最小と最大 ― 2018年02月05日 00:50
最小と最大
N社の表現を借りれば、世界最小クラスのミニロケット(もちろん、ちゃんとした正式名称「SS-520 5号機」というのはありますが)の打ち上げに気を取られているうちに、現役としては世界最大のロケットの打ち上げが迫っている。
(SpaceX's Best Hope for Sending People to Mars Will Launch This Week)
https://gizmodo.com/spacexs-best-hope-for-sending-people-to-mars-will-launc-1822638923
別に、ギズモードの記事じゃなくても良かったんだがな。
まあいい。
あと2日余りでウインドウが開く。
天候次第で、延期される可能性はある。
それでも、適当なタイミングで、今度こそ打ち上げが行われる。
地球低軌道に3kgの衛星を打ち上げるのがやっとの電柱ロケットの直後に、LEOに60トンものペイロードを運べる巨大ロケットの打ち上げがあるというのも、何かの縁だろう。
ペイロードの重量比は、2万倍ということになる。
値段は、20倍くらいだからな。
コスト重量比は、1000倍という計算になる。
電柱ロケットは、金輪際、2度と上がらないので、比較しても仕方ないけどな。
ファルコンヘビーは、今年だけで4回の打ち上げが予定されている。
2日後の試験打ち上げ、アラブサット、空軍の20機の試験衛星、そして、あわよくば、月世界旅行(マジかよ!?)。
有人飛行は、おそらく来年以降に持ち越しになるだろう。
ISSタクシーについて、NASAのお墨付きが出るのが、早くて12月だからな。
しかも、それはドラゴン2だけが共通で、ブロック5については有人飛行を認めるけど、ヘビーについてはどこもオーソライズはしてくれない。
アボートテストだって、ヘビーでは行わないだろう。
一か八かの有人飛行ということになる。
まあ、どうでもいいんですが。
少なくとも、テスラロードスターの打ち上げについては、FAAの許可が下りたようだ。
(SpaceX receives launch license for first Falcon Heavy launch)
http://spacenews.com/spacex-receives-launch-license-for-first-falcon-heavy-launch/
(Commercial Space Transportation License:
License Number: LLS 18-107)
https://www.faa.gov/about/office_org/headquarters_offices/ast/licenses_permits/media/LLS%2018-107%20Falcon%20Heavy%20Demo%20License%20and%20Orders%20FINAL%202018_02_02.pdf
記事によれば、ファルコン9よりも、保険料が高いらしい。
しかし、そんなもんは、屁でもないだろう。
今回の試験打ち上げが成功すれば、前途洋々たる未来が開かれる。
失敗しても、得るものは大きい。
打上げで失われるのは、チェリーレッドのテスラロードスターだけだ。
安いもんだ・・・。
(テスラ ロードスター 新型、米国ベース価格は20万ドル 2020年発売予定)
https://response.jp/article/2017/11/20/302703.html
「Founders Seriesの価格は、25万ドル(2800万円)」
安くないか・・・。
いずれにしても、ヘビーの開発は、火星とか月周回軌道とかいうヨタ話を別にして、スペースXの堅実なビジネスの一環として、独自に行われた。
巨大化する静止軌道衛星を打ち上げるためには、少なくともアリアン5クラスの打ち上げ能力が必要だ。
ファルコン9では、最早対応できない。
その美味しい市場を、アリアンに持っていかれないためにも、是が非でも実現したかったに違いないのだ。
もちろん、米国の大型偵察衛星の打ち上げ需要を取りたいというのもあるだろう。
美味しい商売だしな。
デルタ4ヘビーなんか、言い値で打ち上げてるに決まってる。
浮沈子は、もちろん、本命はインターネット衛星の大量打上げだと思っているけどな。
世界最小レベルのミニロケットに明日はない。
しかし、世界最大級の巨大ロケットは、次々と打ち上げられるに違いない。
1000倍のコスト効率で、安価な宇宙サービスを拓くだろう。
小型ロケットだって、その隙間を埋めるくらいの役割はある。
毎週打ち上げられる大型ロケットに相乗りできない事情があれば、高い金払って、衛星を上げてもらうしかないのだ。
それで儲かるビジネスは、限られたものにならざるを得ない。
メインストリームには成り得ないと思うんだがな。
間違っているかも知れないが、色々調べていくにつれ、確信は深まるばかりだ。
宇宙関連のビジネスの中で、打ち上げロケットが占める割合は微々たるもの(数パーセント)だが、もちろん、それがなければ、他のビジネスは成り立たない。
ロケットで衛星上げてナンボの世界だ。
衛星作成は、ロケットよりも規模はでかいが、全体の中では高が知れている。
衛星がもたらすアプリケーションサービスが、ビジネスの主体だからな。
金儲けは、貧乏人から少しずつというのは、昔からの真理だ。
スペースXが、インターネット衛星に手を出そうとしているのは、そういう垂直統合のメリットを知り抜いているからに違いない。
アットーテキな打ち上げ能力をもって、他社の追随できないビジネスモデルを追求する。
現在、衛星コンステレーションを展開して、グローバルな通信事業を行っているイリジウムを打ち上げているのだって、そういう腹積もりがあるに決まってる(そうなのかあ?)。
まあ、結果が全てだ。
10年後、巨大ロケットが残っているか、ミニロケットが残っているか。
市場の真ん中にいるのは、どっちなのか。
年間数百機の市場にしがみつくのか、数千機の市場に踏み出すのか。
もっとも、勝負は既についている気がするんだがな・・・。
N社の表現を借りれば、世界最小クラスのミニロケット(もちろん、ちゃんとした正式名称「SS-520 5号機」というのはありますが)の打ち上げに気を取られているうちに、現役としては世界最大のロケットの打ち上げが迫っている。
(SpaceX's Best Hope for Sending People to Mars Will Launch This Week)
https://gizmodo.com/spacexs-best-hope-for-sending-people-to-mars-will-launc-1822638923
別に、ギズモードの記事じゃなくても良かったんだがな。
まあいい。
あと2日余りでウインドウが開く。
天候次第で、延期される可能性はある。
それでも、適当なタイミングで、今度こそ打ち上げが行われる。
地球低軌道に3kgの衛星を打ち上げるのがやっとの電柱ロケットの直後に、LEOに60トンものペイロードを運べる巨大ロケットの打ち上げがあるというのも、何かの縁だろう。
ペイロードの重量比は、2万倍ということになる。
値段は、20倍くらいだからな。
コスト重量比は、1000倍という計算になる。
電柱ロケットは、金輪際、2度と上がらないので、比較しても仕方ないけどな。
ファルコンヘビーは、今年だけで4回の打ち上げが予定されている。
2日後の試験打ち上げ、アラブサット、空軍の20機の試験衛星、そして、あわよくば、月世界旅行(マジかよ!?)。
有人飛行は、おそらく来年以降に持ち越しになるだろう。
ISSタクシーについて、NASAのお墨付きが出るのが、早くて12月だからな。
しかも、それはドラゴン2だけが共通で、ブロック5については有人飛行を認めるけど、ヘビーについてはどこもオーソライズはしてくれない。
アボートテストだって、ヘビーでは行わないだろう。
一か八かの有人飛行ということになる。
まあ、どうでもいいんですが。
少なくとも、テスラロードスターの打ち上げについては、FAAの許可が下りたようだ。
(SpaceX receives launch license for first Falcon Heavy launch)
http://spacenews.com/spacex-receives-launch-license-for-first-falcon-heavy-launch/
(Commercial Space Transportation License:
License Number: LLS 18-107)
https://www.faa.gov/about/office_org/headquarters_offices/ast/licenses_permits/media/LLS%2018-107%20Falcon%20Heavy%20Demo%20License%20and%20Orders%20FINAL%202018_02_02.pdf
記事によれば、ファルコン9よりも、保険料が高いらしい。
しかし、そんなもんは、屁でもないだろう。
今回の試験打ち上げが成功すれば、前途洋々たる未来が開かれる。
失敗しても、得るものは大きい。
打上げで失われるのは、チェリーレッドのテスラロードスターだけだ。
安いもんだ・・・。
(テスラ ロードスター 新型、米国ベース価格は20万ドル 2020年発売予定)
https://response.jp/article/2017/11/20/302703.html
「Founders Seriesの価格は、25万ドル(2800万円)」
安くないか・・・。
いずれにしても、ヘビーの開発は、火星とか月周回軌道とかいうヨタ話を別にして、スペースXの堅実なビジネスの一環として、独自に行われた。
巨大化する静止軌道衛星を打ち上げるためには、少なくともアリアン5クラスの打ち上げ能力が必要だ。
ファルコン9では、最早対応できない。
その美味しい市場を、アリアンに持っていかれないためにも、是が非でも実現したかったに違いないのだ。
もちろん、米国の大型偵察衛星の打ち上げ需要を取りたいというのもあるだろう。
美味しい商売だしな。
デルタ4ヘビーなんか、言い値で打ち上げてるに決まってる。
浮沈子は、もちろん、本命はインターネット衛星の大量打上げだと思っているけどな。
世界最小レベルのミニロケットに明日はない。
しかし、世界最大級の巨大ロケットは、次々と打ち上げられるに違いない。
1000倍のコスト効率で、安価な宇宙サービスを拓くだろう。
小型ロケットだって、その隙間を埋めるくらいの役割はある。
毎週打ち上げられる大型ロケットに相乗りできない事情があれば、高い金払って、衛星を上げてもらうしかないのだ。
それで儲かるビジネスは、限られたものにならざるを得ない。
メインストリームには成り得ないと思うんだがな。
間違っているかも知れないが、色々調べていくにつれ、確信は深まるばかりだ。
宇宙関連のビジネスの中で、打ち上げロケットが占める割合は微々たるもの(数パーセント)だが、もちろん、それがなければ、他のビジネスは成り立たない。
ロケットで衛星上げてナンボの世界だ。
衛星作成は、ロケットよりも規模はでかいが、全体の中では高が知れている。
衛星がもたらすアプリケーションサービスが、ビジネスの主体だからな。
金儲けは、貧乏人から少しずつというのは、昔からの真理だ。
スペースXが、インターネット衛星に手を出そうとしているのは、そういう垂直統合のメリットを知り抜いているからに違いない。
アットーテキな打ち上げ能力をもって、他社の追随できないビジネスモデルを追求する。
現在、衛星コンステレーションを展開して、グローバルな通信事業を行っているイリジウムを打ち上げているのだって、そういう腹積もりがあるに決まってる(そうなのかあ?)。
まあ、結果が全てだ。
10年後、巨大ロケットが残っているか、ミニロケットが残っているか。
市場の真ん中にいるのは、どっちなのか。
年間数百機の市場にしがみつくのか、数千機の市場に踏み出すのか。
もっとも、勝負は既についている気がするんだがな・・・。
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