難問の答2016年04月02日 03:03

難問の答
難問の答


「ひとみに何が起きたのか。この難問への正解は残念ながらまだ無い。」

(X線天文衛星「ひとみ」との通信は回復せず、衛星が回転している可能性も)
http://news.mynavi.jp/articles/2016/04/01/hitomi/?rt=top

記者会見で質問していた大塚さんの記事。

「軌道上の物体の軌道を遡れば、破片がいつ分離したのか推測できる。JSpOCの推測では3月26日の10時42分±11分、日本の推測では同日10時37分頃となっており、両者はほぼ一致。」

「当初は複雑な回転運動をしていても、時間が経過すれば、最大慣性主軸まわりの回転に必ず収束する。ひとみの場合、これは太陽電池パドルに垂直な軸(Y軸)になる。」

「数カ月単位の長期戦を覚悟する必要」

まあ、大変な話だ。

浮沈子的には、妄想からの脱出には程遠いが、長期的対応において、復旧の可能性を見出しているというところに救いがある。

最大慣性主軸が、太陽電池パドルに垂直な軸というのは初めて知った。

衛星の長軸じゃないんだ・・・。

画像は、記者会見の資料の一部だが、会見でも質問が出ていた通り、直前でマニューバをしている。

噴射ではなく、ホイールの回転を使っての姿勢変換だそうだ。

新たな知見としては、確定ではないものの、レーダー観測された部品の直径が、1m以上とデカいことだ。

うーん、何がぶっ飛んだんだろうか。

衛星本体と推定される軌道上物体は、加速方向(軌道上方)に数百メートル、破片と思しき物体は、減速方向(軌道下方)に2km移動したという。

異常発生後に衛星状態が受信できていないのは、電波強度が弱いからという説明だった。

やはり、ハウスキーピングデータのリアルタイム解析はしていない。

通常は、コマンドを送って、データを送信させる運用なんだそうだ。

その辺りは、今一つ、ハッキリわからない。

地上からの観測には、ハワイのすばる望遠鏡も動員されるという。

焦点合わせられんのかあ?。

今後の記者会見は、少なくとも毎週金曜日には行われるということだ。

いずれにしても、テレメトリーが取れなければ、何も始まらない。

(ASTRO H)
http://www.n2yo.com/satellite/?s=41337

「Perigee: 571.6 km
Apogee: 588.8 km
Inclination: 31.0 °
Period: 96.1 minutes」

高度はやや変化しているが、周期はぶれていない。

概ね安定した軌道を維持している。

記者会見の雰囲気では、長丁場を想定した対応が、じわりと浸透した感じだった。

うーん、そうなのかあ?。

国際協力は、米国とフランスとドイツに求めているようだ。

米国は、デブリ追跡、仏独は光学観測。

緯度が高いので、観測は難しいらしい。

今後、進展があるとすれば、光学観測等、地上からのアプローチで何か分かるか、既存データを基にした解析から、何か導けるか、通信が回復して決定的なデータが得られるかというところだな。

もちろん、さらに分裂が起こるとか(!)、高度が下がるとか、消えてなくなるとか(!!)、様々な事象が起こるかもしれない。

毎週金曜日は、ひとみの日だな・・・。

頭の痛い話2016年04月02日 05:27

頭の痛い話


単なる頭痛(なんだあ・・・)。

軽い熱発(たぶん)。

この冬、1月下旬からひき続けている風邪は、とうとう4月になっても快癒しない。

治りそうになると、ふらふらと出かけてしまうしな。

今回は、ちょっとキツかった。

ようやく、頭痛もやや収まって、何か書こうと思い、パソコンの前に座るが、熱発後のだるさの中で、込み入ったことは書けない(いつもじゃん!?)。

季節の変わり目、寒さの中、しかし、今年ほど辛かったのは、初めての経験になる。

少し、抵抗力が衰えてきたのかもしれない。

歳を感じる。

だが、そんなことを言っても始まらない。

今月は、イベントが重なる。

昨日から池袋でマリンダイビングフェアをやってるんだが、結局行けなかった。

体調の戻り具合次第だが、今日か明日には行きたい。

まあ、あんま見るものはないんですが。

この冬に、CCRのトレーニングを本格化させようとしていたのだが、耳抜きが出来ない状態だったので、結局そのままになっている。

おそらく完全放電してしまったポセイドンのリチウムイオンバッテリーを、強制放電モードで充電して、2度目に成功した(マニュアルには、潜らなくても月に1度は充電しましょうと書いてある)。

バッテリーにはキツイことになったが、結果オーライ!。

次に放電するまでには、必ず潜るぞ!。

そこにいくと、浮沈子のインスピは、CR-P2の使い捨てリチウム電池なので、心配はない(電池が調達しにくいということはあるが)。

自己放電が少ないとはいえ、何年もたてば減ってくる。

買いだめしてはあるが、潜らなければもったいない話だ。

富士のショートコースを83ポルシェで走る話もある。

その後はパラオでインスピの特訓。

水事情が悪く、宿泊先からメールが届いている。

春になって、活動を再開しなければならない矢先に、体調を崩している。

サクラは咲いても、気分は晴れない。

しかし、とにかく暖かくはなってきた。

真冬の寒さではない。

二十四節気では、4日が清明になる。

(清明)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E6%98%8E

「万物がすがすがしく明るく美しいころ。」

ああ、頭痛がぶり返してきた・・・。

モデル32016年04月02日 12:25

モデル3


充電式電気自動車について、浮沈子が評価していないことは、このブログで何度も書いた。

重いバッテリーを、随時搭載したままになること、充電に時間がかかること、冷暖房をガンガンに掛けると、あっという間になくなること。

それでも、出たばっかのころに比べれば、電池の過熱とかのトラブルも減って、自宅に車庫持ちで通勤や買い物に使うくらいの用途なら、十分こなせるセカンドカーになってきたようだ。

さすがに、1台で済まそうという気にはなれない。

テスラが出したモデル3というのは、しかし、なんでこんなに鼻が長いんだろうか?。

あの中は、トランクのはずで、あそこまでデカくしなくても良かったのに・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

(【テスラ・モデル3】日産リーフと同価格なのに、2倍以上も走る電気自動車を発表)
http://www.huffingtonpost.jp/2016/04/01/tesla-model3_n_9589196.html

乗ってないので何とも言えないが、ⅰ3が500万円ということを考えると、一応評価してもいいかな。

もっとも、ⅰ3をレンジエクステンダーなしで買う気にはなれんけどな。

モデル3は、もちろん、そんな気の利いた仕掛けはない。

電池だけ。

ずーっと、電池だけ。

記事には書かれていないんだが、自動運転とかできるんだろうか?。

それとも、そういうのは、金持ちが乗るモデルSだけっちゅうことなんだろうか?。

そうなんだろうな・・・。

なんか、食指が動かないので、この件はここまで。

スピード962016年04月02日 23:03

スピード96


(エボラ熱、終息宣言のリベリアで新たな感染者 30歳の女性が死亡)
http://www.afpbb.com/articles/-/3082723

「きのう(3月31日)、モンロビアの病院へ搬送中に死亡した30歳の女性は、検査の結果、エボラウイルスの新たな感染者であることが確認された」

「隣国ギニアでは地方部でエボラ熱が再燃し、過去数週間に7人が死亡している。ただ、リベリアの新たな感染者との関連は不明だ。」

「WHOは先月29日、西アフリカのエボラ熱流行はもはや国際的な緊急事態ではなくなったとし、発生地での個別の感染は封じ込められると自信を示している。」

今のところ、この感染者がどの地域から搬送されてきたとか、ギニアの再感染との関係があるかなどの詳細は報道されていない。

(WHO coordinating vaccination of contacts to contain Ebola flare-up in Guinea)
http://who.int/features/2016/ebola-contacts-vaccination/en/

感染者は、8人に増えているようだ(死者は7人のまま)。

「In this latest flare-up, there have been 8 cases of Ebola and 7 deaths since late February.」

感染者の発生はないが、接触者はマセンタにもいるようだ。

「Hundreds of people who may have been in contact with 8 individuals infected with Ebola virus in Guinea’s southern prefectures of Nzérékoré and Macenta have been vaccinated with the experimental Ebola vaccine in a bid to contain the latest flare-up of Ebola.」

ワクチンの接種が開始されているというが、ちょっと気になることもある。

その対象者の選定が、接触者を中心に行われているということだ。

限りあるワクチンを接種するにあたって、リスクがある人々から優先的に割り当てるというのは当然なんだが、既に感染してしまったかもしれない人々が優先されるというのは腑に落ちない・・・。

効果として、発症の抑制や、発症した際の症状の軽減、致死率の低下が見込まれるとしても、それはワクチンの本来の使われ方ではないだろう。

最優先されるべき対象は、地域でエボラ医療に従事する医療関係者だし、むしろ感染のリスク外にいる次のレイヤーの人々だ。

そこをファイアーウォールにして、蔓延を防がなくてはならない。

感染のリスクのある約1000人の人々は、当然監視対象で、監視期間中は当局に全ての接触者を申告しなければならないし、そのうちのさらに何人かは、移動制限の対象(ハッキリ言って、自宅軟禁)であり、さらに最もハイリスクな家族とかは、医学的に隔離されるべきだろう。

それは、固定的なものではなく、動的に変化していて、毎日更新されなければならない。

何層かのレイヤーを突き破って感染が拡大すれば、その都度、レイヤーを作り替えていかなければならないのだ。

膨大な作業を伴う。

怪しげなワクチンを、パラパラと適当に注射すればいいというわけではなかろう。

ワクチンは、現在感染している可能性が「ない」人々に接種するのが基本だ。

意味がないとか、効果がないといっているわけではないが、変則的であることは間違いない。

ということは、事態は正常な対応が出来ていない状況にあることを意味している。

行政区域で把握するのが適当かどうかは別として、ワクチン射つなら、ンゼレコレ、マセンタ県の全住民が最低限の対象だ。

本来なら、人々の移動の実態を把握して、感染リスクが高い地域を洗い出し、その地域を優先して接種すべきだろう。

理想を言えば、主要感染国であった、3か国全ての国民に接種すべきだ。

どーせ、そんな数を確保しているはずはないし、安全性とのトレードオフも見なければならない。

ヒトヒト感染で、しかも接触感染なので、それ程広範囲に展開する必要があるかどうかは、十分検討されなければならないが、残存するウイルスの散発的な感染が続いていることを考えると、まっとうなワクチンの広範囲の接種には意味がある。

もちろん、3か国にそんな力はない。

WHOも、国際的な危機は去ったとしてハシゴを外してしまったので、限られた資源を有効に活用して対応するしかない。

「WHO's office in Guinea says more than 1,000 contacts have been identified and placed under medical observation.」

「Nearly 800 have been vaccinated over the past week, including 182 who are considered to be high-risk contacts.」

浮沈子から見ると、誤った対応とまではいわないまでも、イレギュラーな対応だな。

ワクチンが限られた数量しかなく、接種リスクも確立していない試験的な段階では、仕方ない。

医療関係者には、当然接種されているんだろうな。

それとも、接種リスクが高くて、接種してないかもしれないな。

物理的なガードを徹底する方が確実かも知れないし、ワケワカのワクチンなどなくても、資材と知識さえあればできる。

しかし、今回の流行はそれさえも十分ではなかったわけで、現状がどうなっているかは分からない。

リベリアの感染が、国境を閉鎖したはずのギニアからもたらされたものだとしたら、WHOのメンツは丸潰れだ。

だって、それって国際感染じゃあないのかあ?。

それとも、どーせ、主要3か国は国境なんてあってないようなもんだから、その間の感染は国際感染とは認めず、テキトーにやってよ!、ってことなのかあ?。

3か国は、いずれも海岸地域に首都があり、その首都圏に多くの人口が集中している。

国境地域というのは、比較的人口もまばらで、国境を越えて人々が行き来してきた。

今回の流行が大規模化した、一つの重要な背景だ。

2年前の、流行の初期のころは、こういった状況が見えないまま、急速に感染が広がっていった。

把握されている感染者の数倍の感染者が、何の手立ても打たれることなく、感染の再生産を繰り返していたのだ。

医療資源の絶対的な不足の中で、感染爆発が起こってしまった。

もちろん、現在は違う。

一定の規模の状況には、現地で対応できるようになっているんだろう(少なくともWHOは、そう評価している)。

散発的な再発は、数年間は継続すると見られていて、その抑え込みには各国の対応で十分ということになっている。

頑張ってね、と・・・。

状況は、確実に把握され、報告され、ヤバくなったら介入する体制は整っている(たぶん)。

仮に、遺体を素手で洗う習慣が継続していたり、手洗いなどの衛生習慣が継続していなかったりしても、今度は感染は可視化されて、見ている前で流行が始まるだけだ・・・。

初期の対応に失敗すれば、現地の能力を超えた拡大が始まる。

介入のタイミングを誤れば、大規模な流行は繰り返されることになる。

もちろん、それでも、国際的な危機にはならない(主要3か国間を除く?)。

「リベリア保健省の高官はAFPの取材にこの事実を認めた上で、詳細については後ほど公表されると述べた。対応の調整に当たる緊急会議が招集されるという。」

AFPが伝える、このビミョーな状況は、浮沈子にはイヤな感じを与える。

患者は、国境を越えてギニアから感染したのではないのかあ?(例によって、ヤマカン)。

標準的なパターンでは、感染から7日、発症してから10日で死亡する。

だから、いきなり何の兆候もなく、1人の患者が死亡したということは、自動的に、最低17日間はその地域での感染がほったらかしにされていて、伝染しまくりになっていたということを意味する(感染させる能力を獲得してからは10日程度)。

余程引きこもりの生活をしていない限り、周り中に感染させているはずだ。

プロファイルの詳細は分からないが、30歳の女性というのが本当なら、ちょっとヤバイかもしれない。

もう一つ、気になることがある。

ギニアにしても、リベリアにしても、いきなり死亡事例から始まるってことだ。

おかしくないかあ?。

さっきも書いたように、それは初期感染を放置する事態に等しい。

もちろん、理解することは簡単だ。

医療の貧困。

先進国の常識が通用しない世界。

死に至る病を得て具合が悪くなれば、医療機関に行って血液採られて、ラボで検査されて、体調によってはそのまま入院して、手厚い医療と看護を受けて、最期は苦しまずに済むように終末医療を施されておさらばする・・・。

なんてことは、絶対にない!。

何か具合が悪くても、家族が面倒見るしかなくて、家族中に感染させて、死んでしまった後は、近い親戚から遠い親戚まで集まって、遺体を素手で洗って清めて(?)、しっかり香典返しをもらって帰ってきては発症し、再び遠い親戚の家族を感染させ・・・。

下手をすると、埋葬されてから感染が推定されたりする(今回のギニアでの3例)。

散発的な感染の再発といっても、下手をすると数十人に感染させてから発覚する。

トレースを始める時点で、対象者が数千人から1万人ということにもなりかねない・・・。

ねえ、ホントに、現地の対応だけでだいじょうび?。