補給船2017年02月22日 04:20

補給船
補給船


ロジスティクスは、ミッションの成否のカギを握る。

特に、水中とか、宇宙空間には、ガソリンスタンドもコンビニもない。

そもそも、そういった小売店舗自体が、膨大なロジスティクスシステムの上に構築されている。

日常の中では、インフラの全て、電気、水道、ガス、電話、テレビ、インターネット、郵便、小包、エトセエトセが、ロジスティクスに乗っている。

なんで、通信とかが入って来るかといえば、それらの中継を行っている施設の維持管理には、物流が欠かせないから。

末端のデバイスだけでは、通信は出来ない。

末端のデバイスも、持ってかなくっちゃいけないけどな。

スマホ忘れたら、もちろん通信は出来ない。

ISSは、地球周回の低軌道(400kmくらい)を、ぐるぐると回っている。

計算してないけど、90分に1回くらい回っているらしい(合ってます?)。

(人工衛星の高度と速度:追加)
http://iss.jaxa.jp/shuttle/flight/sts99/earthkam_01_2.html

V=(398600/(6378+400))^(1/2)
 =7.6628575772769755709524419346108(km/秒)
T=2×π(6378+400)/V
 =5557.6434225203016167837814002522(秒)
 →約1時間32分38秒

赤道半径使っちゃっていいのかとか、突っ込まない(静止衛星じゃないからな)。

昨日打ち上げられたドラゴン補給船は、そのISSに荷物を届けるのが使命だ。

1段目の回収とか、見世物的イベントはあるけど、本来の目的はロジスティクスということになる。

ISSへの輸送は、殆どをロシアのプログレスという宇宙船が担ってきた。

もちろん、組み立てるまでは、スペースシャトルが運んでいるが、お役御免となってからは、もっぱらプログレスに頼っている。

そりゃあ、こうのとりとか、マイナーな輸送機もあるけれど、全体の中で見ればわずかだ。

(Unmanned spaceflights to the International Space Station)
https://en.wikipedia.org/wiki/Unmanned_spaceflights_to_the_International_Space_Station

無人機の運用は、98回に渡るが、内訳は以下の通り。

・ザーリャ:2回(モジュール単独)
・プログレス:67回(うち失敗3回)
・欧州補給機(ATV):5回
・こうのとり(HTV):6回
・ドラゴン:11回(うち失敗1回)
・シグナス:7回(うち失敗1回)

モジュールの打ち上げを除く、補給機96回のうち、失敗は5回で、91回は成功裏に終わっている。

ロシアは、3回失敗している。

2回は米国だ。

ロシアの方が確率は低い。

プログレスは、明日上がる。

ひっそりと、誰にも知られることなく(そうなのかあ?)。

(After multiple delays, Progress MS-05 set for launch)
http://www.spaceflightinsider.com/organizations/roscosmos/multiple-delays-progress-ms-05-set-launch/

「The investigation could not determine a root cause for the failure, though the investigative panel believes the pump was destroyed either from a foreign contaminant or from an improper assembly at the factory.」

前回MS-04ミッション(2016年12月1日)の失敗の原因は、結局特定されず、3段目(上段)の製造工程での不具合か、何らかの異物を噛み込んだと推定されているに過ぎない。

リンクされている動画は、雪が降ったり、地面が凍り付いていたルする中、貨車に乗ったソユーズロケットが射点まで運ばれ、立ち上がる作業を映している。

なんかこう、レトロな雰囲気というか、人海戦術というか、確立された手順というか・・・。

スペースXの、人間は、パソコンの画面を見てるだけというイメージが当たり前の浮沈子には、懐かしくも人間臭い作業に見える。

バイコヌール、サブいだろうな・・・。

(バイコヌール宇宙基地)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%8C%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%AE%87%E5%AE%99%E5%9F%BA%E5%9C%B0

「チュラタムにあるのに「バイコヌール宇宙基地」と名前が付けられているのは、正確な場所の秘匿のためであった。本来のバイコヌールはチュラタムの約500Km南西にある。」

なんだ、離れてたのか。

「宇宙基地関係者のためにチュラタムに建設された都市は1966年に市に昇格し、レニンスクと命名され、1995年に市名をバイコヌールに改称した。」

ややっこしいな。

昨日調べたケープカナベラルも、ややっこしかったけど、あれは秘匿のためとかではなく、アポロ計画の急速な開発に伴う組織改編と、宇宙の平和利用を装うための建前作りのためだった。

まあ、その意味では、似ているかも知れない。

「宇宙基地の年平均気温は13度(冬は氷点下40度、夏は45度と季節ごとに気温の差が激しい)。」

今の時期は、やっぱ、寒いだろう。

夏は、勘弁してほしいな。

45度かよ・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

「2018年にはアムール州のボストチヌイ宇宙基地から有人宇宙船の打上げも行う予定で建設に着手しているが、完成後もバイコヌール宇宙基地は引き続き使用していく予定になっている。」

スペースフライトインサイダーの記事では、打ち上げはLC-1からとなっているが、たぶん、ガガーリン発射台のことだろう。

(ガガーリン発射台)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E7%99%BA%E5%B0%84%E5%8F%B0

「この施設はサイト1(Площадка №1)としても知られ、NIIP-5 LC1、バイコヌールLC1、GIK-5 LC1と表記されることもある。 (注:LC-1/PU-5の意味は、第1打上げ施設(Launch complex-1)の5番発射台 PU-5 (puskavaya ustanovka 5) すなわち"launch pad" 5という意味であるが、発射台が5つあるわけではなく、PU-1からPU-5に名称変更された経緯がある。)」

ロケット関係の名称って、どうしてこう、ややっこしいのかな。

まあいい。

ソユーズロケットは、バイコヌールでは31番発射台も使う。

(バイコヌール宇宙基地31番射点)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%8C%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%AE%87%E5%AE%99%E5%9F%BA%E5%9C%B031%E7%95%AA%E5%B0%84%E7%82%B9

「国際宇宙ステーション(ISS)ミッションのソユーズロケットの打上げは、バイコヌール宇宙基地1番射点と、この31番射点の2箇所だけが使われている。」

なお、ソユーズロケットでは、本体の周りにくっ付いている4本のブースターを1段目と数える。

(ソユーズロケット)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88

2段目は、真ん中の細身のロケットで、通常の2段目に当たる上段ロケットは、3段目となる。

さらにややっこしいのが、フェアリングだ。

プログレスの場合は、3段目からそのまま放出されるんだろうが、ものによっては、フェアリングの中にフレガートというロケットが仕込まれていて、放出後に、4段目として、衛星の軌道投入を行う。

「上段のフレガートもペイロードやペイロード接続分離機とともにフェアリング内に封入されている」

(フレガート (ロケット))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%88_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88)

「惑星探査機用のエンジンとして使われていたものをベースに、人工衛星や宇宙探査機をパーキング軌道からより高い軌道へ移動させる上段エンジンとして利用するために設計された。」

もちろん、プログレスには使わない。

ちなみに、打ち上げに使う、ソユーズUは、前回のMS-04が最後だと書いてあったが、今回のMS-05でも使われるようだ。

アナログ制御のレトロなロケットだが、大丈夫なんだろうか?。

前回事故の原因も特定されていないしな。

何か、期待してもいいんだろうか?。

(ソユーズU)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%BAU

「ソユーズUロケットは2015年には退役し、ソユーズ2-1Aに置き換えられる予定」

プログレスは、補給機としてだけではなく、ISSの軌道を押し上げるリブーストエンジンとしても機能する。

(プログレス補給船)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%B9%E8%A3%9C%E7%B5%A6%E8%88%B9

日本語版には、最近のMSについては書かれていない。

英語版には出てるけどな。

あとは、ドイツ語版だけ。

ポーランド語も出てるな。

ロシア語版には、さすがに書かれている。

スウェーデン語にも出てた。

ウクライナ語もある。

言語のリンクは、英語版から見た。

やっぱ、こう、技術系の記事は、ウィキでも英語版がスタンダードかもしれない。

更新も頻繁に行われるし、内容も豊富だ。

MS-05ミッション、無事に成功するといいな。

前回の失敗の原因分からないけどな。

テレメトリー切れちゃったからな(どっかで、似たような話もあったけどな)。

また、同じことが繰り返されないという保証は、全くないしな。

わざわざ古い型のソユーズU使うしな。

在庫整理かな。

まあ、ドラゴン成功しそうだしな(まだ、着いてません)。

来月にはシグナス上がるしな(3月19日予定)。

4月には、次回のドラゴンもあるしな(4月9日予定)。

6月になれば、ソユーズ2でプログレス上げるしな(6月15日予定)。

米国の民間補給船が機能しだして、プログレスの相対的な役割は、確実に低下している。

我が国のこうのとりは、おまけみたいなもんだ(そうなのかあ?)。

年に1回、実績作りのために上げるだけだしな。

ハッチがデカいだけが取り柄だしな。

2017年の予定(一昨日のドラゴン含む):
・ドラゴン:5回(クルードラゴンは、延期のため外した)
・シグナス:3回
・プログレス:3回
・こうのとり(HTV):0回(2018年に予定)
・その他(ナウカ):1回

ボーイングのスターライナーも、延期なので外した。

欧州補給機(ATV)は、すでに引退している。

ナウカというのは、追加のモジュールだ。

(多目的実験モジュール(MLM))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E7%9B%AE%E7%9A%84%E5%AE%9F%E9%A8%93%E3%83%A2%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB

「また2014年4月末現在の非公式情報によれば、打上げは2017年2月まで延びるとの情報が出ている。」

さらに1年近く延期されて、今のところは2017年11月に予定されている。

また延期かもな。

予定だからな。

ロシアだしな。

ロシアは、基本的にISSから離脱の方向だからな。

やっぱ、独自の宇宙ステーションを持ちたいのだ。

サリュートやミールみたいなやつ。

軍事目的にも使えるやつ(そうなのかあ?)。

ひょっとしたら、MLMは、そっちで使うことになるかもしれないしな。

「2012年12月に、ロシアは科学電力プラットフォームの後継計画となるScience Power (またはEnergy) Moduleの開発をRSCエネルギア社に発注した。この科学電力モジュール1(NEM-1)は、MLMの下部に球体状のロシアのノードモジュール(NM)を取り付け、そこに結合する予定となっている。」

それって、そのまま切り離せば、新しい宇宙ステーションが出来るということなんじゃないのかあ?。

MLM+NM+MEM=ロシア独自の宇宙ステーション

ISSよ、さようなら・・・。

民営化が決まったISSで、ロスコスモスが、米国企業の下請けになるとは思えないしな。

ISSのリブーストとか、どうするのかな。

欧州補給機(ATV)は、リブースト機能あったけどな。

HTVにはないしな。

ロシア頼みのISSだ。

プログレスが無くなれば、ISSもおしまいになる。

相対的な補給機としての役割とは別に、ブースターとしての唯一絶対の機能を持っているのだ。

まあ、ズヴェズダのブースターが使えるのかどうかは分からんけどな。

ISSは、ロシアのミールと、米国などの追加モジュールをくっ付けた宇宙ステーションだ。

巨大な図体をしているけど、コアな部分は、ロシア製ということになる。

ザーリアは、ロシアで作られたが、米国が金を出して所有している。

ズヴェズダとピアースは、ロシアのものだ。

ピアースは、MLMが上がれば、廃棄される(もともと、設計寿命は5年間!)。

ピアースの代わりには、同等の機能を持つMRM-2が、既に反対側に付けられている(2009年)。

MLMは、ズヴェズダにピアースが付いている地球側のポートに直付けされる。

ISSは、それでなくても様々なモジュールが組み合わされていて、思いっきりややっこしい。

(国際宇宙ステーション組立順序)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E7%B5%84%E7%AB%8B%E9%A0%86%E5%BA%8F

「組立順序:
1 ザーリャ FGB:1998年10月20日
2 ユニティ Node 1:1998年12月5日
3 ズヴェズダ:2000年7月12日
4 Z1トラス:2000年10月11日
5 P6トラス:2000年11月30日
6 デスティニー US Lab:2001年2月7日
7 ESP-1:2001年3月8日
8 カナダアーム2 SSRMS:2001年4月19日
9 クエスト:2001年7月12日
10 ピアース DC-1:2001年9月14日
11 S0トラス:2002年4月8日
12 MBS:2002年6月5日
13 S1トラス:2002年10月7日
14 P1トラス:2002年11月23日
15 ESP-2:2005年7月26日
16 P3/P4トラス:2006年9月9日
17 P5トラス:2006年12月9日
18 S3/S4トラス:2007年6月8日
19 S5トラス:2007年8月8日
20 ESP-3:2007年8月8日
21 ハーモニー Node 2:2007年10月23日
22 コロンバス:2008年2月7日
23 デクスター SPDM:2008年3月11日
24 きぼう 船内保管室:2008年3月11日
25 きぼう 船内実験室:2008年5月31日
26 きぼう ロボットアーム JEMRMS:2008年5月31日
27 S6トラス:2009年3月15日
28 きぼう 船外実験プラットフォーム:2009年7月15日
29 きぼう 船外パレット(地上に回収):2009年7月15日
30 きぼう 衛星間通信システム:2009年7月15日
31 ポイスク MRM-2:2009年11月10日
32 ELC-1:2009年11月16日
33 ELC-2:2009年11月16日
34 トランクウィリティ Node 3:2010年2月8日
35 キューポラ:2010年2月8日
36 ラスヴェット MRM-1:2010年5月14日
37 ELC-4:2011年2月24日
38 恒久型多目的モジュール PMM:2011年2月24日
39 ELC-3:2011年5月16日
40 アルファ磁気分光器 AMS-02:2011年5月16日
41 Bigelow Expandable Activity Module:2016年4月8日」

「今後の組立順序:
42 多目的実験モジュール(MLM):2017年(TBD)
43 欧州ロボットアーム ERA:2017年(TBD)」

29番のきぼう船外パレットのように、撤去されたモジュールもある。

また、既に触れたように、MLMが上がることになれば、10番のピアースは撤去される。

それにしても、きぼう関係がやたら詳しいな。

ご愛敬ということで。

足掛け14年に渡って組み立てられてきたISSは、2011年で一応の完成を見た(その後のは、追加だな)。

キャンセルされた山のようなモジュール群もある。

「・暫定制御モジュール (ICM) - ズヴェズダの完成により不要に(ズヴェズダの代替モジュール。必要になった場合に備え保管されている)
・推進モジュール - ズヴェズダの完成により不要に。
・居住モジュール (HAB) - 計画縮小によりキャンセル。キャンセルにより睡眠場所は米ロ区画に分散。
・乗員帰還機(英語版) (CRV) - 二機のソユーズにより置き換えられる。
・セントリフュージ実験モジュール (CAM) - 計画縮小によりキャンセル。ハーモニーに接続される予定だった。
・科学電力プラットフォーム (SPP) - ロシア区画の不足電力はアメリカ区画から供給することで代替。
・ロシア研究モジュール (RM1, RM2) - 多目的実験モジュール (Nauka) に置き換えられる。
・汎用ドッキングモジュール (UDM) - 接続予定だったロシア研究モジュールのキャンセルにより不要に。その後、ロシアのノードモジュールとして復活し、建造が行われているが、ロシアのISS存続問題に絡んで先行きは不明。」

ISSは、変更に次ぐ変更で、最小化された。

先ごろのバッテリーの交換とか、帰納的にブラッシュアップされたり、ピアースのように、耐用年数が切れたモジュールを廃棄交換したり、メンテナンス作業は続くだろうが、もう、大きな変更は見込めない。

そもそもロシアは独自の宇宙ステーションを作る案を発表している。

(露宇宙庁、国際宇宙ステーションから2024年に離脱、独自のステーション建造へ)
http://sorae.jp/030201/5451.html

「国際宇宙ステーションから分離されるのは、多目的実験モジュール(MLM、愛称「ナウーカ」)と、ウズラヴォーイ・モジュール(UM)、科学・電力モジュール(NEM)の3つだという。これらはまだ地上で開発中であり、現時点で2017年以降に打ち上げられる予定となっている。」

ああ、やっぱね。

「ロシア連邦宇宙庁は2月24日、国際宇宙ステーション計画から2024年に離脱し、その後はロシアが保有するモジュールのうち3つを分離させ、それらを基にロシア独自の宇宙ステーションを建造し、将来の深宇宙探査に向けた足がかりにするとの方針をまとめたと発表した。」

ISS本体の、民間への移譲も検討されている。

(NASA、国際宇宙ステーションの民間移譲を検討中 2020年代目処に)
http://sorae.jp/030201/2016_08_22_nasa.html

「ISSの主幹企業であるボーイングは現在、2028年を超えても同ステーションが運用できるのかの判断を行っています。」

モジュールを置き換えたり、部分的な補修を行えば、ある程度の延命はできるだろうし、そもそも、そういうことが可能なように設計されている。

そんな、先行き不透明なISSへの補給船が、再び飛び立とうとしている。

まあ、暫くは、リブーストを兼ねて、プログレスに頑張ってもらわなければならない。

いや、ホントに。

何も期待してないってば・・・。

地球の半径2017年02月22日 15:53

地球の半径


今朝書いた記事をメンテナンスしていて、地球の半径の値にぶち当たる。

遠い昔、記憶していた値は、6371km。

しかし、考えてみれば、地球はほぼ赤道半径を長軸とする回転楕円体に近似されるわけだから、この6731というお経のように唱えていた値がどうやったら出て来るかというのは分からなかった。

(地球の平均半径が6371kmというのは、どう算)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1344288263

「地球は回転楕円体なので、その体積が真球の体積と等しいとして計算します。」

計算の中身は良く分からないが(面倒くさくて・・・)、導出の考え方は分かった。

余り合理的とはいえないような気がするが、この値を使うと、球体としての地球の体積を求める際には便利だと気付く(当たり前ですが)。

ガッコの先生とか、地球の体積をガキンチョに計算させるとき、実は回転楕円体の体積を正確に近似していることを分かってやってるんだろうか?。

まあいい。

(回転楕円体)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E6%A5%95%E5%86%86%E4%BD%93

「楕円をその長軸または短軸を回転軸として得られる回転体をいう。」

「回転楕円体は「地球の形」を近似するのに用いられるために重要であり、この回転楕円体を地球楕円体 (Earth ellipsoid) と呼ぶ。」

(地球楕円体)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%A5%95%E5%86%86%E4%BD%93

「現在の測地系は陸域ではGRS80地球楕円体を採用する場合が多い。」

「GRS80楕円体の長半径(赤道半径)a 及び扁平率 f は、
a=6378137m(正確に)
f=1/298.257222101(正確に)」

扁平率については、厳密な定義値ではないようだな。

(GRS80:GRS80の定義数値)
https://ja.wikipedia.org/wiki/GRS80#GRS80.E3.81.AE.E5.AE.9A.E7.BE.A9.E6.95.B0.E5.80.A4

「扁平率fについては、導出値の逆数を小数以下9桁に丸めて定義値の扱いとしてよいことになっている。
f = 1/298.257 222 101」

定義されている物理定数としては、空気塊を含む地心重力定数 (Geocentric gravitational constant, including mass of the atmosphere)というのがある。

「GM = 3 986 005×10^8 m3/s2」

昨日使った、人工衛星の周回時間を計算する式にも出てきた。

(人工衛星の高度と速度)
http://iss.jaxa.jp/shuttle/flight/sts99/earthkam_01_2.html

「ここで、398600(km3/秒2)は地球の重力についての定数」

長さの単位が異なるので、桁は合わない。

人工衛星の周回時間については、簡単に計算してくれるページも見つけた。

(人工衛星の軌道)
http://keisan.casio.jp/has10/SpecExec.cgi?path=05000000.%95%A8%97%9D%8C%F6%8E%AE%8FW%2F02000100.%93V%95%B6%2F15000100.%90l%8DH%89q%90%AF%82%CC%8BO%93%B9%2Fdefault.xml

ここでも、赤道半径を使っている。

GMとかは、定義値を使っている。

計算では、有効数字とかもあるしな。

そもそも、人工衛星は、ジオイドに沿って飛んでいるので、地球楕円体をなぞっているわけではない。

まあ、どうでもいいんですが。

地球の半径として6371kmを使うのは、体積の計算とかでは意味があるけど、軌道計算したりするには向かないということになるんだろうか。

ちょっといろいろ調べてみたくなった。

微分・積分2017年02月22日 21:17

微分・積分


普段、絶対使わない微分や積分。

「微」笑みたい気「分」や、不満が鬱「積」した気「分」には、しょっちゅうなるんだがな。

(論説文で使われる「微分」、「積分」はどういう意味?)
http://okwave.jp/qa/q6440316.html

「「微分積分」とは、「微(すこ)し分る、分った積り」と言う学問である」(回答No.3より)

どうせなら、「微(すこ)しずつしか分らないけど、積みかさねればちゃんと分かる」とか、前向きなジョークにしてもらいたいな。

まあ、どうでもいいんですが。

地球楕円体の体積を求める方法が書かれている記事が、どうしても理解できない。

(地球の平均半径が6371kmというのは、どう算)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1344288263

「長軸をx軸、短軸をy軸として
長軸半径を a ,短軸半径を b とすればその楕円の方程式は
x^2/a^2+y^2/b^2=1・・・①
となる。」

まあ、これについては、また別途調べよう。

「自転軸が縦軸なのでy軸の回りに回転させたものを採用する」

ここまではいい。

「y軸に直角に切った面を考えると面積はπx^2 で上下対称なので
回転楕円体の体積=2∫πx^2dy [積分区間 y:0→b]・・・②」

つまり、赤道面に平行にスライスしたら、ピザパイのような円になるということだ(ちゃんとした円の面積の求め方は難しいので、またの機会に・・・)。

赤道で真っ二つにすれば、上半分か下半分を計算して、2倍すればいいということになる。

ここでは、上半分を計算して、2倍している(どっちでも、同じですが)。

「で①から
x^2=a^2(1-y^2/b^2)
を②に代入して計算すると②は
(4/3)π(a^2)b なる。」

定積分の計算なんだが、忘却の彼方だ。

忘れた。

長期記憶として、定着していない。

ここが分からないと、何となく騙されたような気になる。

悔しい・・・。

涙が出るほど、悔しい・・・。

(積分基礎4つの公式と定積分・不定積分の違いを即理解!)
http://juken-mikata.net/how-to/mathematics/sekibun-kiso.html

高校時代の教科書とか、手元には置いていないので、ネットに縋る。

定積分を行うには、不定積分を理解しないといけない。

「不定積分:
∫x^n dx = (1/(n+1))x^n+1+C(Cは積分定数)」

忘れてるが、何となく記憶が蘇って来る。

テストの点数が悪かったり、数学の時間が眠かったりした記憶だ。

あんまり、嬉しい記憶ではない。

寝てちゃダメだよ、寝てちゃ!。

ああ、思い出したくない・・・。

そういう記憶は、さっさと忘れてしまうに限るんだが、ついでに肝心の公式とかも忘れてしまう。

世の中、うまくはいかないのだ。

積分の対象となる関数が多項式だったり、定数が付いていたりする時は、定数を積分の外出しにして、個々の関数の積分に展開して計算できる。

「積分の性質②:
一般に、mとnを定数とすると
∫{mf(x)+ng(x)}dx=m∫f(x)dx+n∫g(x)dx」

分かったような、分からないような。

面積とか体積の問題として出されるのは、定積分というやつだ。

xの値を、ある範囲で変化させて、出力を求める。

「定積分:
f(x)の不定積分の1つをF(x)とするとき
∫f(x)dx[積分区間:a→b]=[F(x)][積分区間:a→b]=F(b)-F(a)
(aとbは実数)」

さて、ここまで理解できれば(!)、あとはシコシコ計算するだけ。

回転楕円体をスライスした円の面積を求めるには、①式を変形して、以下のようにしてやる。

x^2/a^2+y^2/b^2=1・・・①
↓(変形)
x^2=a^2(1-y^2/b^2)・・・①´

体積は、こいつを円の面積に代入して、そのピザパイを、赤道で真っ二つにぶった切った片側だけ積分して2倍すればいい。

回転楕円体の体積
=2∫πx^2dy [積分区間 y:0→b]・・・②
↓①´を代入
=2∫π{a^2(1-y^2/b^2)}dy[積分区間 y:0→b]
↓まずは、定数πを外出し
=2π∫{a^2(1-y^2/b^2)}dy[積分区間 y:0→b]
↓ひたすら展開
=2π∫{a^2-(a^2/b^2)y^2}dy[積分区間 y:0→b]
↓不定積分してF(y)を導出
=2π[(a^2)y-(a^2/b^2)*(y^3)/3][積分区間 y:0→b]
↓F(b)-F(0)を計算
=2π[{a^2*b-(a^2/b^2)*(b^3)/3}-{(a^2)*0-(a^2/b^2)*(0^3)/3}]
↓ひたすら計算
=2π{(a^2)b-(a^2/b^2)*(b^3)/3}
=2π{3(a^2)b-(a^2)b}/3
=(4/3)π(a^2)b

途中で、分数の計算を間違えて、紙に書き出して計算した。

やっぱ、冪乗記号だと見にくいし、約分とかもピンとこないしな。

通分も難しい。

小学生の頃、如何にサボっていたか・・・。

積分計算で回転楕円体の体積を導出したけど、真球だったらどうなるかを確認する。

球面の式は同じように書くと、長軸半径も短軸半径も同一なので、a=b=rとして、回転楕円体の式に入れる。

x^2/a^2+y^2/b^2=1・・・①(元式)
↓球に変身
x^2/r^2+y^2/r^2=1
↓整理すると・・・
r^2=x^2+y^2
↓ついでにもう一声
x^2=r^2-y^2

これを先ほどの②式を改変した式に代入する。

球体の体積=2∫πx^2dy [積分区間y:0→r]・・・②´
↓代入
=2∫π(r^2-y^2)dy [積分区間y:0→r]
↓まずは、定数πを外出し
=2π∫(r^2-y^2)dy [積分区間y:0→r]
↓不定積分してF(y)を導出
=2π[(r^2)y-(y^3)/3][積分区間y:0→r]
↓F(r)-F(0)を計算
=2π[{(r^2)r-(r^3)/3}-{(r^2)0-(0^3)/3}]
↓ひたすら計算
=2π{3r^3-(r^3)}/3
=(4/3)πr^3

まあ、当然ですが。

ついでに、微分のページも読んだ。

(導関数の公式と求め方がひと目でわかる!練習問題付き♪)
http://juken-mikata.net/how-to/mathematics/bibun-basic.html

「微分は入試にとって重要な分野なのです。」

ああ、遥かな昔の、これまた、思い出したくない思い出・・・。

練習問題は、パスだな。

それよりも、楕円について見てみよう。

(楕円)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%95%E5%86%86

「平面上のある2定点からの距離の和が一定となるような点の集合から作られる曲線である。基準となる2定点を焦点という。」

「楕円の内部に2焦点を通る直線を引くとき、これを長軸という。長軸の長さを長径という。長軸と楕円との交点では2焦点からの距離の差が最大となる。また、長軸の垂直二等分線を楕円の内部に引くとき、この線分を短軸という。短軸の長さを短径という。」

「長軸を中心で分けた2つの線分は半長軸と呼ばれ、その長さを長半径という。」

「短軸を中心で分けた2つの線分は半短軸と呼ばれ、その長さを短半径という。」

「楕円軌道: 惑星、衛星、人工衛星の軌道は楕円軌道を描く。」

ややっこしい話だ。

回転楕円体で近似される地球の周りを、人工衛星は楕円軌道に乗って回る。

それは、ジオイドをなぞるからではなくて、天体の運行としてそうなるんだというのだ。

(楕円軌道)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%95%E5%86%86%E8%BB%8C%E9%81%93

「天体の周回軌道はケプラーの第1法則により一般に楕円軌道をとる。」

確か、そう習った記憶もあったな。

(ケプラーの法則)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

「第3法則は、公転周期の長さは楕円軌道の長半径のみに依存して決まることを意味する。楕円軌道の離心率に依存しないので、楕円軌道の長半径が同じであれば、円運動でも楕円運動でも周期は同じになる。」

ほほう、そういうことがあるのか。

(軌道力学)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8C%E9%81%93%E5%8A%9B%E5%AD%A6

「天体力学の基本法則は、ニュートンの万有引力の法則とニュートンの運動の法則であり、ニュートンの開発した微分積分学がその計算のための重要な数学的ツールになる。」

やれやれ。

地球の半径の話から、地球楕円体の体積を求める話になって、積分を復習して軌道の話に戻ったら、なんと、またまた微分積分の話になった。

衛星の軌道の話は、もう少し調べてみるつもりだが、浮沈子の生身の脳は限界だ。

プシュー・・・、ボンッ!。

ドラゴン、チョンボ2017年02月22日 23:45

ドラゴン、チョンボ
ドラゴン、チョンボ


略して、ドラチョン(?)。

(SpaceX Dragon Rendezvous and Docking Waved Off for Today)
https://blogs.nasa.gov/spacestation/2017/02/22/spacex-dragon-rendezvous-and-docking-waved-off-for-today/

「SpaceX Dragonの貨物宇宙船は、EST午前3時25分に国際宇宙ステーションとのランデブーを予定していた。」

「搭載されたコンピュータは、宇宙ステーションの位置に関するデータの間違った値を認識した後に打ち切りを引き起こした。」

「すべての任務に組み込まれた再ランデブー計画に従って、宇宙船は自動的に24時間以内に別のランデブーとドッキングを試みます。」

まあまあの自動翻訳だな。

どうして誤ったデータを突っ込んだのかは分からない。

「次のランデブーの試合は木曜日の朝に向けられています。」

現在、プログレスもISSに向かって飛んでいる。

あっちは、自動でドッキングする。

ドラゴンは、カナダアームで掴まなければならない。

ちょっと錯綜するかもな。

クリティカルな状況は、避けたいところだ。

(SpaceX Dragon Capsule Aborts Cargo Delivery to Space Station)
http://www.space.com/35791-spacex-dragon-aborts-space-station-arrival.html

一般紙も含めて、米国では、かなりな数のメディアが報じている。

(SpaceX cargo ship aborts approach to station)
http://www.cbsnews.com/news/spacex-russian-cargo-ships-en-route-to-station/

「At the time of the abort, the Dragon was about seven tenths of a mile below the station, beginning to climb up to the lab complex so European Space Agency astronaut Thomas Pesquet could capture the craft with the station's robot arm.」

結構近くまで行ったということになる。

ソユーズが上がったことも報じている。

金曜日に自動ドッキングする予定だ。

ドラゴンのチョンボは、原因はともあれ、玄関先まで行って、届けられませんでしたでは話にならない。

厳しく、喝っ!。

まあいい。

宇宙ステーション補給機 こうのとり(HTV)では、三菱電機が開発したPROXという近接通信システムが採用されている。

シグナスでは使われているようだが、ドラゴンはどうなんだろうか?。

ちょっと調べてみないとな。

(Dragon Cargo Craft aborts ISS Rendezvous, New Attempt Thursday:追加)
http://spaceflight101.com/dragon-cargo-craft-aborts-iss-rendezvous-new-attempt-thursday/

「In case the problem can not be solved for a rendezvous attempt on Thursday, Dragon would have to steer clear of the Space Station and enter a holding position at a safe distance to give the right of way to a Russian Progress spacecraft that launched Wednesday morning, hours before Dragon’s expected arrival on ISS.」