小笠原らしいダイビングとは2017年09月24日 01:13

小笠原らしいダイビングとは
小笠原らしいダイビングとは


北一つ岩、タコ岩、洲崎沈船を潜る。

CCRチームとオープンサーキットチームに分かれて、タコ岩の激流に挑む。

アップカレントやダウンカレントに巻き込まれて、なかなかの迫力。

北一つ岩は、流れてはいたけど、想定の範囲内。

浮上の際、中層で流れに乗った程度で、水底ではコントローラブルな感じだったな。

洲崎沈船は見どころ満載で、砂地のチンアナゴにどこまで寄れるかというチャレンジを試みる(沈船も、ちゃんと見ました)。

CCRチームと水中で出会ったりして、まったりと潜った。

やっぱ、中性浮力のコントロールが半端ない。

台湾チームは、スキルにバラツキがある感じだが、上手い人は本当にほれぼれする程上手い。

これだけのCCRが集まって、1か所で潜ることなんて、日本では珍しいだろう。

味噌っかすの浮沈子を含め、12人のダイバーのうち、なんと9人がCCRだ(エボリューション:4台、SF2:3台、ディフェンダー1台、ポセイドンセブン1台)。

浮沈子が知る限り、石垣島のポセイドンの9台が最大だからな。

もっとも、あの時は日本人だけで、今回はインターナショナルだからな。

公式のダイビングは、全て終わった。

怪我も病気もなく、我が国初のTDI主催のCCRイベントは、成功裏に終わった。

加藤さんの話では、月間ダイバーの取材を受けることになっているらしい。

トラビスが対応するようだ。

アジア地域では、韓国のテクニカルダイビングは、急速に発展しているという。

別に、浮沈子はどうでもいいんだがな。

CCRは、テクニカルダイビングの器材だけじゃないからな。

サイドマウントだって、お魚ダイビングでも、強力な突進力を発揮してくれる。

明日は、潜るのは浮沈子だけ。

宮之浜でビーチダイビングを行う。

平均水深2mの水域で、サイドマウントでリベンジする。

CCRでは、キビシー水深だからな。

洞窟の中だけじゃなくて、浅場でも威力を発揮してくれることを期待しよう。

荷物のパッキングに時間がかかり、夜遅くになってしまった。

詳細は東京に帰ってから書くことにしよう・・・。

おっと、ここ(小笠原村)も、東京都だけどな・・・。

水深1mの世界2017年09月24日 14:14

水深1mの世界
水深1mの世界


宮之浜で浮沈子一人がラストダイブ。

まあ、朝5時から、製氷海岸から駆潜艇50号に潜りに行った2人(加藤、竹内ヘンタイコンビ)は、員数外だ。

中に入って、めぼしいものはないかと、泥の中をかき回して探したそうだ。

んでもって、船の中から出てきたら、シロワニが3尾、ぐるぐると回ってたんだと!。

美味そうな朝飯が来たと思われたのかもしれない・・・。

ヘンタイダイバーではない浮沈子は、後藤さんのガイドで、8時過ぎからエントリーして、宮之浜の浅瀬のサンゴ礁を楽しむ。

ミズンの群れは、やや小さくなったが、相変わらず忙しそうに泳いでいる。

サンゴの上は、1mくらいで水面だ。

その中層を、サイドマウントで漂う。

CCRでは無理なシチュエーションだな。

CCRでも、やってできないことはないだろうけど、しんどいことはしんどい。

状況に応じて器材を選ぶ。

選んだ器材を使いこなすスキルを磨く。

なんて、かっこいいこと言っても、今日はダイコンを忘れた・・・。

まあいい。

時計は着けているし、深度は最大でも5mだ(今日は、たぶん3m位しか行かなかったろう)。

上を見上げれば、そこに水面があり、明るい日差しが差し込んでいる。

シュノーケリングも楽しいかもしれないが、その1m下の世界も捨てがたい。

生き生きとしたサンゴの姿、そこに棲む小魚たち。

後藤さんは、石をひっくり返しながら、何かを探しているようだったけどな。

そっと、そのままにしておくのがよろしい。

水中の世界は、たとえ水深1mだったとしても、われわれの世界ではないのだ。

帰りに、再びミズンの群れを眺め、小笠原の最後のダイビングは終わった。

浅瀬で器材を外しながら、ざわついていた心の中が、透明感に満たされていることに気付く。

癒された後の、清々しい気分だ。

この9日間のダイビングは、確かに何かを変えていった。

激流に流され、それを横切り、かわしながらCCR(ポセイドンセブン)で泳いだ(6日間)。

まったりと、サイドマウント(1本差し)でも潜った(3日間)。

そして、CCRの群れと共に泳いだりもした。

そういうダイビングが、ふつーな時代が我が国にもいつか来るんだろう。

それでも、全員がCCRで潜るわけではない。

燃料電池自動車や、電気自動車がいくら普及しても、ガソリン車が無くなることがないように、ダイビングの世界でもオープンサーキットが無くなることはないだろう。

たぶん。

であるならば、今回のように、オープンサーキットチームに、CCR着けた浮沈子が参加したようなダイビングが標準になるのではないか。

いや、それでは、CCRのメリットは生かせないということがあるのかもしれない。

100パーセントのメリットでなくても、ナイトロックスを最適のPO2で吸うことが出来るとか、タンク交換なしで1日ダイビングを楽しめるというのも、十分メリットがあるのではないか。

それには、ポセイドンセブンなどより、もっと小型で簡便なCCRが必要になるだろう。

30mまで無理なく行けて、深度変化に対する追従性も良く(ここ、重要です)、船の上でもワンタッチでタンク交換できるのがよろしい。

酸素やオンボードのディリュエントは、1リッターのタンクがいいな。

妄想は、果てしなく広がっていく・・・。

今日は、朝から雨が降ったり止んだりしている。

しかし、昨日までは、晴れの天気に恵まれた。

ラッキーだったな。

小笠原のダイビングを、心行くまで堪能した。

まだまだ潜っていないポイントはたくさんあるし、イルカは出たけど、クジラにはお目に掛からなかったからな。

シロワニと泳いだり、イセエビも見た。

マクロだって、多分見た(老眼にはキビシー!)。

ガイドさんが指し示している指の先を狙って、とりあえずシャッターを切るしかない。

まあいい。

次回までには、老眼鏡入りマスクを作ろうと決心する。

その次回がいつ訪れるかは分からない。

TDIのツアーにお招きいただけるかどうかも分からない。

その時は、自作のサイドマウントインスピレーションで潜りたいもんだな・・・。