ(右主翼なので)。

ズバリ、こんな記事もあった。

(国産ジェット「MRJ」、主翼素材をアルミに変更 の技術的にある程度説得力のある記事はあるでしょうか? じゃないですかというような記事ではなく、的確に複合材(CFRP)の問題点を指摘した記事をお願いします。民間航空機や、ジェット戦闘機でもCFRPはよく使われているのに、なぜ アルミが良いと判断したのかを的確に指摘している記事ならなおよしです。)
http://q.hatena.ne.jp/1254499086

「三菱航空機常務執行役員(技術担当) MRJプロマネ 機体設計部長の藤本隆史氏の話」

「当初は,軽量化によって燃費性能を良くするために,炭素繊維強化プラスチック(CFRP)複合材を用いる予定だった。
ところが,実際に主翼を試作・検証したところ,思っていたほどの軽量化効果が得られなかったため,素材をアルミニウム合金に変更する。」

「CFRP複合材で思っていたほどの軽量化効果を得られなかった原因は,主翼の形状,具体的には「曲率」にあると,藤本氏は言う。
一般的な大型機の主翼の曲率がR2000であるのに対し,MRJはR800とカーブが大きい。」

「こうした形状をCFRPで造ろうとすると,炭素繊維のシートを積層する際に「しわ」が出来やすい。
しわが出来ると機械的性能が極端に下がるので,避けなければならない。
そのためにはシートを分割して積層すればよいのだが,分割する場合は機械的性能を確保するために,積層する枚数を増やしたり,補強材を追加したりする必要がある。」

「そうすると,質量が増えるほか,コストもかさむ。
費用対効果でみたときに小型ジェット旅客機の主翼にCFRPを使うメリットは小さいと,最終的に同社は判断した。」

やっぱ、コストだな。

質量の積層枚数や補強材の増加で、トータル重量が金属材料を上回るということは考えにくいし、「思っていたほどの軽量化効果が得られなかったため」ということは、軽量効果はあったわけだし。

なるほど、こうして調べてみると、2009年の三菱の発表が、コスト削減という真の理由をひた隠しにしていたことが分かる。

ホンダジェットが金属材料の主翼を使っていることも、これで納得がいくわけだな。

しかし、尾翼については複合材料で作成されることになるようだ。

当初予定で複合材料と発表され、その後も変更の発表はない。

それとも、こっちも密かに金属材料にしちまったんだろうか?。

(東レの炭素繊維複合材料事業の事業戦略:MRJ尾翼部材の開発:PDF34ページ:資料33ページ)
http://www.toray.co.jp/ir/pdf/lib/lib_a357.pdf

(材料技術 MRJ尾翼向けCFRP成形法(A-VaRTM)開発)
http://www.mhi.co.jp/technology/research/researcher/materials_aircraft.html

「自分自身で複合材パネルを成形し、試験をしていると、想定していなかった問題にぶつかり、思わぬところで失敗することがあります。試験を失敗したこと自体は反省すべきですが、失敗の原因究明や対策に尽力した経験は、M&Pとして何事にも変えがたい経験として蓄積されると確信しています。
そして、失敗を乗り越え、目標とするプロセスを設定できたときの達成感は、ひとしおです。」

まあ、完成までにはちゃんとした尾翼が出来ればいい。

(航空機用構造材料の技術研究開発動向)
http://sokeizai.or.jp/japanese/publish/200706/201011imuta.pdf

2010年の資料だが、参考になった。

どうやら、尾翼は炭素繊維で作られるようである。

やれやれ、気が揉めるなあ・・・。

PW1200G2014年05月21日 11:31

PW1200G
PW1200G


MRJのエンジンとして採用されるプラット・アンド・ホイットニー社製ピュア・パワーPW1200Gについては、まず、その最後に付いている「G」が意味するところを知らなければならない。

(ギヤードターボファンエンジン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

「ギヤードターボファンエンジン(Geared Turbo Fan Engine, GTF)とは、ジェットエンジンの一種をいう。GTFは従来のターボファンエンジンの発展形であり、従来と異なるのは、ファンを減速して駆動するために遊星歯車機構を採用する点である。」

「一般にターボファンエンジンは、ファンの直径をより大きくする、すなわちバイパス比を大きくすることで燃費を改善することができる。バイパス比を大きくする事は、すなわちファンと低圧タービンの直径の比が増える事を意味するが、ファンの回転数を変更せずに極端に大径化すると、ファンブレードの先端が音速に達してしまい、造波抗力によって極めて大きな損失を生じてしまう。」

「一方、従来のターボファンエンジンにおいてはファンと直結している低圧コンプレッサ及び低圧タービンは、回転数をある程度より下げると圧縮効率が著しく低下してしまう。したがって、ファンの回転数を下げるにも限界があった。」

「仮にファンの回転数をファンブレードにとって最適な速度で回転させようとすると低圧コンプレッサ及び低圧タービンの回転数は下がり、その為、ファン及び低圧コンプレッサを回転する為に必要なエネルギーを取り出す為に低圧タービンの段数を増やさなければならないというジレンマが生じる。」

「ここで遊星歯車による減速機構を導入し、低圧圧縮機軸とファン軸の間のギア比を変えることでファンと低圧タービンをそれぞれにとって最適な回転数で運転することが可能になる、と言うのがギヤードターボファンエンジンの基本的なコンセプトである。ファンと低圧コンプレッサが自身にとってより高効率な回転数で回転できる事により、エンジンの圧縮機段数と部品点数を減らす事が出来る。」

というわけで、低燃費エンジンの開発に於いて、ギアを噛ませたジェットエンジンというのはトレンドになっている。

P&Wでは、ボンバルディアのCシリーズ用に採用が決まっている(PW1521G/1524G)。

今後、A320neoにも積まれる(PW1100G)。

ただし、このエンジンは、大出力エンジンには向かない。

「なお、大出力エンジンに遊星歯車を採用しようとする場合、更なる大出力に耐えるためにより一層複雑な機構を採用せざるを得ず、機械駆動による騒音、振動の増加、信頼性、メンテナンス性の低下などの問題が顕在化するため、遊星歯車を採用して問題が生じないのはPW1000程度の低出力型に限られる。」

まあ、今後の開発に期待というところか。

この他に、可変ピッチという技術もあるが、これも、今のところ、低出力エンジンに限られている。

で、このエンジンをテストしている様子を書いた記事を見つけた。

(PurePower PW1200G, Pratt & Whitney)
http://3912657840.blogspot.jp/2013/01/purepower-pw1200g-pratt-whitney.html

動画を見ると、手作業で作っている。

ハンマーで叩いている!・・・。

ひえーっ!。

まあいい。

量産する時には、もちっとマシになっているだろう。

それにしても、小さいエンジンだな。

ブログの作者ではないが、「こんなに小さくて約90の座席数のリージョナルジェットを飛ばせるのか?」。

まあ、飛ばせるんだろう。

ギアードエンジンについては、このブログでも以前に触れている。

(ギアードエンジン)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/03/05/7237674

RRが狙うのは、その先の技術だが、ちょうどMRJが市場に投入される頃に実用化される。

アンダクテッドファンや、可変ピッチを組み込んだギアードエンジンが、世界の空を舞うわけだ。

MRJは、時間との戦いにも晒されているといえよう。

(スピリット、MRJ向けパイロン初出荷)
http://www.aviationwire.jp/archives/36473

「米スピリット・エアロシステムズは現地時間4月28日、三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「MRJ」向けのパイロンを初出荷し、納入式典をカンザス州の工場で開いた。」

「スピリットが手掛けるパイロンは、軽量アルミニウムやチタン、複合材を使用。同パイロンには、米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製のギヤード・ターボファン・エンジン「PurePower PW1200G」が取り付けられる。」

うーん、肝心のエンジンは、いつ引き渡されるんだあ?。

(PICTURES: MRJ gears up for static strength tests)
http://www.flightglobal.com/news/articles/pictures-mrj-gears-up-for-static-strength-tests-398966/

「Delivery of the first Pratt & Whitney PW1200G geared turbofan engines, originally due to arrive in late April, has however been delayed, says the spokesman. The first engines are now expected to be delivered “in several weeks”, he adds.」

そろそろ、届いてもいい頃じゃね?。

ゾディアック2014年05月21日 12:36

ゾディアック
ゾディアック


(三菱航空機、MRJのシートを米ゾディアックに 国産採用ならず)
http://www.aviationwire.jp/archives/20206

ゾディアックといえば、インフレーターボートの老舗である。

(ゾディアックボート)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BE%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%88

「ゾディアックボートは信頼性が高く救難用、沖合に停泊する艦船からの特殊部隊の揚陸や、水域に面する敵の軍事拠点等への破壊工作などの軍用などにも使用され、ゴムボートに比して岩礁などでの傷にも強く、荒波に耐え高速を発揮するなど世間一般のゴムボートのイメージとはかけ離れた高い能力を持つが、その分高価でもある。」

(The global leader for military and professional RIBs and inflatables.)
http://zodiacmilpro.com/

有名なのは、船底は固い素材で、ゴムボートになっているのは、周囲という基本設計だ。

「Rigid Inflatable Boats」というらしい。

ゴムボートと普通のモーターボートのいいとこ取りである。

その関連会社がシートも作っている。

(ゾディアック・エアロスペース)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BE%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9

この会社はフランスの会社で、各国に現地法人を展開しているようだ。

(Zodiac Seats)
http://www.zodiacaerospace.com/en/zodiac-seats

ゾディアック・シート・USの傘下に、ゾディアック・シート・カリフォルニアというのがある。

ここが、MRJのシートを勝ち取ったらしい。

「ゾディアックはすでにプレミアムクラス(ビジネスクラス)のシートも採用が決定していた。三菱航空機によると、今年2月にエコノミークラスのシートもゾディアックが供給することに決まったという。これにより、客席のシートはすべてゾディアックが供給する。」

「MRJではデルタの独自技術「3Dネット」により糸を立体的に編み込んだ薄型シートを採用予定だった。デルタが受注した2010年当時は薄型シートは珍しかったが、近年は海外のシートメーカーがエコノミークラス向けシートを薄型化していることも選定に影響したとみられる。」

三菱は、コスト管理を徹底しているようだ。

金儲けが目的の民間企業なら、当然である。

相手がフランスの企業であっても、関係ない。

デルタ工業という会社が、自動車用シートを作っているというのも初めて知った。

(デルタ工業株式会社)
http://www.deltakogyo.co.jp/

(3Dネットシート)
http://www.deltakogyo.co.jp/products/3dnetseat/

「DELTAの新開発「3Dネット」ならではの、長く座っても疲れないシート。ウレタンの代わりに、人間の筋肉に近い弾力性を誇る立体編物を採用。道路から伝わる振動や座骨に集中する体圧を分散吸収。シート全体が空気の通り道になっているため、蒸れません。」

まあ、三菱はリージョナルジェットには、もったいないと思ったんだろう。

コスト管理を徹底して、安もんの飛行機作って儲けるのもいいが、何かこう、すっきりしない感じがするのも確かだ。

尾翼以外は金属製で、アビオニクスとエンジンは最新だが、シートは安物・・・。

キャリアの収益性を高めることは確かだろうが、例によって、金を払う荷物(乗客)のことはどっかにいってしまっている。

これから厳しい競争に勝ち抜かなくてはならない中で、どこまで商品性を高めることが出来るのか。

デルタ工業の3Dシートに座ってみたかったな。

HF1202014年05月21日 15:02

HF120
HF120


このところ、航空機関係のネタに敏感になっている。

飛行機に乗る機会が多くなったこともあるし、たまたま、そういったニュースが続いているということもある。

今も、こんなニュースが飛び込んできた。

(ホンダジェットのエンジンHF120、出荷開始)
http://www.aviationwire.jp/archives/37047

GEの工場で量産体制を確立してから、ホンダの工場に移管するのだという。

ずいぶんと回りくどいことをする。

GEは、OEMで生産するんだろうか。

ホンダジェット用とは別の生産ラインを確保するためなのかも知れない。

既にこのブログでも触れたように、このエンジンは他の航空機での採用が決まっている。

(量産1号機公開)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/05/20/7317051

ここで触れているように、スペクトラムという会社のS-40 フリーダムというビジネスジェットに搭載される。

搭載方法は、ボディ後部の左右になり、ホンダジェットのユニークな搭載方法とは異なる。

(The Spectrum Freedom S.40 Overview)
http://www.spectrum.aero/the-freedom-s-40

「Engines (2) GE-Honda HF120, 2095 lbs. of thrust each」とある。

このエンジンは、昨年12月に、FAAの型式認定を取得している。

(GE Honda、ターボファンエンジンHF120の型式認定を取得)
http://www.honda.co.jp/news/2013/c131216.html

エンジンの場合は、型式「認定」っていうんだな。

航空機の場合は、型式「証明」という。

まあ、どうでもいいんですが。

(HondaJet 米国連邦航空局の型式検査承認(TIA)を取得 ~型式証明(TC)取得に向け大きく前進~)
http://www.honda.co.jp/news/2013/c131223.html

エンジンも手に入ったことだし、ホンダの離陸は滞りなく進むだろう。

まずは、よかった。

FAAの検査官がサボらずに仕事すれば、来年第1四半期の型式証明取得は固いところだ。

型式証明とは、英語では「TC:Type Certification」なんだそうだ。

なんだ、Cカードじゃん?。

この型式の飛行機が飛んでいいという、お墨付きである。

安全を審査して、合格しなければ取得することは出来ない。

(型式証明)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9E%8B%E5%BC%8F%E8%A8%BC%E6%98%8E

「ある航空機の型式の設計が安全性及び環境適合性の基準に適合すると認めた場合には型式証明書が交付される。」

最近は、環境適合性なんてもんも必要なようだな。

エンジンの型式認定というのは、こちら。

(型式認定 type approval)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/word/page/10011662/

様々な製品に対する、政府許可が必要な場合の認定制度らしい。

似て非なるものだな。

航空機エンジンとかは、そうそう簡単に止まっては困るので、検査を受けて合格する必要がある。

そういうことか・・・。

というわけで、今日も飛行機ネタが尽きない。