気になる遅れ2017年04月02日 07:55

気になる遅れ


シグナス7号機の打ち上げが、たびたび延期されている。

(Cygnus cargo launch postponed to mid-April)
http://www.spaceflightinsider.com/organizations/ula/cygnus-cargo-launch-postponed-to-mid-april/

「OA-7 has been postponed multiple times .」

「The first was due to a hydraulic issue on ground support equipment.」

「Then, a couple days later, on March 22, Orbital ATK announced another delay.」

「While testing the ground support equipment from the first postponement, an issue with the booster hydraulic line on the Atlas V rocket was discovered.」

(Launch Schedule:3月29日時点)
https://spaceflightnow.com/launch-schedule/

「Delayed from March 9, March 21 and March 27. 」

現在では、今月中旬とだけ発表されていて、フィックスしていない。

もちろん、ストではない(たぶん)。

記事では、地上設備の問題や、アトラス5のブースターの問題だとされている。

ファルコン9の再使用ブースターの成功の陰で、ロッキードマーチン製のアトラス5が苦戦している。

シグナス自体の問題ではなく、打ち上げロケットの問題だ(たぶん)。

(シグナス (宇宙船))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%82%B9_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E8%88%B9)

・Orb-D1:2013年9月18日:アンタレス
・Orb-1:2014年1月9日:アンタレス
・Orb-2:2014年7月13日:アンタレス
・Orb-3:2014年10月29日:アンタレス(打ち上げ失敗)
・OA-4:2015年12月6日:アトラス V
・OA-6:2016年3月23日:アトラス V
・OA-5:2016年10月17日:アンタレス(改良型)
・OA-7:2017年4月??日:アトラス V

ドラゴン補給機と異なり、あまり注目されていない(そうなのかあ?)。

ブースターの再使用とかもされないしな。

生中継も見たことない。

アンタレスもアトラス5も無人機専用のロケットだしな。

低軌道に荷物を届けるだけの、貨物機で、ファルコン9のように、有人宇宙船を運ぶことは想定されてない。

そのジミーなロケットが注目されるのは、爆発したり遅延したりした時だけというのはちょっと残念だ。

アトラス5は、完璧な飛行記録を誇っている。

(アトラス V)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%B9_V

「アトラスVロケットの信頼性の高さを武器に、ロッキード・マーティンは2014年3月、業界で初めて、そして唯一、打上げが完全に失敗した場合の打上げ費用を100%補償あるいは再打ち上げするプログラムをアトラスVロケットに導入した。」

「また米国政府の契約以外の打上げであれば、部分的なトラブルがあった場合も、費用の一部を払い戻しすることにした」

「アトラスVロケットの唯一の失敗は2007年6月15日の打ち上げで、セントール上段が予定より早く停止した事により、積載されていたNROL-30海洋偵察衛星は予定よりも低い軌道に投入された」

「これは推進剤が弁から漏れていた事が原因で、弁を交換するため次のアトラスVの打ち上げが延期された」

今回の遅延も、何らかのトラブルに対応するための必要な措置なんだろう。

ISSへ必要な貨物を届ける重要な打ち上げだ。

多少の遅れはいいとして、しっかり上げてもらいたいな。

原因についての詳細は報道はないけど、ストじゃないことだけは確かなようだ。

ハットトリック2017年04月02日 08:41

ハットトリック


浮沈子は、ずーっと手品のネタだと思っていた。

(ハットトリック)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF

「元来はクリケットで、1つの回の中で3球で3人の打者をアウトにすること。これを達成したボウラー(投手)には、帽子(ハット)が贈られその名誉が讃えられたことに因む。」

まあ、どうでもいいんですが。

(【WEC】王者ポルシェも今季型の 919ハイブリッド を公開…狙うは“ハットトリック”)
http://response.jp/article/2017/04/01/292955.html

「60~70パーセントが新しくなったというチャンピオンマシンで、ルマン24時間レースとシリーズタイトルの3連覇(ハットトリック)を狙う。」

今年は常勝アウディが去り、シリーズ優勝できてもルマンで勝てないトヨタとのガチの勝負だ。

(TOYOTA GAZOO Racing 2017年のWEC参戦体制を発表)
http://toyotagazooracing.com/jp/wec/release/2017/0203-01.html

「第2戦スパ6時間と第3戦ル・マン24時間レースを2017年仕様TS050 HYBRIDの3台体制で臨む」

なんだ、他のレースは2台か・・・。

(TOYOTA GAZOO Racing
2017年の勝利を目指す全面改良型TS050 HYBRIDを発表)
http://toyotagazooracing.com/jp/wec/release/2017/0331-01.html

「チームの最大の目標は明確であり、2016年にあと一歩というところで逃がしたル・マン24時間レースの勝利だ」

昨年からの改善点については、ざっくりと60から70パーセントというポルシェに比べて、詳細なレポートが付いている。

「TS050 HYBRIDのあらゆるコンポーネントに至る全面改良が進められた」

詳細は記事を読んでもらうとして、ルマン初優勝を狙う意気込みを感じる。

「全面改良された車両と、世界チャンピオン経験者やWECの優勝経験者、そして2人の有望なルーキーという、ドライバーラインナップと共に、TOYOTA GAZOO Racingは勝利を目指して4月16日のイギリス・シルバーストーンでの開幕戦に臨む。」

「もちろん、今シーズンは、いずれのサーキットにおいてもライバルの強豪ポルシェ・チームとの激戦になることは間違いない。」

新たな王者となったポルシェのハットトリックを阻むことが出来るのか。

若干のレギュレーションの変更が、吉と出るのか凶と出るのか。

「今年、変更されたレギュレーションの目的は、安全性向上のための速度抑制にあり、空力効果を制限することで、ル・マンでの数秒のラップタイムダウンを目指している。具体的には車両フロントの空力部品(スプリッター)の高さを15mm上げると共に、リアのディフューザー幅が大幅に狭められた。」

「昨年は1チーム1シーズンあたり3種類の空力パッケージを使用出来たが、今年は2種類に制限された。」

「タイヤの使用セット数も削減される。今季は車両毎に4セットプラス2本のスペアタイヤのみで、予選と6時間の決勝レースを戦うこととなる。」

「その他の規則変更点としては、更なる安全対策があり、サイドミラーの後方視界検査が課された。また、ハイブリッドカーにはパワートレーンの状態を示すインジケーターの装着が義務づけられ、レース中に正常を表す緑のライト以外が点灯した場合、その車両はピットで修理を行わなくてはならない。」

こういった規制の増加と、車両の改良による性能向上はイタチごっこだ。

安全性の向上を図るなら、遅いGTマシンとの混載レースを止めるのが一番だな。

まあいい。

エンジン付いた自動車で、ガソリンまき散らしながらレースするというのも、あと何年続くか分からない。

ルマンの会場に、ウイーーーーンとかいう音が響き渡る(?)のも時間の問題だろう。

そしたら、また、アウディの連覇が始まるかもしれないしな。

(WECに衝撃! アウディが2016年限りのWEC/ル・マン24時間からの撤退を正式発表)
http://www.as-web.jp/sports-car/60043?all

「アウディは2016年をもってWEC/ル・マンから撤退し、代わってフォーミュラEへの関与を強めるとした。」

3年前、ルマンを見に行ったのが、昨日のことのように思い出される。

ホテル以外で英語が通じないフランスのド田舎。

スーパーでの買い物や、パン屋のおばちゃん。

懐かしいな。

また行こうかな。

遠いしな(12時間)。

ハシゴ2017年04月02日 21:21

ハシゴ
ハシゴ


フィットネスクラブ(ジェクサー・フィットネス&スパ)のハシゴを始めた。

大井町店が今月は工事で閉鎖なので、他店を1回500円(税込)で利用できる(大井町店の会費は、今月は無料)。

これを機会に、他店の様子を探ることにする。

昨日の上野店に続いて、今日は新川崎店に潜入。

(ジェクサー・フィットネス&スパ新川崎)
http://www.jexer.jp/fitness/shinkawasaki/index.html

日曜日の午前中ということもあり、プールの出足は遅い(場所柄か、ジジババが少ないのかあ?)。

キッズエリアが大繁盛で、小さな子供連れの親も混じって、芋の子を洗う状態(オシッコとか、させないでね!)。

その隣のレーンを、独り占めにして泳いだ。

ここには、面白い装置があって、1つのレーンを占有している(このレーンだけ、一方通行)。

30秒遅れて表示するビデオ画面だ。

(POOL)
http://www.jexer.jp/fitness/shinkawasaki/facility/index.html

「水泳モニターをジェクサーで初導入。自身でフォームのチェックをすることが可能です。
※水泳モニターの稼働時間が決まっております。詳しくは店舗までお問い合わせください。」

浮沈子が行った午前中の時間帯では、ちゃんと稼働していた。

正面からだけで、水面上での撮影だが、正中線に対して、腕の軸がぶれていないか、足が揃っているかなど、自分では意識していないポイントをチェックできる。

平泳ぎでは、顎が上がり過ぎていること、蹴った足が揃っていないこと、クロールでは、左右で腕の掻きが違うことなどを確認した(だめじゃん!?)。

まあいい。

この仕掛けは、是非、他店でも導入してもらいたいな。

月曜が休みなので、明日は別の所に行く予定。

初心者が付ける腕輪(色はブルー)を、返すのを忘れてしまったからな。

もう一度くらいは行ってみてもいい。

プールがあるところを中心に回ろうと思っている。

・新川崎:7コース(プールサイドにジャグジーなし)
・大塚:プールなし
・新宿:5コース
・大宮:6コース
・戸田公園:4コース
・赤羽:5コース+4コース
・メトロポリタン池袋:2コース
・四谷:6コース(プールサイドにジャグジーなし:たぶん)
・上野:5コース(ウォーキング専用プールあり)
・亀戸:4コース
・大井町:5コース(改修中)
・東神奈川:7コース

大塚と池袋は確実にパスだな。

亀戸もどうしようかな。

コース数を見ると、新川崎は充実していると言える。

プールサイドにジャグジーがないと、身体が冷えた時に温まれない。

新川崎は、その代わりにスポーツサウナ(低温です:暖房室?)があるけどな。

上野店の、水中ウォーキング専用プールもユニークだったけどな(浮沈子も、試しに2周してみました)。

水中ウォーキングは疲れるからな(いい運動です)。

あんま好きじゃない(何しにフィットネスに通ってんだあ?)。

いろいろ周るのが、楽しみだな。

大井町しか知らなかったけど、他店も利用できる会員になろうかな(12,960円!:たっけ~)。

OSに求めるもの2017年04月02日 23:07

OSに求めるもの


(「Windows 10 Creators Update」、2017年4月11日から順次提供開始 どんな機能が追加されるのか)
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1703/31/news090.html

「Windows 10 Creators Updateでは、この創造力を支援する3D制作、複合現実、ゲーム配信といった新機能の他、標準ブラウザ「Microsoft Edge」の新バージョン、セキュリティ機能、プライバシー保護機能など、新たな機能や強化されたツールが用意される。」

オペレーティングシステムに求められる機能は、時代と共に変遷している。

プログラムから、ハードウェアを隠蔽し、抽象化されたインターフェイスを提供すること、実行中のプロセスやメモリー、ストレージを管理し、適切に資源配分を行うこと、堅牢で容易に落ちないこと。

基本は今も変わらないが、チャラい機能がテンコ盛りにされ、そのために夥しいバグを抱え、重く、落ちやすく、慣れるのに苦労するのでは、本末転倒だ。

(オペレーティングシステム)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0

「コンピュータのオペレーション(操作・運用・運転)のために、ソフトウェアの中でも基本的、中核的位置づけのシステムソフトウェアである。」

M社の場合、少し異なる。

同社のアプリケーションはかろうじて動くが、不具合があっても仕様であると強弁して修正せず、A社の真似をしたユーザーインターフェースを売りにして、ユーザーを囲い込み、互換性を切り捨て、バグだらけの状態で出荷しては、ベータテストを金を払っているユーザーにやらせるという体たらくだった。

今でも、そういう発想は残っている。

A社のビジネスモデルの真似をして、ハードウェアに手を出したりしているしな。

優れた製品だが、値段もそれなりだ。

クリエーターではない浮沈子は、テキストベースで、写真が載せられて、ネットワークにキチンと繋がればそれでいい。

余計な機能はいらない。

アンドロイドが、一番相性が良かったな。

シンプルで、堅牢だ。

リブリーザー関係のアプリケーションがあるので、ⅰOSとかウインドウズは欠かせないが、それ以外ならアンドロイドで十分だろう。

今は、ブラウザー以外では、このブログを書いているワードパッド、画像を加工するペイントくらいしか使わない。

メールも使うか。

その位だ。

それなのに、タブレット(3台)までウインドウズにしたものだから、メンテナンスでヒーヒー言っている。

先日、3月分のパッチを当てるのに、丸1日かかった。

ノートパソコン2台と、タブレット3台。

この他に、スマホの携帯1台と、アンドロイドのタブレット無数(10枚くらい?)。

アイポッドタッチも1台あるしな。

最新の環境に維持しておいて、不用意にアップデートなど始めないようにしなければならない。

個人向けデバイスのOSは、ウインドウズとOSX、タブレットやスマホはⅰOSとアンドロイドで決まりだ。

一部ではリナックス系のウブンツとかが流行っているらしいが、プリインストールされた製品は見たことがない。

特殊用途では、他のOSも走っているだろうが、個人向けじゃないしな。

業務用では、DBをぐるぐる回せるのが基本だ。

UNIX系のOSでやってるのが多いらしいが、最近の傾向は知らない。

組み込み系は全く分からないけど、まあ、一般人は知らなくてもいいんだろう。

兵器関係とかは、専用のOSで制御するはずだ。

バグとかで、ミサイル発射されたら、たまらんしな。

まあ、どうでもいいんですが。

新しいバージョンのウインドウズが出て、また、大量のバグを仕込み、その改修が一段落する頃には、さらに次のメジャーバージョンアップになる。

ウインドウズ10になったからと言って、何が変わったわけでもない。

ユーザーがベータテストをやるのに、金を払わなくて良くなっただけの話だ。

当然だろう?。

それでなくても、手間暇かかるわけだからな。

何かくれても良さそうなもんだ・・・。

いつまでも浸っていたい2017年04月03日 07:52

いつまでも浸っていたい


余韻に浸る状態が続く。

(SpaceXがロケット再打ち上げ成功の偉業を達成、マスク氏は「次は24時間以内の再打ち上げだ」と語る)
http://gigazine.net/news/20170402-spacex-falcon-9-refilight/

「歴史的偉業というにふさわしい」

よくよく考えれば、それ程のものかとは思うが、そういう感慨を抱かせるイベントであったことは確かだ。

もう、3日も経ったのに、まだ、報道が続いている。

いい傾向だな。

これに刺激されて、ロケット産業が活性化するといいが、まあ、そう上手くはいかないだろう。

ない袖はふれないしな。

打上げを中継したビデオを、丁寧に解説した記事で、分かりやすく読みやすい。

専門的な用語がちりばめられた記事よりも、こういうのがいいな。

一般の関心も高まる。

我が国では、一部の経済紙や技術関係のメディアしか取り上げていないことを考えると、ちょっと残念だ。

米国の民間企業だしな。

一般のメディアは冷めた目で見ている。

冷静に考えれば、確かにさほど画期的な話ではないのかもしれない。

価格的にも、1割引きにしかなっていないしな。

3割、4割引きになれば、少しは反応が違うんだろうが、この程度ではインパクトはない。

開発費用を回収するためには、コストを削減しても売値を落とすわけにはいかないのだ。

他社よりも、ほんの僅か下げるだけでよろしい。

火星行きロケットの開発もしなけりゃならないしな。

金は、稼げるだけ稼ぎたい。

価格は当分下がらないだろう。

それでも、他社の追随を許さない低価格であることは確かだ。

三菱の6掛けくらいで上げている。

十分だ。

再使用できたからといって、いきなり100分の1になるわけではない。

再使用の回数が1000回くらいになれば、ようやくコストとして100分の1になるというだけの話だ。

売値をいくらにするかは、市場との兼ね合いになる。

3割引きくらいにしかしないかもしれない。

浮沈子は、スペースXがマイクロソフトのようにならないかが心配だ。

ロッキードマーチンやボーイングは、さながらIBMというところか。

顧客の負担で開発を進めるというスタイルは、まさにM社そのものだ。

価格は安く、普及するだろうが、利益は顧客には十分還元されない。

自分のところのアプリケーション(火星移住計画?)を使ってくれる顧客には、最大限のメリットを与えるが、他の顧客(人工衛星ハンドラーなど)には、それなりのメリットしかない。

民間の世界は、確かにそうなんだろうが、儲かるのはスペースXだけだ。

OSを握るメーカーと、打ち上げロケットメーカーとは、キーテクノロジーを持っている点で似ている。

コンピュータービジネスは、OSなしには実現できず、宇宙開発も打ち上げロケットなしには成立しない。

利益を生み出す根本の技術でありながら、それ自身の儲けは限られている。

インフラだからな。

その上に立って、アプリケーションを展開させなければならない。

これからは、そこに注目が集まるだろう。

低価格の宇宙アクセスを前提としたビジネス。

それを可能にするためには、さらなる低価格化が必要だ。

1割引き程度では、衛星打ち上げには影響があるかもしれないが、新たな市場を拓く力にはならない。

一般紙の関心の低さは、ちゃあんと根拠がある。

使い捨てでも、丁寧なコスト削減と量産効果を上げれば、1割引き位なら十分可能だ。

それどころか、十分な需要さえあれば、10分の1くらいまで下げることは可能だろう。

100億円で上げていた静止衛星を、10億円で上げることが出来れば、十分低価格だ。

しかし、静止衛星にはそんだけの需要はない。

半値が限界かも知れない。

これからの打ち上げ需要は、低軌道衛星のコンステレーションによるコンシューマー向けのビジネスしかない。

さもなければ、宇宙旅行だ。

宇宙開発の大衆化こそ、巨大なビジネスを生む。

それには、10分の1程度のコストカットでは間に合わない。

ロケットを再使用するか、軌道エレベーターを実現するか、巨大打ち上げシステム(マスドライバーみたいなやつ)を作るかの3者択一だ。

軌道エレベーターは、そもそも可能なのかというレベルだし、マスドライバーは設備が巨大過ぎて、まあ、現実的ではない。

(等加速度運動(加速度を計算))
http://keisan.casio.jp/has10/SpecExec.cgi?path=05000000.%95%A8%97%9D%8C%F6%8E%AE%8FW%2F01100100.%89%5E%93%AE%2F10010500.%93%99%89%C1%91%AC%93x%89%5E%93%AE%81i%89%C1%91%AC%93x%82%F0%8Cv%8EZ%81j%2Fdefault.xml

マスドライバーで、どのくらいの設備が必要になるかを計算してみた。

「・経過時間:t=300秒
・初速度:v=0m/s
・t秒後の速度:v=8000m/s」

テキトーに入力する(とりあえずは、第一宇宙速度で)。

「・加速度:a
=26.666666666667m/s^2
=96km/h/s
=2.7192432346078g」

このくらいの加速度なら、耐えられるだろう。

で、どんだけの距離を加速すればいいかも出てくる・・・。

「・移動距離:d
=1,200,000m
=1,200km」

本州の端から端まで、リニアモーターのレールを建設して、さらに空気抵抗が無視できる高度100km(100000m)くらいの高さの構造物を建設できれば、銀河鉄道999は実現可能だ。

無理だな・・・。

まあいい。

ロケットは、空の上で、レールなしにこの加速を行う装置だ。

マスドライバーを建設しても、1回毎に建設しなおしということになれば、元も子もなくなる(100兆円くらいかかる?)。

現在は、一番手近なロケットの再使用という手段の一部が実現しつつあるという段階だ。

地球の重力が恨めしいが、そのおかげで大気や水が保持されて、我々が生きていられることを考えれば、恨むなどというのは本末転倒も甚だしい。

人間が宇宙空間に進出するということが、如何に罰当たりかということでもある。

ファルコン9の燃料代は、1回2000万円程度だそうだが、マスドライバーで打ち上げるにしても、相当な電気代がかかるに違いない(未計算)。

ゆくゆくは、高いケロシンではない、メタンを燃料とするロケットに移行するようだ。

完全再使用して、メタン燃料に切り替え、再使用回数を1万回くらいにして、メンテナンスコストの低減を図れたとしても、1000分の1(1回の打ち上げで1000万円程度)が限界のような気がする。

つーか、それ以下には絶対ならない。

たぶん、人件費は出ない。

このロケットで、10人の客を運べたとしても、一人100万円だ。

ロケットの再使用で起こる価格破壊の限界は、せいぜいそんなもんだ。

宇宙旅行の大衆化には、もう1段の技術革新が必要だろう。

ということは、つまり、ロケットの再使用では、世界は何も変わらないということになる(そうなのかあ?)。

数千機の低軌道衛星コンステレーションによる、通信インフラの大衆化くらいが関の山だ。

それだって、まあ、大した話だ。

70億の人類が、全て、直接、高速インターネットに接続可能になる。

3Dプリンターが行き渡って、物流革命がおこるかもしれない。

品物は、データで届ける。

原料の搬送だけ。

ああ、世も末だな。

が、まあ、せいぜいそんなもんか。

そんなもんで、十分だろう。

余韻に浸る日々は、まだまだ続く・・・。