クリスマスモード或いは年末進行2018年11月30日 21:01

クリスマスモード或いは年末進行
クリスマスモード或いは年末進行


イプシロン4号機が来年1月に打ち上げられるという。

年末を控えて、何としても11月中に発表しなければならなかったらしい。

クリスマスも近いしな(そういうことかあ?)。

(イプシロンロケット4号機、来年1月17日打ち上げの報道 ALE人工流れ星衛星など搭載)
https://sorae.info/030201/2018_11_30_ip.html

「今回の打上げでは、合計7機の人工衛星が搭載されます。」

「またその他にも、「革新的衛星技術実証1号機」がロケットに搭載され打ち上げられます。」

全部で8機なのかあ?。

なんか、どっかで聞いたような話だな。

一応、出どころを当たってみる。

(イプシロン来年1月17日打上げ)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20181130/5050005027.html

「合わせて7機が搭載される予定」

それ以外に、何かが搭載されるとは書かれていない。

(イプシロンロケット4号機による革新的衛星技術実証1号機の打上げについて)
http://www.jaxa.jp/press/2018/11/20181130_epsilon4_j.html

「・打上げ予定日:平成31年1月17日(木)
・打上げ予定時間帯:9時50分20秒~9時59分37秒(日本標準時)
・打上げ予備期間:平成31年1月18日(金)~平成31年1月31日(木)
・打上げ場所:内之浦宇宙空間観測所」

添付されているプレスキットを読んで、納得した。

塚本さんが間違えるのももっともな気がする。

(平成 30 年度ロケット打上げ計画書
革新的衛星技術実証 1 号機/イプシロンロケット 4 号機(ε-4))
http://www.jaxa.jp/press/2018/11/files/20181130_epsilon4.pdf

「ロケット及びペイロードの名称及び機数:
・ロケット:イプシロンロケット 4 号機 1 機

・衛星:革新的衛星技術実証 1 号機

・・小型実証衛星 1 号機(RAPIS-1) 1 基

・・超小型衛星 3 基
・・・MicroDragon 1 基
・・・RISESAT 1 基
・・・ALE-1 1 基

・・キューブサット 3 基
・・・OrigamiSat-1 1 基
・・・Aoba VELOX-IV 1 基
・・・NEXUS 1 基」

つまり、「革新的衛星技術実証 1 号機」というのは、概念上の名称で、
・・小型実証衛星 1 号機(RAPIS-1)(大)
・・超小型衛星 3 基(中)
・・キューブサット 3 基(小)
の合計7機のヘンタイ(←間違い、編隊!)で成り立つ衛星群のことを指している(衛星相互の関連はない)。

詳細は、このページに詳しい。

(革新的衛星技術実証1号機)
http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/kakushin01.html

「「革新的衛星技術実証1号機」は、JAXAがベンチャー企業の力を利用して開発する 「小型実証衛星1号機(RAPIS-1)」(7つの実証テーマを搭載)と6機の 超小型衛星 ・ キューブサット の計7機の衛星で構成されています。」

そう、さらにややっこしいことに、一番デカい小型実証衛星 1 号機(RAPIS-1)には、7つのデバイスが仕込まれている。

「(1)革新的FPGA
(2)Xバンド高速通信機
(3)グリーンプロペラント推進系
(4)粒子エネルギースペクトロメータ
(5)革新的地球センサ・スタートラッカー
(6)軽量太陽電池パドル
(7)超小型・省電力GNSS受信機」

ベピコロンボも分かりにくさでは相当なもんだったし、エレクトロン3号機の搭載衛星(と、オマケのデバイス)もややっこしかったが、今回も負けずに混乱させてくれる。

ハッキリさせておこう。

衛星は、合計7機だ。

その他に、革新的衛星技術実証1号機なんてのがあるわけじゃあない。

それは、この7機の衛星に付けられた概念上のネーミングだ。

プロジェクト名といってもいい。

ちなみに、ベピコロンボもプロジェクト名で、探査機の名前ではない。

2つの探査機(ベピとミオ)、それらを水星軌道に送り込むためのステージ(イオン推進ロケット)があるだけだ。

ああ、オマケに日傘(ミオ専用)とか付いているけどな。

まあいい。

イプシロン4号機のペイロードについては、暫く調べて、ようやく理解した。

今回の上段(3段目の上に付くやつ)は、7つの衛星をテキトーにばらまくために、7回の噴射を行う。

えーと、これも分かりにくいな。

プレスキットには、資料ページの9ページにシークエンスが出ている。

「PBS(Post Boost Stage):小型液体推進系
(前略)
(10) 第 3 段・PBS分離 9分54秒
(11) 第 1 回 PBS 燃焼開始 14分39秒
(12) 第 1 回 PBS 燃焼停止 19分39秒
(13) 第 2 回 PBS 燃焼開始 43分17秒
(14) 第 2 回 PBS 燃焼停止 49分49秒
(15) 小型実証衛星1号機分離 51分55秒
(16) 第 3 回 PBS 燃焼開始 1時間1分11秒
(17) 第 3 回 PBS 燃焼停止 1時間1分28秒
(18) RISESAT 分離 1時間3分20秒
(19) 第 4 回 PBS 燃焼開始 1時間3分43秒
(20) 第 4 回 PBS 燃焼停止 1時間3分46 3826 510 7.6
(21) MicroDragon 分離 1時間5分0 3900 511 7.6
(22) 第 5 回 PBS 燃焼開始 1時間5分24 3924 511 7.6
(23) 第 5 回 PBS 燃焼停止 1時間5分26秒
(24) OrigamiSat-1 分離 1時間6分40秒
(25) 第 6 回 PBS 燃焼開始 1時間7分4秒
(26) 第 6 回 PBS 燃焼停止 1時間7分6秒
(27) NEXUS および Aoba VELOX-IV 分離 1時間8分20秒
(28) 第 7 回 PBS 燃焼開始 1時間8分43秒
(29) 第 7 回 PBS 燃焼停止 1時間8分47秒
(30) ALE-1 分離 1時間10分0秒」

(15)の小型実証衛星1号機を分離する前に2回吹いていること(1回目は高度を上げるため、2回目は円軌道に乗るためのアポジキック)、(27)では、2機同時に分離していることから、合計7回の噴射になっている。

資料を見ても、3段目とアッパーステージ(上段)の落下地点は示されていない。

両方とも軌道速度に達しているし、アッパーステージはそれ自身が高度500km程度の太陽同期軌道上に達している。

デブリだな。

3段目は、せいぜい高度240km程度だからな。

そのうち落ちてくるに違いない(未制御落下か)。

燃え尽きるのかな(未確認)。

まあ、どうでもいいんですが。

各衛星の中身については、あまり興味がないので、よく読んでいない(そんなあ!)。

浮沈子的には、7機ともデブリに見えるんだがな。

デブリの数は、確かに8機だ(アッパーステージ含む)。

身も蓋もないな・・・。

(イプシロンの実証機E-Xの上段モータ:ポスト・ブースト・ステージ(PBS)搭載小型液体推進系参照)
http://www.isas.jaxa.jp/j/column/epsilon/05.shtml

「衛星分離後は、PBS自身を衛星軌道から離脱させる役目を担います。」

アッパーステージは、デブリにならずに自力で軌道離脱して落ちるらしい。

(イプシロンロケット3号機について:3.3号機における飛行実証項目(PBS)参照:追加)
http://www.jaxa.jp/press/2017/09/files/20170905_epsilon.pdf

「強化型イプシロンのPBSは、大型推進薬タンクの開発およびラムライン推進系の削除などを実施し、システムのシンプル化(信頼性向上)を実現。」

うーん、今回の4号機の運用(第1回目の長秒燃焼)と併せて考えると、実質的には4段目のロケットだな。

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