汲めども尽きぬ宇宙ネタ2017年12月03日 20:10

汲めども尽きぬ宇宙ネタ
汲めども尽きぬ宇宙ネタ


注目している話は以下の3つ。

・ボイジャー1号の、軌道修正用エンジンが再始動したこと
・ソユーズ2.1bロケットの打ち上げが行われ、先の打ち上げ失敗が、フレガート‐M上段ロケットの不具合によるものであったと、事実上確認されたこと
・今夜は、満月(そんだけ?)

まあ、どれも、実は書こうと思って書けないでいるネタだからな。

インパクトが小さい。

ボイジャー1号の件は、その前に、姿勢制御エンジンの不調という話があるんだが、その辺りが確認できない。

送信したコマンドが届くのに(もちろん、向こうから帰って来るにも)、19時間35分かかるとか、制御プログラムがアセンブリ言語で書かれているとか、浮沈子好みの要素もあるんだが、それだけじゃあねえ・・・。

制御に失敗して、宇宙の藻屑にしちまったとかいうことになれば、トップクラスのネタになるんだが、残念なことに(!)今回は成功してしまったらしい。

高利得アンテナを地球に向けておくためには、姿勢制御ロケットを吹かさなければならないらしく、不調になれば信号の送受信に支障を来すことになる。

代替として、軌道変更用のロケットを吹かすにしても、37年ぶりというから、それなりの緊張はあったんだろうな。

無事に動いて何よりだ。

(Voyager 1 Fires Up Thrusters After 37 Years)
https://voyager.jpl.nasa.gov/news/details.php?article_id=108

日本語記事も、殆ど元ネタの丸写しだけだからな。

まあいい。

今回は、起動テストに成功したということだけで、実際の運用はこれからになる。

また、今は健全な2号も、代替措置が効くかどうかをテストするらしい。

それらの時点で何かあれば(!)また書く。

ソユーズ2の打ち上げについては、メテオールMの失敗に続いて、ロシアのスパイ衛星を打ち上げた(こっちは成功)ことで、事実上、フレガート‐Mの罪(測位衛星を使った航法装置の不具合)が確定したことになった(そうかあ?)。

2段目までは、同じロケットだからな。

(Soyuz 2.1b launches military satellite into orbit)
http://www.spaceflightinsider.com/organizations/roscosmos/soyuz-2-1b-launches-military-satellite-orbit/

(Guidance error reportedly led to Russian launch failure)
https://spaceflightnow.com/2017/11/30/guidance-error-reportedly-led-to-russian-launch-failure/

航法装置のエラーが、どういう風に影響したのかは、浮沈子には見当もつかない。

2度修正すればいいところを、358度修正しようとしたとあるが、ワケワカだな。

まあいい。

関連で、ちょっと気になる記事も読んだ。

(地上のレーダーに頼らない自律的な飛行も実現、進化するH-IIAとその未来)
https://news.mynavi.jp/article/hiia_37-3/

「この航法センサーは、慣性センサーや、GPSなどの測位衛星を利用して機体の飛行位置を知ることができるセンサーなど複数のセンサーから構成されており、これによりロケット自身が自律的に位置情報を把握し、その情報を地上局に送信できるようになっている。これにより地上のレーダー局が不要となるため、運用コストの削減につながると期待されている。」

「今回いよいよ初めて、航法センサーのみで飛行が行われることになった。」

おいおい、大丈夫なのかあ?。

「ただ、お客さま(衛星会社)の中には、『(地上レーダー局を使う、信頼性のある)従来のシステムで打ち上げてほしい』という方もおられる」

いろいろ事情はあるんだろうが、フレガート‐Mの不具合の記事の後に読むと、ちょっと感慨深いものがあるな。

まあいい。

23日の打ち上げの楽しみ(!)が増えたわけだからな(そういうことかあ?)。

最後は、満月の話。

(今夜はスーパームーン!)
https://weathernews.jp/s/topics/201712/020165/

「満月の瞬間は日付が変わって4日の0時47分のため、カレンダー上では4日が満月となりますが、真ん丸な満月を観測できるのは今夜です。」

「NASA(アメリカ航空宇宙局)によると、今夜の月は地球との距離が近く、いつもより大きく見えるスーパームーンで、最も小さい満月と比べて約14%大きく、約30%明るく見えると言われています。」

記事にも解説があるけど、月は楕円軌道を回っているので、ちょうど満月のタイミングで地球に近づくということは稀だ・・・。

「今夜(2017年12月4日)と、2018年1月2日、1月31日に観測できる満月は3回ともスーパームーン」

稀じゃねーじゃん!?。

そもそも、スーパームーンの定義が、甘いからな。

「その定義は曖昧で、概ね月と地球との距離が36万km以内となって、大きく見える満月」

平均距離は、約38万kmということになっている。

(月)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88

「平均公転半径:384,400 km
近地点距離:363,304km
遠地点距離:405,495km」

中心距離だと、14パーセントにはならない(そもそも、36万km以内にならない)。

少なくとも、視直径を考えるなら、地球の半径を考慮しなければならないな(緯度にもよりますが)。

(スーパームーン:追加)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%B3

最近では、我が国の月探査とか、民間の探査機の話題とかがあるけど、まあ、あまり関心がないからな。

NASAが、本気で月ステーションを作るつもりかどうかも分からない。

それに乗っかろうとしている我が国の本気度も疑われる。

ISS廃止に伴う、有人宇宙計画の閉塞感を何とかしたいということなんだろうが、米国頼みで、仮にこけた時でも、自分のせいじゃないという言い訳にしたいだけなんじゃないかと勘繰ってしまう。

独自で何かやろうとすれば、直接責任を被ることになるからな。

それはしたくない・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

国際協力と効率化の美名に隠れて、本音は、金にならない科学技術予算を圧縮したいというところなんじゃないのか。

それにしたって、月ステーションの建造や維持管理は、ISSとは比較にならないほど金が掛かるしな。

本当の本音は、NASAに断念して欲しいと思っているに違いないのだ(そうなのかあ?)。

業界の、月行きたいという話と、そんな金にならない道楽には付き合い切れないとい話を、足して2で割ると月ステーションへの技術協力ということになるのかもしれない。

浮沈子的には、米国がアポロ17号(1972年12月)以降、無人であっても、一度も月に軟着陸していない方が気になるんだがな。

月周回とか、探査機の突入とかはしているけど、この間に軟着陸したのはソ連(ルナ24号:1976年8月など)と中国(嫦娥3号:2013年12月)だけだ。

単なる偶然かもしれない。

満月を見上げながら、そんなことを考えるのも一興かもな・・・。