選択 ― 2016年01月11日 10:45
選択
ダイビング器材で、何を選択するかというのは、難しい問題だ。
レギュレーターやBCには、様々な種類があるし、メーカーも多い。
レクリエーショナルレベルの器材に限っても、星の数ほどある。
同じバックマウントのシングルタンクでさえ、色やサイズは別にしても、様々なタイプがある。
最近は、サイドマウントというスタイルが流行り出して(ホントに流行ってるのかあ?)、そっちのタイプも新たな種類が増えている。
浮沈子は、2個しか持ってないがな。
バックマウント用の通常のBCは、部品取りでバラシてしまった。
まあ、どうでもいいんですが。
レギュレーターだって、各種ある。
詳しくは知らないが、それこそ何十種類もあるだろう。
これらに、テクニカル用の器材を加えたりしたら、大変な数になってしまう。
ほんでもって、水上に設置したタンクから、長ーいホースを通して給気する作業潜水で使うような方式まで入れれば、まあ、キリがないということになる。
これで驚いている場合ではない。
これらは、みんな、オープンサーキットという方式の水中呼吸器材を前提にしたものであって、これ以外にも器材の選択肢はある。
(0110 80-80-4)
http://jsuga.exblog.jp/25255274/
毎度、須賀次郎氏のブログ。
氏が、80歳で80mの潜水器材にオープンサーキットを選択した経緯が記されている。
もちろん、内容には疑義があるが、浮沈子が注目したのはSCRを大深度で運用する際の方法論について記されていることだ。
田中さんとこにも相談したらしいので、胡散臭い話ではないし、ロジカルには在り得る話である・・・。
「途中でガスを切り替えれば40mを越すことができる。40mから先のガスを別に持って行き、40mのところで空気のタンクのバルブを閉じ、ボトムガスに切り替える。ボトムガスは、水深80mでも窒素分圧が400 KPa を越えないで、酸素分圧も140を越えないガスのタンクのバルブを開けてやればいい。」
まあ、キスジェムを選択するというのは、浮沈子的には有り得ない話だがな(センサー1つだし・・・)。
「メンテナンスとか部品の交換をきちんとやらないといけないし、操作を間違えると死ぬ。」
これって、SCRだって、CCRだって、オープンサーキットだって同じなんだと思うけどな。
まあいい。
「ベイルアウトタンクが、命の綱ならば、ベイルアウとタンクだけで潜ってしまおう。」
「一番信じられるのは、やはり60年付き合ってきたオープンサーキットだ。」
禅問答のような話だ。
そのオープンサーキットの限界をぶち破る器材として、SCRなりCCRが登場して、それを使いこなすために、しっかりトレーニングしましょうということなのに。
「リブリーザについては、権威者になるか、それともやらないか、のどちらかだろう。」
ここでいう権威者というのは、トレーニングを積んで、リブリーザーの運用ができるようになったダイバーのことだろう。
そうならなければ、運用してはいけない器材であることは確かだ。
結局、それが叶わなかった氏が、オープンサーキットを選択したというのは、正しい。
それしか、選択の余地はないだろう。
「リブリーザは、酸素分圧を自動で電子的に調整しているのだが、それが狂うと、酸素中毒、酸素不足、になる。これは、突然のように起こり、命を落とす。」
そうなる前に、如何にしてリカバーし、命落とさずに生還するかという術を教えるのが、CCRのトレーニングの9割だと浮沈子は考えている。
器材の故障が恐ろしいとか、対応するトレーニングが完了しないとかでは、使うべき器材ではない。
それは、レクリエーショナルレベルであっても同じだ。
その意味では、誰にでも勧められる器材ではないだろう。
しかし、そんなことを言えば、オープンサーキットだって同じことなんだがな。
指導団体の課す知識やスキルの水準をパスできなければ、認定は出来ない。
認定されなければ、Cカードは発行されず、自分でタンクを充填したりするのでなければ、事実上、ファンダイビングは行えないのだ。
器材が異なれば、それに応じた内容をクリアしなければならない。
氏は、テクニカルダイバーではないので、80mの潜水を行うということになれば、レジャーダイビングではないことになる。
管理者を置く、作業潜水ということになるのだ。
その世界の話を、レジャーダイビングにおける器材の選択の話として考えてしまう浮沈子の方に問題があるのだろう。
作業潜水での管理として、水中でダイバーの高いスキルを要求するCCRなどは、選択肢に入らないというのは、今までもそうだった。
一部の業者(自衛隊の機雷除去含む)だけが、先進的に導入しており、短時間(3時間以内)の作業で、部分的に活用していたということになる。
高圧則の改正で、空気潜水が40mまでと制限されたことや、ヘリウムや酸素の使用が大っぴらに認められたことで、リブリーザーでの作業潜水も増えていくに違いない。
作業潜水の内容も、今後は変わっていくだろう。
今は、その境目の時期である。
まあ、いつの時代も、何かの境目に過ぎないんだがな。
今までの確立された技術と、新しい技術が同居して、選択を迫られる。
浮沈子は、氏が、テクニカルダイビングで潜ろうとせずに、新たな送気潜水の姿を模索して、カードルを水中に沈めた怪しげな(?)ダイビングにチャレンジしようとしている姿に感動する。
80歳だぜ?。
浮沈子には真似すらできない。
レジャーダイビングの未来が、そっちの方に行くことはないだろうが、水上から吊り下げられたカードルから、何本もの中圧ホースを繰り出して、10人位が束になってタンクを背負わずに移動するというのは壮観だな。
ボートから吊り下げれば、安全にドリフトダイビングを行うこともできるし、レギュレーターを咥えている限り、はぐれることもない。
セカンドの故障とかに、どう対応するかとか、レギュレーターを離してしまったらどうするかなど、解決すべき新たな問題もある。
中圧ホースを、一度腰のあたりに固定して、それから咥えるなどの方法もあるだろう。
中圧ホースが命綱になるのだ。
もっとも、これは、スクーバではない。
もちろん、作業潜水とも異なる(カードルを水上でコントロールできないので、一次側の管理が出来ない:ダイバーとして水中に管理者を置かなければならない)。
残圧の管理はどーするということもある。
ボートが移動する方向やタイミングを、どうやって水中のダイバーに知らせるのか(通話装置とコンパスを用いることは考えられるな)。
氏の拘りは、水面との物理的な繋がりであり、作業潜水の「さがり綱」であり、アンビリカルケーブルである。
物理的な結束があれば、水上から引き上げることができる。
生死の別を問わず・・・。
一つのカードルから、中圧ホースが何本も伸びている方式では、個々の引き上げは出来ないが、どこかに流されて行ってしまうということは防ぐことができるだろう。
一つの形として、提案することは可能だ。
実現可能性は、限りなく、ゼロに近い・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
これに関連して、面白い記述を見つけた。
(『シェアエア・セカンドステージ』)
http://www.piston-diaphragm.com/doyknow/shareair2nd.html
「『シェアエアセカンドステージ(オクトパス)の使用目的は?』との問いに対して ダイビングショップの店員やインストラクター、また多くのダイバーが‥、
A マイタンクの空気が無くなった(エア切れ)時にバディから空気を貰うため
B プライマリーセナンドステージが故障した際の予備器材
と答える様ですが、これは間違いです。」
おお、なかなか大胆なお題だな。
「「エア切れを想定する」ということは、器材(エアモニター)や講習(エアチェック、バディチェック、潜水計画)を、また ダイビングスクールやショップ、インストラクターにとっては 自身の存在理由を、それぞれ否定することと同義です。」
別に、否定したってかまわない。
それが十分に行われていなくても、事故を防ぐアイテムとして機能していればいい。
浮沈子は、つい最近まで、オクトパスの存在意義は、Bの自分のプライマリーのセカンドステージの予備であると信じていた。
バディのためのものであるというのは、二次的な理由であると考えていたわけだな。
自己中・・・。
「「水中世界での空気管理」という 「自らの命に係わること」を無視できるダイバーがいるとしたら、その人は ダイビングの欠格者か自殺志願者です。シェアエアセカンドステージは そんな人に配慮した器材ではありません。」
世の中には、そんなダイバーはうようよいる。
なぜか。
他人のセカンドステージは、俺様のものであると当てにして、限界まで自分のエアを消費することに慣れているからだな。
浮沈子は、この目でそんなダイバーを何人も見ている。
ピストンアンドダイアフラム氏が、何と言おうと、事実上、世の中のダイバーのほとんど全ては、グループ全体でのガスの消費を計算し、それを効率よくシェアするために計画的にオクトパスを使用するなんてことは、これっぽっちも考えていない。
また、安全管理上、そういう運用が出来ない場合は、適切なバディ同士でシェアできないという問題が生じることもあるので、限られたダイビングでしか実施できないだろう。
まあ、むしろ、あらゆるレクリエーショナルダイビングを、その範囲に留めるべきというのは正論だがな。
自己の残圧を管理し、その範囲内でダイビングを計画し、万が一のガス切れの保険として、バディのタンクの残圧を考え、それを確実に呼吸するためのアイテムとしてのオクトパスというのは、全世界で定着した考え方ではある。
グループ全体のガスという考え方は、たった1つのカードルから、ガスを分け合うという須賀氏の構想と、同じ発想だ。
以前は、セカンドステージを2つ装備するという習慣はなかった。
バディがエア切れしたら、1つのセカンドステージから交互に呼吸して浮上するというスキルを練習した。
浮沈子も、このトレーニングを行っている(PADIではありません)。
「「セカンドステージには予備が必要」と主張することはファーストステージにも予備を、即ち「酸素を多く含んだ血液を送り出す心臓が2つ必要」と同義です。」
ファーストとセカンドの構造について熟知している著者の挙げる理由としては、いささか問題がある気もする。
まあ、セカンドのトラブルのほとんどが、フリーフローなので、オクトパスを予備と考えるのには無理があることも事実だ。
導入の経緯を考えても、この考えはなじまないな。
より安全側に考えて、基本は各人が担いでいるタンクのエア内で完結する潜水計画を立てるという、現在主流の考え方で、浮沈子はいいように思う。
より効率的にダイビングを楽しむという観点から、バディやバディを超えたグループ間でのガスシェアというのは、相対的リスクは髙くなる。
それは、想定外の事象(カレントが強いなど)で、特定のダイバーのガス消費が計画を上回ったなどの臨時の際に、シェアするものという方がいい。
浮沈子のように、一人で海外などに行ってダイビングをする身としては、行った先で日本人がいることがない場合もあり、そこでまぜこぜになった、器材も異なるダイバー同士が、初めて潜るわけだし。
そんな中では、バディ間のシェアが精いっぱいだし、それすら危うい。
そもそも、PADIなどは、バディ間の残圧の確認をすべきであるという考え方はない。
おれ様の予備空気減の量を知らずに、いざという時はそれに頼れと教えているわけだ。
まあいい。
浮沈子も、PADIのインストラクターの端くれなので、教える時には基準に則って教えるが、バディの残圧は、自主的に確認しあうように、こっそり教えることにしよう(自分でもそうしています:ガイドにバディが申告するときに見ていたり、内緒でゲージを覗いたりします)。
ケーブルダイビングを志向する須賀氏の話とは離れてしまったが、単一クレードルからのガスシェアという、ハイブリッド潜水の問題点から発展した。
テクニカルダイビングでは、グループ内での予備ガスのシェアというのは、明確にルール化されているようだ。
しかし、当初からのガスを、想定されている潜水計画の中でシェアするというルールは通常はない。
各人が持ち込んでいるガスの中で、余裕をもって(3分の1を残して)消費するというのが原則である。
探検要素が高いシステム潜水では、チーム全体のガス量をコントロールすることがあるだろうが、それは、タンクの本数を見積もり、どこに配置するかなどのレベルで行われる。
個人の残圧管理とは異なるレベルの話だ。
うーん、ピストンアンドダイアフラム氏の話は、ちっと、リスキーな感じだな。
ここだけの話だが、浮沈子は、グアムでシングルタンクのサイドマウントで止む無く(原則CCRなんで)潜る時は、セカンドステージは1つしか付けなかった(良い子はマネしないでね!)。
おれ様の呼吸ガスはおれ様のもの!、人様には絶対あげない!(自己中・・・)。
まあ、最近は、ちゃんとロングホースも付けるようにした。
実際、グループ内でのエア切れを何度か見るにつけ、自己中ではいかんと思い直したからである(一応、インストラクターだしな)。
グループ内で、特にガスの消費が早い方がいて、いつも自分が足を引っ張るとお悩みならば、是非ともCCRか、サイドマウントの2本差しを検討されたい。
まあ、40キュービックフィートの細長いタンクに充填可能ならば、それを追加の空気源として、持っていくというのもありだ(14リットルタンクとかでもいいけど)。
オープンサーキットは、やっぱ、いろいろ厄介だな。
CCRなら、お前のマウスピースをよこせ!、などということは考えなくていいからな(わからんぞお?:そのうち、予備の蛇腹ホースを付けたやつだって、出てくるかもしれない・・・)。
ダイビング器材で、何を選択するかというのは、難しい問題だ。
レギュレーターやBCには、様々な種類があるし、メーカーも多い。
レクリエーショナルレベルの器材に限っても、星の数ほどある。
同じバックマウントのシングルタンクでさえ、色やサイズは別にしても、様々なタイプがある。
最近は、サイドマウントというスタイルが流行り出して(ホントに流行ってるのかあ?)、そっちのタイプも新たな種類が増えている。
浮沈子は、2個しか持ってないがな。
バックマウント用の通常のBCは、部品取りでバラシてしまった。
まあ、どうでもいいんですが。
レギュレーターだって、各種ある。
詳しくは知らないが、それこそ何十種類もあるだろう。
これらに、テクニカル用の器材を加えたりしたら、大変な数になってしまう。
ほんでもって、水上に設置したタンクから、長ーいホースを通して給気する作業潜水で使うような方式まで入れれば、まあ、キリがないということになる。
これで驚いている場合ではない。
これらは、みんな、オープンサーキットという方式の水中呼吸器材を前提にしたものであって、これ以外にも器材の選択肢はある。
(0110 80-80-4)
http://jsuga.exblog.jp/25255274/
毎度、須賀次郎氏のブログ。
氏が、80歳で80mの潜水器材にオープンサーキットを選択した経緯が記されている。
もちろん、内容には疑義があるが、浮沈子が注目したのはSCRを大深度で運用する際の方法論について記されていることだ。
田中さんとこにも相談したらしいので、胡散臭い話ではないし、ロジカルには在り得る話である・・・。
「途中でガスを切り替えれば40mを越すことができる。40mから先のガスを別に持って行き、40mのところで空気のタンクのバルブを閉じ、ボトムガスに切り替える。ボトムガスは、水深80mでも窒素分圧が400 KPa を越えないで、酸素分圧も140を越えないガスのタンクのバルブを開けてやればいい。」
まあ、キスジェムを選択するというのは、浮沈子的には有り得ない話だがな(センサー1つだし・・・)。
「メンテナンスとか部品の交換をきちんとやらないといけないし、操作を間違えると死ぬ。」
これって、SCRだって、CCRだって、オープンサーキットだって同じなんだと思うけどな。
まあいい。
「ベイルアウトタンクが、命の綱ならば、ベイルアウとタンクだけで潜ってしまおう。」
「一番信じられるのは、やはり60年付き合ってきたオープンサーキットだ。」
禅問答のような話だ。
そのオープンサーキットの限界をぶち破る器材として、SCRなりCCRが登場して、それを使いこなすために、しっかりトレーニングしましょうということなのに。
「リブリーザについては、権威者になるか、それともやらないか、のどちらかだろう。」
ここでいう権威者というのは、トレーニングを積んで、リブリーザーの運用ができるようになったダイバーのことだろう。
そうならなければ、運用してはいけない器材であることは確かだ。
結局、それが叶わなかった氏が、オープンサーキットを選択したというのは、正しい。
それしか、選択の余地はないだろう。
「リブリーザは、酸素分圧を自動で電子的に調整しているのだが、それが狂うと、酸素中毒、酸素不足、になる。これは、突然のように起こり、命を落とす。」
そうなる前に、如何にしてリカバーし、命落とさずに生還するかという術を教えるのが、CCRのトレーニングの9割だと浮沈子は考えている。
器材の故障が恐ろしいとか、対応するトレーニングが完了しないとかでは、使うべき器材ではない。
それは、レクリエーショナルレベルであっても同じだ。
その意味では、誰にでも勧められる器材ではないだろう。
しかし、そんなことを言えば、オープンサーキットだって同じことなんだがな。
指導団体の課す知識やスキルの水準をパスできなければ、認定は出来ない。
認定されなければ、Cカードは発行されず、自分でタンクを充填したりするのでなければ、事実上、ファンダイビングは行えないのだ。
器材が異なれば、それに応じた内容をクリアしなければならない。
氏は、テクニカルダイバーではないので、80mの潜水を行うということになれば、レジャーダイビングではないことになる。
管理者を置く、作業潜水ということになるのだ。
その世界の話を、レジャーダイビングにおける器材の選択の話として考えてしまう浮沈子の方に問題があるのだろう。
作業潜水での管理として、水中でダイバーの高いスキルを要求するCCRなどは、選択肢に入らないというのは、今までもそうだった。
一部の業者(自衛隊の機雷除去含む)だけが、先進的に導入しており、短時間(3時間以内)の作業で、部分的に活用していたということになる。
高圧則の改正で、空気潜水が40mまでと制限されたことや、ヘリウムや酸素の使用が大っぴらに認められたことで、リブリーザーでの作業潜水も増えていくに違いない。
作業潜水の内容も、今後は変わっていくだろう。
今は、その境目の時期である。
まあ、いつの時代も、何かの境目に過ぎないんだがな。
今までの確立された技術と、新しい技術が同居して、選択を迫られる。
浮沈子は、氏が、テクニカルダイビングで潜ろうとせずに、新たな送気潜水の姿を模索して、カードルを水中に沈めた怪しげな(?)ダイビングにチャレンジしようとしている姿に感動する。
80歳だぜ?。
浮沈子には真似すらできない。
レジャーダイビングの未来が、そっちの方に行くことはないだろうが、水上から吊り下げられたカードルから、何本もの中圧ホースを繰り出して、10人位が束になってタンクを背負わずに移動するというのは壮観だな。
ボートから吊り下げれば、安全にドリフトダイビングを行うこともできるし、レギュレーターを咥えている限り、はぐれることもない。
セカンドの故障とかに、どう対応するかとか、レギュレーターを離してしまったらどうするかなど、解決すべき新たな問題もある。
中圧ホースを、一度腰のあたりに固定して、それから咥えるなどの方法もあるだろう。
中圧ホースが命綱になるのだ。
もっとも、これは、スクーバではない。
もちろん、作業潜水とも異なる(カードルを水上でコントロールできないので、一次側の管理が出来ない:ダイバーとして水中に管理者を置かなければならない)。
残圧の管理はどーするということもある。
ボートが移動する方向やタイミングを、どうやって水中のダイバーに知らせるのか(通話装置とコンパスを用いることは考えられるな)。
氏の拘りは、水面との物理的な繋がりであり、作業潜水の「さがり綱」であり、アンビリカルケーブルである。
物理的な結束があれば、水上から引き上げることができる。
生死の別を問わず・・・。
一つのカードルから、中圧ホースが何本も伸びている方式では、個々の引き上げは出来ないが、どこかに流されて行ってしまうということは防ぐことができるだろう。
一つの形として、提案することは可能だ。
実現可能性は、限りなく、ゼロに近い・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
これに関連して、面白い記述を見つけた。
(『シェアエア・セカンドステージ』)
http://www.piston-diaphragm.com/doyknow/shareair2nd.html
「『シェアエアセカンドステージ(オクトパス)の使用目的は?』との問いに対して ダイビングショップの店員やインストラクター、また多くのダイバーが‥、
A マイタンクの空気が無くなった(エア切れ)時にバディから空気を貰うため
B プライマリーセナンドステージが故障した際の予備器材
と答える様ですが、これは間違いです。」
おお、なかなか大胆なお題だな。
「「エア切れを想定する」ということは、器材(エアモニター)や講習(エアチェック、バディチェック、潜水計画)を、また ダイビングスクールやショップ、インストラクターにとっては 自身の存在理由を、それぞれ否定することと同義です。」
別に、否定したってかまわない。
それが十分に行われていなくても、事故を防ぐアイテムとして機能していればいい。
浮沈子は、つい最近まで、オクトパスの存在意義は、Bの自分のプライマリーのセカンドステージの予備であると信じていた。
バディのためのものであるというのは、二次的な理由であると考えていたわけだな。
自己中・・・。
「「水中世界での空気管理」という 「自らの命に係わること」を無視できるダイバーがいるとしたら、その人は ダイビングの欠格者か自殺志願者です。シェアエアセカンドステージは そんな人に配慮した器材ではありません。」
世の中には、そんなダイバーはうようよいる。
なぜか。
他人のセカンドステージは、俺様のものであると当てにして、限界まで自分のエアを消費することに慣れているからだな。
浮沈子は、この目でそんなダイバーを何人も見ている。
ピストンアンドダイアフラム氏が、何と言おうと、事実上、世の中のダイバーのほとんど全ては、グループ全体でのガスの消費を計算し、それを効率よくシェアするために計画的にオクトパスを使用するなんてことは、これっぽっちも考えていない。
また、安全管理上、そういう運用が出来ない場合は、適切なバディ同士でシェアできないという問題が生じることもあるので、限られたダイビングでしか実施できないだろう。
まあ、むしろ、あらゆるレクリエーショナルダイビングを、その範囲に留めるべきというのは正論だがな。
自己の残圧を管理し、その範囲内でダイビングを計画し、万が一のガス切れの保険として、バディのタンクの残圧を考え、それを確実に呼吸するためのアイテムとしてのオクトパスというのは、全世界で定着した考え方ではある。
グループ全体のガスという考え方は、たった1つのカードルから、ガスを分け合うという須賀氏の構想と、同じ発想だ。
以前は、セカンドステージを2つ装備するという習慣はなかった。
バディがエア切れしたら、1つのセカンドステージから交互に呼吸して浮上するというスキルを練習した。
浮沈子も、このトレーニングを行っている(PADIではありません)。
「「セカンドステージには予備が必要」と主張することはファーストステージにも予備を、即ち「酸素を多く含んだ血液を送り出す心臓が2つ必要」と同義です。」
ファーストとセカンドの構造について熟知している著者の挙げる理由としては、いささか問題がある気もする。
まあ、セカンドのトラブルのほとんどが、フリーフローなので、オクトパスを予備と考えるのには無理があることも事実だ。
導入の経緯を考えても、この考えはなじまないな。
より安全側に考えて、基本は各人が担いでいるタンクのエア内で完結する潜水計画を立てるという、現在主流の考え方で、浮沈子はいいように思う。
より効率的にダイビングを楽しむという観点から、バディやバディを超えたグループ間でのガスシェアというのは、相対的リスクは髙くなる。
それは、想定外の事象(カレントが強いなど)で、特定のダイバーのガス消費が計画を上回ったなどの臨時の際に、シェアするものという方がいい。
浮沈子のように、一人で海外などに行ってダイビングをする身としては、行った先で日本人がいることがない場合もあり、そこでまぜこぜになった、器材も異なるダイバー同士が、初めて潜るわけだし。
そんな中では、バディ間のシェアが精いっぱいだし、それすら危うい。
そもそも、PADIなどは、バディ間の残圧の確認をすべきであるという考え方はない。
おれ様の予備空気減の量を知らずに、いざという時はそれに頼れと教えているわけだ。
まあいい。
浮沈子も、PADIのインストラクターの端くれなので、教える時には基準に則って教えるが、バディの残圧は、自主的に確認しあうように、こっそり教えることにしよう(自分でもそうしています:ガイドにバディが申告するときに見ていたり、内緒でゲージを覗いたりします)。
ケーブルダイビングを志向する須賀氏の話とは離れてしまったが、単一クレードルからのガスシェアという、ハイブリッド潜水の問題点から発展した。
テクニカルダイビングでは、グループ内での予備ガスのシェアというのは、明確にルール化されているようだ。
しかし、当初からのガスを、想定されている潜水計画の中でシェアするというルールは通常はない。
各人が持ち込んでいるガスの中で、余裕をもって(3分の1を残して)消費するというのが原則である。
探検要素が高いシステム潜水では、チーム全体のガス量をコントロールすることがあるだろうが、それは、タンクの本数を見積もり、どこに配置するかなどのレベルで行われる。
個人の残圧管理とは異なるレベルの話だ。
うーん、ピストンアンドダイアフラム氏の話は、ちっと、リスキーな感じだな。
ここだけの話だが、浮沈子は、グアムでシングルタンクのサイドマウントで止む無く(原則CCRなんで)潜る時は、セカンドステージは1つしか付けなかった(良い子はマネしないでね!)。
おれ様の呼吸ガスはおれ様のもの!、人様には絶対あげない!(自己中・・・)。
まあ、最近は、ちゃんとロングホースも付けるようにした。
実際、グループ内でのエア切れを何度か見るにつけ、自己中ではいかんと思い直したからである(一応、インストラクターだしな)。
グループ内で、特にガスの消費が早い方がいて、いつも自分が足を引っ張るとお悩みならば、是非ともCCRか、サイドマウントの2本差しを検討されたい。
まあ、40キュービックフィートの細長いタンクに充填可能ならば、それを追加の空気源として、持っていくというのもありだ(14リットルタンクとかでもいいけど)。
オープンサーキットは、やっぱ、いろいろ厄介だな。
CCRなら、お前のマウスピースをよこせ!、などということは考えなくていいからな(わからんぞお?:そのうち、予備の蛇腹ホースを付けたやつだって、出てくるかもしれない・・・)。
メンテ(1st) ― 2016年01月11日 19:39
メンテ(1st)
案ずるより産むが易し。
器材が苦手とか、ぼやいている暇があれば、実際にバラシてメンテしてみようということで、CCRで潜る際にベイルアウト用で使っているエイペックス(APEKS)XTX50を抱えて、神田のお店(Ex-Scuba)に乗り込む。
オーバーバランスシステム(現在は、アクアラングに買収されたエイペックスの特許だそうです)の水密エリアを持つダイアフラムタイプの場合、少し低め(下限値)にしておかないと、ダイアフラムの変形により徐々に高めになってしまうそうで、ここがメンテナンス時のノウハウらしい(ばらしちゃったんですけど、大丈夫でしょうか?)。
まあいい。
中圧値の調整作業にも、ちっとノウハウがあるが、それは秘密ということで・・・。
(XTX50 レギュレーター)
http://www.aqualung.com/jp/gear/apeks-regulators/item/19-xtx50
実は、中圧値を調整して、オーバーバランスの部分を取っ払ってしまえば、これでもインスピで使えるんだそうだ。
一応、オーバーホールに出しているので、遅くとも今月中には治ってくると期待している。
年末に出してから、見積もり含めて1か月だもんな(見積もりは1月5日)。
しかし、いい仕事をしてもらうためには、急かしてはいけないそうだ。
ダイアフラムタイプの場合、中圧のバランスが安定するには、圧力を掛けたまま、一定期間放置しておく必要がある。
それを急がせると、安定するまでの時間を十分に取れないらしい。
なある(ほど)。
万力とか、ドデカモンキーとかは持っていないので、今後、自分でメンテする時には、神田のお店に行って行うことになるが、一度だけでは細かいところまでは覚えきれないので、ちょうどいいだろう。
講習料は、ファーストだけなので、5000円にまけてくれた(セカンド込みだと8000円だそうです)。
今度は、セカンドも持ち込んでチャレンジしてみよう。
ちなみに、ここで教えてくれるのは、自分の器材をメンテするためだけのもので、メーカーが行う正規の講習ではない。
業として、人様の器材をメンテすることは出来ない。
それでも、パーツ代(3000円弱)で一応安心して使えるようになるので、トライしてみる価値はある(あくまでも、自己責任です)。
浮沈子は、買ってから一度も手入れしていなかったからな・・・(反省)。
バラシた中身的には、それ程ひどくはなかったが、フィルターは緑青吹いてたし、可動部分は、やや塩噛みしている様子も見られた。
いいタイミングでのメンテである。
Oリングやダイアフラムなどのパーツ(10点ほど)を換えると、何となく気分も変わる。
ベイルアウト用のタンクに使っているので、いざという時に作動しないと命にかかわる。
そんなもんを、セルフメンテして、大丈夫なのかあ?。
たまに、トレーニングで使ってみて、作動を確認することにしよう。
作業で使った中圧値を確認するゲージを、買ってくればよかったな。
明日からは、お店が正月休みなんだそうだ(20日まで)。
備忘のために、手順をメモしておくが、これは、あくまで浮沈子専用であり、これを読んでも、メンテナンスが実行できるわけではないので念のため(写真がないと、何が書いてあるか分からない:写真があっても、浮沈子には良く分からんがな)。
1 ホース類を全て外す。
2 オーバーバランス室側のケースを外す(万力・ドデカモンキーなどを使用:ケース側を抑えながら、腹で(!)押す)。
3 その下の灰色のケースを、同様に外す。
4 バネ、白いプラの円盤などを取る。
5 ダイアフラムなどを取る。
6 ひっくり返して、中圧室側の六角を回して外す(最後にDINバルブ周りも外します)。
7 外した部品を、ざる付きのボウルに入れ、「ミヨシ製暮らしのクエン酸」(ここ、たぶん重要?)を大匙2杯半ほど入れて熱湯を注ぎ、良くかき混ぜて15分ほど漬ける。
(暮らしのクエン酸(1個):まあ、たぶん、クエン酸なら何でもいいんですが)
http://shop-miyoshisoap.jp/ec/products/detail.php?product_id=230201
8 時間が来たら、汚れがひどいところがあれば、歯ブラシなどでこすって取る(よくすすがないと、酸っぱいレギュレーターになる?:本日は、4回リンスしました)。
9 必要なOリングを、その都度グリスアップしながら、取り付けて、順次、逆の手順で組み付けていく(この辺りは、手順を撮影した写真がないと分かりません!)。
10 灰色のケースを組みつけた段階で、中圧値を調整する(本文にも書いた通り、下限値(9気圧)にセットすると良い)。
11 オーバーバランス室を組み付けていく(この辺りは、手順を撮影した写真がないと分かりません!)。
12 実際にタンクに繋いで、セカンドで吸ってみる。
いやあ、写真を見ながら書いていても、手順が怪しい。
くれぐれも、このブログを読んでチャレンジするような真似はしない方がいい(浮沈子は、責任持てません!)。
正規には、メーカー指定のオーバーホールを受けることを勧める(金には換えられないんで)。
浮沈子に、何の手助けもなく、もう一回やってみろといわれても、たぶん、出来ないだろう。
最後に余ったOリング(キットの中には、このモデルで使わないOリングや、その他の部品も一緒に入っています)を見て、頭を抱えることになるに決まっている。
これって、どっかに、入れ忘れたんじゃないのかあ???。
ちなみに、今回使ったパーツキットは、AP0241ダイアフラムファーストステージ用キットである。
メクラ蓋用のOリングも入っているので、これも必要な分だけ交換する。
テストで吸ってみた感じは、ちょっと渋い感じだったが、まだダイアフラムが馴染んでいないからかもしれない。
グリスも、お勧めの酸素用のものを、買い求めて使った(お店で、その場で購入:売り上げに貢献!)。
酸素用で使うことはないが、念のため。
ファーストステージがどんな具合に出来ているのかということを、実際の部品を、ひとつひとつ目で見て、指で触って確認した。
Oリングは全て交換。
樹脂製品のうち、青いドーナツ型部品と、大きい方のバネの台座になっている白い円盤状の部品は再利用する。
フィルター(金属製の金色のメッシュのテーパーが付いたヤツ)、プッシュロッド(バルブシールが付いているヤツ:組み付けの時に、このシャフトもグリスアップする)、灰色のゴムの円盤(これがダイヤフラム)、オーバーバランス用のゴム膜(ちょっと黄色っぽい透明の膜)は交換だ。
銀色の高圧側ケース、銀色の中圧側ケース、灰色のオーバーバランス側ケース、銀色のオーバーバランス側の蓋、ピストン室外筒、ピストン台座(内筒:この先っちょの小さいOリングが、バルブシール付のプッシュロッドのシャフト部分と摺動する)、プッシュロッド用小スプリング、ダイアフラム用プッシュロッド、メインスプリング、スプリング調整用内ネジ(中央は六角:灰色のケース中央に組み付け)、DINバルブ用部品は、破損、損傷などがない限り、全て再利用される(機能的に問題があれば、その部品を取り寄せて交換となるが、モノによっては新品と同じ値段になることも!)。
貴重な体験だな。
少なくとも、年に1回くらいは弄ってみたいもんだ(確実に、忘れる自信があるな)。
透明の、オーバーバランス用の膜を透けて見えるお勧めの交換日を記載するシールには、今日の日付を書いておいた。
その方が判断しやすい。
そう、セカンドも、持っていけばよかったな(2つくらい、メンテした方がいいやつがあるんだ・・・)。
21日以降に、持っていこう。
次回も、上手くいくといいけどな(あれっ、この部品って、余ってていいんですかあ?)。
案ずるより産むが易し。
器材が苦手とか、ぼやいている暇があれば、実際にバラシてメンテしてみようということで、CCRで潜る際にベイルアウト用で使っているエイペックス(APEKS)XTX50を抱えて、神田のお店(Ex-Scuba)に乗り込む。
オーバーバランスシステム(現在は、アクアラングに買収されたエイペックスの特許だそうです)の水密エリアを持つダイアフラムタイプの場合、少し低め(下限値)にしておかないと、ダイアフラムの変形により徐々に高めになってしまうそうで、ここがメンテナンス時のノウハウらしい(ばらしちゃったんですけど、大丈夫でしょうか?)。
まあいい。
中圧値の調整作業にも、ちっとノウハウがあるが、それは秘密ということで・・・。
(XTX50 レギュレーター)
http://www.aqualung.com/jp/gear/apeks-regulators/item/19-xtx50
実は、中圧値を調整して、オーバーバランスの部分を取っ払ってしまえば、これでもインスピで使えるんだそうだ。
一応、オーバーホールに出しているので、遅くとも今月中には治ってくると期待している。
年末に出してから、見積もり含めて1か月だもんな(見積もりは1月5日)。
しかし、いい仕事をしてもらうためには、急かしてはいけないそうだ。
ダイアフラムタイプの場合、中圧のバランスが安定するには、圧力を掛けたまま、一定期間放置しておく必要がある。
それを急がせると、安定するまでの時間を十分に取れないらしい。
なある(ほど)。
万力とか、ドデカモンキーとかは持っていないので、今後、自分でメンテする時には、神田のお店に行って行うことになるが、一度だけでは細かいところまでは覚えきれないので、ちょうどいいだろう。
講習料は、ファーストだけなので、5000円にまけてくれた(セカンド込みだと8000円だそうです)。
今度は、セカンドも持ち込んでチャレンジしてみよう。
ちなみに、ここで教えてくれるのは、自分の器材をメンテするためだけのもので、メーカーが行う正規の講習ではない。
業として、人様の器材をメンテすることは出来ない。
それでも、パーツ代(3000円弱)で一応安心して使えるようになるので、トライしてみる価値はある(あくまでも、自己責任です)。
浮沈子は、買ってから一度も手入れしていなかったからな・・・(反省)。
バラシた中身的には、それ程ひどくはなかったが、フィルターは緑青吹いてたし、可動部分は、やや塩噛みしている様子も見られた。
いいタイミングでのメンテである。
Oリングやダイアフラムなどのパーツ(10点ほど)を換えると、何となく気分も変わる。
ベイルアウト用のタンクに使っているので、いざという時に作動しないと命にかかわる。
そんなもんを、セルフメンテして、大丈夫なのかあ?。
たまに、トレーニングで使ってみて、作動を確認することにしよう。
作業で使った中圧値を確認するゲージを、買ってくればよかったな。
明日からは、お店が正月休みなんだそうだ(20日まで)。
備忘のために、手順をメモしておくが、これは、あくまで浮沈子専用であり、これを読んでも、メンテナンスが実行できるわけではないので念のため(写真がないと、何が書いてあるか分からない:写真があっても、浮沈子には良く分からんがな)。
1 ホース類を全て外す。
2 オーバーバランス室側のケースを外す(万力・ドデカモンキーなどを使用:ケース側を抑えながら、腹で(!)押す)。
3 その下の灰色のケースを、同様に外す。
4 バネ、白いプラの円盤などを取る。
5 ダイアフラムなどを取る。
6 ひっくり返して、中圧室側の六角を回して外す(最後にDINバルブ周りも外します)。
7 外した部品を、ざる付きのボウルに入れ、「ミヨシ製暮らしのクエン酸」(ここ、たぶん重要?)を大匙2杯半ほど入れて熱湯を注ぎ、良くかき混ぜて15分ほど漬ける。
(暮らしのクエン酸(1個):まあ、たぶん、クエン酸なら何でもいいんですが)
http://shop-miyoshisoap.jp/ec/products/detail.php?product_id=230201
8 時間が来たら、汚れがひどいところがあれば、歯ブラシなどでこすって取る(よくすすがないと、酸っぱいレギュレーターになる?:本日は、4回リンスしました)。
9 必要なOリングを、その都度グリスアップしながら、取り付けて、順次、逆の手順で組み付けていく(この辺りは、手順を撮影した写真がないと分かりません!)。
10 灰色のケースを組みつけた段階で、中圧値を調整する(本文にも書いた通り、下限値(9気圧)にセットすると良い)。
11 オーバーバランス室を組み付けていく(この辺りは、手順を撮影した写真がないと分かりません!)。
12 実際にタンクに繋いで、セカンドで吸ってみる。
いやあ、写真を見ながら書いていても、手順が怪しい。
くれぐれも、このブログを読んでチャレンジするような真似はしない方がいい(浮沈子は、責任持てません!)。
正規には、メーカー指定のオーバーホールを受けることを勧める(金には換えられないんで)。
浮沈子に、何の手助けもなく、もう一回やってみろといわれても、たぶん、出来ないだろう。
最後に余ったOリング(キットの中には、このモデルで使わないOリングや、その他の部品も一緒に入っています)を見て、頭を抱えることになるに決まっている。
これって、どっかに、入れ忘れたんじゃないのかあ???。
ちなみに、今回使ったパーツキットは、AP0241ダイアフラムファーストステージ用キットである。
メクラ蓋用のOリングも入っているので、これも必要な分だけ交換する。
テストで吸ってみた感じは、ちょっと渋い感じだったが、まだダイアフラムが馴染んでいないからかもしれない。
グリスも、お勧めの酸素用のものを、買い求めて使った(お店で、その場で購入:売り上げに貢献!)。
酸素用で使うことはないが、念のため。
ファーストステージがどんな具合に出来ているのかということを、実際の部品を、ひとつひとつ目で見て、指で触って確認した。
Oリングは全て交換。
樹脂製品のうち、青いドーナツ型部品と、大きい方のバネの台座になっている白い円盤状の部品は再利用する。
フィルター(金属製の金色のメッシュのテーパーが付いたヤツ)、プッシュロッド(バルブシールが付いているヤツ:組み付けの時に、このシャフトもグリスアップする)、灰色のゴムの円盤(これがダイヤフラム)、オーバーバランス用のゴム膜(ちょっと黄色っぽい透明の膜)は交換だ。
銀色の高圧側ケース、銀色の中圧側ケース、灰色のオーバーバランス側ケース、銀色のオーバーバランス側の蓋、ピストン室外筒、ピストン台座(内筒:この先っちょの小さいOリングが、バルブシール付のプッシュロッドのシャフト部分と摺動する)、プッシュロッド用小スプリング、ダイアフラム用プッシュロッド、メインスプリング、スプリング調整用内ネジ(中央は六角:灰色のケース中央に組み付け)、DINバルブ用部品は、破損、損傷などがない限り、全て再利用される(機能的に問題があれば、その部品を取り寄せて交換となるが、モノによっては新品と同じ値段になることも!)。
貴重な体験だな。
少なくとも、年に1回くらいは弄ってみたいもんだ(確実に、忘れる自信があるな)。
透明の、オーバーバランス用の膜を透けて見えるお勧めの交換日を記載するシールには、今日の日付を書いておいた。
その方が判断しやすい。
そう、セカンドも、持っていけばよかったな(2つくらい、メンテした方がいいやつがあるんだ・・・)。
21日以降に、持っていこう。
次回も、上手くいくといいけどな(あれっ、この部品って、余ってていいんですかあ?)。
販売 ― 2016年01月11日 22:23
販売
器材屋さんから見たら、売れない器材というのは、置きたくないし、扱いたくもない。
手間ばかりかかって、手離れが悪く、後引いて、その面倒を見るためのコストも取れそうもないということになれば尚更だ。
消耗品や定期メンテで稼げればいいが、それにも限界はある。
そもそも、そんなに需要が見込めないということならば、ちょっと様子見をしたくなるのは無理もない・・・。
もちろん、ネタは割れてるな。
CCRって、器材屋さんから見れば、そういう器材だ。
プロが選ぶ、プロ向けの器材で、高くても、それなりの性能があり、出る数は少なくても一定の需要が見込めるというなら、まあ、扱ってもいい。
そのCCRでの儲けはトントンでも、そういうコアなお客さんが固定客になれば、周辺の器材や、新たに仕入れた先進の器材に関心を示して、そっちで儲けることができるかもしれないしな。
しかし、アマチュアベースで数をこなさなければならない器材は、数が出なければ話にならないし、客としても手間ばかり掛かって商売にはならない。
リスクを減らすには、少し違ったビジネスモデルが必要だ。
浮沈子が考えているのは、レンタルCCRなんだがな。
長期にリースするというのもある。
リスクを分担してくれるパートナーがいれば、ややっこしい話は、そっちで吸収してもらって、仕入れと販売だけ考えていればいい。
数もまとまるし、最終消費者が持ち込む、わけのわからないクレーム(ああ、何となく想像はできるな)や、関わりたくない事故のケース(皆無というわけではないだろう)を避けることができる。
メーカーとのやり取りも引き受けてもらえれば、純粋に仕入れと販売のリスク、手配、運送関係などに専念できる。
高額商品なので、基本的に実入りはいいのだ。
面倒が付いてくるというのが煩わしい。
どっかが、レンタルとかリースとかの方法で、それらのリスクを取ってくれれば、気軽に使用することができる器材になる。
浮沈子は、まだトレーニング中の身なので、自分の好きな時に好きなだけCCRで潜れるわけではない。
もちろん、酸素とディリュエントを手に入れて、CCRを受け入れてくれるサービスに行けば、潜ることは出来る。
でもさ、誰と行くかっていうレベルの問題にもなる。
それ程、周りでCCRダイバーって少ない。
ヘリウム吸えるようになれば、たぶん、もっと少なくなるだろう。
サイドマウントだって、月に1度くらいしか他の人と一緒に潜ることはない。
ガイド含めて・・・。
浮沈子って、ヘンタイダイバーなのかなあ?(疑うのかあ?)。
まあいい。
CCRをレンタルで、廉価に使用することができるシステムを、考えるべきだろう。
仕入れとメンテと消耗品を工夫して、なんとか安く使うことができるようにしたいな。
ガスと、二酸化炭素吸収剤と、本体のレンタル合わせて、1日で込み込み1万円以内というのが理想だ。
これに、ダイビングフィーが乗る。
ガイドの付いたダイビングでは、2万円が限度だな。
ボートで出れば、やや高くなっても仕方ないが、現在のように、レンタルなしで1日3万円というのは、やや高い。
そのためには、やはり、モノのコストを削減するしかないだろう。
ダイビング器材なので、ケチることは出来ないが、無駄を極力なくして、スケールメリットを追求するという王道で行くしかない。
浮沈子は、自前の器材を買っているからいいが、生徒を教えるということになれば、その方にも買っていただくか、どこかからお借りして使っていただくことになる。
購入前提のインストラクターもいるようだし、それはそれで、一つの見識だが、普及を目的とした場合は、もう一工夫あってもいいのではないか。
レンタルをインストラクター個人が行うというのは、いささか負担が大きい。
ちゃんとメンテされた器材を、安心して使えなければ、講習にはならない。
人数が多くなれば、予備の器材も置いておきたいところだ。
予備のBCやレギュレーターセットを備えずに、オープンウォーターの講習を実施するインストラクターって、いないんじゃね?。
器材への依存が高いCCRなら、尚更、そういう配慮は必要だ。
そういうバックアップ体制を気軽に取れるという意味でも、効率的に限られた器材を運用するという観点でも、レンタルやリースの形を取れるという選択肢は欲しいな。
インストラクターは、講習で実入りがあればいいので、市場を提供するという役割でいい。
サービスとしてのCCRという、新たな形を考えてもらいたいもんだ。
サイドマウントに改造したりはしないから(たぶん)、標準の構成で使って、損耗は別として、原状復帰で返せればいいだろう。
それは、高額商品で、使用頻度が限られ、一定程度の市場が見込めるということが前提になる。
市場がないところで、それを拡大するための方策として取るのは、確かにリスクが大きい。
ここが難しいところではある。
体験講習程度なら、少ない台数(1台とか)を所有していた方がトータルコストオブオーナーシップは小さいかもしれない。
使わなければ、酸素センサーの経年劣化程度の損耗である。
流通在庫の問題もあるが、二酸化炭素吸収材は、それ程シビアではないだろう。
それ(体験CCR)で、徐々に需要を掘り起こしながら、レンタルの市場を開拓していくことになるだろう。
一定の拡大がコンスタントに見込めれば、長期のリースで更にコストを落とせる。
段階を踏んでいかなければならない。
その過程で重要なのは、絶対に事故を起こさないこと。
安全に使用できる器材であることを、証明し続けることである。
それは、市場を開拓するインストラクターサイドの問題だ。
現在、どんな機種であれ、軽自動車を買って維持する程度のコストはかかる。
ならば、それをレンタルやリースで賄うことは、期待してもいい。
毎週CCRで潜るようになれば(理想ですなあ!)、コスト的にも所有した方が安くなるような価格設定がいい。
車庫代掛からないし、税金もない。
定期点検や車検はないが、ヘッドユニットは、定期的なメーカーのオーバーホールに出すべきだし、酸素センサーは消耗品として早めに定期交換すべきだ。
それさえ守れば、消耗品としての呼吸ガスと二酸化炭素吸収剤は、ガソリン代程度で済む(たぶん:最近、ガソリン安いですが)。
CCRは、未来のダイビング器材だが、既に手の届く範囲に入ってきている。
ビジネスとしては、本流ではないし、いささか道楽的な要素が多い。
コスパで選ぶ器材ではない。
その比類なきパフォーマンスを、最大限発揮させることができるようになるまでの道程も長い。
そこに、それだけの価値を見出せなければ始めるべきではない。
だから、入り口のハードルは、高くてもいいのだという考えもある。
経済的にも、社会的にも、しっかり責任が負えるような方でなければ、CCRは続かないし、無駄な投資に終わってしまうからだ。
しかし、その考え方では、始めてみなければ分からない部分の問題をクリアできない。
CCRは、永遠に、限られた、一握りの物好きなダイバーのオモチャに留まる。
それでいいのだという考え方もある。
CCRは、一つ間違えれば死に至る。
間違えないようになるまでには、人にもよるが、長くかかることもあるだろうし、結局あきらめて頂かざるを得なくなることもあるだろう。
全てのダイバーが、CCRダイバーになれるわけではなく、なる必要もない。
しかし、全てのダイバーが、CCRダイビングを経験することができるようにはしたいものだ。
その中から、是非ともチャレンジしたいという方が多く現れることを期待したい。
その際に、少なくとも気軽に講習を始めて頂けるような環境を整えるのは、インストラクターの役目だろう。
一生懸命に教えて、一生懸命に努力しても、CCRダイバーになれるとは限らない。
PADIの初級(18m)の講習だって、必ずパスするという保証はない。
しかし、チャレンジする価値はあるし、初めの一歩を踏み出せれば、ダイビングの世界が変わることは保障する。
長年、ダイビングを続けてきた方ほど、その衝撃は大きいようだ(浮沈子は、殆ど初めからCCRなので、それが当たり前と思ってしまっているけど)。
見える世界が違うとか、静寂の時間が素晴らしいとか、サカナへの寄りが変わるとか。
客観的にみてどうかというロジカルな話よりも、ダイバー目線でのメリットを、もっと伝えていかなければならないな。
ダイビングそのものの姿を変えかねない、両刃の剣でもある。
その威力を感じているからこそ、既存のダイビング産業が手を出しにくいということもある。
しかし、我が国で、水中で大っぴらに酸素が吸えるようになってから、まだ1年も経っていないのだ(30mからトライミックスの使用が推奨されるようになってからも、同じだがな)。
PADIが、リブリーザーの講習を始めてからでも、4年目に過ぎない。
半世紀以上のレクリエーショナルダイビングは、ほぼオープンサーキットで行われていて、その歴史と伝統(?)に照らして、そう簡単にリブリーザーなりCCRが普及するとも思えない。
時間は掛かる。
その一方で、少しでも着実に進めていく環境づくりというのは、短期間にどれだけ器材が売れたかということなどより、余程重要な話だ。
まずは、体験できる環境づくり、つぎは、気軽に始められる体制づくり、さらには、真剣に楽しくトレーニングできる場になるよう全力を尽くす。
そして、晴れてCCRダイバーになった暁には、安心して潜ることができる現地サービスで、思いっきり今までとは次元が違う水中世界を堪能してもらいたい。
北太平洋の島々や、東南アジアのいくつかの国でしかダイビング経験はないが、CCRについては、別にわが国だけが遅れているわけではない。
どこ行ったって、サイドマウントのダイバーですら、見たことは殆どない。
水中で、他のリブリーザーダイバーに会ったこともない。
世界のどこかでは、多くの人が楽しんでいるのだろうが、この地域ではこれからという感じだ。
逆に、大きな可能性があり、伸びしろがあるということである。
ダイビングというレジャーが、ようやく日常的な話題になり、CCRもダイバーの間で、話だけには聞かれるようになった。
洞窟とか沈船の内部とか、暗く冷たい深海へ行こうというのではない。
浅く(40m以浅)、明るく、暖かい海で、色鮮やかな魚たちと、文字通り一体となって泳ぎ回るための器材だ。
この器材を、一握りのダイバー達に占有させておいていいんだろうか?。
レクリエーショナルダイビングの世界に、CCRを持ち込んで、大いに潜り、大いに吸おう!。
酸素シリンダー1本吸うのは、3リッターと言えども、結構大変だがな・・・。
器材屋さんから見たら、売れない器材というのは、置きたくないし、扱いたくもない。
手間ばかりかかって、手離れが悪く、後引いて、その面倒を見るためのコストも取れそうもないということになれば尚更だ。
消耗品や定期メンテで稼げればいいが、それにも限界はある。
そもそも、そんなに需要が見込めないということならば、ちょっと様子見をしたくなるのは無理もない・・・。
もちろん、ネタは割れてるな。
CCRって、器材屋さんから見れば、そういう器材だ。
プロが選ぶ、プロ向けの器材で、高くても、それなりの性能があり、出る数は少なくても一定の需要が見込めるというなら、まあ、扱ってもいい。
そのCCRでの儲けはトントンでも、そういうコアなお客さんが固定客になれば、周辺の器材や、新たに仕入れた先進の器材に関心を示して、そっちで儲けることができるかもしれないしな。
しかし、アマチュアベースで数をこなさなければならない器材は、数が出なければ話にならないし、客としても手間ばかり掛かって商売にはならない。
リスクを減らすには、少し違ったビジネスモデルが必要だ。
浮沈子が考えているのは、レンタルCCRなんだがな。
長期にリースするというのもある。
リスクを分担してくれるパートナーがいれば、ややっこしい話は、そっちで吸収してもらって、仕入れと販売だけ考えていればいい。
数もまとまるし、最終消費者が持ち込む、わけのわからないクレーム(ああ、何となく想像はできるな)や、関わりたくない事故のケース(皆無というわけではないだろう)を避けることができる。
メーカーとのやり取りも引き受けてもらえれば、純粋に仕入れと販売のリスク、手配、運送関係などに専念できる。
高額商品なので、基本的に実入りはいいのだ。
面倒が付いてくるというのが煩わしい。
どっかが、レンタルとかリースとかの方法で、それらのリスクを取ってくれれば、気軽に使用することができる器材になる。
浮沈子は、まだトレーニング中の身なので、自分の好きな時に好きなだけCCRで潜れるわけではない。
もちろん、酸素とディリュエントを手に入れて、CCRを受け入れてくれるサービスに行けば、潜ることは出来る。
でもさ、誰と行くかっていうレベルの問題にもなる。
それ程、周りでCCRダイバーって少ない。
ヘリウム吸えるようになれば、たぶん、もっと少なくなるだろう。
サイドマウントだって、月に1度くらいしか他の人と一緒に潜ることはない。
ガイド含めて・・・。
浮沈子って、ヘンタイダイバーなのかなあ?(疑うのかあ?)。
まあいい。
CCRをレンタルで、廉価に使用することができるシステムを、考えるべきだろう。
仕入れとメンテと消耗品を工夫して、なんとか安く使うことができるようにしたいな。
ガスと、二酸化炭素吸収剤と、本体のレンタル合わせて、1日で込み込み1万円以内というのが理想だ。
これに、ダイビングフィーが乗る。
ガイドの付いたダイビングでは、2万円が限度だな。
ボートで出れば、やや高くなっても仕方ないが、現在のように、レンタルなしで1日3万円というのは、やや高い。
そのためには、やはり、モノのコストを削減するしかないだろう。
ダイビング器材なので、ケチることは出来ないが、無駄を極力なくして、スケールメリットを追求するという王道で行くしかない。
浮沈子は、自前の器材を買っているからいいが、生徒を教えるということになれば、その方にも買っていただくか、どこかからお借りして使っていただくことになる。
購入前提のインストラクターもいるようだし、それはそれで、一つの見識だが、普及を目的とした場合は、もう一工夫あってもいいのではないか。
レンタルをインストラクター個人が行うというのは、いささか負担が大きい。
ちゃんとメンテされた器材を、安心して使えなければ、講習にはならない。
人数が多くなれば、予備の器材も置いておきたいところだ。
予備のBCやレギュレーターセットを備えずに、オープンウォーターの講習を実施するインストラクターって、いないんじゃね?。
器材への依存が高いCCRなら、尚更、そういう配慮は必要だ。
そういうバックアップ体制を気軽に取れるという意味でも、効率的に限られた器材を運用するという観点でも、レンタルやリースの形を取れるという選択肢は欲しいな。
インストラクターは、講習で実入りがあればいいので、市場を提供するという役割でいい。
サービスとしてのCCRという、新たな形を考えてもらいたいもんだ。
サイドマウントに改造したりはしないから(たぶん)、標準の構成で使って、損耗は別として、原状復帰で返せればいいだろう。
それは、高額商品で、使用頻度が限られ、一定程度の市場が見込めるということが前提になる。
市場がないところで、それを拡大するための方策として取るのは、確かにリスクが大きい。
ここが難しいところではある。
体験講習程度なら、少ない台数(1台とか)を所有していた方がトータルコストオブオーナーシップは小さいかもしれない。
使わなければ、酸素センサーの経年劣化程度の損耗である。
流通在庫の問題もあるが、二酸化炭素吸収材は、それ程シビアではないだろう。
それ(体験CCR)で、徐々に需要を掘り起こしながら、レンタルの市場を開拓していくことになるだろう。
一定の拡大がコンスタントに見込めれば、長期のリースで更にコストを落とせる。
段階を踏んでいかなければならない。
その過程で重要なのは、絶対に事故を起こさないこと。
安全に使用できる器材であることを、証明し続けることである。
それは、市場を開拓するインストラクターサイドの問題だ。
現在、どんな機種であれ、軽自動車を買って維持する程度のコストはかかる。
ならば、それをレンタルやリースで賄うことは、期待してもいい。
毎週CCRで潜るようになれば(理想ですなあ!)、コスト的にも所有した方が安くなるような価格設定がいい。
車庫代掛からないし、税金もない。
定期点検や車検はないが、ヘッドユニットは、定期的なメーカーのオーバーホールに出すべきだし、酸素センサーは消耗品として早めに定期交換すべきだ。
それさえ守れば、消耗品としての呼吸ガスと二酸化炭素吸収剤は、ガソリン代程度で済む(たぶん:最近、ガソリン安いですが)。
CCRは、未来のダイビング器材だが、既に手の届く範囲に入ってきている。
ビジネスとしては、本流ではないし、いささか道楽的な要素が多い。
コスパで選ぶ器材ではない。
その比類なきパフォーマンスを、最大限発揮させることができるようになるまでの道程も長い。
そこに、それだけの価値を見出せなければ始めるべきではない。
だから、入り口のハードルは、高くてもいいのだという考えもある。
経済的にも、社会的にも、しっかり責任が負えるような方でなければ、CCRは続かないし、無駄な投資に終わってしまうからだ。
しかし、その考え方では、始めてみなければ分からない部分の問題をクリアできない。
CCRは、永遠に、限られた、一握りの物好きなダイバーのオモチャに留まる。
それでいいのだという考え方もある。
CCRは、一つ間違えれば死に至る。
間違えないようになるまでには、人にもよるが、長くかかることもあるだろうし、結局あきらめて頂かざるを得なくなることもあるだろう。
全てのダイバーが、CCRダイバーになれるわけではなく、なる必要もない。
しかし、全てのダイバーが、CCRダイビングを経験することができるようにはしたいものだ。
その中から、是非ともチャレンジしたいという方が多く現れることを期待したい。
その際に、少なくとも気軽に講習を始めて頂けるような環境を整えるのは、インストラクターの役目だろう。
一生懸命に教えて、一生懸命に努力しても、CCRダイバーになれるとは限らない。
PADIの初級(18m)の講習だって、必ずパスするという保証はない。
しかし、チャレンジする価値はあるし、初めの一歩を踏み出せれば、ダイビングの世界が変わることは保障する。
長年、ダイビングを続けてきた方ほど、その衝撃は大きいようだ(浮沈子は、殆ど初めからCCRなので、それが当たり前と思ってしまっているけど)。
見える世界が違うとか、静寂の時間が素晴らしいとか、サカナへの寄りが変わるとか。
客観的にみてどうかというロジカルな話よりも、ダイバー目線でのメリットを、もっと伝えていかなければならないな。
ダイビングそのものの姿を変えかねない、両刃の剣でもある。
その威力を感じているからこそ、既存のダイビング産業が手を出しにくいということもある。
しかし、我が国で、水中で大っぴらに酸素が吸えるようになってから、まだ1年も経っていないのだ(30mからトライミックスの使用が推奨されるようになってからも、同じだがな)。
PADIが、リブリーザーの講習を始めてからでも、4年目に過ぎない。
半世紀以上のレクリエーショナルダイビングは、ほぼオープンサーキットで行われていて、その歴史と伝統(?)に照らして、そう簡単にリブリーザーなりCCRが普及するとも思えない。
時間は掛かる。
その一方で、少しでも着実に進めていく環境づくりというのは、短期間にどれだけ器材が売れたかということなどより、余程重要な話だ。
まずは、体験できる環境づくり、つぎは、気軽に始められる体制づくり、さらには、真剣に楽しくトレーニングできる場になるよう全力を尽くす。
そして、晴れてCCRダイバーになった暁には、安心して潜ることができる現地サービスで、思いっきり今までとは次元が違う水中世界を堪能してもらいたい。
北太平洋の島々や、東南アジアのいくつかの国でしかダイビング経験はないが、CCRについては、別にわが国だけが遅れているわけではない。
どこ行ったって、サイドマウントのダイバーですら、見たことは殆どない。
水中で、他のリブリーザーダイバーに会ったこともない。
世界のどこかでは、多くの人が楽しんでいるのだろうが、この地域ではこれからという感じだ。
逆に、大きな可能性があり、伸びしろがあるということである。
ダイビングというレジャーが、ようやく日常的な話題になり、CCRもダイバーの間で、話だけには聞かれるようになった。
洞窟とか沈船の内部とか、暗く冷たい深海へ行こうというのではない。
浅く(40m以浅)、明るく、暖かい海で、色鮮やかな魚たちと、文字通り一体となって泳ぎ回るための器材だ。
この器材を、一握りのダイバー達に占有させておいていいんだろうか?。
レクリエーショナルダイビングの世界に、CCRを持ち込んで、大いに潜り、大いに吸おう!。
酸素シリンダー1本吸うのは、3リッターと言えども、結構大変だがな・・・。
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