米国流 ― 2014年09月16日 15:56
米国流(画像はシエラレオネの地区別の傾向:一部確定分のみ)
米国の対エボラ策が報じられた。
(Ebola outbreak: Barack Obama 'to pledge US troops to fight virus')
http://www.bbc.com/news/world-africa-29217350
BBCによれば、内容は以下のとおり。
「US officials said the aim of the anti-Ebola initiative is to:
・Train up to 500 healthcare workers a week(毎週500人の医療スタッフを訓練)
・Construct 17 heathcare facilities, each with about 100 beds(100床規模の治療施設を17箇所設置)
・Establish a joint command based in Monrovia, Liberia, to co-ordinate between US and international relief efforts(リベリアのモンロビアに合同拠点を置き、米本国や国際活動との連絡調整に当たる)
・Distribute home healthcare kits to thousands of households(在宅医療キットの大量配布)
・Conduct a home and community-based campaign to train local people in how to handle patients(在宅及び地域での患者の取扱いに対するキャンペーンを実施)」
浮沈子に言わせれば、焼け石に水だが、それでもないよりは、あったほうがいいに決まっている。
地域での対応に重点を置いているのは評価できるな。
施設に収容されるのは、氷山の一角で、大部分の感染者や患者は、地域でケアされる。
その際の二次感染を抑止するというのは、重要なポイントだ。
それを、完全にガードできれば、エボラは1か月で終息する。
まあ、そう簡単にいかないから拡大し続けているわけだ。
病床数は圧倒的に不足しているが、これは仕方ない。
箱物は作れても、運営する人員が確保できない。
1700床を回すには、5000人のスタッフが必要で、思惑通り、毎週500人の育成ができたとしても、年内にやっと稼動できるかどうか(訓練したスタッフが、全員定着するとは限らない)。
浮沈子が最も評価するのは、指揮命令系統の一本化である。
エボラのスピードに追いつくには、集中的に資源を投入し、一気に仕留めなければならない。
戦術レベルでの統合が図れなければ、ばらばらの対応になってしまう。
時間を掛けて、悠長に妥協案を探っている暇はないのだ。
官僚的なWHOには、期待できない芸当である。
ここは一つ、米国のお手並み拝見というところか。
CDCは、既に事前調査に現地入りしている。
リベリアの火中の栗は、米国が拾うことになる。
問題は、いつから展開できるかということだ。
今月末には、首都モンロビアのあるMontserrado郡の感染者は2000人を超える。
さらに隣接するMargibi郡でも1000人規模に到達する。
半分は死んでしまうが、それでも、残った人数だけで、年末までに整備できるかどうかという1700床がほぼ埋まってしまうわけだ。
全てを収容することは、所詮不可能なのである。
在宅で対応せざるを得ないことは、明らかな情勢なのだ。
そのための、在宅用資源の配布と感染防止法のキャンペーンである。
その規模は、病床数の10倍から100倍は必要になってくる。
年末までの感染者は、このまま放置すれば、10万人の規模(最大28万人)に達する。
現在までの感染者(たった5000人)は、5パーセント未満に過ぎない。
これから新たに感染する95パーセント以上の人々こそ、対応しなければならない本命なのだ。
短期間の過剰な資源の投入。
「必要な」でもなければ、「十分な」でもない。
「過剰な」資源(人、物、金、サービス、情報、etc.・・・)。
この展開に失敗すれば、感染は止まらなくなる。
展開のスピードが、速ければ速いだけ、効果はあがる。
初期に、どれほどの資源を、一気に投入できるかが勝負だな。
米国は、何が起ころうとしているのか、正確に把握しているのだろう。
一般には、知り得ない情報を持っているに違いない。
遺伝子の変異の中に、何かの兆候を見ているのか、既に報道され、公表されている情報の中に、意図的に隠された真実があるのか。
ここに来て、急遽対応を加速している。
その米国流の加速で、一刻も早く、エボラに追いついてもらいたいな。
(U.S. ramping up Ebola effort as Obama heads to CDC:追加)
http://edition.cnn.com/2014/09/16/politics/obama-ebola-isis/index.html?iref=allsearch
(UPDATE 1-Liberia must wait weeks or months for new Ebola centres - WHO:追加)
http://af.reuters.com/article/commoditiesNews/idAFL6N0RH32X20140916
米国の対エボラ策が報じられた。
(Ebola outbreak: Barack Obama 'to pledge US troops to fight virus')
http://www.bbc.com/news/world-africa-29217350
BBCによれば、内容は以下のとおり。
「US officials said the aim of the anti-Ebola initiative is to:
・Train up to 500 healthcare workers a week(毎週500人の医療スタッフを訓練)
・Construct 17 heathcare facilities, each with about 100 beds(100床規模の治療施設を17箇所設置)
・Establish a joint command based in Monrovia, Liberia, to co-ordinate between US and international relief efforts(リベリアのモンロビアに合同拠点を置き、米本国や国際活動との連絡調整に当たる)
・Distribute home healthcare kits to thousands of households(在宅医療キットの大量配布)
・Conduct a home and community-based campaign to train local people in how to handle patients(在宅及び地域での患者の取扱いに対するキャンペーンを実施)」
浮沈子に言わせれば、焼け石に水だが、それでもないよりは、あったほうがいいに決まっている。
地域での対応に重点を置いているのは評価できるな。
施設に収容されるのは、氷山の一角で、大部分の感染者や患者は、地域でケアされる。
その際の二次感染を抑止するというのは、重要なポイントだ。
それを、完全にガードできれば、エボラは1か月で終息する。
まあ、そう簡単にいかないから拡大し続けているわけだ。
病床数は圧倒的に不足しているが、これは仕方ない。
箱物は作れても、運営する人員が確保できない。
1700床を回すには、5000人のスタッフが必要で、思惑通り、毎週500人の育成ができたとしても、年内にやっと稼動できるかどうか(訓練したスタッフが、全員定着するとは限らない)。
浮沈子が最も評価するのは、指揮命令系統の一本化である。
エボラのスピードに追いつくには、集中的に資源を投入し、一気に仕留めなければならない。
戦術レベルでの統合が図れなければ、ばらばらの対応になってしまう。
時間を掛けて、悠長に妥協案を探っている暇はないのだ。
官僚的なWHOには、期待できない芸当である。
ここは一つ、米国のお手並み拝見というところか。
CDCは、既に事前調査に現地入りしている。
リベリアの火中の栗は、米国が拾うことになる。
問題は、いつから展開できるかということだ。
今月末には、首都モンロビアのあるMontserrado郡の感染者は2000人を超える。
さらに隣接するMargibi郡でも1000人規模に到達する。
半分は死んでしまうが、それでも、残った人数だけで、年末までに整備できるかどうかという1700床がほぼ埋まってしまうわけだ。
全てを収容することは、所詮不可能なのである。
在宅で対応せざるを得ないことは、明らかな情勢なのだ。
そのための、在宅用資源の配布と感染防止法のキャンペーンである。
その規模は、病床数の10倍から100倍は必要になってくる。
年末までの感染者は、このまま放置すれば、10万人の規模(最大28万人)に達する。
現在までの感染者(たった5000人)は、5パーセント未満に過ぎない。
これから新たに感染する95パーセント以上の人々こそ、対応しなければならない本命なのだ。
短期間の過剰な資源の投入。
「必要な」でもなければ、「十分な」でもない。
「過剰な」資源(人、物、金、サービス、情報、etc.・・・)。
この展開に失敗すれば、感染は止まらなくなる。
展開のスピードが、速ければ速いだけ、効果はあがる。
初期に、どれほどの資源を、一気に投入できるかが勝負だな。
米国は、何が起ころうとしているのか、正確に把握しているのだろう。
一般には、知り得ない情報を持っているに違いない。
遺伝子の変異の中に、何かの兆候を見ているのか、既に報道され、公表されている情報の中に、意図的に隠された真実があるのか。
ここに来て、急遽対応を加速している。
その米国流の加速で、一刻も早く、エボラに追いついてもらいたいな。
(U.S. ramping up Ebola effort as Obama heads to CDC:追加)
http://edition.cnn.com/2014/09/16/politics/obama-ebola-isis/index.html?iref=allsearch
(UPDATE 1-Liberia must wait weeks or months for new Ebola centres - WHO:追加)
http://af.reuters.com/article/commoditiesNews/idAFL6N0RH32X20140916
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