再使用ロケットはものになるのか ― 2017年10月29日 00:20
再使用ロケットはものになるのか
今のところ、完全再使用ロケットとして実用化されたものはない。
衛星軌道に到達した試験機もなければ、100kmの宇宙空間に到達した実用機もない。
弾道飛行での完全再使用を開発中か、衛星軌道での部分的再使用に留まっている。
実用になっているのは、ファルコン9の1段目だけ。
過去には、スペースシャトルがあったが、打ち捨てられた。
Xー37Bとかドリームチェイサーとかは、宇宙機だからな。
打上げ用のロケットじゃない。
打ち上げられる方だ。
スペースシャトルとも異なる。
似て非なるもんだ。
先だって、スペースXは、BFRなる次期大型ロケットの構想をぶち上げた。
完全再使用で、火星や木星圏、地球上の弾道超特急輸送機関まで視野に入れた野心的なメタン燃料ロケットだ。
(東京~ハワイを30分で結ぶことも可能なスペースXの新型巨大ロケット「BFR」とは?)
http://gigazine.net/news/20170930-spacex-bfr/
ビジョンとしては面白いし、工学的な実現可能性はあるだろうが、ビジネスとして可能かどうかは別の話だ。
弾道超特急は、その需要を生み出すための一つの提案ということになる。
軍事利用の方が美味しいかもしれないけどな。
地球上のどこへでも、1機で100人の兵士を完全武装で30分以内に送り込むことが出来る(帰りはどーする?)。
パラシュート降下とか、リスキーな方法でなくても、パワードランディングで降りればいい(こっちはリスキーじゃないのかあ?)。
100機飛ばせば、1万人の兵力になる。
車両や火器も搬送可能だ。
兵站だって、補給線を気にしなくていい。
30分以内に、必要な物資を届けられる。
夢のような話だな・・・。
この場合、重要になるのは再使用ではない。
パワードランディングがポイントになる。
もちろん、1段目の再使用も重要だが、着陸するビークルの方は使い捨てでもいい。
敵地で回収するのは大変だからな。
そういう需要が出てくれば、火星移民に必要な資金くらいは、簡単に稼げるだろう。
戦線の背後に、1万人の兵力を30分以内に送り込めたら、戦術は激変する。
そういう使い方をして欲しくはないけど、そうしたい人々もいるかも知れない。
ピンポイントで何かを運べるということは、爆弾とかも運べるわけだ。
弾道ミサイルの着弾精度は秘密だけど、スペースXのマークにピンポイントで降りてくるよりはテキトーだろう。
爆弾だからな。
着陸脚を広げて、倒れないようにする必要はない。
ドローン船に激突して、木っ端みじんになる程度でも、十分ということになる。
考えてみれば、恐ろしい技術だ。
もちろん、液体燃料ロケットで、少なくとも酸化剤は直前に入れなくっちゃならないから、軍事的な運用に適用があるかどうかは別の話になる。
しかし、あと10年もすれば、大陸間弾道弾の定義が変わるかもしれない。
こういうのは、再使用とか、あんまして欲しくないような気もするけどな・・・。
まあいい。
もう一方の、せいぜい100km位の高度しか達しない試験機が、衛星軌道に到達する可能性はあるんだろうか。
高さもさることながら、軌道速度に加速しなければならないからな。
そう簡単にはいかない。
物理の法則は、宇宙のどこでも共通だからな。
結局は、単段式のロケットを、衛星軌道への打ち上げに使うことは不可能ということになる。
スペースシャトルは、燃料タンクと巨大な固体燃料ブースターを切り離すことで、軌道速度と必要な高度を得た。
再使用するとしないとに関わらず、そういう仕掛けにしなければ、衛星軌道に上がることは出来ない。
ちゃんと設計されたロケットを使って、再使用しながら衛星軌道に持ち上げるには、BFR的な方法しかないんだろう。
2段目の再突入に、ウイングを使わざるを得ないというのは、なんとも皮肉な話だ。
1段目だって、ウイング付ければいいような気もするんだがな。
実際、ブースター側にウイング付けるという話は、ほかにもある。
(DARPA、超音速宇宙機「XS-1」をボーイングと共同開発。打ち上げコスト削減、帰還後数時間で再打ち上げ可能
1回あたり打ち上げコスト500万ドル)
http://japanese.engadget.com/2017/05/25/darpa-xs-1/
まあな、こっちは2段目は使い捨てだからな。
似たような構想は、バージンギャラクティックも持っている。
ホワイトナイト2に、使い捨てロケット積んで、衛星打ち上げるというヤツ。
まだ、実現はしていない。
もっとわかりやすいのは、これ。
(バイカル・ブースター)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC
「アンガラ・ロケットシリーズの補助ロケットとして現在計画中の再使用型補助ロケットである。」
「補助ロケットとして飛行時には胴体に平行に主翼を格納する機構を備える予定」
「ブースターが亜音速の速度に達すると前頭部のRD-33ジェットエンジンが作動して動力飛行により射場付近の滑走路に水平に着陸」
なんと、ロケットエンジンとジェットエンジンを備えるハイブリッドブースターだ。
しかし、今のところ、2段目を完全に回収して再使用するという構想はBFR以外にはない。
ファルコン9の打ち上げなどを見ていても分かるけど、1段目である程度の高度と速度を稼いで、実際に衛星軌道に持ち上げているのは2段目だからな。
スピードも付いてるし、完全に宇宙空間を飛ぶから、それなりの仕様になっている。
これを減速させて、大気圏内に無事に落として回収するというのは一筋縄ではないかない。
少なくとも、燃料の半分以上は残しておかなければならないだろう。
その分、ペイロードが積めなくなるわけで、下手したら、ロケットとして成立しなくなるかも知れない。
それじゃあ、元も子もない。
衛星軌道に達するロケットで、2段目を使い捨てにするというのは、現状では妥当な選択肢だ。
1段目を回収するというだけでも、大したものだ。
後発のブルーオリジンでさえ、ニューグレンの2段目は、最初から使い捨てだと決め打ちしている。
(ニューグレン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%B3
「直径7 mの2段式ロケットを基本に、1段目の再使用を行い、またオプションとして3段目を提供する」
先日、このロケットに使われる予定のBE-4エンジンの燃焼テストの記事が出ていた。
(Amazon創業者ベゾスの新型ロケットエンジン、初の燃焼試験に成功)
http://news.mynavi.jp/news/2017/10/24/118/
「再使用能力や推力のスロットリング能力ももっており、搭載するロケットの再使用ができるようになっている。」
「推力は50%、燃焼時間は3秒間」
早っ!。
まあ、まだ先は長そうだな。
「BE-4の再使用能力、スロットリング能力を活かし、ロケットの第1段機体は海上の船で回収し、何度も再使用できるようになっている。」
当分の間、再使用ロケットは、2種類か3種類になる。
一つは、高度100km程度の単段式ロケットで、弾道軌道まで。
2つ目は、衛星打ち上げ能力を有するが、再使用されるのは1段目(あるいはブースター)だけ。
ファルコン9とかは、これに当たる。
ニューグレンのような大型のロケットと、XS-1などの小型のタイプに分化していくと思われる。
3つ目がBFRのような(つーか、唯一ですが)、完全再使用型になる。
再使用ロケットは、再使用だけが取り柄ではない。
打ち上げ頻度が高いというところに、実は最大の意味がある。
毎日打ち上げは当たり前。
1時間に1回とか、そういう頻度で上げられるようになるかもしれない。
ロケットのイメージが、根底から変わる。
スペースXの弾道超特急は、そういう使い方が出来る可能性があるというビジョンを示したところに意義がある。
そういう、新たな使い方を提案しなければ、現状のように年に100発くらいしか上がらないロケットの、再使用化、高頻度化のメリットは発揮できない。
1万機の衛星コンステレーションを構成するインターネット衛星も、そういうアプリケーションの一つだ。
衛星単体の寿命を10年とすると、年に1000機の衛星を、未来永劫打ち上げ続けなければ維持できない。
それだけでも、1日3機は上げなければならない。
10機纏めて上げるにしても、3日に1基のロケット打ち上げということになる。
1日に100発上がる時代が、今世紀中にやってくるかもしれない。
10分に1度のロケット打ち上げ・・・。
新幹線並みの頻度で、世界を結ぶ弾道ロケット網が構築され、1万機の衛星が地球低軌道を飛び回るようになる。
寿命が来た衛星を回収して、地上におろすロケットとかも飛ぶようになるだろうな。
そういうのは、X-37Bみたいなのでもいい。
消耗部品を交換したら、再び打ち上げるわけだ。
そう、衛星自体も再使用される。
そういうエコシステムを構築するツールとしての、衛星打ち上げロケットの位置づけになる。
使い捨てか、再使用かという議論は、最早時代遅れだ。
そう、最近見た映画じゃないが、ロケットがロケットを作ってくれると有り難いんだがな。
その位の頻度になる。
そして、そのうち、ロケットは地球では作られなくなるのかもしれない。
他の天体で原料を調達し、太陽エネルギーで加工を施して製品化される。
もちろん、その過程に、生身の人間が関わることはない。
宇宙空間でロボットが作ったロケットや衛星が、バンバン飛び回って、地球の地べたに貼り付いている人間のために働く。
人間は、宇宙空間には不向きだからな。
地球上で移動する手段としてしか、宇宙空間に出ることはない。
それが、健全な姿だろう・・・。
今のところ、完全再使用ロケットとして実用化されたものはない。
衛星軌道に到達した試験機もなければ、100kmの宇宙空間に到達した実用機もない。
弾道飛行での完全再使用を開発中か、衛星軌道での部分的再使用に留まっている。
実用になっているのは、ファルコン9の1段目だけ。
過去には、スペースシャトルがあったが、打ち捨てられた。
Xー37Bとかドリームチェイサーとかは、宇宙機だからな。
打上げ用のロケットじゃない。
打ち上げられる方だ。
スペースシャトルとも異なる。
似て非なるもんだ。
先だって、スペースXは、BFRなる次期大型ロケットの構想をぶち上げた。
完全再使用で、火星や木星圏、地球上の弾道超特急輸送機関まで視野に入れた野心的なメタン燃料ロケットだ。
(東京~ハワイを30分で結ぶことも可能なスペースXの新型巨大ロケット「BFR」とは?)
http://gigazine.net/news/20170930-spacex-bfr/
ビジョンとしては面白いし、工学的な実現可能性はあるだろうが、ビジネスとして可能かどうかは別の話だ。
弾道超特急は、その需要を生み出すための一つの提案ということになる。
軍事利用の方が美味しいかもしれないけどな。
地球上のどこへでも、1機で100人の兵士を完全武装で30分以内に送り込むことが出来る(帰りはどーする?)。
パラシュート降下とか、リスキーな方法でなくても、パワードランディングで降りればいい(こっちはリスキーじゃないのかあ?)。
100機飛ばせば、1万人の兵力になる。
車両や火器も搬送可能だ。
兵站だって、補給線を気にしなくていい。
30分以内に、必要な物資を届けられる。
夢のような話だな・・・。
この場合、重要になるのは再使用ではない。
パワードランディングがポイントになる。
もちろん、1段目の再使用も重要だが、着陸するビークルの方は使い捨てでもいい。
敵地で回収するのは大変だからな。
そういう需要が出てくれば、火星移民に必要な資金くらいは、簡単に稼げるだろう。
戦線の背後に、1万人の兵力を30分以内に送り込めたら、戦術は激変する。
そういう使い方をして欲しくはないけど、そうしたい人々もいるかも知れない。
ピンポイントで何かを運べるということは、爆弾とかも運べるわけだ。
弾道ミサイルの着弾精度は秘密だけど、スペースXのマークにピンポイントで降りてくるよりはテキトーだろう。
爆弾だからな。
着陸脚を広げて、倒れないようにする必要はない。
ドローン船に激突して、木っ端みじんになる程度でも、十分ということになる。
考えてみれば、恐ろしい技術だ。
もちろん、液体燃料ロケットで、少なくとも酸化剤は直前に入れなくっちゃならないから、軍事的な運用に適用があるかどうかは別の話になる。
しかし、あと10年もすれば、大陸間弾道弾の定義が変わるかもしれない。
こういうのは、再使用とか、あんまして欲しくないような気もするけどな・・・。
まあいい。
もう一方の、せいぜい100km位の高度しか達しない試験機が、衛星軌道に到達する可能性はあるんだろうか。
高さもさることながら、軌道速度に加速しなければならないからな。
そう簡単にはいかない。
物理の法則は、宇宙のどこでも共通だからな。
結局は、単段式のロケットを、衛星軌道への打ち上げに使うことは不可能ということになる。
スペースシャトルは、燃料タンクと巨大な固体燃料ブースターを切り離すことで、軌道速度と必要な高度を得た。
再使用するとしないとに関わらず、そういう仕掛けにしなければ、衛星軌道に上がることは出来ない。
ちゃんと設計されたロケットを使って、再使用しながら衛星軌道に持ち上げるには、BFR的な方法しかないんだろう。
2段目の再突入に、ウイングを使わざるを得ないというのは、なんとも皮肉な話だ。
1段目だって、ウイング付ければいいような気もするんだがな。
実際、ブースター側にウイング付けるという話は、ほかにもある。
(DARPA、超音速宇宙機「XS-1」をボーイングと共同開発。打ち上げコスト削減、帰還後数時間で再打ち上げ可能
1回あたり打ち上げコスト500万ドル)
http://japanese.engadget.com/2017/05/25/darpa-xs-1/
まあな、こっちは2段目は使い捨てだからな。
似たような構想は、バージンギャラクティックも持っている。
ホワイトナイト2に、使い捨てロケット積んで、衛星打ち上げるというヤツ。
まだ、実現はしていない。
もっとわかりやすいのは、これ。
(バイカル・ブースター)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC
「アンガラ・ロケットシリーズの補助ロケットとして現在計画中の再使用型補助ロケットである。」
「補助ロケットとして飛行時には胴体に平行に主翼を格納する機構を備える予定」
「ブースターが亜音速の速度に達すると前頭部のRD-33ジェットエンジンが作動して動力飛行により射場付近の滑走路に水平に着陸」
なんと、ロケットエンジンとジェットエンジンを備えるハイブリッドブースターだ。
しかし、今のところ、2段目を完全に回収して再使用するという構想はBFR以外にはない。
ファルコン9の打ち上げなどを見ていても分かるけど、1段目である程度の高度と速度を稼いで、実際に衛星軌道に持ち上げているのは2段目だからな。
スピードも付いてるし、完全に宇宙空間を飛ぶから、それなりの仕様になっている。
これを減速させて、大気圏内に無事に落として回収するというのは一筋縄ではないかない。
少なくとも、燃料の半分以上は残しておかなければならないだろう。
その分、ペイロードが積めなくなるわけで、下手したら、ロケットとして成立しなくなるかも知れない。
それじゃあ、元も子もない。
衛星軌道に達するロケットで、2段目を使い捨てにするというのは、現状では妥当な選択肢だ。
1段目を回収するというだけでも、大したものだ。
後発のブルーオリジンでさえ、ニューグレンの2段目は、最初から使い捨てだと決め打ちしている。
(ニューグレン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%B3
「直径7 mの2段式ロケットを基本に、1段目の再使用を行い、またオプションとして3段目を提供する」
先日、このロケットに使われる予定のBE-4エンジンの燃焼テストの記事が出ていた。
(Amazon創業者ベゾスの新型ロケットエンジン、初の燃焼試験に成功)
http://news.mynavi.jp/news/2017/10/24/118/
「再使用能力や推力のスロットリング能力ももっており、搭載するロケットの再使用ができるようになっている。」
「推力は50%、燃焼時間は3秒間」
早っ!。
まあ、まだ先は長そうだな。
「BE-4の再使用能力、スロットリング能力を活かし、ロケットの第1段機体は海上の船で回収し、何度も再使用できるようになっている。」
当分の間、再使用ロケットは、2種類か3種類になる。
一つは、高度100km程度の単段式ロケットで、弾道軌道まで。
2つ目は、衛星打ち上げ能力を有するが、再使用されるのは1段目(あるいはブースター)だけ。
ファルコン9とかは、これに当たる。
ニューグレンのような大型のロケットと、XS-1などの小型のタイプに分化していくと思われる。
3つ目がBFRのような(つーか、唯一ですが)、完全再使用型になる。
再使用ロケットは、再使用だけが取り柄ではない。
打ち上げ頻度が高いというところに、実は最大の意味がある。
毎日打ち上げは当たり前。
1時間に1回とか、そういう頻度で上げられるようになるかもしれない。
ロケットのイメージが、根底から変わる。
スペースXの弾道超特急は、そういう使い方が出来る可能性があるというビジョンを示したところに意義がある。
そういう、新たな使い方を提案しなければ、現状のように年に100発くらいしか上がらないロケットの、再使用化、高頻度化のメリットは発揮できない。
1万機の衛星コンステレーションを構成するインターネット衛星も、そういうアプリケーションの一つだ。
衛星単体の寿命を10年とすると、年に1000機の衛星を、未来永劫打ち上げ続けなければ維持できない。
それだけでも、1日3機は上げなければならない。
10機纏めて上げるにしても、3日に1基のロケット打ち上げということになる。
1日に100発上がる時代が、今世紀中にやってくるかもしれない。
10分に1度のロケット打ち上げ・・・。
新幹線並みの頻度で、世界を結ぶ弾道ロケット網が構築され、1万機の衛星が地球低軌道を飛び回るようになる。
寿命が来た衛星を回収して、地上におろすロケットとかも飛ぶようになるだろうな。
そういうのは、X-37Bみたいなのでもいい。
消耗部品を交換したら、再び打ち上げるわけだ。
そう、衛星自体も再使用される。
そういうエコシステムを構築するツールとしての、衛星打ち上げロケットの位置づけになる。
使い捨てか、再使用かという議論は、最早時代遅れだ。
そう、最近見た映画じゃないが、ロケットがロケットを作ってくれると有り難いんだがな。
その位の頻度になる。
そして、そのうち、ロケットは地球では作られなくなるのかもしれない。
他の天体で原料を調達し、太陽エネルギーで加工を施して製品化される。
もちろん、その過程に、生身の人間が関わることはない。
宇宙空間でロボットが作ったロケットや衛星が、バンバン飛び回って、地球の地べたに貼り付いている人間のために働く。
人間は、宇宙空間には不向きだからな。
地球上で移動する手段としてしか、宇宙空間に出ることはない。
それが、健全な姿だろう・・・。
TMS2017 ― 2017年10月29日 21:44
TMS2017
台風が近づく中、雨をものともせずに、東京モーターショーに行ってきた。
アホかあ?。
初日を外したとはいえ、初めての日曜日に、混んでいないわけはない。
が、やはり雨のせいか、やや出足が鈍いと感じる。
トヨタとダイハツ以外は、ざっと歩き回った。
クルマの写真は、1枚も撮らなかった。
そういうのは、プロのカメラマンが撮って、報道してくれるからな。
自分の目で見て、自分の足で歩き、気になる展示については担当者に生で聞く。
これが、浮沈子流モーターショーの楽しみ方だ。
もちろん、バカ高いレストランで、しこたま食ったりする。
帰りは、閉店(?)間際まで見ていた。
なかなか面白いと感じた。
電気自動車と自動運転ばかりかと思っていたが、どっこい、デザイン中心の充実した展示が多く、少しほっとしたな。
今回、是非見に行きたかったのが、マツダのスカイアクティブXという、ガソリンエンジンだ。
(マツダ・SKYACTIV(スカイアクティブ)-Xエンジンは、内燃機関を次のステージに引き上げる)
https://motor-fan.jp/article/10001311
「スパークプラグ点火(SI=Spark Ignition)で圧縮着火を制御するリーンバーン(希薄燃焼)エンジン」
ガソリンを、軽油のように圧縮点火するのは難しいらしい。
マツダも、そこは苦労したようで、結局幅広い帯域で低燃費とトルク増を得るために、層状に形成した混合ガスの濃いところ(上部)をプラグ着火して、薄いガスの圧縮点火を制御することにしたようだ。
うまく使えれば、10パーセント以上の燃費向上と、20パーセントから30パーセントのトルク向上が得られる。
美味しい話だな。
そう上手くいくかは、今後の展開次第だ。
浮沈子がイメージしたのは、燃焼室内に仮想の副燃焼室が出来たような感じだ。
担当者に確認したら、ピンときていないようだったが、もちろん原理的には別物だ。
しかし、燃料が相対的に濃いめの副燃焼室で点火して、主燃焼室の希薄燃焼を促すという点では似ている。
マツダの方式だと、そのプレ点火された火球によって、希薄混合気が圧縮されるという効果もある。
内燃機関技術としては、画期的なブレークスルーであることは間違いない。
特殊な補器を使わずに、燃焼制御だけで達成したというのも驚きだな。
が、しかし、製品として世に出した時に受け入れられるかどうかは別の話だ。
エミッションについて気になったので聞いてみたが、条件によって、既存エンジンと同等程度になることもあるが、悪くなることはないとのこと。
大いに期待しよう。
ネットの記事を読むと、VRによる展示が増えたとあった。
実際行ってみると、確かにブースによってはVR眼鏡(?)を掛けて、大勢が座っているブキミーなところもあったが、概ね従来と同じで、現物展示があり、解説の動画やパネルがあって、説明員とコンパニおねーさんがいるというパターンは健全だ。
コンパニおねえーさんの写真を撮るだけ(?)が目的の入場者も、相変わらず多いしな。
まあ、どうでもいいんですが。
セルロースナノファイバーを圧縮して、工具を作りたいというヘンタイな工具メーカーもあった。
(鉄より軽くて強い、植物由来の新素材「セルロースナノファイバー」(CNF)を作業工具の機能開発へ応用 KTCが産公連携体制での共同研究を開始)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000008801.html
「2017/10/27(金)~11/05(日)に東京ビッグサイトにて開催される「東京モーターショー2017」KTC展示ブースにてご覧いただけます。」
って、見てきたって!。
まだ、具体的に工具に加工する段階ではなく、ハニカムを挟んだ板と、シワシワが寄ってしまったプレーンな板(10cm角くらい)が2枚置いてあるだけだったな。
他にも、3Dプリンターで作った入れ子の駕籠を展示しているところや、本業そっちのけで、焼結技術を応用して、アルミ素材の防音壁を作っている会社とかあって、部品屋さんの展示コーナーを見て回る浮沈子のヘンタイ振りを最大限に発揮してきた。
明日の技術は、自動車メーカーのブースにはないのだ。
要素技術の中から、メーカーに採用されて広まっていく。
手作りゴーカート(?)のコーナーでは、ロータス張りのウイングカーがあって、ひとしきり盛り上がってきた。
最近は、作って速いだけじゃだめで、コンセプトや販売まで含めた総合力で評価されるようだ。
浮沈子は、学生のうちは、もっと尖っててもいいような気がするけどな。
現実世界のしがらみの中で、せこく立ち回る癖をつけてしまうのは、いかがなものか。
技術バカだけでは、どうしようもないが、どーせ実社会に出れば、いやという程、現実を味わうわけだからな。
まあいい。
インドの部品メーカーも出店してたりして、なかなか国際的な感じだった。
今回は、ポルシェのブースは、裏を通り過ぎただけ。
GT3カップだけ見てきた(裏にあったんで)。
面白かったのは、コンチネンタルのブースにあった、マルチに使えるタイヤの展示。
ホイールの厚みと、タイヤの空気量を調整して、トレッド面に刻まれた複数のパターンの接地面積の割合を変えて、ドライからウエット、省エネから雪道まで対応しようという意欲的な展示だ。
まあ、殆ど遊びの世界だが、大真面目に作ってしまうところが面白い。
走行中の空気圧の調整は、既にオフロード車では行われているからな。
それとトレッドパターンを連携させれば、実用になるかもしれないな。
東京モーターショーに行くかどうか迷っていたら、行った方がいい。
もちろん、1日で全部見ることなんて不可能だ。
ポイントを絞って見るか、数日通い詰めるかだな。
浮沈子的には、当日券1800円でも、損した気にはならなかった。
現物に手を触れ、生の声を聞き、音と光とコンパニおねーさんに囲まれて、ひと時を過ごす。
悪くない・・・。
2年に一度のお祭りだからな。
2019年も、是非やってもらいたいもんだな・・・。
台風が近づく中、雨をものともせずに、東京モーターショーに行ってきた。
アホかあ?。
初日を外したとはいえ、初めての日曜日に、混んでいないわけはない。
が、やはり雨のせいか、やや出足が鈍いと感じる。
トヨタとダイハツ以外は、ざっと歩き回った。
クルマの写真は、1枚も撮らなかった。
そういうのは、プロのカメラマンが撮って、報道してくれるからな。
自分の目で見て、自分の足で歩き、気になる展示については担当者に生で聞く。
これが、浮沈子流モーターショーの楽しみ方だ。
もちろん、バカ高いレストランで、しこたま食ったりする。
帰りは、閉店(?)間際まで見ていた。
なかなか面白いと感じた。
電気自動車と自動運転ばかりかと思っていたが、どっこい、デザイン中心の充実した展示が多く、少しほっとしたな。
今回、是非見に行きたかったのが、マツダのスカイアクティブXという、ガソリンエンジンだ。
(マツダ・SKYACTIV(スカイアクティブ)-Xエンジンは、内燃機関を次のステージに引き上げる)
https://motor-fan.jp/article/10001311
「スパークプラグ点火(SI=Spark Ignition)で圧縮着火を制御するリーンバーン(希薄燃焼)エンジン」
ガソリンを、軽油のように圧縮点火するのは難しいらしい。
マツダも、そこは苦労したようで、結局幅広い帯域で低燃費とトルク増を得るために、層状に形成した混合ガスの濃いところ(上部)をプラグ着火して、薄いガスの圧縮点火を制御することにしたようだ。
うまく使えれば、10パーセント以上の燃費向上と、20パーセントから30パーセントのトルク向上が得られる。
美味しい話だな。
そう上手くいくかは、今後の展開次第だ。
浮沈子がイメージしたのは、燃焼室内に仮想の副燃焼室が出来たような感じだ。
担当者に確認したら、ピンときていないようだったが、もちろん原理的には別物だ。
しかし、燃料が相対的に濃いめの副燃焼室で点火して、主燃焼室の希薄燃焼を促すという点では似ている。
マツダの方式だと、そのプレ点火された火球によって、希薄混合気が圧縮されるという効果もある。
内燃機関技術としては、画期的なブレークスルーであることは間違いない。
特殊な補器を使わずに、燃焼制御だけで達成したというのも驚きだな。
が、しかし、製品として世に出した時に受け入れられるかどうかは別の話だ。
エミッションについて気になったので聞いてみたが、条件によって、既存エンジンと同等程度になることもあるが、悪くなることはないとのこと。
大いに期待しよう。
ネットの記事を読むと、VRによる展示が増えたとあった。
実際行ってみると、確かにブースによってはVR眼鏡(?)を掛けて、大勢が座っているブキミーなところもあったが、概ね従来と同じで、現物展示があり、解説の動画やパネルがあって、説明員とコンパニおねーさんがいるというパターンは健全だ。
コンパニおねえーさんの写真を撮るだけ(?)が目的の入場者も、相変わらず多いしな。
まあ、どうでもいいんですが。
セルロースナノファイバーを圧縮して、工具を作りたいというヘンタイな工具メーカーもあった。
(鉄より軽くて強い、植物由来の新素材「セルロースナノファイバー」(CNF)を作業工具の機能開発へ応用 KTCが産公連携体制での共同研究を開始)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000008801.html
「2017/10/27(金)~11/05(日)に東京ビッグサイトにて開催される「東京モーターショー2017」KTC展示ブースにてご覧いただけます。」
って、見てきたって!。
まだ、具体的に工具に加工する段階ではなく、ハニカムを挟んだ板と、シワシワが寄ってしまったプレーンな板(10cm角くらい)が2枚置いてあるだけだったな。
他にも、3Dプリンターで作った入れ子の駕籠を展示しているところや、本業そっちのけで、焼結技術を応用して、アルミ素材の防音壁を作っている会社とかあって、部品屋さんの展示コーナーを見て回る浮沈子のヘンタイ振りを最大限に発揮してきた。
明日の技術は、自動車メーカーのブースにはないのだ。
要素技術の中から、メーカーに採用されて広まっていく。
手作りゴーカート(?)のコーナーでは、ロータス張りのウイングカーがあって、ひとしきり盛り上がってきた。
最近は、作って速いだけじゃだめで、コンセプトや販売まで含めた総合力で評価されるようだ。
浮沈子は、学生のうちは、もっと尖っててもいいような気がするけどな。
現実世界のしがらみの中で、せこく立ち回る癖をつけてしまうのは、いかがなものか。
技術バカだけでは、どうしようもないが、どーせ実社会に出れば、いやという程、現実を味わうわけだからな。
まあいい。
インドの部品メーカーも出店してたりして、なかなか国際的な感じだった。
今回は、ポルシェのブースは、裏を通り過ぎただけ。
GT3カップだけ見てきた(裏にあったんで)。
面白かったのは、コンチネンタルのブースにあった、マルチに使えるタイヤの展示。
ホイールの厚みと、タイヤの空気量を調整して、トレッド面に刻まれた複数のパターンの接地面積の割合を変えて、ドライからウエット、省エネから雪道まで対応しようという意欲的な展示だ。
まあ、殆ど遊びの世界だが、大真面目に作ってしまうところが面白い。
走行中の空気圧の調整は、既にオフロード車では行われているからな。
それとトレッドパターンを連携させれば、実用になるかもしれないな。
東京モーターショーに行くかどうか迷っていたら、行った方がいい。
もちろん、1日で全部見ることなんて不可能だ。
ポイントを絞って見るか、数日通い詰めるかだな。
浮沈子的には、当日券1800円でも、損した気にはならなかった。
現物に手を触れ、生の声を聞き、音と光とコンパニおねーさんに囲まれて、ひと時を過ごす。
悪くない・・・。
2年に一度のお祭りだからな。
2019年も、是非やってもらいたいもんだな・・・。
MTには自由がある ― 2017年10月29日 23:58
MTには自由がある
目から鱗が落ちる思いがした。
(やはり911は「素」に限る)
http://www.webcg.net/articles/-/33926
カレラがターボ化される前の、少し古い記事だ。
浮沈子が、頭をガツンとされたように感じたのは、このくだりだ。
長いが、引用する。
「MTには自由がある:
・・・勝手にシフトアップやダウンされることなく、自分で好きなところまで回せる。必ず同じパターンで上げずとも、任意に止めることも、さらにもっと上まで回すこともできる。」
「変速作業は気分によっても違うし、その場の状況によってその都度スロットルの開け方は異なるのがフツウであり、要は自由気ままに扱えることこそドライビングの基本といえる。」
「スポーツカーは極めて主観的な乗り物であって、自分の意のままに扱えなければ征服感は満たされない。」
「クルマが勝手にやってくれる操作に甘んじていては、楽しみを半分以上捨ててしまうことになる。」
「・・・MTにはより繊細で自由な操作が選択できる。発進時にエンストすることだって、MTゆえの「特技」であるし、そのクラッチミートだって初めはうまくスムーズにつなげないかもしれないが、場数を踏むほどにうまくなる。そこを自分でやるから面白いのだ。」
「これぞベスト911:
・・・加速を楽しみたければ、ギアポジションを1段でも2段でも下げればいい。自分の意思でそれを引き出して乗ってこそ面白いのだ。」
ポルシェの記事だが、ポルシェに限った話ではなかろう。
笹目さんは、あまり読んだことのない評論家の一人で、ハンドリングに関しては一家言があると聞く。
マニュアルシフトの信奉者でもあるようだな。
もちろん、スポーツカーの話題だから、ハンドリングやエンジンの回し方、シフトのタイミング全てが走る楽しみに結びついている。
浮沈子がハッとしたのは、マニュアルトランスミッションの操作が、自由を生み出すという、まあ、考えてみれば当たり前の発想だった。
「発進時にエンストすることだって、MTゆえの「特技」」
そういう考え方はしたことがなかった。
「要は自由気ままに扱えることこそドライビングの基本」
電子デバイスに頼り、機械任せにすることで左足と右手(浮沈子が普段乗っているオートマは、全部左ハンドル車なので)を自由にしているつもりが、実は機械に自由を奪われているのだという。
さしずめ、全自動運転なんて、牢獄に閉じ込められているようなもんだな。
この記事を、なぜ読んだのかは覚えていない。
何かのキーワードで引っかかったに違いない。
出会えて良かったな・・・。
もちろん、最近のオートマは、コンピューターが仕込まれていて、ただのオートマではない。
ドライバーの癖を学習して、アクセルの踏み具合で、シフトタイミングをずらすくらいは朝飯前だ。
「変速作業は気分によっても違うし、その場の状況によってその都度スロットルの開け方は異なるのがフツウ」
それに応じて、コンピューターがシフトタイミングを良きに計らう。
世も末だな・・・。
それを、自由だと勘違いしてしまう。
ハッキリさせよう。
それは、自由ではない!。
自動なだけだ。
自由の本質についても、触れている。
「自分の意のままに扱えなければ征服感は満たされない。」
自動車は、正しい操作を行わなければ、扱いづらいただの機械だ。
そして、訓練と経験を経て、徐々に薬籠中にしていく。
扱いづらい機械を、意のままに扱えるようになり、その自由に酔う。
それは、機械を征服し、傅かせ、支配することに他ならない。
ドミナンスこそ、自由の本質だと喝破している。
相手が人間とか、レプリカントだったりすると、いろいろややっこしいが、20世紀や21世紀初頭の機械なら、まあ、問題ないだろう。
MTと運転の自由の関係は、他にも当てはまることがたくさんあるような気がする。
お任せしていいものと、そうでないものがある。
この楽しみを、機械なんかに奪われてなるものか・・・。
目から鱗が落ちる思いがした。
(やはり911は「素」に限る)
http://www.webcg.net/articles/-/33926
カレラがターボ化される前の、少し古い記事だ。
浮沈子が、頭をガツンとされたように感じたのは、このくだりだ。
長いが、引用する。
「MTには自由がある:
・・・勝手にシフトアップやダウンされることなく、自分で好きなところまで回せる。必ず同じパターンで上げずとも、任意に止めることも、さらにもっと上まで回すこともできる。」
「変速作業は気分によっても違うし、その場の状況によってその都度スロットルの開け方は異なるのがフツウであり、要は自由気ままに扱えることこそドライビングの基本といえる。」
「スポーツカーは極めて主観的な乗り物であって、自分の意のままに扱えなければ征服感は満たされない。」
「クルマが勝手にやってくれる操作に甘んじていては、楽しみを半分以上捨ててしまうことになる。」
「・・・MTにはより繊細で自由な操作が選択できる。発進時にエンストすることだって、MTゆえの「特技」であるし、そのクラッチミートだって初めはうまくスムーズにつなげないかもしれないが、場数を踏むほどにうまくなる。そこを自分でやるから面白いのだ。」
「これぞベスト911:
・・・加速を楽しみたければ、ギアポジションを1段でも2段でも下げればいい。自分の意思でそれを引き出して乗ってこそ面白いのだ。」
ポルシェの記事だが、ポルシェに限った話ではなかろう。
笹目さんは、あまり読んだことのない評論家の一人で、ハンドリングに関しては一家言があると聞く。
マニュアルシフトの信奉者でもあるようだな。
もちろん、スポーツカーの話題だから、ハンドリングやエンジンの回し方、シフトのタイミング全てが走る楽しみに結びついている。
浮沈子がハッとしたのは、マニュアルトランスミッションの操作が、自由を生み出すという、まあ、考えてみれば当たり前の発想だった。
「発進時にエンストすることだって、MTゆえの「特技」」
そういう考え方はしたことがなかった。
「要は自由気ままに扱えることこそドライビングの基本」
電子デバイスに頼り、機械任せにすることで左足と右手(浮沈子が普段乗っているオートマは、全部左ハンドル車なので)を自由にしているつもりが、実は機械に自由を奪われているのだという。
さしずめ、全自動運転なんて、牢獄に閉じ込められているようなもんだな。
この記事を、なぜ読んだのかは覚えていない。
何かのキーワードで引っかかったに違いない。
出会えて良かったな・・・。
もちろん、最近のオートマは、コンピューターが仕込まれていて、ただのオートマではない。
ドライバーの癖を学習して、アクセルの踏み具合で、シフトタイミングをずらすくらいは朝飯前だ。
「変速作業は気分によっても違うし、その場の状況によってその都度スロットルの開け方は異なるのがフツウ」
それに応じて、コンピューターがシフトタイミングを良きに計らう。
世も末だな・・・。
それを、自由だと勘違いしてしまう。
ハッキリさせよう。
それは、自由ではない!。
自動なだけだ。
自由の本質についても、触れている。
「自分の意のままに扱えなければ征服感は満たされない。」
自動車は、正しい操作を行わなければ、扱いづらいただの機械だ。
そして、訓練と経験を経て、徐々に薬籠中にしていく。
扱いづらい機械を、意のままに扱えるようになり、その自由に酔う。
それは、機械を征服し、傅かせ、支配することに他ならない。
ドミナンスこそ、自由の本質だと喝破している。
相手が人間とか、レプリカントだったりすると、いろいろややっこしいが、20世紀や21世紀初頭の機械なら、まあ、問題ないだろう。
MTと運転の自由の関係は、他にも当てはまることがたくさんあるような気がする。
お任せしていいものと、そうでないものがある。
この楽しみを、機械なんかに奪われてなるものか・・・。
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