ダイソン「球」という誤解2018年12月22日 00:20

ダイソン「球」という誤解
ダイソン「球」という誤解


そもそも、ダイソン球というのは、誤解なんだそうだ。

(ダイソン球の起源、そして誤解されたイメージ)
http://100lightyear.hatenadiary.jp/entry/2017/10/19/120630

「もしも高度な宇宙文明が存在したら、彼らの恒星を取り囲んで、その全放射エネルギーを無駄なく利用するのではないだろうか。さらにそのような文明は最終的に排熱を宇宙空間へ捨てているはずなので、その赤外線放射を観測すれば彼らの存在を確認できるだろう、と1960年にフリーマン・J・ダイソンが主張した。」

「この構想から生まれた想像上の構造物を、彼の名を取って「ダイソン球(Dyson sphere)」と呼ぶ。」

ダイソン球については、このブログでも触れたことがある。

(レーダー探知機設定)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2016/08/30/8165807

「カルダシェフ・スケールとかいうらしいが、ダイソン球は、第二段階の具体的なモデルの一つだ。」

初出の記事が問題にしているのは、いわゆる剛体の殻のような構造では成り立たないということらしい。

「おそらく多くの人はダイソン球について、一体となって恒星を完全に覆う堅固な球殻構造物をイメージしているのではないかと思う。」

「私は星を囲んだ複数の物体の群れを想像していました。」

フリーマンダイソン自身がそういっているんだから、間違いないだろう。

実際、剛体の構造物で星を覆うというのは、工学的に無理がありそうな気もするしな。

ギガジンにも記事が出ていた。

(太陽をぐるりと取り囲み全エネルギーを回収する構造体「ダイソン球」の作り方)
https://gigazine.net/news/20181221-how-to-build-dyson-sphere/

「卵の殻のように固い構造体は、衝撃に対してもろくならざるを得ません。」

「そこで、太陽を取り囲むように漂う群れのような構造(衛星)が適格です。」

このアニメでは、ダイソン球の材料を調達するのに水星を丸ごと使ってしまうという、気の遠くなりそうな話が出てくる。

無数の衛星の軌道を管理したり、惑星丸ごと潰したりと、荒唐無稽であることに変わりはない。

マスドライバーなど、もっともらしい仕掛けはあるが、まあ、不可能だろうな。

これに比べたら、有人火星探査など、赤子の手をひねる様なものだ。

人類は、限られた地球上の資源を巡って争い、いずれは核戦争を起こすに違いない。

自らが依存している環境を蹂躙し、破壊尽くして、やがて自らも滅ぶ種族だ。

クジラ食ったりしてな。

(IWC脱退「断固たる態度で」 自民・二階俊博幹事長)
https://www.asahi.com/articles/ASLDP573YLDPUTFK016.html

「他国の食文化に文句を言ったり、高圧的な態度で出てきたりする国がありますか。日本がそんなことを他国にしたことありますか」

まあ、どうでもいいんですが。

ちなみに、ダイソン球とは何の関係もないけどな。

ダイソン球については、近年、話題になった星がある。

前にこのブログの記事でも触れている、例の怪しい星だ。

(「エイリアンの巨大建造物」の存在がささやかれる星が再び点滅を開始)
https://gigazine.net/news/20170523-alien-megastructure-star/

「謎の減光現象が度々観測されており、「エイリアンの巨大建造物」が存在するのではとまで言われる星が再び減光を始めました。」

「KIC 8462852」と名付けられたこの星は、その減光の理由がよく分らないらしい。

「わずか4年で最大3%も減光しており、F型主系列星ではあり得ないはずの減光が観測されています。」

やはり、ダイソン球?。

まあいい。

エイリアンなんているわけないし。

そういう話はSFに任せて、瞬く星をぼーっと眺めているのがいいのだ。

そう、フリーマンダイソンは、宇宙人が発する電波を観測する代わりに、ダイソン球から放射される赤外線観測を行うべきだと言ってるわけだからな。

延期に延期を重ねているJWST(ジェームズウェッブスペーステレスコープ)の打ち上げだが、こいつの本当の狙いは、ファーストスターの発見とかではなく、地球外生命が構築するであろうダイソン球の発見だったりするわけだ(そうなのかあ?)。

(ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%96%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1

「計画は度々延期され、打ち上げ予定日は2021年3月30日に再設定された」

「観測波長 0.6から28 µm(赤外線)」

「鏡面は赤外線をよく反射させるため金メッキが施されている。このため黄色より波長の短い可視光域は金に吸収され観測できない。」

十分だな・・・。

赤外線以外には用はない。

「JWSTの主な任務は、宇宙誕生ビッグバンの約2億年後以降に輝き始めたとされるファーストスター(種族III)を初観測することである。」

まあ、そういうことにしておこうか。

宇宙には、訳の分からないことが無数にある。

ダークマターやダークエナジーなど、最近になって明らかになってきたこともある。

それらを理解し、活用し、我々の文明の発展に生かしていくのが肝要だ。

安易に地球外生命の存在に頼らずに、よくよく調べてもらいたいもんだな。

(やはり人工構造物ではなかった「タビーの星」の謎の減光)
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/9635_tabby

「減光は塵によるものである可能性が大きくなりました。色によって減光量が違うということは、恒星と地球との間にある遮蔽物が何であれ、惑星や宇宙人による巨大構造物のような不透明なものではないことになります」

やれやれ・・・。

人騒がせな話だな。

「「宇宙人が造った巨大構造物」が減光の原因という説は否定されたものの、減光を引き起こす正体は依然として不明のままだ。」

だが、安心するのはまだ早い。

この宇宙には、数千億の銀河があり、それぞれに数千億の星々が含まれているのだ。

観測できる宇宙には限りがあるかも知れないが、光速を超えて広がる無限の宇宙には、ダイソン球どころか、銀河をまるまる覆う巨大な構造物が存在するかもしれない。

もう、材料なんて、水素やヘリウムなどという既存の物質を核融合して作ったとしても足りないだろう。

暗黒物質は元より、暗黒エネルギーも物質に転換してつぎ込まないと間に合わないかもしれない。

カルダシェフスケールの第三段階の文明は、そのくらい朝飯前だろう(彼らが、朝飯食ってるかどうかは知りませんが)。

光速不変の壁を乗り越え、時間軸を自由に操り、隠れた異次元空間を通り抜けて、この宇宙を自由自在に駆け回る。

まるで、スタートレックのように・・・。

やっぱ、このセリフ吐かないと、収まらんな。

エンゲージ!。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
kfujitoの徒然の筆者のペンネームは、
「○○子」です。
○○を記入してください。

コメント:

トラックバック