エウロパの夜明け2017年02月14日 02:25

エウロパの夜明け
エウロパの夜明け


エウロパに生命がいるらしいという話は、SFの世界では常識になっている。

(2010年 (映画))
https://ja.wikipedia.org/wiki/2010%E5%B9%B4_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

「エウロパに到着したレオーノフ号は無人探査機により地表の探査を行い、生命の兆候であるクロロフィルを発見した」

「それから数千年後、エウロパには生命が栄え始め、湿地帯が出現しジャングルが生い茂っていた。その中に一体のモノリスが、やがて現れるであろう知的生命体との接触を待つために佇んでいるのであった。」

今考えると、火星にイカタコ星人がいたり、金星に美人がうようよしているのと、大して違わない与太話の類だ。

で、実際のところはどうなのか。

(エウロパ (衛星))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A6%E3%83%AD%E3%83%91_(%E8%A1%9B%E6%98%9F)

「生命が存在する可能性も示唆されている。」

言葉は重要だ。

「可能性」が「示唆」されているに過ぎない。

「内部海の存在は、内部の熱的状態に関する理論的計算によって1970年代には既にそれを予想する説が出されていた。」

2010年のストーリーは、それを踏まえたものである。

ガリレオ(探査機)によって、表面が詳細に撮影されたのは、1995年以降である。

ウィキによれば、エウロパの探査計画は、幾度となく策定されてはお蔵入りになっているようだ。

「エウロパを観測する周回衛星エウロパ・オービターによる探査計画を予定していたが、NASAの予算削減に伴い打ち切られた。」

「続いてエウロパを含む4つのガリレオ衛星を重点的に調査するJIMO (Jupiter Icy Moons Orbiter) 計画も提案されたが、同様の理由で頓挫した。」

将来計画も、掃いて捨てるほどある。

「2007年には、欧州宇宙機関 (ESA) が将来の宇宙探査ミッションの候補の一つとして、NASAとの共同による、エウロパを中心とする木星圏探査ミッション「EJSM計画」を選定した。」

「また2009年、NASAは次期惑星探査ミッションの第一候補としてエウロパ探査を選定している。」

宇宙人に会いたいと咆える新大統領が誕生して、エウロパ探査に光が当たり始めた。

(NASA、木星衛星「エウロパ」探査コンセプトを報告 着陸船イラストも登場)
http://sorae.jp/030201/2017_02_13_europa.html

「2020年代のSLS(スペース・ローンチ・システム)による探査機と着陸船の打ち上げが期待されています」

こういうものは、やっぱSLSで上げるんだろう。

星条旗が付いていないと、カッコ付かないしな。

JPLの詳細な資料は、こちら。

(EUROPA LANDER SCIENCE DEFINITION TEAM REPORT)
http://solarsystem.nasa.gov/docs/Europa_Lander_SDT_Report_2016.pdf

まだ、自動翻訳して読んでないんだが、一つ気付いたのは、表紙のイラストに、噴水(!)が描かれているということだ。

ソラエに引用されているイラストには、描かれていない(つーか、ビミョーに異なる角度から描かれている)。

(木星の衛星「エウロパ」で水蒸気が噴出か? - ハッブル宇宙望遠鏡が観測)
http://news.mynavi.jp/articles/2016/09/29/europa/

「宇宙望遠鏡「ハッブル」を使った観測によって、木星の衛星「エウロパ」から水蒸気と思われる物質が噴出している様子を捉えたと発表した。」

従来は、何千メートルもある氷の下に、探査機を送り込まないと生命の存在を確認できないのではないかと思われていたが、氷の下から噴出したものを調べるだけでよくなったわけだ。

「探査機はその氷を突き破って潜っていかなければならない。すると探査機は大きく複雑になるため、開発も打ち上げも難しい。」

「もしその水が水蒸気となって宇宙空間へ向けて噴出しているのであれば、わざわざ氷を掘り進む必要はなく、探査機をその水蒸気のなかに突っ込ませて観測すれば良い。」

鳥嶋さんの記事では、水蒸気に探査機を突っ込ませることになっているが、今回JPLから出てきたのは、ちゃんと地表に降り立つ固定式の探査機だ。

顕微鏡やサンプルを化学的、生物学的に分析する装置を備えた、本格的なヤツ。

かなり、具体に検討している感じ。

ドナルド・トランプが大統領の間に、なんとか筋道付けないと、二度と行けなくなるかもしれないからな。

力、入ってる!。

まあ、浮沈子的には、どーせ大した収穫はないと思ってるんだがな。

有機物のカケラくらいは見つかるかもしれない。

しかし、それ以上のものは出ない(たぶん)。

いよいよ氷を掘ることになるのか、やっぱ諦めることになるのか。

エウロパで生命の痕跡が見つからなかったら、ちょっと大問題だろうな。

一番、ありそう(居そう?)だしな。

エンケラドゥスは遠いしな。

決定的な違いはなさそうだし、エウロパで出なければ、行かないかもしれない。

氷を掘ることになれば、いよいよ潜水艇の登場ということになる。

(エウロパ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/08/19/7737744

手前味噌で恐縮。

「これって、NASAが資金提供してて、どうやら木星のエウロパに送り込もうとしていたようだ。」

この計画は、没になっている。

月と小惑星とエウロパが、NASAがらみでの今後4年間の話題になりそうな気がする。

火星はイーロンマスク・マター(?)だしな・・・。

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