貧困なる発想2018年05月10日 08:25

貧困なる発想


(中国、「長征8号」ロケットで第1段の再使用を計画か)
https://sorae.info/030201/2018_05_09_longmarch8.html

「中国は2020年〜2021年の初打ち上げを目指す中型ロケット「長征8号」にて、第1段の再使用を計画」

長征8号は、中型の打ち上げロケットで、2016年ころに発表されているようだ。

(「長征8号」ロケット、模型が初公開)
http://j.people.com.cn/n3/2016/0927/c95952-9120306.html

「太陽同期軌道向けに設計された新型ロケットで、主に国際的な競争力を持つ商業衛星の打ち上げ任務を遂行する。」

「長征8号は無毒・無汚染の燃料を使用する中型ロケットになり、その太陽同期軌道上の積載能力は3−4.5トンに達する。」

従来はパラシュートによる回収を目指していたという記事もある。

(中国、『再使用型』長征8号ロケット開発中か)
http://zapzapjp.com/53423088.html

「上海航天技術研究院(SAST)は2020年代に長征6号ロケットの第一段を回収し再利用する計画を建てているとのことです。」

「垂直方法で回収する案に変更したとのことです。ファルコン9ロケットと異なるのは長征8号の場合は通常切り離される2基のブースターを接続したまま垂直に着陸させ回収します。」

浮沈子は思うんだが、固体燃料ブースターを接続したままのパワードランディングは困難ではないのか。

空力的な制御や、モーメントがデカくなって縦軸周りの回転の制御などもやりづらいしな。

ソラエの記事では、ブースターは切り離して、パラシュートでの回収を行う可能性があるとされているが、そっちが無難だろう。

既に、スペースシャトルでの実績もある。

そうすると、センターコアだけの回収となり、まんまファルコン9だ。

グリッドフィンとかも付けちゃってるしな。

着陸脚だって、似たような感じで展開するように見える。

完全にまねっこだって言われないために、絵面ではブースター付けたのをこさえただけのような気もする。

ファルコン9の再使用を追い続けてきた浮沈子には、最大のノウハウは、それらのデバイスの制御技術にあるように思える。

ピンポイントで安定して誘導するまでには、実機でのテストを数十回繰り返しているのだ。

それも、商売として、衛星の打ち上げなどで稼ぎながらという離れ業だ。

中国は、打ち上げ数では、スペースXに匹敵する数を上げている。

その実力を疑う理由は何もない。

国威発揚のために、再使用ロケットに取り組んでいることをアピールするのは大いに結構だが、再使用回数が20回とか、コスト削減が30パーセントだとか、ちょっと志が低いのではないか。

どーせ、リップサービスなら、再使用回数は2万回とか、コスト削減は300パーセント(意味不明)くらいにしとけばいいのに・・・。

ファルコンの優れたところは、大型化への開発を、手堅くステップアップしてきたことにある。

ロケットエンジン1基を搭載したファルコン1から始め、クラスター化したファルコン9(ブロック1)へ、さらに、エンジン配置を見直したり(ブロック2)、そのエンジンを強化したり(ブロック3)、パワードランディングに最適化して改良したりして磨いてきたわけだ。

ブロック4では、最終バージョンとなるブロック5の技術を一部先取りした形で、再使用化への最適化を進めている。

そして、その1段目をさらに束ねて、ヘビーを作った。

3機のブースターを、纏めて着陸させるのではなく、分離させてそれぞれを着陸させようとしている(初回は、2機だけ成功したけどな)。

堅実な開発手法だし、無理がない。

冒険的な要素を少なくして、確立された技術を少しずつ積み上げて実現している。

ぶっ飛んだCEOの発言とか、荒唐無稽なビジョンだけを見て、スペースXを語ることはできない。

技術力と開発力を持った、地に足の着いた打ち上げロケット製造会社だ。

そのアイデアだけをパクっても、成功はおぼつかないだろう。

中国が、1段目の再使用を実現するのは10年先だと見ている。

それは、打ち上げロケットのコスト削減を果たし、衛星打ち上げ市場での競争力を得るためだけの話だ。

そこでお終い・・・。

スペースXは、ロケットという装置に、別の意味を与えようとしている。

現在は一部にとどまっている再使用を発展させ、完全再使用による航空機のような運用だ。

燃料を入れれば直ちに再使用でき、繰り返し何度も使うことができる。

航空機では当たり前だが、宇宙ロケットをそのように運用しようという発想はなかった。

スペースシャトルは、理念としては持っていたが、現実は程遠かったしな。

BFRの開発は、おそらく難航を極め、2020年代に通常の運用が始まるかどうかは不明だ。

ロケットという装置に、新たな意味を与えるもの。

使い捨てではない、地球重力脱出装置。

明日、打ち上げられるブロック5は、それを実現するための通過点に過ぎない。

打ち上げロケットの再使用が可能かどうかを議論する時代に終止符を打ち、それがコスト削減につながるかどうかという点についても、間もなく結論は出る。

問題の焦点は、ロケットが長距離輸送の航空機にとって代わることが可能かどうかという点に移りつつある(そうなのかあ?)。

その長距離のレベルも、ちょっと違うけどな。

近場の月とかでも、38万kmくらいあるしな。

飛行機じゃいけないしな。

大陸間移動と宇宙空間移動をシームレスにつなぐ、新たな交通機関として、成立させることができるかどうかだ。

大陸間移動なら、地球の裏側まで行っても、最大2万kmにしかならないしな。

そういうビジョンを、SFではなく、現実の問題として提示できるということは、すごいことだ。

再使用回数だって、冗談ではなく、2桁くらいは増えるに違いない。

1万回とか、それ以上だ。

そんなには持たないかもしれないが、消耗するところを交換して持たせるという方法もある。

エレクトロンのように、燃料ポンプを電気モーターで駆動するようになるかもしれないしな。

電池、捨てちゃってるけどな・・・。

何かを忘れる自主練習2018年05月10日 19:37

何かを忘れる自主練習
何かを忘れる自主練習


器材を運び上げる前に、ポパイでイカフライ定食を平らげる。

おススメはしないが、柔らかいイカの歯ごたえがいい。

普段、食事をすると、牛のように寝てしまう浮沈子だが、今日はそうはいかない。

貸し切りになったダイビングプールで、器材の調整やらスキルの仕上げに専念しなければならないのだ。

ハーネスをきつくしたはずが、緩めてしまったり、あれやこれやで、潜降したのは2時近くになってからだ。

やれやれ・・・。

さらに、浅い水中で試したら、まだ具合が悪く、ダブルタンクをプールサイドに寝かせて、あれこれ弄る。

一つを弄ると、3つくらい位置を変えなければならないので、手間が増えるわけだな。

左の腰のDリングとかは、水中で手が届きやすい位置にテキトーに合わせた。

大瀬崎に行ったときに、竹内さんに確認してもらおう。

一人の練習は、ちょっと怖いな。

安全管理とかは、全部自分でやらなければならない。

当然のことなんだが、本当に誰も助けてはくれないからな。

溺れてしまったら、一巻の終わりだ。

110くらいから吸い始めて、残圧40くらいまで吸ったからな。

SMBの打ち上げも2回やって、まあまあの感じに膨らんだ。

手順はテキトーだし、2回目は上方の確認を忘れて、いきなり吹き込んでしまった。

まあいい。

今日はプライベートプールだしな。

上に誰かいて、当たったりしたら大ごとだからな。

吹き上げられて死んだりしたら、過失致死は免れまい。

バルブドリルは完璧(ホントかあ?)、ベーシック5も、1回だけコードが絡まったが、後は問題ない。

Sドリルの一人芝居もOK。

時間になったのと、さすがに残圧40くらいになると、タンクの尻が浮いてくるので、そこまでにした。

画像のログでは71分となっているが、1mくらいで練習したりしているので、90分くらい潜っているだろう。

平均深度は3mくらいか。

水面換算で、毎分13.3リッターというところか。

だんだん、消費量が減ってきている感じで、ダブルタンクに慣れてきたのと、一応バランスが取れているのでじたばたせずに済んでいるというのはある。

それでも、バルブドリルでは足が動く。

手を動かすと、ひもで繋がっているかのようにフィンが動くわけだ。

手は、なんとかバルブまで届いているが、回すのが大変だからな。

左は楽勝で、今日はレギュレーターの取り違いもしなかった。

左を開けた後の、パージによる確認を忘れそうになって、慌てて思い出してやった。

引っかかったのは、それくらいか。

ポパイで、イカフライを食いながら、スマホに入れたビデオを繰り返し見てイメトレしてたからな。

今日は、帰りに忘れ物がないかどうかを、プールサイドまで戻って確認した。

完璧だ・・・。

駐車場から戻る時に、サンダルに履き替えるのを忘れた以外は(後で、履き替えに行かなきゃ)。

申し分のない自主練習(そうかあ?)。

申し分のない自己満足(そうだろうな・・・)。

楽しいプールダイビング、易しいスキル、甘い採点・・・。

バルブに手が届くのが嬉しくて仕方ないのだ。

ステンレスプレートに1本物のハーネスを調整して、なんとか届いている。

右側のバルブだけが、ギリギリで、回すのに苦労しているが、PADIと違って、達成条件には時間制限はない(未確認)。

落ち着いて、メインライト振りながら、ゆっくり締めればいいのだ。

開ける時は、それ程ストレスはない。

ライトも振らなくていいしな。

セカンドをメインに戻す時のパージは、浮沈子は習慣になっているから忘れることはない(サイドマウントでは、両方ともパージしてから咥えてたしな)。

いつもの手順と、新しい手順が、だんだん繋がってくる。

いろいろなダイビングを経験していると、そういうメリットもあるわけだ。

真っ新な状態で、全てを新しく習うよりも、新しい部分を接ぎ木のように従来の経験に加えるのが正解だ。

もちろん、若い時はどうにでもなる。

年寄りは、新しいことを覚えるのは苦手だが、一般的に経験は豊富だからな。

メリットとデメリットが、塩梅よくバランスしている。

上手くできているわけだ。

まあ、どうでもいいんですが。

さて、大瀬崎での海洋ダイビングで、どんな結果が出るか、楽しみだな・・・。