911はハイブリッドの夢を見るか2017年11月21日 09:07

911はハイブリッドの夢を見るか


空冷から水冷になり、全車ターボ化された911のパワートレイン(一部車種を除く)。

RRという稀有なレイアウトを維持しているだけでも特筆すべきクルマだが、エンジンは時代の流れに沿って変遷を続けている。

初期の頃は4気筒という廉価版もあったけれど、水平対向6気筒も維持している。

ボクスターとかは、早々に4気筒にされちまったけどな。

そんな911に、またまた災難(?)が降りかかろうとしている。

(【電子版】ポルシェ、スポーツカー「911」ハイブリッド検討)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00451531

「「911」の新たなトップエンドモデルをハイブリッド車にすることを検討」

トップエンドモデルのハイブリッド化というのは、スーパーカーの918スパイダーの流れを汲んでいるわけだし、既にパナメーラでも実証済みの手法だから、想定の範囲内ではある。

あんま、評判良くないけどな。

(パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド 思惑に反し「あと一歩」 価格が理由)
https://www.autocar.jp/firstdrives/2017/07/27/230646/

ポルシェのハイエンドモデルを乗ろうというのに、価格が高いとか言ってる場合じゃないんだろうが、追い込んだときの挙動が乱れる点は気になる。

重量バランスが、足回りに悪影響を与えているのだ。

もちろん、P社のことだから、マイナーチェンジ毎に改善されていくことは間違いないだろうが、一番速いの持ってこい的ノリで買ったオーナーは憮然とするかもしれない。

逆に、現時点でのターボSの完成度が高いということなのかもしれないけどな。

初出の記事では、意外に早くハイブリッド911がお目見えする感じだ。

「8世代目の911は2018年末前後の公表を予定しており、同モデルの販売サイクル中にハイブリッドモデルが投入される可能性」

「現在、ポルシェの技術者らはハンドル操作に影響せずにEV走行距離約70キロメートルを達成するためにバッテリーの軽量化に取り組んでいる。」

やはり、バッテリー搭載による重量増加と、ハンドリングに与える悪影響がネックだ。

軽量化といっても、物理的な限界はあるし、エンジン本体や車両本体の軽量化でカバーできるかどうか。

いよいよポルシェも、炭素繊維の大幅な導入に踏み切るしかないのか。

浮沈子は、電動化と軽量化は不可分の関係にあると思っている。

ガソリンなら、燃やせば軽くなるし、エネルギー密度も高い。

バッテリー搭載型の電動自動車は、モーターと電池という重量固定の貨物を抱え続けて走らなければならないからな。

ハイブリッドの場合は、完全に余分な重量になるわけで、どこかで帳尻を合わせなければならない。

エンジンをダウンサイジングして軽くするとしても、何百キロも軽くは出来ない。

ボディの素材から考えなければ、とても実現は出来ない。

BMWが、ⅰ3やⅰ8で見せた手法しかないのだ。

電動化が避けて通れない道だとすれば、同様に炭素繊維素材化も避けて通れない。

ネックは、生産性の問題だろうが、そこは解決可能だろう。

ぶつかった時の修理も問題だが、まあ、その頃は自動運転だからな。

何の心配もいらないだろう。

人間が運転することはないわけだしな。

じゃあ、何のためのスポーツカーのハイパワー化と炭素繊維素材のボディ化なのかということになる。

911の電動化は、自動運転というパンドラの箱を開けることになりはしないか。

浮沈子が心配するのは、そっちの方なんだがな・・・。

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