ランプの魔人2015年11月27日 15:45

ランプの魔人


有名な千夜一夜物語の中に、アラジンと魔法のランプというのがある。

(アラジンと魔法のランプ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%81%A8%E9%AD%94%E6%B3%95%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97

「ランプを擦ると魔神があらわれた。魔神はランプを擦った者の願いを叶える力があり、アラジンはその力を使って大金持ちになり、皇帝の娘と結婚する。」

大金持ちはともかく、皇帝の娘との結婚がラッキーだったかどうかは、浮沈子にはいささか疑問だな。

まあいい。

この物語が、アラビア語の原典にないなど、いろいろ蘊蓄が書いてあるが、そんなことはこの際どうでもいい。

用があるのは、この話の中に登場する魔人くん(?)である。

さっそく、ランプを擦ってみよう!。

(ジン(アラブ))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%B3_(%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%96)

「普段は目に見えないが、煙のような気体の状態から凝結して固体となって姿を現す。」

凝結は液体になること。

固体になるのは凝固。

まあ、ここで突っ込んでも仕方ないけどな・・・。

「その姿も変幻自在で、さまざまな動物や蛇、巨人、醜い生き物、さらには美しい女性にも変わることができる。」

うーん、蛇も動物なんだがなあ・・・。

「知力・体力・魔力全てにおいて人間より優れるが、ソロモン王には対抗できないとされる。」

人間にも魔力って、あるのかあ?。

「ソロモン王はジンを自在に操り、神殿を立てる際にもジンを動員したと言われている。」

ちなみに、神殿は「建てる」もんだ・・・。

21世紀の今日、石油や天然ガス、原子力などの資源や、航空機、列車、自動車といったテクノロジー、それらを自在に操るコンピューターやネットワークによって、我々は、あたかもソロモン王のような生活を営んでいる。

いうまでもなく、魔人は人間が生み出したわけだ。

アラビアンナイトの中には、魔法の絨毯なども出てくるが、今日の人類は、宇宙空間や深海にまで行くことが出来る。

ソロモン王の栄華もいかばかりか・・・。

浮沈子は、魔人には実体がなく、時に応じて自在に変化するというところが気になっている。

これって、まるでコンピューターのプログラムはないか。

デバイスを操り、思いのままの働きをさせる。

ソロモンならぬユーザーには逆らえない。

「人間に善人と悪人がいるように、ジンにも善人と悪人、ムスリムと非ムスリムがおり、人間と同様に救いを受けるものとジャハンナム(地獄)に落ちるものがいる」

プログラムの中にも、悪事を働くやつもあるしなあ。

最近流行りのやつは、エンジンをコントロールして、排気ガスや燃費を自在に操ったりする。

「善性のジンに取り憑かれれば聖者となり社会に利益をもたらすが、悪性のジンに取り憑かれると狂人になる」

VWやアウディの技術者は、悪性のジンに憑かれてしまったんだろう。

メディアの記事の中には、ディフィートデバイスを、何らかの物理的な装置と思っているものもあるが、少なくとも今回については、不正を働くプログラムのようだ。

まあ、どうでもいいんですが。

ソロモンを欺こうとした悪性のジンは、駆逐されなければならない。

自動車のプログラムだけでなく、一見コンピューターとは関係ないように見えるものの中にも、プログラムは潜んでいる。

バーコードや、QRコードで呼び出されるかもしれないし、ICチップの形をしているかもしれない。

スマホのワンクリックで呼び出されて、世界への扉を開く・・・。

現代において、魔人は大忙しだ。

ポケットに入る魔法のランプであるスマホを擦ると、それは呼び出されて御用を承るというわけだな。

それが21世紀的だし、アラビアンナイトの具現である。

悪性の魔人がいるところまで、そっくりだ。

それを擦っていると、大金持ちになったり、かわいい嫁さんを貰ったりもできるかもしれない。

が、用心に越したことはない。

(ソロモン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%83%A2%E3%83%B3

「ソロモンの長い統治は経済的繁栄と国際的名声をもたらしたが、彼の野心的な事業は重税と賦役を民衆に課した。」

「晩年、民衆への負担が激増していく中で享楽に耽ったため財政が悪化。」

何事も、程々がいい。

魔人の正体は、結局、低賃金で働く労働者だったり、地球を温暖化させる化石燃料だったりするのだ。

まあ、その辺りのところは、うまく折り合いをつけて、善性の魔人と付き合うようにしたいもんだな。

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