朝のアンテロープ2016年04月15日 07:53

朝のアンテロープ


入り口から一番遠い席、飲み放題のインスタントコーヒーのテーブルに一番近い席が、朝のポジション。

強烈な朝日を、ステンレススチール製の水タンクが遮ってくれる。

おっと、ポテト(大人しいオス)は今日も放し飼いだなあ。

まだ寄ってくることはないので助かっている。

UMIは、いつも繋がれていて、吠えまくっている。

何が気に入らないんだか・・・。

まあいい。

この席に座るのも、今日で3日目。

ダイビング日程の半分が、今日で終わる。

つーか、今回、初めてのボート。

不安と期待が入り混じった、この感じがいい。

ポイントは、ヘルメットレックと告げられている。

まあ、トレーニングだから、どこでもいいんですが。

前回も潜っているんだが、どこだったか覚えていない。

まあ、いつものことですが。

朝食は一番安い5ドルのコンチネンタル。

ミニサラダ、目玉焼き(1個)、小さい正方形のトーストが2枚。

コーヒー(インスタント)、缶ジュース(!)が付いてくる。

缶ジュースは、ちゃんとグラスに注げるようになっているが、それはゲストが行う。

缶ジュースというのは、一種のステータスなんだろう。

作り置きとかではなく、ちゃんとした工業製品だぞ・・・(そうなのかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

今日は、缶ジュースはパイナップルオレンジ(デルモンテ)。

グラスではなく、ストローが付いてきた・・・。

まあ、南の島ですから・・・。

中身が変わるわけではない。

食堂には時計がない。

パソコンを打っている時はいいが、そうでない時には時刻を知る術がない。

100均の腕時計は重宝するな。

ローカルのスタッフが数人いて、日本人のスタッフは1人だ。

ローカルも英語はバッチリなので、十分コミュニケーションは取れるが、込み入った話は日本人スタッフとでないと、浮沈子の2ワードイングリッシュでは無理だな。

「ディス、プリーズ」

「ノー、サンキュー」

「・・・」(沈黙は、金!)

朝食を終え、コーヒーをすすりながらまったりとした朝の時間を楽しむ。

お客は少なく、今朝のレストランには、日本人の方が一人だけ。

今、もう一人の方がダイビングに出かけた(7時40分:早っ!)。

海は穏やかで風も殆どない。

雲の切れ間からの日差しは強烈だが、日が陰ると涼しい。

Tシャツ、短パン、裸足にサンダル(浮沈子の正装)が気持ちいい。

パラオの現地語は、さっぱり分からないが、男性スタッフは、ゆったり短く、女性スタッフは機関銃のように早口でしゃべっている(万国共通?)。

まったりとした、朝のアンテロープ。

穏やかな時間が、ゆっくりと流れていく・・・。

ヘルメットレック2016年04月15日 16:14

ヘルメットレック


3時には、デイドリームを出て、ホテルに向かっている。

隣の部屋に泊まっているダイバーの方に、早いお帰りですねと、怪訝な顔をされた。

こいつ、ホントに潜ってんのかあ?。

1日中、ホテルでうだうだしてるだけじゃないのかあ?。

今日は、ボートの都合で午前中1本だけ、ヘルメットレックでのボートダイビング。

目と鼻の先、ボートで2分。

じたばたとエントリーして、6mでのバブルチェック、10mでのハイセットへの切り替えも、まあまあスムーズにいく。

ユニットは、極めて快調。

耳抜きも、問題なく、最後の安全停止でジタバタした以外は限りなくOKだな。

ユニットのバランスが悪く、どうしても足が下に下がってしまう。

明日は、調整してみよう。

舳先でポーズを取らされたり、撮影タイムが何度かあって、その状態を維持するのに苦労している。

午後は、DD前でトラブル対応を少し。

シェアウォーターのダイコンの切り替えのタイミングにも、徐々に慣れてきた。

少し、ハイセットの設定を保守的にしておいた方がいいとのこと。

ほほう・・・。

1日のダイビングが終わり、水が出るホテルに器材を持ち帰って、カウンターラングと蛇腹ホースを洗う。

それから、共用のシャワーで人間様のメンテナンス。

清水が出る有り難さを身にしみて感じる。

今日は、ハネムーンの若いカップルの撮影があった。

純白のドレスの花嫁が眩しい・・・。

スタッフや他のお客さん総出で撮影に余念がない。

まあ、いい気分になっていられるのは今のうちかもしれないなどと、不届きなことを考えてしまうが、セ・ラ・ヴィ、それが人生だ。

おめでとう!。

濃いピンクのブーゲンビリアの花をバックに、純白の花嫁の写真が撮れたようで、何よりである。

花婿?。

まあ、今日は単なる添え物だな・・・。

ずーっと、そうだったりして!。

まあ、どうでもいいんですが。

明日も、ボートの手配がつかず、DD前での特訓の予定。

今日の晩飯の手配がどうなったか、そろそろ確認にいかなければならない。

ペトレルの電池も買いに行かなくっちゃ。

そうそう、ベイルアウト用のゲージが水没した(トホホ)。

予備があるので、後で取り付けにいかなくっちゃな・・・。

パラオのレック2016年04月15日 21:19

パラオのレック
パラオのレック


浮沈子の手元には、デイドリームのテックチームが作成した小冊子がある(画像参照)。

(デイドリーム・テックチーム)
http://palau-tecdive.com/staff-2

テックチームの渾身の小冊子だ。

「パラオに眠る歴史として、また新たなダイビングの魅力のひとつとして、皆様にほんの入り口ですがご紹介させていただきたいと思います。」

ということで、もちろん全部ではないが、以下に掲載されている沈船等をリストアップしてみる。

名称:全長:沈没年月日等
・あまつ丸:
160.5m:1944年3月30日沈没
・てしお丸:
97.8m:1944年3月30日座礁、数年後に沈没
・那岐山丸(なぎさんまる):
110m:1944年3月30日沈没
・若竹:
85.25m:1944年3月30日大破
・第一号輸送艦:
96m:1944年7月27日沈没
・零式三座水上偵察機:
10m:戦後直後に日本軍によって沈められたと言われる。
・雷山丸(らいざんまる):
97.8m:1944年3月30日沈没
・隆興丸(りゅうこうまる)
97.8m:1944年3月30日沈没
・大型発動艇:
14.8m:-
・零戦:
9m:-

この冊子には、陸上の戦跡についても、ページが割かれている。
(ペリリュー)
・九五式軽戦車
・日本海軍航空隊司令部跡
・ペリリュー飛行場
・海軍短二十糎砲
・零戦五二型
(アルモノグイ州)
・砲台(4基)
・旧朝日村パイナップル工場跡
(コロール:アサヒ球場裏手)
・特二式内火艇

冊子の後半では、テクニカルダイビング、レックダイバースペシャルティ、サイドマウントダイバースペシャルティの紹介(宣伝)に続き、レックだけを潜る専用ツアーの告知もされている。

2016年4月スタート(今じゃん!?)。

ブルーコーナー、ブルーホール、ジャーマンチャンネル、ウーロンチャンネルといった、オサカナいっぱい見れて良かった的、いかにもパラオ的ダイビングのイメージが強いというか定着しているというか、それしかない状況が変わりつつあるのかもしれない。

イントラがあとがきで書いているように、チュークに勝るとも劣らない沈船が沈むスポットである(浮沈子は、チューク行ったことないので分かりませんが)。

この冊子に掲載されている沈船は、ほんの一部に過ぎない(石廊丸や、今日潜ったヘルメットレック、ハファダイレックなどもある)。

小冊子の表紙には、DAYDREAM ADVENTURE MAGAZINE Vol.01とある。

今後も継続して、情報発信が行われることを予感させる。

ネット上での告知も着々と準備が進んでいるようだ。

しかし、百聞は一見に如かず。

来て潜ってみるのが一番である。

久しぶりにヘルメットレックを潜ったが、やっぱ沈船はいいな。

比較的透視度も良く、落ち着いて楽しめた。

もちろん、CCR(対応機種については、要問合せ:インスピレーション系は少なくともOK)で潜れば、言うことはない。

サメとかカメとか、マンタとかジンベイとか、さんざん見て、なんかこう、もっとデカくて見応えのあるヤツはないのかと、お悩みのダイバーにはうってつけだろうな。

ショップの企画ツアーなどで、わいわい来るのもいいが、同好の士を誘って、レック三昧というのも面白いかもしれない。

パラオの歴史が、また1ページというところか。

今日の夕食は、デイドリーム系列のフィッシャーマンに繰り出して、バラフエダイの包焼を頂く。

パラオのダイビングについても、話の花が咲いた。

我が国のダイビングが、世界に冠たるマクロ天国と化している現状を見ると、そう簡単にレックダイビングの時代が訪れるような気はしないが、究極の極小被写体から、とてもレンズには納まりきれない沈船へと、興味が移る方もいるかもしれない。

どこを切っても、金太郎飴のようなダイビングではなく、パラオの生簀の中で泳ぐような豪快なダイビングの延長線上に、レックの巨大な影が浮かんでくるような感じになればいいな。

どんな楽しみ方も許容する、パラオの実力を、存分に生かしてもらいたいものだ。

水中戦跡ということで、難しく考えることはない。

常識的なマナーを守ればいいだけだ。

とっていいのは写真だけ、持ち帰っていいのは思い出だけ。

水中生物にダメージを与えない配慮と同様に、レックの構造物にも触れない、蹴らない、墜落しないことを守ればいい(浮沈子は、たまに、軽く蹴ってしまうんだがな:←もっとスキルに磨きを掛けましょう!)。

レックスペシャルティも、サイドマウントも大切なスキルだが、中性浮力、トリム、フィンワークという、ダイビングの三大スキルがしっかりできていることが重要だ。

オープンサーキットなら、安定した呼吸の維持、CCRならミニマムボリューム・・・。

さて、明日は、またまたDD前での特訓となった。

ボートの故障がいつ直るかが問題だな(テック用の、小さいボートのことです)。

DD前も、透視度(の無さ)といい、手軽さといい、トレーニングダイブには持って来いなんだがな・・・。