攻略本2014年07月16日 03:28

攻略本
攻略本


PADIのリブリーザー・アンド・アドバンスド・リブリーザー・ダイバー・マニュアル(以下、「攻略本」という!)を読み始めた。

レクリエーショナルにリブリーザーを導入するという暴挙(もとい、快挙)を行った、画期的な書物である。

英語ばっかしで、浮沈子の英語力ではいささか難儀なのだが、この本は、英語を母国語としている地域の生徒が読むことを想定している(らしい)ので苦心している。

さらに、英語そのものよりも、PADI語(?)が分かり辛い。

ナレッジ・デベロップメント(知識開発)とか・・・。

座学のことだな。

プラクティカル・アプリケーション(実際の適用)というのも何が何だか分からない。

トレーニング・ダイブくらいしか、ピンと来ないな。

これらのPADI語は、PADIの文化に慣れているダイバーにとっては、空気のようなものなのだろうが、PADIに馴染んでいない浮沈子にとっては、英語以上に高い壁だ。

レスキュー・ダイバーのテキストを読んだ時は、心身症になりそうだった。

まあ、日本語のテキストだったので、言語の壁は低かったが(日本語、難しいです!)。

何かの知識やスキルを身に着けようとするとき、教育・訓練なくしては叶わない。

いろいろなメソッドがあるのだろうが、PADIのそれは、ちょっとクセがある。

知識の習得は自習が基本で、ナレッジ・レビューという、質問に答える形で習得を確認する。

設問は、内容を理解していないと、回答できないようになってはいるが、まぐれ当たりということもあるし、理解していなくても書けてしまう。

カンニングもありだな。

7ページには、まさにそんな事例が出ている。

カンニングしてごまかそうとした生徒が、インストラクターにこっぴどくしめげられるという場面で、胃が痛くなるような状況である。

ダイビングは、命にかかわるスキルを学ぶので、容赦ない指摘は適切だが、フォローアップしてモチベーションを維持することも大切だ。

コースを終了したいという強い気持ちを、本人の努力に向けていくようなアプローチがいいな。

限られた時間の中で、何かをやらなければならないというのは、お互いきつい。

しかし、その時点での成果が出せなければ、先へは進めない。

うーん、やっぱ、8本でアドバンス取らせるというのは、そうとうきついんじゃないのかあ?。

(PADI リブリーザーコース)
http://www.poseidon-j.com/#!padi/c242q

基礎コースで6本、アドバンスで5本。

ばらばらで取ると、11本のダイビングが必要だ。

攻略本には、それぞれのダイビングで、何が出来るようになるか(何が出来るようにならなければいけないか)が、リストアップされていて、ここがノウハウなので具体的には書けないが、項目数は以下のようになっている。

基礎コース:合計105項目
1本目:23
2本目:18
3本目:19
4本目:15
5本目:16
6本目:14

アドバンス:合計87項目
1本目:22
2本目:19
3本目:16
4本目:15
5本目:15

両方足すと192項目にも及ぶ「芸」をこなさないと、認定は受けられない。

このほかに、たぶん、ファイナルエグザムとかもあって、文武両道が求められるというわけである。

まあ、スキルの中には、リブリーザーがちゃんと組み立てられることとか、分解できることなんていうのもあるので、各ダイビングで重複している項目がたくさんあるが、逆に、各ダイビングでちゃんと出来るということを要求されているということでもある。

スモールステップで、確実にスキルをこなすことが求められているのだが、練度を上げるには、やはり回数こなすしかなかろう。

インテグレートコースでは、8回だという。

単純に、潜行と浮上のスキルだけでさえ、ベイルアウトに切り替えた時に、カウンターラングの排気を行いながらコントロール浮上する(当然、BC弄るし、ドライ着てれば、それも弄る)だけでも、8回でいけるかどうか。

まあ、この時は呼吸で浮力調整ができるので、何とかごまかせたとしてもだ。

普通に浮上するのだって、鼻から排気しつつループ内の浮力を適正に(ミニマムループとかいうらしい:IANTDでは、ミニマムボリュームとかいうのかあ?)維持しなければならない。

水深3mで・・・。

2mかあ?。

そこで止まれ!、とか指示されるんだろうか?。

かんべんしてくれえ!。

まあいい。

マーカーブイを上げたり、ベイルアウトシリンダーをつけたり外したり、ホリゾンタルトリムを維持したりして、いかにもリブリーザーの扱いをマスターしてるというパフォーマンスを見せるわけだが、頭の中は爆発しそうになっているわけで、浮沈子なんて、初めの頃はリブリーザーを始めたことを心から呪ったものだった。

8回でなんて、絶対にできっこない!。

でも、中には出来る人もいるんだろうな。

いや、大部分のダイバーが出来ることになっているんだろう。

さもなければ、PADIがこの基準でコースを設定するはずがないじゃないの・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

攻略本には、「This Happened」とかいうコラムがあって、ヤバイ状況に陥っている登場人物が出てきて、生徒にその状況について考えさせるという仕掛けがある。

7、27、30、36、40、43、50、76、86、110、121、144、146、157の各ページにある。

アドバンスには、さすがに出てこないな(168ページから)。

具体的な状況の中で、学んだことを思い出させたり、誤った行動がもたらす危険を認識させるというわけである。

うまいやり方だ。

インストラクターの経験を信じない、PADIらしい方法であるな。

この手の話は、従来は経験豊富なインストラクターが、講習の合間に語って聞かせて、生徒に印象付けるというのが相場だったが、テキストに書いてあれば、そういう個々の経験に依存せずに同じ効果が得られるというものだ。

そのうち、ダイビングのインストラクターもロボットになって、融通の利かない講習をするようになるんだろう。

世界共通の認定基準による、世界標準の質の高いダイバーが育成されるわけだ。

ちゃんと予習をしていかないと、ビシッと指導されて、合格できなくなったりするんだろうな。

マーカーブイ上げるのが苦手とか、言ってられなくなるな。

この攻略本が、日本語に翻訳されることは、たぶんないだろう。

それだけの需要を見込めないからでもある。

柏崎さんは、ナレッジ・レビューのところだけ日本語にした資料を持っていて、それを元に説明してくれたが、210ページに渡るテキストを、舐めるようにして読まないと、CCRについて理解することは出来ないだろう。

たとえ、レクリエーショナルレベルとはいえども、中身は同じで、呼吸の原理も同じ、リスクも同じ器材を使っているのだ。

ありとあらゆる故障、不具合、突発的な事態が、予告なく、しかも、概ね一番起こって欲しくない時に限って発生する。

それも、複数同時に・・・。

そんな時、ハイ、ベイルアウトしましょう!、ってかあ?。

そういうときに限って、ベイルアウトシリンダーのバルブが開かなかったりするかもしれない(岩とかにぶつけて・・・)。

バディと逸れてしまっているかも知れないし・・・。

8回かあ。

中性浮力の維持とか、トラブルの対応とか何も想定しないで、何とか普通に潜って帰ってくるだけで精一杯の回数のような気がするな。

海洋実習までには、まだ時間があるので、攻略本を少しでも読み込んで理解を深めておこう・・・。

テックかあ?2014年07月16日 13:52

テックかあ?
テックかあ?


タイプRとタイプTという器材の区分をして、レクリエーショナルの世界に明確にリブリーザーを持ち込んだPADIだが、トレーニングコースのページでは、相変わらずテクニカルのページに区分されているのはどういうわけか。

(PADI COURSE CATALOG)
http://www.padi.com/scuba-diving/padi-courses/course-catalog/

「Technical Courses:
・Advanced Rebreather Diver
・Discover Rebreather
・Discover Tec Diving
・Rebreather Diver
・Tec 40
・Tec 45
・Tec 50
・Tec Trimix 65
・Tec Trimix Diver
・Tec Gas Blender
・Tec 40 CCR
・Tec 60 CCR
・Tec 100 CCR
・Tec Sidemount」

器材の運用を簡略にして、レクリエーショナルレベルで、たった6ダイブでリブリーザーを使わせるという画期的なプログラムを組んでいながら、米国版のホームページでは、しっかりテックに入っている。

浮沈子がIANTDで認定を受けた時、40mまでの認定だったが、特にテクニカルダイビングという括りではなかった。

もちろん、ベイルアウトは持ち込むし、マーカーブイの射出も行い、減圧プログラムの勉強もした上でだったが、普通のダイビングだった。

ノーモキシックトライミックス講習の中では、バンバン減圧(まあ、軽めですが)して、どちらかというと減圧しないダイビングの方が少なかったために、ちゃんと計画立てて減圧しない、ダイコン頼みでいいかげんに浮上する(そのくせ、6m未満でないと安全停止をカウントしない!)一般のレクリエーショナルダイビングが怖くて仕方ない。

まあ、PADIの日本語版のホームページでは、テキストのさわりの部分を翻訳して紹介しているだけで、正式なコースの開催についての情報はない。

(リブリーザーで広がる新しい世界)
http://www.padi.co.jp/visitors/CCR/index.asp

まあ、日本語のテキストが出来ていないので、大々的に宣伝するわけにもいかないのかもしれない。

(2.CCRとSCRの基礎機能)
http://www.padi.co.jp/visitors/CCR/con2.asp

「スクラバーは多孔、吸着性のカートリッジで、そこをガスが通過することにより科学的に二酸化炭素(CO2)を取り除きます。」

「科学的」という訳が思いっきり気になって、せっかく買い求めた英語のテキストを読むと、ちゃんとケミカリー(化学的)と明記されている。

「The scrubber is a cartridge of porous CO2 absorbent that chemically reacts with and removes waste carbon dioxide(CO2)as the gas passes through it.」(18ページ、右段の中央付近)

まあいい。

実際に、リブリーザーを使用したことがない方が翻訳され、さらにはPADIジャパンの中で、十分チェックされていない状態でホームページに掲載されてから、もう、2年近く放置されているというのは嘆かわしい話である。

(安全なダイビング)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/09/19/6578681

「吸ったガスを、ただ吐き出すのが勿体無いからと、二酸化炭素を化学的(「科学的」ではないですよ、PADIさん!)に除去して、消費した酸素を注ぎ足して、再呼吸したりもする。」

このブログの、2012年の9月の記事だ。

誰も気付かないのか、気付いても指摘もしないのか、指摘されても直す気がないのか、それとも、英文のテキストが間違っているのかあ?(そんなことは、ありません!)。

まあ、どうでもいいんですが。

我が国に於いて、リブリーザーの普及が遅れている現状を象徴しているようだ。

いずれにしても、PADIジャパンのホームページでは、リブリーザーコースについての明確なアナウンスはない。

少なくとも、浮沈子には見つけられなかったし、どこのファシリティで開催されているかという情報もない。

テクニカルダイビングとレクリエーショナルダイビングの垣根を取り払い、継続教育として一貫したプログラムを組んだPADIは、しかし、急激な変化に追いついていけずに混乱しているようだ。

追い討ちをかけるように、オープン・ウォーター・ダイバー・コースの大変革がやってきている(生徒用テキストは、7月1日から発売)。

ホリゾンタルトリムとか、テクニカル的な用語が入ってきて、もう、中性浮力を取れないダイバーを粗製乱造することは出来なくなってきている(今年は、まだ経過措置中?)。

とても、リブリーザーどころではないだろう。

そんでもって、リブリーザーがレクリエーショナルダイビングにカテゴライズされて、中性浮力を確保しろとか言われたら、ビギナーダイバーは、どうすりゃいいんじゃい!。

そもそも、テクニカルダイビングもないし、スペシャルティでもないし、ダイバーのスキルランクでもない、レクリエーショナルレベルのリブリーザーの扱いは、PADIのコース体系の中で、必ずしも明確ではない。

参加条件を見ると、基礎コースでは、オープン・ウォーター・ダイバーで、25本以上のダイビング経験が求められている。

(PADI リブリーザーコース)
http://www.poseidon-j.com/#!padi/c242q

ナイトロックスのスペシャリティも必要だ。

浮沈子は、TDIでファンダイビング10本でナイトロックスの講習(座学だけ)を受けた。

少なくとも、ノンダイバーではリブリーザーは始められないし、呼吸するガスについての基本的な知識は前提として要求されているのだ。

アドバンスになると、アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバーの認定が終了時の条件になってくる。

まあ、別になくても認定は受けられるかもしれないが、最大水深が30mということになるらしい。

何をいいたいかというと、基礎的なダイビングの知識やスキルは、オープン・サーキットでちゃんと身に着けてこい!、ということなんだなあと、改めて思うわけだ。

オープンサーキットあってのリブリーザーなのである。

そりゃあ、CCRで中性浮力取れていても、ベイルアウトに切り替えた途端、墜落したり吹き上がったりしたら目も当てられないじゃん・・・。

カウンターラングの浮力のコントロールの問題もあって、オープンサーキットの経験浅く(20本で)CCRを始めた浮沈子が苦労したスキルである。

何かあったら、とにかくオープンサーキットに切り替えてベイルアウトするというのは、そもそもそれで安全にアセントできるという前提があればこそのスキルであり、レクリエーショナルレベルでもリブリーザーを運用できるぞというコース設定の基礎になっている。

だから、PADIでは、レクリエーショナルレベルとはいえ、ノンダイバーにいきなりCCRを教えることはしない。

浮沈子のように、殆どそれに近い状況でCCRを始めて、今さらオープンサーキットで苦労するなどということはないのだ(しかし、25本じゃあ同じだなあ)。

そうすると、どちらかといえば、スペシャリティになるのかなあ?。

リブリーザー・スペシャリティーであるな。

サイドマウントや、セルフ・リライアントに近いかもしれない。

そう考えると、レクリエーショナルレベルのリブリーザーのPADIでの位置付けが、少し分かってくる。

基本、オープンサーキットなのだ。

そこで、必要な知識を身に付けた上で、高価な器材で遊んでください、と。

ダブルタンクの運用を可能にするサイドマウントにしたって、従来の潜水時間を単純に2倍にすることが可能なのだから、本来はテクニカルダイビングの範疇にして、潜水計画や減圧についても教え、純酸素や高濃度のナイトロックスによる加速減圧までできないと、安全なダイビングなんて出来ないわけだし。

予備の呼吸ガスを持ち込んで、冗長性を高めて安全性を増大させるはずが、かえって減圧症のリスクを高めることになってしまっては元も子もない。

(「第11回/テック・サイドマウント -1-」)
http://www.padi.co.jp/visitors/column/tecrec11.asp

「レクリエーショナルとテクニカルはダイビングを行なう「環境」で区別しなければいけません。あくまで、レクリエーショナル・ダイビングの限界を超える、減圧が必要なダイビング及び/又は長く続くオーバヘッド環境へのダイビングがテクニカル・ダイビングです。なので、タンクを2本左右に抱えて潜るサイドマウント・ダイビングというだけではテクニカル・ダイビングとは言えません。」

レクリエーショナルの世界に、テクニカルで開発された器材を持ち込むということは、その使い方を誤るとリスクを増大させることになりかねず、それを防ぐためには運用でしっかりと箍を嵌めておかなければならない。

それでも足りないと思えば、タイプRのCCRのように、酸素のマニュアルインフレーターをとっぱらってしまうしかない。

浮沈子は、それは本末転倒だと思うのだが、まあ、一つの方法ではある。

考えてみれば、シングルタンクでバディシステムで水深40mまで、シーリングなし(無限圧含む)というレクリエーショナルダイビングのスタンダードは、現在見直しが進んでいる。

PADIを初めとして、ディープ講習を受けたとしても、推奨最大水深は30m辺りだし、今では当たり前のダイコンを前提にしたダイビングでは、6m未満の安全停止を行わないと、ダイコン殿にペナルティを喰らう。

さらに、ディープストップなんてやられたら、もう、立派な減圧ダイビングのプロファイルである。

極端なマルチレベルダイビングは、推奨されていないし、ガイドのテクニックとしても、深いところから徐々に浅い深度に上がってきて、しかも急な深度変化を与えないコース取りが求められている。

潜行・浮上速度の管理も重要視されていて、毎分9mは当たり前、浮上などは、できれば6mとかが推奨だ。

1秒10cmの浮上コントロールって、CCRじゃ地獄以外の何物でもない!。

浮沈子は、レクリエーショナルダイビングで、計画された減圧を行うようになるのは時間の問題だと考えている。

器材だけがテックになってきたわけではないのだ・・・。

そう、全てのダイビングが、限りなくテックに近くなってきたわけだし、その意味では、サイドマウントのダブルタンク、セルフリライアントのベイルアウトシリンダーと共に、リブリーザーもテクニカルの世界から降り立った異星人として、ダイビング全体を変えていこうとしているのかもしれない。

リブリーザーは、PADIの中でも、たぶん未だにグレーゾーンなのだろう。

英語版のページですら、基礎コースとアドバンスは明確にレクリエーショナル用のはずなのに、テクニカルのコースにカテゴライズされているのがその証拠だ。

オープンサーキットとは別のゲテモノ、レクリエーショナルな世界に馴染めない、CCRなどは、他の潜水器と隔絶した性能を持つダイビングギアである。

ファンダイブでビーチエントリーしたら、いきなりクジラが出たようなもんだな(そういう例えかあ?)。

参考までに、ドイツ語版のページも見てみた。

(Technische Tauchkurse)
http://www.padi.com/scuba/tauchen/padi-Kurse/Technische-Tauchkurse/default.aspx

リブリーザーコースは、しっかりテシュニッシュのページに出ている。

フランス語版も同じだ。

(PADI TecRec)
http://www.padi.com/scuba/templates/fr-adzone1.aspx?id=5694&LangType=1036

割愛するが、イタリア語版、スペイン語版、オランダ語版、韓国語版、中国語版の全てに該当するページがある(全て、テクニカルとしてカテゴライズされている)。

世界の中で、日本だけが孤立しているというわけだ(該当するページがない)。

・・・。

これって、何か異常な感じがするな。

それにしても、全世界がこぞってテック(PADI語では、テックレック)に区分しているというのも、別の意味で異常だ。

レクリエーショナル向けだって、そういうふれ込みだから期待していたのに、これでは、誤った情報の発信になってしまう。

やっぱ、テックなんだ、と。

ゲテモノなんだ、と。

まともなダイバーが、手を出すもんじゃないんだ、と。

いや、それならそれでもいい。

その代わり、タイプRなんて欠陥品を認定しないで、フルスペックのタイプTだけにして、初めからテクニカルコースとして開催してもらいたい。

もちろん、テック40CCRだって、初めから選択できるわけだから、そっちを最初から選べばいいだけだといわれれば、そういうことになる。

(TEC 40 CCR DIVER)
http://www.padi.com/scuba-diving/PADI-Courses/Course-Catalog/Tec-40-CCR-Diver/

別に、タイプRの認定を受けている必要はないのだ。

テック60や、テック100については、それ以下の特定のタイプTの機種について認定を受けている必要がある。

まあ、それにしても、いきなりテック40にチャレンジするよりは、レクリエーショナルレベルであれ、リブリーザーに馴染んでいた方がいいには違いない(いや、そんな必要はない、という方は、浮沈子的には大変心強いな!)。

イントラのいうとおり、器材はあくまで道具であって、ダイビングの環境によって選択されるべきだ。

その意味では、リブリーザーが、テックかどうかという議論に意味はない。

浮沈子は、テクニカルでもいいんだが、レクリエーショナルレベルで、浅く明るく暖かいCCR(SCRじゃなくって)ダイビングが普及するのが、身体にも財布にも一番いいと考えている。

40mまでのダイビングだって、十分楽しめるし。

せっかくタイプRを使ったダイビングをレクリエーショナルにカテゴライズしたんだから、そういう器材だというPADIとしての発信を、しっかりと行ってもらいたいものだ。

翼と炎2014年07月16日 21:51

翼と炎
翼と炎


5万ドル(500万円くらい?)で衛星が打ち上げられるという。

低軌道に2トンクラスだって。

夢のような話だ。

(アマゾン傘下の宇宙企業も参入…DARPA、衛星打ち上げ用スペースプレーン開発に着手)
http://response.jp/article/2014/07/16/227845.html

スペースXの再利用ロケットが、逆立ちしても敵わないコストである。

仮に、10機の衛星を纏めて打ち上げたとして、イーロン・マスクが言うとおり、現行の100分の1のコストで上がったとして、ようやく同額になる(同社の現行の打ち上げ費用は、ざっと50億円)。

さらに、10日に10回の運用ということになれば、圧倒的に有利な話だ。

世界の衛星打ち上げビジネスを根底から覆すテクノロジーである。

500万円というのが話半分、いや、10分の1だとしても、衝撃的な金額である。

(DARPA’s Experimental Space Plane XS-1 Starts Development)
http://www.universetoday.com/113259/darpas-experimental-space-plane-xs-1-starts-development/

リンクの張られている動画は、あくまでもイメージだろうが、ペガサスの2番煎じのようにも見える。

(ペガサス (ロケット))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%B9_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88)

形式としては航空機発射ということでは同じだが、コンセプトは全く異なる。

せいぜい、500kg足らずのペイロードのペガサスと、2トンクラスのXS-1では、カバーする衛星市場の範囲が異なるからだ。

有翼宇宙機については、このブログでも既に触れた。

(スペースプレーン)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/06/09/7340084

このなかでも、今回のXS-1について触れている。

このプロジェクトが実用になるかどうかは、今のところ不明である。

DSRPAのプロジェクトは、ハイリスク・ハイリターンの典型だからだ。

博打と同じで、大穴狙いをしてくる。

それでも、成功すれば大変な成果だ。

地球周回軌道の中型衛星市場を独占する。

イプシロンの出る幕は、完全になくなるな。

一回30億円なんて、6000倍の値段だ。

(イプシロンロケット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88

もちろん、より高い軌道に打ち上げようという需要はあるわけで、低軌道に頻繁に上げるという特殊な市場(軍事衛星など)を狙った開発であることは確かだ。

この開発がどういう結果になるかは、4年後には明らかになっている。

既にある技術を組み合わせて開発するという、手堅い手法なので、コストの問題はともかく、実現可能性は高い。

ペガサスは、需要を見誤ったために事実上の打ち切りになっているようだが、XS-1の今後に注目だな。

(後日、XS-1の打ち上げコストの目標は、500万ドルの誤りと判明しましたので、訂正します:浮沈子)

(100倍!!:追加)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/27/7399584

エーロゾル2014年07月16日 23:20

エーロゾル
エーロゾル


(エーロゾルについて)
http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/aerosolhp/aeroinfo.html

どうも、お役所の用語として、正式に使用されているようだな。

(大気エアロゾル粒子)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B0%97%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%82%BE%E3%83%AB%E7%B2%92%E5%AD%90

世間では、エアロゾルという言葉が使われている。

(エアロゾル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%82%BE%E3%83%AB

気象分野で特定の大きさの粒子に対して使っているらしい。

日常では聞かないカタカナ言葉である。

浮沈子が気になった資料がこれ。

(新しい気象衛星 ひまわり8号・9号)
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/himawari/2014_Himawari89.pdf

この中に、エーロゾルという言葉が出てきて調べたわけ。

まあ、どうでもいいんですが。

この資料にもあるとおり、気象衛星は1970年代から業務従事していて、宇宙からの地球大気の観測を続けている。

(ひまわり (気象衛星))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%BE%E3%82%8F%E3%82%8A_(%E6%B0%97%E8%B1%A1%E8%A1%9B%E6%98%9F)

浮沈子は、ひまわりといえばスピン衛星だったGMSシリーズのイメージ(画像参照)だったが、MTSAT以降は3軸制御になってる。

NECの契約だが、中身はヒューズとレイセオンだったんだな。

MTSAT-1(打ち上げ失敗)は、完全な米国製だったが、それ以降はどうなんだろう?。

(MTSAT)
http://ja.wikipedia.org/wiki/MTSAT#.E9.81.8B.E8.BC.B8.E5.A4.9A.E7.9B.AE.E7.9A.84.E8.A1.9B.E6.98.9F.E6.96.B02.E5.8F.B7

「運輸多目的衛星新1号(MTSAT-1R)は、打上げに失敗した1号の代替として米スペースシステムズ/ロラール社に再発注して製造された。」

「運輸多目的衛星新2号(MTSAT-2)が三菱電機で製造された。」

8号・9号は三菱電機のようだ。

衛星バスもDS2000だから三菱製だ。

肝心のセンサーは米国製だな。

この辺りは、世界の気象衛星の標準機器なので、仕方あるまい。

今年中の打ち上げを目指しているという。

H2Aロケットで種子島からの打ち上げになる。

(静止地球観測衛星(ひまわり8号及び9号)の概要等)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%BE%E3%82%8F%E3%82%8A_(%E6%B0%97%E8%B1%A1%E8%A1%9B%E6%98%9F)

設計寿命15年、運用寿命8年とある。

データ量が増えるために、通信系が充実している。

この辺りが、次世代衛星のネックになってくるのかな。

世界の気象衛星についてはこちら。

(気象衛星)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%97%E8%B1%A1%E8%A1%9B%E6%98%9F

2012年3月と古いが、静止衛星は以下の通り。

・GOES-12(米国):西経60度
・GOES-13(米国):西経75度
・GOES-15(米国):不明(待機)
・GOMS 2号(ロシア):東経76度
・MTSAT-1R(日本):東経140度
・MTSAT-2(日本):東経145度
・Meteosat-8(ESA):西経3.5度
・Meteosat-9(ESA):本初子午線上
・Meteosat-6(ESA):東経63度
・Meteosat-7(ESA):東経57.5度
・FY-2D(中国):東経86.5度
・FY-2E(中国):東経123.5度
・KALPANA-1(インド):不明

ひまわり8号・9号は、初の気象庁単独事業だそうだ(今までは、国土交通省と相乗り)。

まあ、気象庁自体が、国交省の外局なので、おんなじかあ?。

エーロゾルの観測も含め、頑張ってください!。