聞いてないけど? ― 2018年11月24日 06:20
聞いてないけど?
何かの間違いか、ゆゆしき事態か。
(Ebola virus disease – Democratic Republic of the Congo Disease outbreak news: Update
22 November 2018)
http://www.who.int/csr/don/22-november-2018-ebola-drc/en/
「Health centres have been identified as a source of disease transmission. Medications administered via injections were a notable cause of infection. Current efforts are focused on improving infection prevention and control (IPC) measures, including providing water and products for cleaning, training health providers at informal health centres and encouraging the provisision of medications which do not require injections.」(保健センターは疾病の伝染の源として特定されている。注射によって投与された薬物は、感染の顕著な原因であった。現行の取り組みは、清潔に水と製品を提供すること、非公式の保健センターで保健医療従事者を訓練すること、注射を必要としない投薬の奨励を奨励することなど、感染予防と管理(IPC)対策の改善に焦点を当てている。:自動翻訳のまま:以下同じ)
「非公式の保健センターで保健医療従事者を訓練すること」って、本末転倒?。
既視感に囚われる浮沈子・・・。
これは、いつかどこかで聞いた話と似ている。
そう、2014年の西アフリカ地域では、病院が重要な感染経路となるという悪夢のような事態に陥り、おまけに多数の医療スタッフが感染したわけだ。
今回のDRCにおける流行も、医療スタッフの感染が報告されている。
上記に引用したDisease outbreak news(DONs)をみても、医療スタッフの感染が毎回報告されている。
「BeniとKatwaの5人の保健医療従事者が新たに感染した。39人の医療従事者が現在まで感染している。」
やれやれ・・・。
散発的な戦闘と、それに伴う保健活動の中断、医療センターを介した感染(しかも、注射!)、医療スタッフの感染・・・。
「毎週発生した症例の全体的な傾向は、北キブのいくつかの都市および村でのコミュニティ感染の継続を反映しています」
「コンゴ民主共和国の他の州や近隣諸国への流行の危険性は非常に高いままです。」
速報値は、依然増え続けている。
(Ebola situation reports: Democratic Republic of the Congo)
http://www.who.int/ebola/situation-reports/drc-2018/en/
「Latest numbers as of 22 November 2018
Total cases: 393
- Confirmed cases: 346
- Probable cases: 47
Deaths: 222
- Confirmed: 175
- Probable: 47」
この数字には、Suspected(疑わしい)とされる事例は含まれていないことに注意だ。
(2018 Kivu Ebola outbreak)
https://en.wikipedia.org/wiki/2018_Kivu_Ebola_outbreak
「Date:Confirmed:Probable:Suspected(:Total):Deaths
2018-11-19:326:47:90(:463):217」
今回は、90人が集計から落ちている。
浮沈子は、年内に歴代2位浮上は確実と思っていたんだが、既に2000年のウガンダでの感染(425人)を上回っていることは間違いない。
真の状況は、WHOのやや楽観的なニュアンスの報告とは異なるかもしれない。
「WHOは、その発生が保健省(Ministry of Health、MoH)およびパートナーと協力してうまくいくことを確信しています。」
大統領選挙絡みのごたごたで、それどころじゃないんじゃね?。
まあ、どうでもいいんですが。
(エボラに感染・・・4分動画でわかる治療現場の最前線)
https://www.msf.or.jp/news/detail/headline/cod20181120et.html
動画の字幕には、こうある。
「町のうわさでは「センターに行けば最後、すぐに遺体袋に入れられる。生きていてもお構いなし」って」
いずこも同じか・・・。
インターネットで世界中で見られる素敵な映像だが、現地で真にこのビデオを見るべき人々のどれだけが見ることが出来るんだろうか?。
まあいい。
アウトリーチは、常に課題だからな。
「町のうわさ」に勝つことは難しい。
それでも、正しいうわさを広げる努力は必要だ。
そんでもって、保健センターに行って注射したら、感染しちゃったという話だからな(MSFの施設じゃないけど)。
何というか・・・。
言葉を失う・・・。
何かの間違いか、ゆゆしき事態か。
(Ebola virus disease – Democratic Republic of the Congo Disease outbreak news: Update
22 November 2018)
http://www.who.int/csr/don/22-november-2018-ebola-drc/en/
「Health centres have been identified as a source of disease transmission. Medications administered via injections were a notable cause of infection. Current efforts are focused on improving infection prevention and control (IPC) measures, including providing water and products for cleaning, training health providers at informal health centres and encouraging the provisision of medications which do not require injections.」(保健センターは疾病の伝染の源として特定されている。注射によって投与された薬物は、感染の顕著な原因であった。現行の取り組みは、清潔に水と製品を提供すること、非公式の保健センターで保健医療従事者を訓練すること、注射を必要としない投薬の奨励を奨励することなど、感染予防と管理(IPC)対策の改善に焦点を当てている。:自動翻訳のまま:以下同じ)
「非公式の保健センターで保健医療従事者を訓練すること」って、本末転倒?。
既視感に囚われる浮沈子・・・。
これは、いつかどこかで聞いた話と似ている。
そう、2014年の西アフリカ地域では、病院が重要な感染経路となるという悪夢のような事態に陥り、おまけに多数の医療スタッフが感染したわけだ。
今回のDRCにおける流行も、医療スタッフの感染が報告されている。
上記に引用したDisease outbreak news(DONs)をみても、医療スタッフの感染が毎回報告されている。
「BeniとKatwaの5人の保健医療従事者が新たに感染した。39人の医療従事者が現在まで感染している。」
やれやれ・・・。
散発的な戦闘と、それに伴う保健活動の中断、医療センターを介した感染(しかも、注射!)、医療スタッフの感染・・・。
「毎週発生した症例の全体的な傾向は、北キブのいくつかの都市および村でのコミュニティ感染の継続を反映しています」
「コンゴ民主共和国の他の州や近隣諸国への流行の危険性は非常に高いままです。」
速報値は、依然増え続けている。
(Ebola situation reports: Democratic Republic of the Congo)
http://www.who.int/ebola/situation-reports/drc-2018/en/
「Latest numbers as of 22 November 2018
Total cases: 393
- Confirmed cases: 346
- Probable cases: 47
Deaths: 222
- Confirmed: 175
- Probable: 47」
この数字には、Suspected(疑わしい)とされる事例は含まれていないことに注意だ。
(2018 Kivu Ebola outbreak)
https://en.wikipedia.org/wiki/2018_Kivu_Ebola_outbreak
「Date:Confirmed:Probable:Suspected(:Total):Deaths
2018-11-19:326:47:90(:463):217」
今回は、90人が集計から落ちている。
浮沈子は、年内に歴代2位浮上は確実と思っていたんだが、既に2000年のウガンダでの感染(425人)を上回っていることは間違いない。
真の状況は、WHOのやや楽観的なニュアンスの報告とは異なるかもしれない。
「WHOは、その発生が保健省(Ministry of Health、MoH)およびパートナーと協力してうまくいくことを確信しています。」
大統領選挙絡みのごたごたで、それどころじゃないんじゃね?。
まあ、どうでもいいんですが。
(エボラに感染・・・4分動画でわかる治療現場の最前線)
https://www.msf.or.jp/news/detail/headline/cod20181120et.html
動画の字幕には、こうある。
「町のうわさでは「センターに行けば最後、すぐに遺体袋に入れられる。生きていてもお構いなし」って」
いずこも同じか・・・。
インターネットで世界中で見られる素敵な映像だが、現地で真にこのビデオを見るべき人々のどれだけが見ることが出来るんだろうか?。
まあいい。
アウトリーチは、常に課題だからな。
「町のうわさ」に勝つことは難しい。
それでも、正しいうわさを広げる努力は必要だ。
そんでもって、保健センターに行って注射したら、感染しちゃったという話だからな(MSFの施設じゃないけど)。
何というか・・・。
言葉を失う・・・。
報道を読む ― 2018年11月24日 09:25
報道を読む
メディア(概ね、大企業ですが)を通じて流される報道に限らず、当事者などが公表する情報にも、様々な思惑が込められている(そうなのかあ?)。
商業的に媒体が成り立たなければ、そもそもメディアとしてやっていけないし、当事者が垂れ流す情報は、当然、自身に都合が悪い話は伏せられている。
たまに、本当にたまに、内部告発やらコンプライアンス部門の働きで、不都合な真実が暴かれることもあるけど、それらにしても当事者の存続を脅かすような話にはならない。
自浄作用が働いたとか言ってな・・・。
時が経てば、やがて元の木阿弥になる。
どころか、隠ぺいしたり、誤魔化したりする方のレベルが上がることになるだけかもしれない。
権力欲の巣窟であり、物欲の権化でもある大企業や政治の世界だけでなく、人間が作った組織であれば、どんな形であれ、目的のために手段を選ばず、情報戦を展開することは避けられない。
目的のためには、手段は常に正当化される。
ちょっと、いくら何でも、という時もあるが、そういう時には人身御供を出して済ませる。
そのための中間管理職だ(そうなのかあ?)。
まあいい。
もちろん、建前としては、様々な法に依る規制や、倫理規定だとかで制約されることになっているが、世の中は善人だけではないからな。
決まりごとにしなければならないのは、それらを守らないやつらがいかに多いかということの裏返しに過ぎない。
たった一人で生きているならともかく、社会の中で生活するということになれば、他人とのかかわりを避けて通ることはできない。
そういう、基本的な人間関係が、やがて組織対組織、組織対個人などという形で、複雑怪奇な仕組みを作り上げ、お互い鎬を削ることになる。
ああ、もちろん、助け合うこともあるけどな。
世の中は両面からできている。
コンゴ民主共和国のエボラの話で、現地の公的な医療機関である保健センターが、感染の中心(の一つ)になっていたという報告は、いささかショックだった。
この事実を報じていたメディアは、浮沈子が知る限り、一つもない。
町のうわさは本当で、保健センターに連れていかれたら、死体袋に入れられてしまうわけだな(そうなのかあ?)。
WHOにしても、DRC当局の協力がなければ事業を進められないし、現地に医療施設を展開している国境なき医師団(MSF)にしてもそうだろう。
このことが公になったということは、余程目に余る実態があったということになる。
浮沈子は、MSFが現地に入っているなら大丈夫だと思ってたんだがな。
未だに医療関係者の感染が続いているということは、現地では、スタンダードな感染症対策が確立されていないということになる。
資材が不足しているのかもしれないし、物はあっても、訓練が徹底されていないのかもしれない。
国連機関は、各国の拠出金で運営されているし、MSFだって、WHOからの金が入っている。
もちろん、独自に調達している金もある。
どちらにしても、ステークホルダーに対しては、投資した金が有効に使われ、さらなる投資を呼び込ませるように見せかけなければならない(事実、その通りなら小細工する必要はない)。
ユーチューブで流されているMSFの広報は、一見、現地の人々に呼びかけるような作りになっているが、現地で生活している人々のどれだけが視聴できる環境にあるのかは疑問だ。
浮沈子は、ああ、これは、世界中の人々に向けて発信されているのだと感じた。
MSFの活動を支援している人々に、その有形無形の支援が、有効に使われ、機能しているという満足を与えるための戦略なのだ(たぶん)。
もちろん、それはそれで構わない。
つーか、必要不可欠な広報戦略だ。
それらを承知で、様々な情報を読む必要がある。
知ってか知らずかは分からないが、保健センターでの感染を報道してこなかったメディア、今の今まで公表してこなかったDRC当局やWHO、現地で最も実態を把握しているはずのMSF。
そんなことを突っついても、何かが変わるわけでもないし、そういうことがあるというのは、世間では常識として、或いはやむを得ないこととして呑み込まれているのかもしれない。
遠く離れた地域での出来事を、暖房の利いた部屋でパソコン弄りながら知るということは、様々なバイアスが掛かった挙句の果ての、クソの役にも立たないガラクタ情報を漁るようなものかもしれない。
そうして、奴らの思うつぼに嵌って、ロクでもない二次情報を垂れ流す(そんなあ!)。
やりきれない思いでいるのは、浮沈子だけなんだろうか・・・。
メディア(概ね、大企業ですが)を通じて流される報道に限らず、当事者などが公表する情報にも、様々な思惑が込められている(そうなのかあ?)。
商業的に媒体が成り立たなければ、そもそもメディアとしてやっていけないし、当事者が垂れ流す情報は、当然、自身に都合が悪い話は伏せられている。
たまに、本当にたまに、内部告発やらコンプライアンス部門の働きで、不都合な真実が暴かれることもあるけど、それらにしても当事者の存続を脅かすような話にはならない。
自浄作用が働いたとか言ってな・・・。
時が経てば、やがて元の木阿弥になる。
どころか、隠ぺいしたり、誤魔化したりする方のレベルが上がることになるだけかもしれない。
権力欲の巣窟であり、物欲の権化でもある大企業や政治の世界だけでなく、人間が作った組織であれば、どんな形であれ、目的のために手段を選ばず、情報戦を展開することは避けられない。
目的のためには、手段は常に正当化される。
ちょっと、いくら何でも、という時もあるが、そういう時には人身御供を出して済ませる。
そのための中間管理職だ(そうなのかあ?)。
まあいい。
もちろん、建前としては、様々な法に依る規制や、倫理規定だとかで制約されることになっているが、世の中は善人だけではないからな。
決まりごとにしなければならないのは、それらを守らないやつらがいかに多いかということの裏返しに過ぎない。
たった一人で生きているならともかく、社会の中で生活するということになれば、他人とのかかわりを避けて通ることはできない。
そういう、基本的な人間関係が、やがて組織対組織、組織対個人などという形で、複雑怪奇な仕組みを作り上げ、お互い鎬を削ることになる。
ああ、もちろん、助け合うこともあるけどな。
世の中は両面からできている。
コンゴ民主共和国のエボラの話で、現地の公的な医療機関である保健センターが、感染の中心(の一つ)になっていたという報告は、いささかショックだった。
この事実を報じていたメディアは、浮沈子が知る限り、一つもない。
町のうわさは本当で、保健センターに連れていかれたら、死体袋に入れられてしまうわけだな(そうなのかあ?)。
WHOにしても、DRC当局の協力がなければ事業を進められないし、現地に医療施設を展開している国境なき医師団(MSF)にしてもそうだろう。
このことが公になったということは、余程目に余る実態があったということになる。
浮沈子は、MSFが現地に入っているなら大丈夫だと思ってたんだがな。
未だに医療関係者の感染が続いているということは、現地では、スタンダードな感染症対策が確立されていないということになる。
資材が不足しているのかもしれないし、物はあっても、訓練が徹底されていないのかもしれない。
国連機関は、各国の拠出金で運営されているし、MSFだって、WHOからの金が入っている。
もちろん、独自に調達している金もある。
どちらにしても、ステークホルダーに対しては、投資した金が有効に使われ、さらなる投資を呼び込ませるように見せかけなければならない(事実、その通りなら小細工する必要はない)。
ユーチューブで流されているMSFの広報は、一見、現地の人々に呼びかけるような作りになっているが、現地で生活している人々のどれだけが視聴できる環境にあるのかは疑問だ。
浮沈子は、ああ、これは、世界中の人々に向けて発信されているのだと感じた。
MSFの活動を支援している人々に、その有形無形の支援が、有効に使われ、機能しているという満足を与えるための戦略なのだ(たぶん)。
もちろん、それはそれで構わない。
つーか、必要不可欠な広報戦略だ。
それらを承知で、様々な情報を読む必要がある。
知ってか知らずかは分からないが、保健センターでの感染を報道してこなかったメディア、今の今まで公表してこなかったDRC当局やWHO、現地で最も実態を把握しているはずのMSF。
そんなことを突っついても、何かが変わるわけでもないし、そういうことがあるというのは、世間では常識として、或いはやむを得ないこととして呑み込まれているのかもしれない。
遠く離れた地域での出来事を、暖房の利いた部屋でパソコン弄りながら知るということは、様々なバイアスが掛かった挙句の果ての、クソの役にも立たないガラクタ情報を漁るようなものかもしれない。
そうして、奴らの思うつぼに嵌って、ロクでもない二次情報を垂れ流す(そんなあ!)。
やりきれない思いでいるのは、浮沈子だけなんだろうか・・・。
コップの中の嵐 ― 2018年11月24日 21:56
コップの中の嵐
36年前に先天性風疹症候群(CRS)のお子さんを産み、18歳で亡くされたお母さんの話は堪えた。
軽々しく、それは国家のワクチン政策が功を奏するまでの必要悪だなどとは言えない。
とても、とても、言えない・・・。
(抗体検査(イテッ!))
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2018/11/19/9000926
「現在、ワクチンを定期接種している世代が成長して、子供を作るようになれば、CRSの問題も消えてなくなる(新たな発生という点では)。」
不作為を正当化するような発言は、厳に慎まなければならないな。
それはそれとして、今日、一般向け講演会に行って聴いてきた話の中で、浮沈子的に気になったのは、今季、既にワクチンが足りなくなっているということだ。
報道もされている。
(<風疹流行>ワクチンは足りているのか)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181124-00000015-mai-soci
「一般に、国内ではMRワクチンを一から製造すると約1年半かかり、使用期限は市場に出てから約1年と短い。現状の日本の制度では、ワクチン製造販売業者などが多量に在庫を確保しておくのは難しく、子どもの定期接種分を除くと、任意接種や緊急時の在庫としては年間数10万本分しかないというという。」
「国は10月以降、風疹が流行している東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、愛知県の5都県に、重点的にMRワクチンを追加出荷するよう製造販売業者に依頼した。」
「通常、卸売販売業者は、医療機関の前年のワクチン使用実績にあわせて販売する。医療機関によっては接種希望者が集中したり、前年の使用実績が少なかったりして、「ワクチンの在庫が一時的になくなって受け付けられない」という事態が起こり得る。」
「また国が10月、抗体が足りないことが判明した妊娠を希望する女性や、妊婦の同居家族に対して優先的に任意接種をするよう通知したため、接種対象者を制限する医療機関も出始めている。」
ワクチン不足が表面化しないように、あの手この手を使っているわけだ(そうなのかあ?)。
まあ、限られたワクチンを、優先順位の高い方から有効に使っていくという観点では正しいんだろうが、その順位付けされたグループの全員が打つわけではないからな。
漏れた感受性者(抗体を持たないか、不十分な人)が、優先順位が低く、後回しにされたグループの感染者からうつされれば、ひとたまりもない(風疹の感染力は、インフルエンザの数倍だそうです)。
2012年から2013年にかけての流行期、川崎市は、他に先んじて30代から50代の男性に、土曜日を活用してワクチン接種を行ったそうだ。
WHOの担当者から、前半は、ワクチン接種の効果で感染者が減りながら、後半、なぜ感染者が全国と同一レベルに戻ったかを質問していた。
このときにも、ワクチンが不足して、全国レベルを超える接種対象者を除外せざるを得なくなったからだという。
やれやれ・・・。
今日の講演では、産業医の方からの話もあった。
男性労働者を悪者のように言うのは筋違いだと、キッパリおっしゃっていた。
ワクチン接種を受ける機会を奪われた被害者としてみるべきだと。
うーん、なるほど・・・。
産婦人科のお医者さんは、今期はもう、ワクチン接種は間に合わないから、妊婦はパートナー含めて、周りから逃げ回るしかないと、半ばさじを投げていた(そんなあ!)。
自動車の触媒を作っている会社は、2015年(流行期ではありません)に、社員1名が風疹になったそうだ。
全世界に拠点を持ち、全国の自動車企業に出入りしている会社だ(初発の方は、海外経験はなかったが、感染時期からは、海外帰国した社員(不顕性感染者)からの感染が疑われた)。
背面の恐怖からか、秀でた企業の鏡だからなのか、全社を挙げて取り組み、3次感染まで含めて5人の患者(2次感染3人、3次感染1人)で抑え込んだ。
妊娠初期で抗体を持たなかった女性社員は、出勤を免除したという。
ワクチン接種に7割の補助を出し、社内集団接種や医療機関での集団接種を中心に行い、77日目に完全終息したという。
その後も、全社員にワクチン接種を呼びかけ続けているようだ。
しかし、・・・。
数百人の社員の中には、俺様は大丈夫とか、注射は嫌いだ(?)などとほざいて、ワクチンを打たない方もいるという。
うーん、なるほど・・・。
って、感心している場合かあ?。
まあいい。
(風しんの国内流行に関する市民公開講座及びシンポジウムのご案内)
https://rubella.jp/
明日で終わってしまうので、リンク先が見られるかどうかは分からない。
「市民公開講座
「風しんから妊婦を守るために」
日 時
2018年11月24日(土)14:00~17:00
場 所
AP浜松町
港区芝公園2-4-1芝パークビルB館地下1階
電話:03-5405-6109
参加費
無料(事前の参加申込みをお願いいたします。)
プログラム
司会:大石 和徳(国立感染症研究所感染症疫学センター)
岡田 賢司(福岡看護大学)
・風しん注意報発令中!急増中の風しんに対して今できること、すべきこと
国立感染症研究所感染症疫学センター 多屋 馨子
・妊婦を風しんから守れ
独立行政法人国立病院機構横浜医療センター 平原 史樹
・先天性風疹症候群
風疹をなくそうの会「hand in hand」 可児 佳代
・成人を含めた風しんの啓発活動-地域における取り組み-
川崎市健康安全研究所 三﨑 貴子
・職場での感染対策と再発防止
株式会社キャタラー専務執行役員 河合 裕直
・職場における麻疹風疹ワクチン接種の現状と課題
筑波大学 堀 愛
総合討論:
・国立感染症研究所感染症疫学センター 多屋 馨子
・独立行政法人国立病院機構横浜医療センター 平原 史樹
・風疹をなくそうの会「hand in hand」 可児 佳代
・風疹をなくそうの会「hand in hand」 大畑 茂子
・川崎市健康安全研究所 三﨑 貴子
・株式会社キャタラー専務執行役員 河合 裕直
・筑波大学 堀 愛」
3時間の時間内では、とてもとても、終わりそうもなかったが、むりくり終わらせた感じだ。
結局、国が動かなければ何も変わらない。
いただいたパンフレットにはこうある。
「この市民公開講座の目的は、1)風しんは、ワクチン以外では予防が困難であること、2)先天性風しん症候群の予防の重要性について、国民の皆様に広く知っていただき、予防に対する意識を高めることです。」
メディアも、何社か来ていたようだから、触りのところだけ報道されるかもしれない。
その際に、ワクチンの絶対数が足りないことが報道されるかどうかがポイントだな。
ワクチン訴訟に敗れまくった国は、任意接種の枠組みを崩すはずはない。
そうして、定期接種を継続し、ほぼ5年毎に繰り返される流行を凌ぎながら、あと20年くらい(4回の流行)引っ張るつもりだ(そうなのかあ?)。
全国民を対象として抗体検査を実施し、抗体価が不十分な国民に、強制的にワクチンを打つなどという政策をとるわけにもいかないしな。
要ワクチン接種者は、少なく見積もっても1千万人を超える(HI抗体価で8倍未満←16倍以下(32倍未満)は抗体不十分らしいんだがな:未確認)。
平成32年度に、風疹を我が国から排除する目標を立ててはいるが、きっと何か勝算があるんだろう。
5年毎の流行というのがヒントかも知れない。
平成32年度は、その谷間の時期に当たる。
12か月間、土着株(1a型?)で発症がなければ、WHOに排除認定される。
その後に、輸入株で発症したとしても、それは別の話になる(未確認)。
オリンピックや実質的な移民政策の開始で、外来株を持ち込むチャンスは増えるからな。
オリンピックが開催された後は、諦めているはずだ(そうなのかあ?)。
大阪万博なんて、想定外だしな(昨日決まったばっかし!)。
我が国との往来が多い西太平洋地域の感染がなくならない限り、わが国だけが何をやっても無駄かもしれない。
いや、そんなことはない。
1千万人分のワクチンを増産し、全国民を抗体検査で振るいにかけ、要ワクチン接種者に強制的に打ちさえすれば、ことは終わる。
任意接種などとは生ぬるい。
講演の中では、産婦人科の先生から驚くべき発言も出た。
質問に答える形だったと記憶しているが、CRS患者1名に対して、その患児が生まれることを心配して妊娠を打ち切った妊婦は60人に当たると推計しているという。
前回の流行時の45人に当てはめれば、2700人になる。
いや、生後1年以上経ってCRSの症状が分かっても、その時点ではウイルスが出なくなっているのでCRSと診断されないことになるからな。
実数は、更に多いかもしれない。
他にも、既に産業医レベルでは、企業内のワクチン接種に対して出荷制限が掛けられているという話も出た。
職場での集団接種が効果的だという話の矢先に、既にその対応はできなくなりつつあるという。
どっひゃあーな話だ。
国内生産のワクチンと輸入ワクチンとの差の話もあった。
副反応(極めて稀)が出た時の被害補償の内容に差があるそうだ(詳細未確認)。
従来の検討経過に詳しい研究者の方からの話では、ワクチン行政につて、米国ではエイシップ(ACIP) という組織があって、長期的な戦略を練っているという。
(The Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP) and the Childhood Immunization Schedule)
https://www.cdc.gov/vaccines/hcp/conversations/acip-recommendations.html
「ACIPとは何ですか?
予防接種慣行諮問委員会(ACIP)は、米国の病気をコントロールするためのワクチンの使用法に関する勧告を作成する医療および公衆衛生の専門家のグループです。」(自動翻訳のまま:以下同じ)
「小児期の免疫スケジュールに加えて、ACIPは成人の予防接種スケジュールの推奨を行います。」
国家百年の大計を誤れば、国は亡びる。
その日暮らしのつじつま合わせで、時が過ぎていくのを指を咥えて眺めているだけのどこかの国は、危ないかもな。
米国だって、万能ではないだろうから、何から何までマネすることはない。
しかし、やるときゃやる。
(Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR))
https://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/rr6204a1.htm
「1969年に米国で生存し弱毒化した風疹ワクチンの免許前に、風疹が一般的であり、流行は6〜9年ごとに発生した。ほとんどの風疹症例は、幼児の間であり、5歳から9歳までの子供の間でピーク発生率を示した。風疹の流行は1964年から1965年にかけて、米国では約1,250万件の風疹症例が発生し、約2,000例の脳炎、自然妊娠中絶または治療中絶に起因する11,250人の胎児死亡、出生直後に死亡した幼児2,100人、 CRSで生まれた2万人の乳児。」
ったく、惨憺たるありさまだったわけだ。
「風疹ワクチンは、1969年に米国で風疹ワクチンが導入された後、1969年の57,686件から1976年の12,491件に78%減少し、CRS症例は1970年の68件から1976年の23件まで69%減少した(画像参照)。風疹の発生率はすべての年齢層で減少したが、15歳未満の子供は最も減少した。この減少にもかかわらず、風疹の流行は高齢の若者および若年成人および未接種の成人が集まる環境で引き続き発生した。1977年と1984年に、ACIPは特定の作業の設定に影響を受けやすい思春期後の女性、青年、兵役中の者、大学生、および人物の予防接種を含めてその勧告を変更。報告された風疹症例の数は、1977年の20,395人から1988年の225人に減少し、CRS症例は1977年の29人から1988年の2人に減少した」
この後、紆余曲折を経て、米国は風疹の排除に成功する。
「1989年から1991年にかけて、風疹の再発が主に発生しました。なぜなら、当初はワクチン接種には推奨されていなかった未接種の若者や若い成人と、風疹予防接種率が低い宗教団体で発生したからです」
いずこも同じかあ・・・。
「2004年には、CDCが招集したパネルが利用可能なデータをレビューし、米国における風疹の排除を確認した。風疹排除は、風土病性風疹伝播がない(すなわち、12ヶ月以上続く持続的な伝染)がないと定義される。」
「2010年に、監視データに基づいて、汎アメリカ保健機関(Pan American Health Organization)は、WHO地域が2003年に設定された風疹およびCRS排除目標を達成したと指摘した。地域における風疹の消失の維持の確認が進行中である。しかし、専門家パネルは、利用可能なデータを検討し、全会一致で風疹の除去は、米国(で維持されていることを2011年12月に合意された)。」
やはり、ワクチン接種の不徹底が原因とされる流行が起こっていたわけだな。
流行時の対応については、別に記載があった。
「麻疹、風疹、流行性耳下腺炎の発生時の推奨事項:
麻疹、風疹、流行性耳下腺炎の発生時には、曝露と感染のリスクがあるすべての人に予防接種を受けさせるか、または他の許容される免疫の証拠があることを確実にするよう努力すべきである」
なんと、努力義務だけだ。
何か、特別のことをやっているわけではない。
今後のことについても記載がある。
「今後の方向性:
麻疹、風疹およびCRSの排除、ならびに米国における流行性耳下腺炎の管理を維持するためには、適切な制御手段を迅速に実施できるように症例の迅速な検出が必要である。これは、ウイルスの輸入株が風土病の連鎖を確立するのを防ぐためです。ワクチン接種を受けていない住民がいると、麻疹、風疹、およびCRSの排除と流行性耳下腺炎の管理が危険にさらされる可能性があります。これらの病気は世界中で流行している限り、米国に引き続き輸入されます。」
「麻疹、風疹、および米国における流行性耳下腺炎の排除および管理を維持するための重要な課題は、
1)MMRワクチンの初回投与で12〜15ヵ月齢の小児に予防接種を行い、学校就業児にMMRワクチンの2回目の接種(麻疹およびかゆみ)
2)保健医療従事者、6〜11ヶ月齢の乳児を含む海外旅行者、および高等学校教育機関の学生などの高リスク集団にワクチン接種する。
3)医療関係者と一般市民の間でこれらの病気の認識を維持し、
4)WHOを含む米国政府機関および国際機関、世界的な麻疹および風疹の死亡率の削減および排除の目標、ならびに
5)疑わしい症例が報告された場合、公衆衛生局がサーベイランスを引き続き実施し、迅速な公衆衛生への対応を開始することを確保する。」
各定期接種時期における接種率等については、未確認だ(そこがポイントかも)。
高等学校教育機関の学生が、高リスク群であるというのが米国らしいか。
まあ、どうでもいいんですが。
アフリカ大陸のど真ん中では、エボラで400人近くが感染し、200人以上が亡くなっている。
「Latest numbers as of 23 November 2018:
Total cases: 399
- Confirmed cases: 352
- Probable cases: 47
Deaths: 228
- Confirmed: 181
- Probable: 47」
我が国の風疹は、コップの中の嵐に過ぎない。
前回流行の比率だと、今回の流行では、既に5人のCRS罹患児が生まれることになる(380人に1人くらいの割合だそうです:現在45週で2032人)。
その陰に、どれ程の妊娠中絶が起こるんだろうか(60倍として300件)。
悲しい歴史が、5年毎にまた繰り返されようとしている。
指を咥えて眺めている政府と、地団太踏んで悔しがる患児の母親たち。
やるべきことは分かっているのに、限られた手段の中でやりくりせざるを得ない現場の人々。
今日は、講演を聴いたり、資料を見たり、沢山勉強した。
久しぶりだな・・・。
知恵熱出そうだ(ジジイなのに?)。
おいおい、まさか風疹じゃないよねえ・・・。
36年前に先天性風疹症候群(CRS)のお子さんを産み、18歳で亡くされたお母さんの話は堪えた。
軽々しく、それは国家のワクチン政策が功を奏するまでの必要悪だなどとは言えない。
とても、とても、言えない・・・。
(抗体検査(イテッ!))
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2018/11/19/9000926
「現在、ワクチンを定期接種している世代が成長して、子供を作るようになれば、CRSの問題も消えてなくなる(新たな発生という点では)。」
不作為を正当化するような発言は、厳に慎まなければならないな。
それはそれとして、今日、一般向け講演会に行って聴いてきた話の中で、浮沈子的に気になったのは、今季、既にワクチンが足りなくなっているということだ。
報道もされている。
(<風疹流行>ワクチンは足りているのか)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181124-00000015-mai-soci
「一般に、国内ではMRワクチンを一から製造すると約1年半かかり、使用期限は市場に出てから約1年と短い。現状の日本の制度では、ワクチン製造販売業者などが多量に在庫を確保しておくのは難しく、子どもの定期接種分を除くと、任意接種や緊急時の在庫としては年間数10万本分しかないというという。」
「国は10月以降、風疹が流行している東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、愛知県の5都県に、重点的にMRワクチンを追加出荷するよう製造販売業者に依頼した。」
「通常、卸売販売業者は、医療機関の前年のワクチン使用実績にあわせて販売する。医療機関によっては接種希望者が集中したり、前年の使用実績が少なかったりして、「ワクチンの在庫が一時的になくなって受け付けられない」という事態が起こり得る。」
「また国が10月、抗体が足りないことが判明した妊娠を希望する女性や、妊婦の同居家族に対して優先的に任意接種をするよう通知したため、接種対象者を制限する医療機関も出始めている。」
ワクチン不足が表面化しないように、あの手この手を使っているわけだ(そうなのかあ?)。
まあ、限られたワクチンを、優先順位の高い方から有効に使っていくという観点では正しいんだろうが、その順位付けされたグループの全員が打つわけではないからな。
漏れた感受性者(抗体を持たないか、不十分な人)が、優先順位が低く、後回しにされたグループの感染者からうつされれば、ひとたまりもない(風疹の感染力は、インフルエンザの数倍だそうです)。
2012年から2013年にかけての流行期、川崎市は、他に先んじて30代から50代の男性に、土曜日を活用してワクチン接種を行ったそうだ。
WHOの担当者から、前半は、ワクチン接種の効果で感染者が減りながら、後半、なぜ感染者が全国と同一レベルに戻ったかを質問していた。
このときにも、ワクチンが不足して、全国レベルを超える接種対象者を除外せざるを得なくなったからだという。
やれやれ・・・。
今日の講演では、産業医の方からの話もあった。
男性労働者を悪者のように言うのは筋違いだと、キッパリおっしゃっていた。
ワクチン接種を受ける機会を奪われた被害者としてみるべきだと。
うーん、なるほど・・・。
産婦人科のお医者さんは、今期はもう、ワクチン接種は間に合わないから、妊婦はパートナー含めて、周りから逃げ回るしかないと、半ばさじを投げていた(そんなあ!)。
自動車の触媒を作っている会社は、2015年(流行期ではありません)に、社員1名が風疹になったそうだ。
全世界に拠点を持ち、全国の自動車企業に出入りしている会社だ(初発の方は、海外経験はなかったが、感染時期からは、海外帰国した社員(不顕性感染者)からの感染が疑われた)。
背面の恐怖からか、秀でた企業の鏡だからなのか、全社を挙げて取り組み、3次感染まで含めて5人の患者(2次感染3人、3次感染1人)で抑え込んだ。
妊娠初期で抗体を持たなかった女性社員は、出勤を免除したという。
ワクチン接種に7割の補助を出し、社内集団接種や医療機関での集団接種を中心に行い、77日目に完全終息したという。
その後も、全社員にワクチン接種を呼びかけ続けているようだ。
しかし、・・・。
数百人の社員の中には、俺様は大丈夫とか、注射は嫌いだ(?)などとほざいて、ワクチンを打たない方もいるという。
うーん、なるほど・・・。
って、感心している場合かあ?。
まあいい。
(風しんの国内流行に関する市民公開講座及びシンポジウムのご案内)
https://rubella.jp/
明日で終わってしまうので、リンク先が見られるかどうかは分からない。
「市民公開講座
「風しんから妊婦を守るために」
日 時
2018年11月24日(土)14:00~17:00
場 所
AP浜松町
港区芝公園2-4-1芝パークビルB館地下1階
電話:03-5405-6109
参加費
無料(事前の参加申込みをお願いいたします。)
プログラム
司会:大石 和徳(国立感染症研究所感染症疫学センター)
岡田 賢司(福岡看護大学)
・風しん注意報発令中!急増中の風しんに対して今できること、すべきこと
国立感染症研究所感染症疫学センター 多屋 馨子
・妊婦を風しんから守れ
独立行政法人国立病院機構横浜医療センター 平原 史樹
・先天性風疹症候群
風疹をなくそうの会「hand in hand」 可児 佳代
・成人を含めた風しんの啓発活動-地域における取り組み-
川崎市健康安全研究所 三﨑 貴子
・職場での感染対策と再発防止
株式会社キャタラー専務執行役員 河合 裕直
・職場における麻疹風疹ワクチン接種の現状と課題
筑波大学 堀 愛
総合討論:
・国立感染症研究所感染症疫学センター 多屋 馨子
・独立行政法人国立病院機構横浜医療センター 平原 史樹
・風疹をなくそうの会「hand in hand」 可児 佳代
・風疹をなくそうの会「hand in hand」 大畑 茂子
・川崎市健康安全研究所 三﨑 貴子
・株式会社キャタラー専務執行役員 河合 裕直
・筑波大学 堀 愛」
3時間の時間内では、とてもとても、終わりそうもなかったが、むりくり終わらせた感じだ。
結局、国が動かなければ何も変わらない。
いただいたパンフレットにはこうある。
「この市民公開講座の目的は、1)風しんは、ワクチン以外では予防が困難であること、2)先天性風しん症候群の予防の重要性について、国民の皆様に広く知っていただき、予防に対する意識を高めることです。」
メディアも、何社か来ていたようだから、触りのところだけ報道されるかもしれない。
その際に、ワクチンの絶対数が足りないことが報道されるかどうかがポイントだな。
ワクチン訴訟に敗れまくった国は、任意接種の枠組みを崩すはずはない。
そうして、定期接種を継続し、ほぼ5年毎に繰り返される流行を凌ぎながら、あと20年くらい(4回の流行)引っ張るつもりだ(そうなのかあ?)。
全国民を対象として抗体検査を実施し、抗体価が不十分な国民に、強制的にワクチンを打つなどという政策をとるわけにもいかないしな。
要ワクチン接種者は、少なく見積もっても1千万人を超える(HI抗体価で8倍未満←16倍以下(32倍未満)は抗体不十分らしいんだがな:未確認)。
平成32年度に、風疹を我が国から排除する目標を立ててはいるが、きっと何か勝算があるんだろう。
5年毎の流行というのがヒントかも知れない。
平成32年度は、その谷間の時期に当たる。
12か月間、土着株(1a型?)で発症がなければ、WHOに排除認定される。
その後に、輸入株で発症したとしても、それは別の話になる(未確認)。
オリンピックや実質的な移民政策の開始で、外来株を持ち込むチャンスは増えるからな。
オリンピックが開催された後は、諦めているはずだ(そうなのかあ?)。
大阪万博なんて、想定外だしな(昨日決まったばっかし!)。
我が国との往来が多い西太平洋地域の感染がなくならない限り、わが国だけが何をやっても無駄かもしれない。
いや、そんなことはない。
1千万人分のワクチンを増産し、全国民を抗体検査で振るいにかけ、要ワクチン接種者に強制的に打ちさえすれば、ことは終わる。
任意接種などとは生ぬるい。
講演の中では、産婦人科の先生から驚くべき発言も出た。
質問に答える形だったと記憶しているが、CRS患者1名に対して、その患児が生まれることを心配して妊娠を打ち切った妊婦は60人に当たると推計しているという。
前回の流行時の45人に当てはめれば、2700人になる。
いや、生後1年以上経ってCRSの症状が分かっても、その時点ではウイルスが出なくなっているのでCRSと診断されないことになるからな。
実数は、更に多いかもしれない。
他にも、既に産業医レベルでは、企業内のワクチン接種に対して出荷制限が掛けられているという話も出た。
職場での集団接種が効果的だという話の矢先に、既にその対応はできなくなりつつあるという。
どっひゃあーな話だ。
国内生産のワクチンと輸入ワクチンとの差の話もあった。
副反応(極めて稀)が出た時の被害補償の内容に差があるそうだ(詳細未確認)。
従来の検討経過に詳しい研究者の方からの話では、ワクチン行政につて、米国ではエイシップ(ACIP) という組織があって、長期的な戦略を練っているという。
(The Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP) and the Childhood Immunization Schedule)
https://www.cdc.gov/vaccines/hcp/conversations/acip-recommendations.html
「ACIPとは何ですか?
予防接種慣行諮問委員会(ACIP)は、米国の病気をコントロールするためのワクチンの使用法に関する勧告を作成する医療および公衆衛生の専門家のグループです。」(自動翻訳のまま:以下同じ)
「小児期の免疫スケジュールに加えて、ACIPは成人の予防接種スケジュールの推奨を行います。」
国家百年の大計を誤れば、国は亡びる。
その日暮らしのつじつま合わせで、時が過ぎていくのを指を咥えて眺めているだけのどこかの国は、危ないかもな。
米国だって、万能ではないだろうから、何から何までマネすることはない。
しかし、やるときゃやる。
(Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR))
https://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/rr6204a1.htm
「1969年に米国で生存し弱毒化した風疹ワクチンの免許前に、風疹が一般的であり、流行は6〜9年ごとに発生した。ほとんどの風疹症例は、幼児の間であり、5歳から9歳までの子供の間でピーク発生率を示した。風疹の流行は1964年から1965年にかけて、米国では約1,250万件の風疹症例が発生し、約2,000例の脳炎、自然妊娠中絶または治療中絶に起因する11,250人の胎児死亡、出生直後に死亡した幼児2,100人、 CRSで生まれた2万人の乳児。」
ったく、惨憺たるありさまだったわけだ。
「風疹ワクチンは、1969年に米国で風疹ワクチンが導入された後、1969年の57,686件から1976年の12,491件に78%減少し、CRS症例は1970年の68件から1976年の23件まで69%減少した(画像参照)。風疹の発生率はすべての年齢層で減少したが、15歳未満の子供は最も減少した。この減少にもかかわらず、風疹の流行は高齢の若者および若年成人および未接種の成人が集まる環境で引き続き発生した。1977年と1984年に、ACIPは特定の作業の設定に影響を受けやすい思春期後の女性、青年、兵役中の者、大学生、および人物の予防接種を含めてその勧告を変更。報告された風疹症例の数は、1977年の20,395人から1988年の225人に減少し、CRS症例は1977年の29人から1988年の2人に減少した」
この後、紆余曲折を経て、米国は風疹の排除に成功する。
「1989年から1991年にかけて、風疹の再発が主に発生しました。なぜなら、当初はワクチン接種には推奨されていなかった未接種の若者や若い成人と、風疹予防接種率が低い宗教団体で発生したからです」
いずこも同じかあ・・・。
「2004年には、CDCが招集したパネルが利用可能なデータをレビューし、米国における風疹の排除を確認した。風疹排除は、風土病性風疹伝播がない(すなわち、12ヶ月以上続く持続的な伝染)がないと定義される。」
「2010年に、監視データに基づいて、汎アメリカ保健機関(Pan American Health Organization)は、WHO地域が2003年に設定された風疹およびCRS排除目標を達成したと指摘した。地域における風疹の消失の維持の確認が進行中である。しかし、専門家パネルは、利用可能なデータを検討し、全会一致で風疹の除去は、米国(で維持されていることを2011年12月に合意された)。」
やはり、ワクチン接種の不徹底が原因とされる流行が起こっていたわけだな。
流行時の対応については、別に記載があった。
「麻疹、風疹、流行性耳下腺炎の発生時の推奨事項:
麻疹、風疹、流行性耳下腺炎の発生時には、曝露と感染のリスクがあるすべての人に予防接種を受けさせるか、または他の許容される免疫の証拠があることを確実にするよう努力すべきである」
なんと、努力義務だけだ。
何か、特別のことをやっているわけではない。
今後のことについても記載がある。
「今後の方向性:
麻疹、風疹およびCRSの排除、ならびに米国における流行性耳下腺炎の管理を維持するためには、適切な制御手段を迅速に実施できるように症例の迅速な検出が必要である。これは、ウイルスの輸入株が風土病の連鎖を確立するのを防ぐためです。ワクチン接種を受けていない住民がいると、麻疹、風疹、およびCRSの排除と流行性耳下腺炎の管理が危険にさらされる可能性があります。これらの病気は世界中で流行している限り、米国に引き続き輸入されます。」
「麻疹、風疹、および米国における流行性耳下腺炎の排除および管理を維持するための重要な課題は、
1)MMRワクチンの初回投与で12〜15ヵ月齢の小児に予防接種を行い、学校就業児にMMRワクチンの2回目の接種(麻疹およびかゆみ)
2)保健医療従事者、6〜11ヶ月齢の乳児を含む海外旅行者、および高等学校教育機関の学生などの高リスク集団にワクチン接種する。
3)医療関係者と一般市民の間でこれらの病気の認識を維持し、
4)WHOを含む米国政府機関および国際機関、世界的な麻疹および風疹の死亡率の削減および排除の目標、ならびに
5)疑わしい症例が報告された場合、公衆衛生局がサーベイランスを引き続き実施し、迅速な公衆衛生への対応を開始することを確保する。」
各定期接種時期における接種率等については、未確認だ(そこがポイントかも)。
高等学校教育機関の学生が、高リスク群であるというのが米国らしいか。
まあ、どうでもいいんですが。
アフリカ大陸のど真ん中では、エボラで400人近くが感染し、200人以上が亡くなっている。
「Latest numbers as of 23 November 2018:
Total cases: 399
- Confirmed cases: 352
- Probable cases: 47
Deaths: 228
- Confirmed: 181
- Probable: 47」
我が国の風疹は、コップの中の嵐に過ぎない。
前回流行の比率だと、今回の流行では、既に5人のCRS罹患児が生まれることになる(380人に1人くらいの割合だそうです:現在45週で2032人)。
その陰に、どれ程の妊娠中絶が起こるんだろうか(60倍として300件)。
悲しい歴史が、5年毎にまた繰り返されようとしている。
指を咥えて眺めている政府と、地団太踏んで悔しがる患児の母親たち。
やるべきことは分かっているのに、限られた手段の中でやりくりせざるを得ない現場の人々。
今日は、講演を聴いたり、資料を見たり、沢山勉強した。
久しぶりだな・・・。
知恵熱出そうだ(ジジイなのに?)。
おいおい、まさか風疹じゃないよねえ・・・。
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