宇宙は未来か ― 2018年11月02日 00:05
宇宙は未来か
「宇宙を手にした者が、未来を手にすることになる。宇宙空間に到達する能力が大きければ、宇宙開発を発展させる舞台は大きくなる」
時代錯誤的に聞こえる台詞も、今の中国にとってはリアルな実感なんだろう。
(米アポロ5型に匹敵する能力、中国・長征9号の開発が順調に進展―中国メディア)
https://this.kiji.is/430660897671414881?c=386460825332876385&wid_type=post&wid_host=https%3a%2f%2fsorae.info
「長征9号ロケットは2028年から30年にかけて初の打ち上げを行う」
「長征9号の打ち上げ需要は現在のところ、2030年には年間4、5回、2030~35年には年間10回程度、2050年にはさらに増えると見込まれているという。」
長征9号って、何なの?。
(激化する宇宙開発競争。中国の巨大ロケット「長征9号」はNASAやSpaceXに匹敵か)
https://www.gizmodo.jp/2018/07/beijing-chinajun-megarocket.html
「長征9号は直径10メートルサイズで4基のブースターを搭載し、地球低軌道(LEO)に140トンの打ち上げ能力を持つことになります。そして、長征9号は2030年までの打ち上げが予定されているのです。」
SLSやBFRに匹敵する打ち上げ能力だ。
昨日書いたファルコンヘビーの、2倍以上の能力がある。
「中国の宇宙開発はすでにアメリカに近いレベルに達している」
もちろん、米国は50年前にサターン5型ロケットを開発し、月面に人間を送り込み、さらには、火星、金星、水星、木星、土星やその衛星に周回型探査機を送り込み、天王星、海王星、冥王星などの太陽系の様々な天体に探査機を送っている。
急速に力を付けてきている中国は、10年後には、半世紀以上前の米国に近いレベルに達することは間違いない(って、そういうことかあ?)。
10年後には、米国の民間会社が月面(月軌道)に物資を配達したり、火星に植民地を築いたりしているかもしれないから、まあ、それに追いつくには更に10年や20年はかかるかもしれない。
もっとも、10年後の米国は、既にSLSを維持することさえままならなくなっているかもしれないけどな。
冒頭に引用した台詞を裏返しに言えば、宇宙を失うということは、未来を失うということだ。
米国は、徐々にその道を歩み始めているのではないか。
少なくとも、相対的な地位は低下しつつある。
火星を目指すと口では言っているが、本気で取り組んでいるようには見えないしな。
取り合えず、手近な月探査でお茶を濁そうかと・・・。
まあいい。
我が国の宇宙開発も、鳴かず飛ばずだしな。
技術継承を、やっとの思いでしているありさまだからな。
10年後も、年間数機の政府系打ち上げだけで、民需の取り込みなんて数えるほどしかないだろう。
みーんな、よそに持っていかれてしまって、閑古鳥が鳴いているに違いない。
そのことは、H3を開発しているありさまを見ればよく分る。
(H-IIAロケット、いよいよ「40号機」の大台へ - 見えてきた知見と課題)
https://news.mynavi.jp/article/20181029-713964/
「打ち上げ回数を倍増し、また商業衛星の打ち上げ受注数の増加も実現するのは、並大抵のことではない。」
「発射台や、ロケットを組み立てたり衛星を受け入れたりする宇宙センター全体、さらにロケットや衛星を運び入れるための空港や港といった、運用にまつわるあらゆる設備やインフラなどもきわめて重要」
「種子島宇宙センターでは施設の老朽化が進んでおり、さらにそもそも施設が手狭」
「米国のスペースX、ブルー・オリジンなどが、新型ロケットのために新しい工場や整備棟、あるいは発射場すらも続々と建てていることと比べると大きな差がある。」
浮沈子的には、その理由は明らかだな。
我が国は、宇宙開発で未来を拓こうという気がないということだ。
H2Aは、40機上げるのに18年間かかっている。
年間で、2機とか3機とか。
倍増すると言っても、せいぜい6機とか、その程度の話だ。
「既存の施設の改修に加え、生産体制や、打ち上げ準備作業のやり方などを変えることで打ち上げ回数の増加に対応」
充分だろう。
つまり、10年後の姿は、現在と大して変わっていないということになる。
中国が月面に宇宙飛行士を送り込んでいるのを、指を咥えて眺めているだけだ。
あー、いや、えーと、ちゃぶ台、じゃなくって、月着陸船の降下ステージ作ったりしているかもしれないけどな。
せいぜいその程度しか期待できない。
もう一度書いとくか。
「宇宙を手にした者が、未来を手にすることになる。宇宙空間に到達する能力が大きければ、宇宙開発を発展させる舞台は大きくなる」
重厚長大を絵に描いたような話だ。
中国だって、経済状況が悪化すれば、順調に開発を続けられるかどうかはビミョーだ。
金の切れ目は、縁の切れ目(元の切れ目?)。
まあ、どうでもいいんですが。
右肩上がりの成長を、どこまで続けることが出来るのか。
人口増加は頭打ちで、アフリカに投資して原材料の確保と、将来の需要に期待するしかない。
先進国の需要は飽和状態で、これ以上期待できないからな。
しかし、まあ、上手くやれば、10年くらいは継続して稼ぐことが出来るだろうから、その上がりを宇宙開発に投じることも可能だろう。
軍事技術とは切っても切れない宇宙開発だからな。
(【環球異見・米国が「宇宙軍」創設へ】「パンドラの箱」開ける危険性 チャイナ・デーリー(中国))
https://www.sankei.com/world/news/180820/wor1808200010-n1.html
「米国と宇宙の軍備競争を展開する国力はない」
おっと、随分としおらしいじゃないの。
「“切り札”を開発して非対称的な抑止力を形成しなければならない」
衛星破壊兵器をぶっ放して、まーたデブリをまき散らそうってのかあ?。
長征9号が、平和目的だけに使用されるなどという幻想は抱かないにしても、そのサイズで年間10回以上も打ち上げる対象なんて、軍事衛星以外は考えられないしな。
もちろん、その頃には宇宙ホテルになっているISSの向こうを張って、中国版宇宙ホテルを展開して稼ぎまくっているのかもしれない。
人民が汗水たらして稼いだ金を吸い上げては、軍事衛星をしこたま打ち上げて行くわけだな。
月面開発や、火星開発にも乗り出していくんだろう。
南シナ海と同じような状況が、宇宙でも生まれるというわけだ。
月の裏側に着陸して、五星紅旗を掲げた挙句、ここは中国の核心的利益だとか言い出すに決まっているのだ。
火星の場合はどうなんだろうか?。
NASAは、生命存続の可能性がありそうな場所には、原則として探査機を送り込まないと決めているようだからな(探査機が持ち込む微生物で汚染しちまうからな。)。
(第3回 火星探査車の着陸地点を選ぶということ)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/16/103100015/110800004/?P=4
「火星はまだ、生命がいるかもしれないんで。例えば大航海時代に、西洋人がどっかの島に行って、西洋の動植物とか菌を持ち込んで、現地の生態系を駆逐したとか、そういう話がありますよね。それと同じ間違いを犯しちゃいけないから、プラネタリー・プロテクション、惑星検疫というのに気を使っているんです。火星ローバー自体も、何百度に熱して地球の菌とかを持ち込まない対策はするんですけども、それでも残っている可能性はあります。それで、最近どんどん見つかってきている、火星で今も季節ごとに水が流れている場所は避けるんです。生命がいるかもしれないから、そこに落ちる可能性があるような着陸地点は全部ダメ。あと、地下何メートル以内に氷があるかもしれない場所もダメ。そこは厳しくやってます」
穴場だ・・・。
宇宙における生物汚染なんて、毛ほども気に留めていないだろうからな。
中国は、逆に、そこに探査機を送り込んで、地球の細菌たっぷり付いた五星紅旗をぶっ刺して、核心的利益を主張するに決まっている(そうなのかあ?)。
まず、間違いなくそうなるだろうな。
米国には、それを押しとどめる力はない(たぶん)。
そして、月面基地や火星基地を先に作るのも、中国になる可能性が高いと見ている。
だって、核心的利益を守るには、宇宙放射線や低重力なんて気にしてたら話にならんからな。
遺伝子改変を行って放射線耐性が高まるなら、喜んでやるに決まっている。
人類の5人に1人は中国人だしな。
月や火星に植民したからといって、大騒ぎになることはない。
バンバン行くだろうな。
そう考えれば、長征9号の打ち上げ頻度が、年間10回以上になっても、何の不思議もないからな。
しつこいけど、もう一回書いとこうか。
「宇宙を手にした者が、未来を手にすることになる。宇宙空間に到達する能力が大きければ、宇宙開発を発展させる舞台は大きくなる」
なんか、ようやくしっくり来た気がするんだがな・・・。
「宇宙を手にした者が、未来を手にすることになる。宇宙空間に到達する能力が大きければ、宇宙開発を発展させる舞台は大きくなる」
時代錯誤的に聞こえる台詞も、今の中国にとってはリアルな実感なんだろう。
(米アポロ5型に匹敵する能力、中国・長征9号の開発が順調に進展―中国メディア)
https://this.kiji.is/430660897671414881?c=386460825332876385&wid_type=post&wid_host=https%3a%2f%2fsorae.info
「長征9号ロケットは2028年から30年にかけて初の打ち上げを行う」
「長征9号の打ち上げ需要は現在のところ、2030年には年間4、5回、2030~35年には年間10回程度、2050年にはさらに増えると見込まれているという。」
長征9号って、何なの?。
(激化する宇宙開発競争。中国の巨大ロケット「長征9号」はNASAやSpaceXに匹敵か)
https://www.gizmodo.jp/2018/07/beijing-chinajun-megarocket.html
「長征9号は直径10メートルサイズで4基のブースターを搭載し、地球低軌道(LEO)に140トンの打ち上げ能力を持つことになります。そして、長征9号は2030年までの打ち上げが予定されているのです。」
SLSやBFRに匹敵する打ち上げ能力だ。
昨日書いたファルコンヘビーの、2倍以上の能力がある。
「中国の宇宙開発はすでにアメリカに近いレベルに達している」
もちろん、米国は50年前にサターン5型ロケットを開発し、月面に人間を送り込み、さらには、火星、金星、水星、木星、土星やその衛星に周回型探査機を送り込み、天王星、海王星、冥王星などの太陽系の様々な天体に探査機を送っている。
急速に力を付けてきている中国は、10年後には、半世紀以上前の米国に近いレベルに達することは間違いない(って、そういうことかあ?)。
10年後には、米国の民間会社が月面(月軌道)に物資を配達したり、火星に植民地を築いたりしているかもしれないから、まあ、それに追いつくには更に10年や20年はかかるかもしれない。
もっとも、10年後の米国は、既にSLSを維持することさえままならなくなっているかもしれないけどな。
冒頭に引用した台詞を裏返しに言えば、宇宙を失うということは、未来を失うということだ。
米国は、徐々にその道を歩み始めているのではないか。
少なくとも、相対的な地位は低下しつつある。
火星を目指すと口では言っているが、本気で取り組んでいるようには見えないしな。
取り合えず、手近な月探査でお茶を濁そうかと・・・。
まあいい。
我が国の宇宙開発も、鳴かず飛ばずだしな。
技術継承を、やっとの思いでしているありさまだからな。
10年後も、年間数機の政府系打ち上げだけで、民需の取り込みなんて数えるほどしかないだろう。
みーんな、よそに持っていかれてしまって、閑古鳥が鳴いているに違いない。
そのことは、H3を開発しているありさまを見ればよく分る。
(H-IIAロケット、いよいよ「40号機」の大台へ - 見えてきた知見と課題)
https://news.mynavi.jp/article/20181029-713964/
「打ち上げ回数を倍増し、また商業衛星の打ち上げ受注数の増加も実現するのは、並大抵のことではない。」
「発射台や、ロケットを組み立てたり衛星を受け入れたりする宇宙センター全体、さらにロケットや衛星を運び入れるための空港や港といった、運用にまつわるあらゆる設備やインフラなどもきわめて重要」
「種子島宇宙センターでは施設の老朽化が進んでおり、さらにそもそも施設が手狭」
「米国のスペースX、ブルー・オリジンなどが、新型ロケットのために新しい工場や整備棟、あるいは発射場すらも続々と建てていることと比べると大きな差がある。」
浮沈子的には、その理由は明らかだな。
我が国は、宇宙開発で未来を拓こうという気がないということだ。
H2Aは、40機上げるのに18年間かかっている。
年間で、2機とか3機とか。
倍増すると言っても、せいぜい6機とか、その程度の話だ。
「既存の施設の改修に加え、生産体制や、打ち上げ準備作業のやり方などを変えることで打ち上げ回数の増加に対応」
充分だろう。
つまり、10年後の姿は、現在と大して変わっていないということになる。
中国が月面に宇宙飛行士を送り込んでいるのを、指を咥えて眺めているだけだ。
あー、いや、えーと、ちゃぶ台、じゃなくって、月着陸船の降下ステージ作ったりしているかもしれないけどな。
せいぜいその程度しか期待できない。
もう一度書いとくか。
「宇宙を手にした者が、未来を手にすることになる。宇宙空間に到達する能力が大きければ、宇宙開発を発展させる舞台は大きくなる」
重厚長大を絵に描いたような話だ。
中国だって、経済状況が悪化すれば、順調に開発を続けられるかどうかはビミョーだ。
金の切れ目は、縁の切れ目(元の切れ目?)。
まあ、どうでもいいんですが。
右肩上がりの成長を、どこまで続けることが出来るのか。
人口増加は頭打ちで、アフリカに投資して原材料の確保と、将来の需要に期待するしかない。
先進国の需要は飽和状態で、これ以上期待できないからな。
しかし、まあ、上手くやれば、10年くらいは継続して稼ぐことが出来るだろうから、その上がりを宇宙開発に投じることも可能だろう。
軍事技術とは切っても切れない宇宙開発だからな。
(【環球異見・米国が「宇宙軍」創設へ】「パンドラの箱」開ける危険性 チャイナ・デーリー(中国))
https://www.sankei.com/world/news/180820/wor1808200010-n1.html
「米国と宇宙の軍備競争を展開する国力はない」
おっと、随分としおらしいじゃないの。
「“切り札”を開発して非対称的な抑止力を形成しなければならない」
衛星破壊兵器をぶっ放して、まーたデブリをまき散らそうってのかあ?。
長征9号が、平和目的だけに使用されるなどという幻想は抱かないにしても、そのサイズで年間10回以上も打ち上げる対象なんて、軍事衛星以外は考えられないしな。
もちろん、その頃には宇宙ホテルになっているISSの向こうを張って、中国版宇宙ホテルを展開して稼ぎまくっているのかもしれない。
人民が汗水たらして稼いだ金を吸い上げては、軍事衛星をしこたま打ち上げて行くわけだな。
月面開発や、火星開発にも乗り出していくんだろう。
南シナ海と同じような状況が、宇宙でも生まれるというわけだ。
月の裏側に着陸して、五星紅旗を掲げた挙句、ここは中国の核心的利益だとか言い出すに決まっているのだ。
火星の場合はどうなんだろうか?。
NASAは、生命存続の可能性がありそうな場所には、原則として探査機を送り込まないと決めているようだからな(探査機が持ち込む微生物で汚染しちまうからな。)。
(第3回 火星探査車の着陸地点を選ぶということ)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/16/103100015/110800004/?P=4
「火星はまだ、生命がいるかもしれないんで。例えば大航海時代に、西洋人がどっかの島に行って、西洋の動植物とか菌を持ち込んで、現地の生態系を駆逐したとか、そういう話がありますよね。それと同じ間違いを犯しちゃいけないから、プラネタリー・プロテクション、惑星検疫というのに気を使っているんです。火星ローバー自体も、何百度に熱して地球の菌とかを持ち込まない対策はするんですけども、それでも残っている可能性はあります。それで、最近どんどん見つかってきている、火星で今も季節ごとに水が流れている場所は避けるんです。生命がいるかもしれないから、そこに落ちる可能性があるような着陸地点は全部ダメ。あと、地下何メートル以内に氷があるかもしれない場所もダメ。そこは厳しくやってます」
穴場だ・・・。
宇宙における生物汚染なんて、毛ほども気に留めていないだろうからな。
中国は、逆に、そこに探査機を送り込んで、地球の細菌たっぷり付いた五星紅旗をぶっ刺して、核心的利益を主張するに決まっている(そうなのかあ?)。
まず、間違いなくそうなるだろうな。
米国には、それを押しとどめる力はない(たぶん)。
そして、月面基地や火星基地を先に作るのも、中国になる可能性が高いと見ている。
だって、核心的利益を守るには、宇宙放射線や低重力なんて気にしてたら話にならんからな。
遺伝子改変を行って放射線耐性が高まるなら、喜んでやるに決まっている。
人類の5人に1人は中国人だしな。
月や火星に植民したからといって、大騒ぎになることはない。
バンバン行くだろうな。
そう考えれば、長征9号の打ち上げ頻度が、年間10回以上になっても、何の不思議もないからな。
しつこいけど、もう一回書いとこうか。
「宇宙を手にした者が、未来を手にすることになる。宇宙空間に到達する能力が大きければ、宇宙開発を発展させる舞台は大きくなる」
なんか、ようやくしっくり来た気がするんだがな・・・。
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