ありふれているから材料になる2018年11月05日 19:35

ありふれているから材料になる


宇宙のどこそこ(隕石とか)から、アミノ酸が発見されたとか、原始地球の大気や原始の海の成分に火花飛ばしたり、衝撃波を与えたりして、生命の材料であるアミノ酸(えーと、アミノ酸はタンパク質の材料なんですけど)が出来たと大騒ぎする・・・。

生命が遺伝子によってアミノ酸を操り、タンパク質を合成して、あんなことやこんなことをしているのは、材料であるアミノ酸が、そこらへんに転がっているありふれた存在だったからではないのか。

(アミノ酸)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%8E%E9%85%B8

「天然には約500種類ほどのアミノ酸が見つかっている」

「全アミノ酸のうち22種がタンパク質の構成要素であり、真核生物では21種から、ヒトでは20種から構成される。」

タンパク質合成に使われていないアミノ酸がアットーテキに多い。

どう考えても、ありふれた材料の中から、選択的に使われたと考えるのが妥当だ。

記事の中では、宇宙由来としてマーチソン隕石が紹介されている。

(マーチソン隕石)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%BD%E3%83%B3%E9%9A%95%E7%9F%B3

「隕石中にピペコリン酸といった生体内で見つかる有機酸や、 グリシン、アラニン、グルタミン酸といったタンパク質を構成するアミノ酸のほか、イソバリン、シュードロイシンといった、生体では見られないアミノ酸も発見されている」

宇宙には、アミノ酸が溢れているに違いない。

もちろん、地球だって宇宙の一部だから、アミノ酸には不自由しなかったと思われる。

そういう状況の中では、生物を構成しているアミノ酸が宇宙由来であるとか、地球固有であるというのは、意味がない話のように聞こえる。

広く遍く存在する。

特別なことがなくても、宇宙のどこででもできてしまう、ありふれたふつーの材料。

核酸の材料にしても、塩基対を構成するアデニンとグアニン(共にプリン基)は宇宙空間から見つかっているし、シトシン、ウラシル(RNAにおいて:DNAのチミンに相当)は、衝撃波を与えた太古の海洋から合成されることが証明されている。

(DNA 隕石衝突が起源か?東北大が超高速衝突実験で再現)
https://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/0/10722.html

「核酸塩基のシトシンとウラシルに加え、タンパク質を構成するアミノ酸9種類が同時に生成された。」

異なる実験だが、チミンだって作られている。

(NASA Ames Reproduces the Building Blocks of Life in Laboratory)
https://www.nasa.gov/content/nasa-ames-reproduces-the-building-blocks-of-life-in-laboratory

「生命の起源を研究しているNASAの科学者たちは、私たちの遺伝物質の3つの重要な要素であるウラシル、シトシン、チミンを実験室で再現しました。」(共にピリミジン基:自動翻訳のまま:以下同じ)

「地球が形成されると、生命の構成要素の多くは最初から存在する可能性が高いと示唆しています。」

DNAも、タンパク質も、材料はその辺に転がっていたわけで、それらが見つかったからといって大騒ぎする話じゃないだろう(たぶん)。

それらが、どうやって生命になりおおせたのかが分からない(未解明の謎)。

閉鎖された溶液中で、熱やらなにやら加えながら、グリグリ掻きまわしているうちに偶然出来たのかもしれないし、しかるべきルート(化学反応の)があって、出来るべくして出来上がったのかもしれない。

後者であれば、宇宙のどこかで今日も新たな生命が非生命から誕生していたとしてもおかしくはない。

まして、液体の水がたっぷりあって、こんだけ化学反応を起こしやすい環境にある地球上において、一度、それもただ一度だけの誕生ということは考えづらい。

毎日のように、どこかで新たな生命の起源が起こっているということになる。

しかし・・・。

そういう話はついぞ聞かないところを見ると、どうも、単なる偶然から生命が生まれたと考えるしかなさそうな気がする(そうかあ?)。

それって、なんか情けない気がするし、地球が誕生してから10億年以内にそんなことが1回だけ起こったというのも、何となくストーリー的に納得がいかない気がする。

化学や生物学を研究している人々は、何か決まったプロセスがあって生命が誕生したと考えているに違いない。

だって、そう信じなければ、生命の起源について研究することは、サイコロを転がすことと同じになってしまうからな。

まあいい。

宇宙の中で、ありふれた生命の材料を創り出すことが出来ることは分かった。

えーと、もちろん、生命の働きを使わないでだな。

あとは、卵からではなく、いきなり鶏を作ることが出来るかどうかだ。

味の素(アミノ酸の象徴?)を振り掛けると、コケコッコーと鳴きだす何かを見つけなければならない。

核酸の塩基を、タンパク質合成の暗号として使うという、上手いやり方を実行したヤツだ。

そのプロセスを明らかにし、再現することが出来れば、生命や宇宙に対する見方は根底から変わるかもしれない。

まあ、21世紀中はおろか、30世紀になっても無理かもしれないな・・・。

だが、希望はある!。

浮沈子が子供の頃は、30世紀になれば、タイムマシンが出来るということになっていた。

(スーパージェッター)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BC

「30世紀のタイムパトロール723号であるジェッターは、悪人ジャガーを追跡中にタイムマシン同士の衝突事故で20世紀に落下してしまう。」

30世紀になっても、自動運転技術は大したことはないということだな。

「ジェッターが腕時計型の通信機(タイム・ストッパー)に「流星号、応答せよ、流星号」と呼びかける真似が子供の間で大流行した。」

やりましたよ、浮沈子も!。

まあ、どうでもいいんですが。

で、タイムマシンが出来たわけだからな。

こいつで40億年くらい前に飛んでって、生命誕生の瞬間を見ることが出来れば、その仕掛けを知ることが出来るというものだ。

うーん、生命の起源を知るには、タイムマシンを作らなければならないわけか・・・。