400倍2018年04月20日 10:55

400倍
400倍


TESSの打ち上げについて、色々な媒体でケプラーとの視野の広さとの比較の数字が出ている。

(太陽系外惑星探査衛星「TESS」の打ち上げに成功 NASA)
https://www.newssalt.com/24751

「TESSは、ケプラーが監視している400倍以上の空の領域を観測することができ・・・」

(NASA新型宇宙望遠鏡を打上げ)
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-018050/

「観測できる範囲が従来の宇宙望遠鏡の400倍以上と各段に広くなっていて・・・」

(動画:太陽系外惑星探す衛星「TESS」打ち上げ成功 NASA)
http://www.afpbb.com/articles/-/3171766?cx_position=4

「4台のカメラで全天の85%をスキャン」

「後継として開発されたTESSはケプラーより350倍も広範囲を観測できる。」

(「第2の地球」探査へ…NASA新衛星打ち上げ)
http://www.yomiuri.co.jp/science/20180419-OYT1T50102.html

「テスはケプラー宇宙望遠鏡よりも20倍広い範囲にあたる、宇宙の85%の方向から届く光をカバーできる。」

(「第2の地球」探索へ NASA望遠鏡打ち上げ)
https://www.sankei.com/photo/story/news/180419/sty1804190005-n1.html

「ケプラー宇宙望遠鏡に比べて400倍広い範囲を観測できる。」(元ネタは共同通信らしい)

(地球と同サイズの惑星探せ 宇宙望遠鏡TESS打ち上げ)
https://www.asahi.com/articles/ASL4K1QY5L4KUHBI001.html

「TESSはケプラーよりも400倍広い視野を持ち、ほぼ全天をカバーする。」

(惑星探査衛星「TESS」、打ち上げ成功 米NASA)
https://www.cnn.co.jp/fringe/35118022.html

「TESSが探査する範囲はケプラーの400倍。」

グーグルが拾ってきたのは、だいたい以上の通りだ。

読売の20倍というのは、なかなかユニークな数字だが、K2ミッションの観測範囲を含めて算出しているのかもしれない(未確認)。

まとめると以下のような感じか。

・400倍以上(全天比?)
・400倍(全天比?)
・350倍(85パーセント比?)
・20倍(??)

ちょっと調べたんだが、英語版のウィキに以下の記述がある。

(Kepler (spacecraft):Field of view)
https://en.wikipedia.org/wiki/Kepler_(spacecraft)#Field_of_view

「Kepler's field of view covers 115 square degrees, around 0.25 percent of the sky, or "about two scoops of the Big Dipper". Thus, it would require around 400 Kepler-like telescopes to cover the whole sky.」(ケプラーの視界は、天空の約0.25パーセント、または「大豆の約2スクープ」の115平方メートルをカバーしています。 したがって、全天をカバーするために約400台のケプラーのような望遠鏡が必要になります。:自動翻訳のまま:以下同じ)

引用元となっているケプラーを制作したボールエアロスペース社のページには、この記述は既にない。

(K2/KEPLER)
http://www.ball.com/aerospace/programs/k2-kepler

まあ、どうでもいいんですが。

公式のページで、ケプラーの視野を記述しているのはここ。

(Characteristics of the Kepler space telescope:Field of view)
https://keplerscience.arc.nasa.gov/the-kepler-space-telescope.html#field-of-view

「The full 116 square degree field of view on the sky is illustrated below, specifically for the single field that was observed during the prime Kepler mission. 」(天空の完全な116平方の視界は、特に、ケープラーのプライムミッションの間に観察された単一のフィールドについて、以下に示されている。)

昨日も書いたように、116平方度では、全天の0.28119パーセントになり、400倍したら100パーセントを超えてしまう(112パーセント以上)。

(春ばて)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2018/04/19/8829656

「ケプラーは、116平方度だから、全天の0.28119パーセントくらいしか見てないことになる。」

TESSがケプラーの400倍(以上)の視野を持つなどという報道は、全て誤りということになる。

AFPの350倍というのは、なるほどもっともらしい数字だ(350倍すると98.4パーセント)。

しかしなあ、記事中にはTESSの観測範囲が全天の85パーセントにしかならないと明記されているから、それを考慮すると正確とは言えない(115パーセント以上になってしまう)。

読売の20パーセントについては、根拠が分からないからな。

割愛する。

116平方度という値と、全天の85パーセントという値を使うとすれば、TESSの観測範囲はケプラーの当初ミッションの観測範囲の302倍程度にしかならない。

まあいい。

いずれにしても、TESSの観測範囲は、全天の85パーセントだ。

2年間のサーベイで、何が出てくるか楽しみではある。

予想以上に多くの地球と似た天体を発見するのか、それとも、地球近傍には意外と似た天体が少なくてガッカリすることになるのか。

2年後に期待というところか・・・。

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