真夜中の格闘2016年10月02日 04:38

真夜中の格闘


X220が死んだ。

起動してもデバイスを認識しなくなり、ロールバックしてもダメ。

初期設定でインストールしたら、キーボードとポインティングデバイスを認識しなくなった。

OSがイカレタだけだから、データは無事だが、大したデータはない。

持ち出す際は、完全にバックアップを取っているので被害は最小限だ。

しかしながら、復元に失敗したというのは痛いな。

USBは生きているようなので、マウスを接続してデバイスドライバーをダウンロードすれば生き返るかもしれないが、生憎、マウスは今回持ち歩いていない。

ネット環境は最悪だし、帰国してからチャレンジすることにしよう。

X220は、いい出物があれば、再度手に入れたい逸品だ。

あのキーボードを、外付で作ってくれたら買う。

この記事は、夜中に起きだして、シンクパッド10で打っている。

再設定の最中は寝ていたので、起きだしてキーボードが効かないのに気付いて、いきなり目が覚めてしまう。

何度か再起動したり、バイオスを弄ったりしたが、復帰しなかった。

まあいい。

形あるものは必ず壊れる。

人の作りしもの、全ての運命だ。

風が出て来て、雨も降っているようだ。

係留されているボートが揺れて軋んでいる。

泣いているようにも聞こえる。

浮沈子の心の嘆きを反映しているようだな。

そう聞こえるのも、心のなせる業である。

人間は、心の目でものを見、心の耳で音を聞いている。

心ここにあらざれば、見るとも見えず、聞くとも聞こえずであろう。

その心の持ちようを正しく保つことは、ダイビングの安全にもつながる。

今回潜っているときにも、インスピのテンプスティック(スクラバーの温度計)の表示をよく見ていなかった。

イントラに指摘された時に、それを意識していなかったことに気付く。

危ない話だ。

平常心。

パニックでなくても、何かに気を取られている時には、他のことが目に入らなくなってしまう。

今回は、酸素センサーの値が気になっていて、ダイビング中はそれだけに集中し過ぎてしまった。

反省。

一昨日は、その反省を踏まえて、テンプスティックの表示も意識的に見るようにした。

ソフノライムを替えて、初日だから安心して気を抜いたということもある。

修業が足らんな。

もちろん、表示が白くなっていたのは左端の一目盛りだけで、直ちに危険ということではない。

しかし、管理が疎かになっていたということは否めない話だ。

弁解の余地はない。

今回使っているソフノライムは、やや性能が落ちている。

期限切れ間近ということもあり、ちょっと気を付けなければならないところだ。

時間管理はキッチリしていて、3時間で替えている。

当然、二酸化炭素中毒の症状等は出ていない。

やれやれ・・・。

上海問屋で仕入れた折り畳みのブルートゥースキーボードで打っているが、X220とは比較にならない。

ストレスを感じないと言ったらウソになる。

今回は、この予備のシンクパッド10を持ってくるかどうか、直前まで迷った。

結果、正解だったわけだが、バックアップは常に必要であることの好例だな。

CCRも、予備の空気源を持つことが必須の器材だ。

もちろん、予備の空気源だから、オープンサーキットである必要はない。

CCR2セット(同じ機種である必要もない)であっても構わない。

ベイルアウトするのに必要な呼吸を確保できればいいのだ。

中には、電気系統を完全二重化している機種もあるが、呼吸回路の水没には対応できない。

やはり、独立したシステムを備えなければならない。

オープンサーキットだって、もちろん、予備のガスは必須だ。

まあ、予備をCCRにすることは普通ないだろうが、別にそれだって構わない。

バックアップの計画で、それが適当であると判断されれば、形に拘る必要はないし、そういう拘りは、ある意味で危険を内包する可能性がある。

運用上の制限があれば別だが、最適なバックアップを確保するためには、労を惜しまないのがいい。

そして、その扱いは、当然シンプルな方がいいに決まってるのだ。

バックアップを使う状況というのは、既に何らかのストレスが加わっている。

そこにもってきて、通常よりもややっこしい操作を要求する器材を充てるというのは、考え方としておかしい。

機能的に優れているからといって、何でもかんでも使えばいいというものではない。

もちろん、バックアップだから、通常であれば、使わずに済ませる。

単なる荷物だ。

それを減らしたい要求はある。

オープンサーキットでいえば、ガスの種類や量だ。

それをベイルアウト用のCCRで賄うことが出来れば、スペース的には効率がいいということになる。

その環境、そのミッションで最適なバックアップは何かというのは、やはり人間側の問題と切り離しては考えられない。

ストレス下で、複雑な器材操作を行うことが出来るスキルとトレーニングを積んでいれば、効率優先という選択もありうるかもしれない。

複数のバックアップガスを持ち込むような場合、オープンサーキットの方が、必ずしも安全とは言い切れない。

ガス選択を間違えれば、イチコロだからな。

咥えるマウスピースが1個のCCRの方が安全性が高いともいえる。

総合的に判断して、どういう選択をするかということになるだろう。

もちろん、先立つものが優先するケースが多いけどな。

インスピをサイドマウントに改造するにあたって、浮沈子が考えたのは、デュアルCCRという構成だった。

バックマウントのカウンターラングも、その意味では導入の価値がある。

背中にバックマウントで1台目のCCR、それは、使い慣れたフロントマウントのカウンターラングで、予備のCCRは、本体はバックマウントでカウンターラングはバックマウント・・・。

うーん、予備の方が複雑な操作になるか。

まあいい。

先のことは分からない。

いろいろ便利なCCRも出て来ているようだし、インスピの改造などというワケワカのことをしなくても済むかもしれない。

まずは、ノーマルに近い形の運用をしっかり身に付けなければ、改造なんてとんでもない話だ。

単なるコンフィギュレーションの範囲を逸脱しているしな。

そして、その改造した状態での運用も確立しなければならない。

CCRのことを考えていると、実に楽しく、気分が高揚するんだが、実際にそれを使って潜っているときは、必ずしもそうではない。

心の平常が保たれていない。

潜り込みが足りないというやつだな。

今日からは、少しややっこしいスキルを復習していこうということになっている。

マニュアルでのPO2コントロールや、ベイルアウト手順の確認など。

浮沈子は、マニュアルでのコントロールは、暫くやっていないしな。

さて、少し寝ておこうか。

CCR(7日目)2016年10月02日 18:15

CCR(7日目)
CCR(7日目)


いつもの沈船。

ヘルメットレックとハファダイレック。

1本目はヘルメット。

加藤先生(サイドマウントシングルタンク)の他に、デイドリームの女性スタッフ1名が同行する(バックマウントシングルタンク)。

想定の範囲内で、イントラの後についてブイに沿って潜り、止まるようなスピードで泳ぎ、とうとう、本当に止まり(ひえーっ!)、狭いところに入り、結局、Uターンして元の出口から出たりしながら、ブイに沿って浮上した(ホッ・・・)。

2本目のハファダイも、似たような感じで、両舷の外廊下をいつものように通る。

まあ、想定の範囲内だが、船室の中にもちょっと入って、入り口から出たり、ややっこしいところを通り過ぎたりする。

そして、その最中に、止まる(ひえーっ!)。

水深は20m位だが、やはり、狭いところで止まるというのは大変だ。

いつ止まられてもいいように、超低速で移動しなければならない。

2本終わって、へろへろになった。

明日は、ヘリウムのシミュレーションを行う。

以前にも行っているが、復習を兼ねて、一通りの手順をなぞる。

その後は、PO2をマニュアルでコントロールする手順。

浮上まで、完全にベイルアウトで行う手順。

バックアップのペトレルの操作も加わる。

今日は、水中カメラも持って入ったが、写真撮るどころの騒ぎではない。

加藤先生が、一眼レフのどでかいカメラを持って入ったので、撮って頂いたようだ(後で、データ貰えるとのこと)。

きっと、もうもうと煙を巻き上げながら出てくるところを撮られたに違いない・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

ホテルのスタッフも、賄いの時間で、浮沈子が頼んだハンバーグステーキ定食の前に、彼らのディナーが始まる。

浮沈子の前には、食器を入れるバスケットが置かれているが、中に入っているのはフォークとスプーンだけ・・・。

まあいい。

ハンバーグだからな。

スプーンでも切れるしな(そういうことなのかあ?)。

視標を見ながらの6mでの停止は、やはり楽だ。

明日も、そうだといいな。

朝になってみないと、ボートに乗れるかどうかは分からないんだそうだ。

シルバーウイークのピークは過ぎたが、五月雨式にお客さんは来ている。

また、取材の申し込みが入っているようで、相乗りになる可能性もある。

浮沈子は、CCRさえ咥えさせておけば、どこで潜ろうと文句は言わない。

イントラは、状況に応じて、平易にこなせるスキルよりも、ほんの少し困難な課題度与える。

感心する。

生徒の現在の能力と、学習能力を熟知し、行うべき課題を完全に把握していなければできない。

まあ、こっちは、感心ばかりもしていられないんだがな。

明日も、どこで潜るに関わらず、シビアなダイビングになることは間違いない。

そんでもって、最終日には、次に繋げてもらうために、達成感のあるメニューを用意するのだ。

ますます、感心する。

やっと浮沈子の食事が運ばれてくる。

サラダとみそ汁。

サラダは、キュウリとピーマンの輪切りとレタス。

朝食の3倍くらいの量だな(値段も3倍だから、帳尻は合う)。

ナスとトマトと冬瓜とインゲンと、なんと、ベーコンが入ったみそ汁は、既にみそ汁の味ではない・・・。

メインディッシュが運ばれてきて、ワンプレートに乗ったハンバーグにリング玉ねぎを炒めたのが乗っている。

おっと、ハンバーグは2つあって、もう一つにはベーコンが乗っている。

で、ライスはカープレストランの3分の1くらいの量だ(つまり、平均的)。

コメはウルチだが、美味いとは言えない。

ふわふわのハンバーグは、確かにナイフなどはいらない。

浮沈子は、フォークだけで頂いた。

ちょっと眉をひそめながらも、とりあえず完食して腹を満たすことは出来る。

それ以上でも、それ以下でもない。

10パーセント引きの券を使い切ったので、もう、ここで食べることはないだろう。

13.5ドルでも、割に合わない。

カープでは、3分の2の値段で3倍食えるしな(量だけかよ?)。

味は悪くないのだ。

よく、ここまで和風の味付けが出来ると感心する。

コロールの街中にある鳥鳥と同じくらいの味だ。

汗が噴き出してくる。

一旦、アップして、部屋に戻ろう。