ピンポイント ― 2015年04月22日 00:17
ピンポイント
ピンポイントといえば、こんな記事がでている。
(JAXA「月面無人探査機」打ち上げ!誤差100メートルのピンポイント着陸)
http://www.j-cast.com/tv/2015/04/21233518.html
「JAXA(宇宙航空研究開発機構)は20日(2015年4月)、無人月面探査機を打ち上げると発表した。」
「探査機は「SLIM」(スリム)と名付けられ、小型ロケット「イプシロン」に搭載されて月を目指し、周回しながら月面をスキャンして地形を認識し、目標の位置に着陸することを目指す。」
「月面の無人探査機の着陸は旧ソ連(1966年)や米国(1969年)、中国(2013年)が成功しているが、着陸地点の誤差が1キロ以上もあった。SLIMはデジカメの顔認識技術の応用で誤差を100メートルほどに抑える。」
(SLIM - 小型月実験機構想)
http://www.isas.jaxa.jp/home/slim/SLIM/toppupeji.html
「SLIM (Smart Lander for Investigating Moon)とは、将来の月惑星探査に必要なピンポイント着陸技術を研究し、それを小型探査機で月面にて実証する構想です。」
「SLIMを実現することで、我々人類は、従来の「降りやすいところに降りる」着陸ではなく、「降りたいところに降りる」着陸へ、と質的な転換を果たすことになります。」
(小型月着陸実験機SLIMとその検討状況)
http://www.isas.jaxa.jp/home/rikou/kogata_eisei/symposium/3rd/koto/13.pdf
「月は、理学的にも以前として大いなる興味の対象であると同時に、他の重力天体と比較して、伝播遅延が少ない、打上から着陸までのミッション期間を短縮できる、という点で工学実証の場としても好適である。」(4ページ目)
・誤)以前として→正)依然として
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子的には、工学実証で数百億(開発費は100億から150億、打ち上げ関連で100億くらい?)掛けるというのは高すぎるように思うんだが・・・(訂正:打ち上げ込みで、100-150億だそうです)。
標準のイプシロンでは上がらないようだ。
「イプシロンロケットによる打上を想定しているが、打上能力・SLIM重量の観点から、イプシロンロケットが標準では用意していないキックモータなどが必要となる見込み」(5ページ)
「打上ロケットはイプシロンロケット(4段形態)を想定」(7ページ)
(イプシロンロケット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
「段数:3段(基本型)、4段(オプション)」
「PBSオプションによる軌道投入精度の向上:
PBSは静止トランスファ軌道ミッションや地球重力脱出ミッション等のエネルギーが高い軌道への投入には基本的に用いないとされている。」
ここの部分は、新たな開発が必要になるかもしれないな。
なにしろ、イプシロン自体が1回しか上がっていない。
打ち上げ管制の簡素化と、既存技術の活用でコストを下げたといっても、月ロケットをぶち上げようというのだから、安かろう悪かろうというわけにはいかない。
たとえダメ元の、工学試験探査機であるとしてもだ。
ちっこいローバーも積みたいらしいが、こっちは海のものとも山のものともわからない情況なんだろう。
浮沈子は、ランダーを1km離れたところに着陸させて、1kmローバーを転がした方がいいような気がするんだがなあ。
「SLIMの将来への発展として、思いがけない発見的な科学成果創出に貢献したい」
それなら、ピンポイントでなくてもいいのではないか。
適当に着陸させて、うろうろしたらお宝があった!、というのが思いがけない成果というやつなのではないだろうか。
電源も一捻りしている。
「電源系は、軽量化を目指して新規開発している非標準品(SPRINT‐Aのオプション実験として、一部の宇宙実証を計画)を使用したい。新電源系は、寿命面などに課題があるが、SLIMは短期ミッションであり、本格使用の最初の場として好適」
(第3回:NESSIE宇宙の旅)
http://www.isas.jaxa.jp/j/column/sprint-a/03.shtml
「・薄膜太陽電池:約20マイクロメートルという薄さで、柔軟で曲げることができます。変換効率も30%以上あります。」
「・アルミラミネート型のリチウムイオンキャパシタ(LIC):内部に酸化物を持たないので原理的に熱暴走しないため、高い安全性を持っています。また、深い放電深度で充放電を繰り返してもサイクル劣化は少なく、逆に開放状態で長期間保存していても高い容量維持率を誇ります。さらに、大電流の充放電も得意、かつ動作温度範囲も広い」
まあ、短期ミッション限定の電源だな。
間違ってピンポイントで竪穴に入ってしまったら、日が差さないんだけど、だいじょうび?。
「着陸目標地点は、月の表側(緯度14.1degN、経度303.2degE)にある、MHH(マリウ ス丘の縦孔)と呼ばれる縦孔近傍で、ミッション期間は打上から1ヶ月程度と見込む」(5ページ)
まあいい。
工学実証機といえども、月面に軟着陸させる探査機としては、史上4か国目になる。
中国は、しっかりと五星紅旗を掲げたが、わが国は当然日の丸を掲げるんだろう。
2020年の東京オリンピックの時に、月面に燦然と翻る日の丸(月は空気がないので、翻りませんが:訂正:打ち上げは平成18年度だそうです)。
うまくいったとしても、我が国の宇宙開発における発言力が高まるかどうかは別の話だ。
そのころには、民間の無人月面車が、何台も走り回っていて、衝突などの交通事故が起こるかもしれない。
ニュースにならない可能性もあるぞお?。
日進月歩の宇宙開発は、生き馬の目を抜く民間企業の活躍の場になってきつつある。
ピンポイント着陸という、分かり辛い技術が、どのくらいのインパクトを持つのか。
やっぱ、1km走ったほうが勝ちのような気がするんだがなあ・・・。
(JAXA、無人機で月着陸へ-小型探査機「SLIM」を18年度に打ち上げ:追加)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720150421eaae.html
ピンポイントといえば、こんな記事がでている。
(JAXA「月面無人探査機」打ち上げ!誤差100メートルのピンポイント着陸)
http://www.j-cast.com/tv/2015/04/21233518.html
「JAXA(宇宙航空研究開発機構)は20日(2015年4月)、無人月面探査機を打ち上げると発表した。」
「探査機は「SLIM」(スリム)と名付けられ、小型ロケット「イプシロン」に搭載されて月を目指し、周回しながら月面をスキャンして地形を認識し、目標の位置に着陸することを目指す。」
「月面の無人探査機の着陸は旧ソ連(1966年)や米国(1969年)、中国(2013年)が成功しているが、着陸地点の誤差が1キロ以上もあった。SLIMはデジカメの顔認識技術の応用で誤差を100メートルほどに抑える。」
(SLIM - 小型月実験機構想)
http://www.isas.jaxa.jp/home/slim/SLIM/toppupeji.html
「SLIM (Smart Lander for Investigating Moon)とは、将来の月惑星探査に必要なピンポイント着陸技術を研究し、それを小型探査機で月面にて実証する構想です。」
「SLIMを実現することで、我々人類は、従来の「降りやすいところに降りる」着陸ではなく、「降りたいところに降りる」着陸へ、と質的な転換を果たすことになります。」
(小型月着陸実験機SLIMとその検討状況)
http://www.isas.jaxa.jp/home/rikou/kogata_eisei/symposium/3rd/koto/13.pdf
「月は、理学的にも以前として大いなる興味の対象であると同時に、他の重力天体と比較して、伝播遅延が少ない、打上から着陸までのミッション期間を短縮できる、という点で工学実証の場としても好適である。」(4ページ目)
・誤)以前として→正)依然として
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子的には、工学実証で数百億(開発費は100億から150億、打ち上げ関連で100億くらい?)掛けるというのは高すぎるように思うんだが・・・(訂正:打ち上げ込みで、100-150億だそうです)。
標準のイプシロンでは上がらないようだ。
「イプシロンロケットによる打上を想定しているが、打上能力・SLIM重量の観点から、イプシロンロケットが標準では用意していないキックモータなどが必要となる見込み」(5ページ)
「打上ロケットはイプシロンロケット(4段形態)を想定」(7ページ)
(イプシロンロケット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
「段数:3段(基本型)、4段(オプション)」
「PBSオプションによる軌道投入精度の向上:
PBSは静止トランスファ軌道ミッションや地球重力脱出ミッション等のエネルギーが高い軌道への投入には基本的に用いないとされている。」
ここの部分は、新たな開発が必要になるかもしれないな。
なにしろ、イプシロン自体が1回しか上がっていない。
打ち上げ管制の簡素化と、既存技術の活用でコストを下げたといっても、月ロケットをぶち上げようというのだから、安かろう悪かろうというわけにはいかない。
たとえダメ元の、工学試験探査機であるとしてもだ。
ちっこいローバーも積みたいらしいが、こっちは海のものとも山のものともわからない情況なんだろう。
浮沈子は、ランダーを1km離れたところに着陸させて、1kmローバーを転がした方がいいような気がするんだがなあ。
「SLIMの将来への発展として、思いがけない発見的な科学成果創出に貢献したい」
それなら、ピンポイントでなくてもいいのではないか。
適当に着陸させて、うろうろしたらお宝があった!、というのが思いがけない成果というやつなのではないだろうか。
電源も一捻りしている。
「電源系は、軽量化を目指して新規開発している非標準品(SPRINT‐Aのオプション実験として、一部の宇宙実証を計画)を使用したい。新電源系は、寿命面などに課題があるが、SLIMは短期ミッションであり、本格使用の最初の場として好適」
(第3回:NESSIE宇宙の旅)
http://www.isas.jaxa.jp/j/column/sprint-a/03.shtml
「・薄膜太陽電池:約20マイクロメートルという薄さで、柔軟で曲げることができます。変換効率も30%以上あります。」
「・アルミラミネート型のリチウムイオンキャパシタ(LIC):内部に酸化物を持たないので原理的に熱暴走しないため、高い安全性を持っています。また、深い放電深度で充放電を繰り返してもサイクル劣化は少なく、逆に開放状態で長期間保存していても高い容量維持率を誇ります。さらに、大電流の充放電も得意、かつ動作温度範囲も広い」
まあ、短期ミッション限定の電源だな。
間違ってピンポイントで竪穴に入ってしまったら、日が差さないんだけど、だいじょうび?。
「着陸目標地点は、月の表側(緯度14.1degN、経度303.2degE)にある、MHH(マリウ ス丘の縦孔)と呼ばれる縦孔近傍で、ミッション期間は打上から1ヶ月程度と見込む」(5ページ)
まあいい。
工学実証機といえども、月面に軟着陸させる探査機としては、史上4か国目になる。
中国は、しっかりと五星紅旗を掲げたが、わが国は当然日の丸を掲げるんだろう。
2020年の東京オリンピックの時に、月面に燦然と翻る日の丸(月は空気がないので、翻りませんが:訂正:打ち上げは平成18年度だそうです)。
うまくいったとしても、我が国の宇宙開発における発言力が高まるかどうかは別の話だ。
そのころには、民間の無人月面車が、何台も走り回っていて、衝突などの交通事故が起こるかもしれない。
ニュースにならない可能性もあるぞお?。
日進月歩の宇宙開発は、生き馬の目を抜く民間企業の活躍の場になってきつつある。
ピンポイント着陸という、分かり辛い技術が、どのくらいのインパクトを持つのか。
やっぱ、1km走ったほうが勝ちのような気がするんだがなあ・・・。
(JAXA、無人機で月着陸へ-小型探査機「SLIM」を18年度に打ち上げ:追加)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720150421eaae.html
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