分かりにくさのカタチ2018年01月02日 01:25

分かりにくさのカタチ
分かりにくさのカタチ


我が国初の水星探査機が今年打ち上げられる(かもしれない?)。

色々調べているのだが、分かりにくいこと、この上ない。

分かりにくさを形にすると、この水星探査機になるのではないかとすら思えてくる。

本題に入る前に、分かりやすい方から話を始めよう。

時系列的にも、それが適っているしな。

(マリナー10号)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%8A%E3%83%BC10%E5%8F%B7

「金星および水星を探査した。人類が初めて水星を調査した探査機」

「質量 500kg」

「打上げ日時 1973年11月3日」

「最接近日 水星 - 1975年3月16日」

「運用終了日 1975年3月24日(追跡終了)」

「1974年3月29日と9月21日、1975年3月16日に、マリナー10号は水星近傍を通過した。」

そう、マリナー10号は、水星の周回軌道には入っていない。

太陽周回軌道上で、水星に3回ランデブーしただけだ。

「現在もまだマリナー10号は人工惑星として太陽の周りを周回しているものと考えられる。」

積まれていた装備を見てみよう。

「装備:
・高感度アンテナ
・太陽電池パネル
・磁力計
・紫外線分光器 ほか」

実質的には、磁力と紫外線分光しかない。

ショボいな・・・。

まあいい。

人類初の水星探査だからな。

しかし、水星に磁場が存在するという想定外の大発見をもたらしたわけだ。

惑星スイングバイも初めてだったし、恒星追尾装置のトラブルも乗り切るなど、運用上の成果もあげている。

合格!。

次いこうか。

(メッセンジャー (探査機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F)

「2004年8月3日に打ち上げられ、2011年3月18日に水星の周回軌道に投入されて観測が行われ、2015年5月1日に水星表面に落下してミッションを終了した。」

「質量 1,093 kg」

衛星の重さは、前回の2倍以上だ。

米国って、どうして、こんなに分かりやすいんだろう・・・。

「主な推進器 2液式化学スラスタ」

まあ、たぶん、殆どが燃料だろうと思うんだがな。

そして、人類はようやく水星周回軌道に探査機を投入することに成功する。

従来、45パーセントしか撮影されていなかった水星の全貌が明らかにされ、観測は当初予定の1年を大幅に超えて4年以上に及び、最接近高度は、なんと、25kmまで接近した。

「探査機器:
水星撮像システム
ガンマ線・中性子スペクトロメータ
X線スペクトロメータ
磁力計
水星レーザ高度計
水星大気・表面組成スペクトロメータ
エネルギー粒子・プラズマスペクトロメータ
電波科学実験
など」

得られた成果の解析はこれからだろうが、既に火山や地質活動の痕跡があること、極域のクレーターの内部に大量の水の氷があること、水星の表面に予想以上のカリウムが存在していること、水星の磁極が予想より約400kmずれていたことなどが明らかになっている。

大収穫だ。

何て分かりやすいミッションなんだろう!。

しかしだ、この後に続くベピコロンボというのは、かなりややっこしい。

まず、そもそも、ベピコロンボという探査機はないのだ(宇宙機としてはMCS(Mercury Composite Spacecraft))。

(ベピ・コロンボ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%94%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%9C

「宇宙航空研究開発機構(JAXA)と欧州宇宙機関(ESA)の共同プロジェクトによる水星探査計画である。」

「現在の予定では、2018年10月にMMOとMPOを同時に打ち上げ、水星周回軌道に投入する。2つの探査機は水星到達後に分離し、協力して約1年間にわたり水星を探査する。」

ハッキリさせておこう。

この探査計画は、ESAのものだ(エアバスのポスターにもそう書いてあるしな)。

「The European Space Agency's mission to Mercury ・・・」

「The Mercury Magnetospheric Orbiter (MMO) is the only part of the mission ・・・」

その計画にJAXAが乗っかって、ついでに衛星を運んでもらうということだ(そうなのかあ?)。

費用的にも、分担内容から言っても、それは明白だな。

我が国の負担はおよそ154億円(平成28年度の段階)に対して、ESA側は一説には1千億円を超えていると言われている。

衛星は、水星表面探査衛星(MPO:Mercury Planetary Orbiter)が約357kgの三軸安定衛星で、高度400×1,500kmの軌道から観測を行う。

対して、水星磁気圏探査衛星(MMO:Mercury Magnetospheric Orbiter)は、約285kgのスピン安定衛星で、水星軌道投入後は高度400×12,000kmの軌道から観測を行う。

重さも、ESAの方が重い(そういうことかあ?)。

それだけではない。

水星まで、両衛星を運んでくれる親衛星(?)があって、それはESA側が用意するわけだ。

「水星軌道投入までは電気推進モジュール(MTM:Mercury Transfer Module)が使われる。MMH/MON3推進薬を使用する2液式の化学推進系が地球軌道からの脱出時と、月のフライバイ時に使われる。」

「巡航フェーズではイオンエンジンを使って航行する。この際の噴射方向は、進行方向とは反対側になる。これにより長時間かけて速度を徐々に低下させながら水星の衛星軌道に投入できるようにする。」

部品的には、この他に、到着までMMOの日よけの役割を果たすサンシェードモジュールがある。

つまり、全体で4つのモジュールから構成される宇宙機(Mercury Composite Spacecraft:MCS)のうち、3つまでがESAのものだ。

もちろん、打ち上げもアリアン5で行われる。

「ESAとJAXAの担当は次のとおり。」

「ESA:
・BepiColomboミッション全体の設計
・MPOの設計・製作・運用
・MTMの設計・製作・運用
・MMOサンシールドの設計・製作・運用
・MCSの組み立て・試験
・打上げ」

「JAXA:
・水星周回軌道上での運用
・MMOの開発・運用」

たぶん、水星周回軌道上でのMPOの管制は、ESA側が行うんじゃないかな(未確認)。

日本側は、大きめの相乗り衛星を打ち上げてもらい、水星周回軌道まで運んでもらうだけなんだろう。

その先の、観測や運用だけということになる。

打上げは、ESA側の事情で何度も延期され、今年の10月とされている予定通りに上がるかどうかも怪しい。

ウィキには、こんな記述もある。

「水星表面探査機(MPO)は、2011年に水星の周回軌道に入ったメッセンジャーに万が一のことが生じた場合にも備えた探査機である。」

そのメッセンジャーが大成功を収めた今日、予備機としての意義は完全に消滅した。

そもそも、水星探査の意義って、何なのかが、今一つ分からない。

(謎多き水星への旅は日本とともに)
http://fanfun.jaxa.jp/feature/detail/4032.html

「確かに、宇宙探査は贅沢な活動です。それが地上での生活にどう役立つのかと聞かれたり、多額の投資をする理由を求められることはあります。しかし、宇宙科学の分野で費用対効果を求めるのは難しいと思います。」

「水星の磁気圏についての理解が深まったところで、私たちの暮らしが大きく変わるわけではありませんから。」

「しかし、それによって、少なくとも、私たちの太陽系がどのように形成されたか、あるいは私たち地球のことがもっと分かるようになります。これは私たち人類にとって大変意味のあることだと私は思います。私たちは、科学的な興味から、自分たちがどこから来て、どこへ向かおうとしているかを知りたいだけなのです。」

正直な人だな。

宇宙開発、特に惑星探査などは、金をどぶに捨てるようなものだ。

日常生活が豊かになったり、金回りが良くなったりするわけではない(一部の業界人を除く?)。

もっと形而上学的な話なわけで、そこを理解しない限り、近所のスーパーの特売状況の方が重要ということになる。

太陽系の形成過程がどうだとか、系外惑星の理解が進むとか言われても、それがどーしたというわけだ。

まして、米国がすでに詳細な探査を終えた後の残りカス(!)を拾いに行くような探査機を飛ばして、何かが新たに分かるかどうかという疑問もある(そうなのかあ?)。

(開発順調!水星探査計画「ベピコロンボ」:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=b3c_HXC1NCI

「太陽系の惑星で太陽に一番近いところにある水星。
今、日本とヨーロッパが協力して水星に2機の探査機を送り、謎の多い水星を探る「ベピコロンボ」というプロジェクトが進められています。
そこでJAXAの人に、水星探査計画「ベピコロンボ」についてホシモが聞いてみました。
(2015年2月制作)」

もう、3年前の映像なので、それから変わったところも多いが、浮沈子に一番理解できた資料だな。

2018年の打ち上げ資料の中には、浮沈子の妄想を刺激するアイテムがいくつもある。

妄想しようにも、複雑すぎてワケワカなのの筆頭が、このベピコロンボだった。

慣れない略語(ESA、MCS、MTM、MPO、MMO・・・)が多いのも、困ったもんだな・・・。

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