太ってもスリム2018年08月04日 08:22

太ってもスリム


(ひとみ後継機「XRISM」と月着陸機「SLIM」、2021年度に打ち上げ延期)
https://sorae.info/030201/2018_08_03_hitommi.html

「JAXAは2018年8月2日、「X線分光撮像衛星(XRISM)」「小型月着陸実証機(SLIM)」の打ち上げを2021年度に延期すると発表しました。」

記事を読んだだけでは、なぜ延期になったのかは分からない。

記事からリンクされているJAXAの発表資料によれば、ひとみ後継機の米国担当モジュール(検出器)の遅れによるものということになっている。

同じく、JAXAの資料を読むと、スリムと名付けられた月着陸機が、当初のイプシロンによる打ち上げから、ひとみ後継機との相乗りで、H2Aによって打ち上げられることになったことも分かる。

で、開発期間が長くなったことや打ち上げ能力の向上から、冗長性を高めたり、新たな機能を加えたりして、ドライ状態130kgから200kgと、差し引き70kgも重くなった。

燃料搭載重量(ウェット状態)では、当初の600kgから730kgと、130kgも増加している。

それでも、月着陸機としては、十分軽量だとJAXAは主張している。

スリム:SLIM (Smart Lander for Investigating Moon) という名称も変えないようだな。

デブっても、スリムとはこれ如何に・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

スリムは、我が国初の月ランダーということになる。

(小型月着陸実証機 SLIM)
http://www.jaxa.jp/projects/sat/slim/index_j.html

「将来の月惑星探査に必要なピンポイント着陸技術を研究し、それを小型探査機で月面にて実証する計画です。」

「SLIMを実現することで、我々人類は、従来の「降りやすいところに降りる」着陸ではなく、「降りたいところに降りる」着陸へ、と質的な転換を果たすことになります。」

この程度で、人類の質的転換を語るというのも、いささか大げさなような気がするけどな。

国際協力を前面に出したひとみ後継機に対し、スリムは純粋なジャパンプロジェクトだ。

(SLIMと関連の深い主要な研究組織)
http://www.isas.jaxa.jp/home/slim/SLIM/org.html#org1

「・JAXA宇宙科学研究所
・九州大学 外本研究室
・首都大学東京 北薗研究室
・首都大学東京 小島研究室
・電気通信大学 高玉研究室
・明治大学 鎌田研究室
・横浜国立大学 上野研究室
・静岡大学 能見研究室」

なんか、こう、B級プロジェクトの匂いがするんだがな。

まあいい。

ソ連が1960年代に行った月からのサンプルリターンも視野に入れている。

我が国の月探査は、センサーの性能とか、誘導技術とかは別にして、世界標準からは60年くらい遅れているわけだ。

やれやれ・・・。

スリムプロジェクトについては、あまり情報がない。

つーか、月探査について、何かやってますよ、というエクスキューズプロジェクトな感じだ(関係者の方、すみません!)。

しかし、将来的に、我が国のお家芸であるサンプルリターンを重力天体から行うための、欠かせない技術実証になる。

工学的な意味合いは大きいだろう。

浮沈子は、こういうのがタイプだ。

好ましいと感じる(名前だけでも、あやかりたい気分だ)。

ちょっと、応援したい感じだな・・・。

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