高層ビルには見えないけど ― 2018年12月26日 22:39
高層ビルには見えないけど
来年の春の打ち上げに向けて、着々と建造が進むスターシップのプロトタイプ。
(巨大ロケット「Starship」、マスクCEOがプロトタイプの画像を公開)
https://japan.cnet.com/article/35130564/
「ノーズコーンだけでも高層ビルほどの高さがある」
テキサスの高層ビルって、そんなに低いのかあ?。
自動翻訳任せにして、日頃からよく確認しないでブログを書いている浮沈子は、えらそーに人のことを言える立場にはないが、気になることは気になる。
(Elon Musk shows off massive Mars 'Starship' prototype rocket:元記事)
https://www.cnet.com/news/elon-musk-shows-off-mars-starship-prototype-rocket-under-construction/
「The nose cone alone appears to be multiple stories tall, dwarfing the work trucks parked around it.」(ノーズコーンだけでも高さのある複数階建てのように見え、周りに駐車されている作業トラックが矮小化しています。:自動翻訳のまま)
storyというのは、フロアーと同じような意味で使っている(正確には、以下を参照)。
(英語で階を意味する「Floor」と「Story」の違い(“story”は物語だけでなく「何階 ...:コピペできないので、読んでください。)
https://www.englishplus.jp/nuance/floor-story/
写っているトラックとの大きさを比較しても、そのくらいな感じだ。
せいぜい数階建てというところか。
まあいい。
この記事の写真を見ていて、気になることが2つある。
一つは、記事にもあるように、外板が、トタン板のような四角いパーツを貼り合わせて作られていること(ステンレス鋼だそうです)。
もう一つは、どうやら屋外で作られているらしいこと(月、見えるし・・・)。
テキサスの砂漠っぽいところだから、雨が降らないのかもしれないが、いくらなんでも野ざらしというのは如何なものか。
野ざらしの方はともかく、外板がステンレス鋼というのは、少なくともロケットの素材としては聞いたことがない。
似たような移動体の話は知っている。
(デロリアン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3
「メンテナンスフリーをも狙って外部全体を無塗装ステンレスで覆った。」
数奇な運命をたどったDMCー12については、機会があれば別稿で書く。
錆びないクルマを目指した話は、しかし、宇宙ロケット、それも、完全繰り返し使用が前提のスターシップということになれば話は変わってくる。
熱的には、カーボンコンポジットより有利だとされているが、鏡面加工したくらいで大丈夫なんだろうか?。
(ステンレス鋼)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E9%8B%BC
「エンジン直近で高温の排ガスを受け取るエキゾーストマニホールドでは、耐食性に加えて、耐酸化性や高温強度といった耐熱性や低い熱膨張係数などの特性が求められる」
そうはいっても、エンジンの排気温度なんて、せいぜい1000度くらいだ。
(エキゾーストマニホールドへの耐熱バンテージ巻きのメリットとデメリット)
http://www.geocities.jp/ja22ws/exb/index.html
「エンジンの排気ポートから出た排気ガスの温度は高負荷時でNAで700度から800度、ターボでは850度から1000度にもなります。」
(ステンレス鋼の高温特性)
http://www.sanyo-steel.co.jp/technology/images/pdf/21/21_03.pdf
この論文での実験も、概ね1000度くらいまでしかしていない。
それ以上の温度での強度試験とかには、意味がないからな。
タングステンやニオブを添加して高温特性を上げたたとしても、せいぜいそんなもんだろう。
対して、軌道速度から大気減速して戻ってくるときの断熱圧縮によるロケットの表面温度は、ざっくり2000度になる。
(JAXA、宇宙ステーションからの直行便「HSRC」をプレスに公開)
https://news.mynavi.jp/article/20181129-732059/
「外部は最大で1700℃~2000℃の高温になったと考えられる」
弾道飛行ではなく、揚力誘導飛行でこれだからな(ICBMでは、4000℃から7000℃になるという)。
物理の法則は公平だから、BFRが再突入する時だけ、都合よく温度が下がるなどということはない。
スペースXが公開している映像では、かなり複雑なルートで再突入する感じになっている。
(FIRST PASSENGER ON LUNAR BFR MISSION:MARS ENTRY参照)
https://www.spacex.com/mars
まあ、これは、地球の1パーセントの大気で、重力3分の1の火星への着陸だけどな。
「宇宙船は毎秒7.5キロメートルで火星大気に入り、空力的に減速します。車両のヒートシールドは複数のエントリに耐えるように設計されていますが、車両が非常に熱い火星の大気に入ってくることを考えると、ヒートシールドの一部のアブレーションが見られることが予想されます。以下のエンジニアリングビデオは、Starshipへの火星突入の物理学をシミュレートしています。」
モデルは、以前のウイングボディ形状だが、エントリー自体は大差ないだろう。
ここでも、何らかのアブレーションが必要だと言っている。
そう、ステンレスボディの耐熱性だけで、全てを賄うわけではないのだ(たぶん)。
少なくとも、断熱圧縮に晒される部分は、鏡面仕上げにしようが、そんなもんでは対応できないわけだ。
何らかの耐熱処理が必要になってくる。
それとも、エントリーバーンのようなことをやって、さらに緩やかな再突入を試みるんだろうか?。
それじゃあ、燃料がいくらあっても足りないだろうし、せっかくの大気減速が無駄になるというもんだ。
しかし、ステンレス鋼というのは斬新な発想だな。
スペースXのことだから、ライバルを突き放すためのブラフかもしれないしな。
今作っているのは、張子の虎だし(そうなのかあ?)。
ラプターエンジンを3機しか搭載せず(フルスケールでは7機の予定)、着陸試験用のボディに過ぎない。
その外皮がステンレス鋼だからといって、本物のBFRがそうなるとは限らない。
この話は、いつかまた書く。
今日は、風邪気味の体調を押して、水泳教室で遊んできた。
今年最後の教室。
バタフライは、片手(右)、片手(左)、両手を、足ひれを付けて行うところまで。
初級コースでは、第二キックまでしかやらないんだそうだ。
手を付けるのは、中級コースから。
でもなあ、中級は連続して50m泳ぐからなあ。
浮沈子は、楽ちんなのがいいからな。
初級でババ達と遊んでいるのがいい(初級は25mまで)。
そもそも、水泳教室自体が、週に1度のイベントを入れて、生活に規則性を持たそうという趣旨だからな(今日、寝坊して10分くらい遅刻したことはここだけの秘密です)。
何はともあれ、今年の水泳教室は終わった。
来月は背泳ぎと予告されている。
また、鼻に水が入るのと戦わなければならない。
まあ、どうでもいいんですが。
帰ってきて、洗濯をし、いつものレストランで爆食(!)したら、なんか体調が思わしくなく、予定をキャンセルして爆睡した。
目が覚めても、すっきりしない。
熱っぽい感じもする。
それでも、こうしてブログを書けているからまだいい。
エボラは583:感染者(354:死者)で、ブテンボでの感染者が微増だ。
(SITUATION ÉPIDÉMIOLOGIQUE DANS LES PROVINCES DU NORD-KIVU ET DE L'ITURI
Mardi 25 décembre 2018)
https://mailchi.mp/sante.gouv.cd/ebola_kivu_25dec
感染者が、年内に600人に届くかどうかはビミョーだ。
振替休日の関係から1日遅れで発表された風疹は、やや収まってきている気配だが、まだ週に100人以上(第50週は116人)の感染が続いている。
(2018年第50週の速報グラフ)
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2018pdf/rube18-50.pdf
来年にかけて、どの程度引っ張るのかは分からない。
2012年の時には、翌年に大流行したからな。
気を抜くわけにはいかない。
インフルエンザも流行り出したことだし、体調管理には万全を期さなければならない。
(インフルエンザ、患者者が11万人超え。1週間でほぼ倍増)
https://www.huffingtonpost.jp/2018/12/21/flu-rapid-increase_a_23625007/
来週は、もう、宮古島だからな・・・。
来年の春の打ち上げに向けて、着々と建造が進むスターシップのプロトタイプ。
(巨大ロケット「Starship」、マスクCEOがプロトタイプの画像を公開)
https://japan.cnet.com/article/35130564/
「ノーズコーンだけでも高層ビルほどの高さがある」
テキサスの高層ビルって、そんなに低いのかあ?。
自動翻訳任せにして、日頃からよく確認しないでブログを書いている浮沈子は、えらそーに人のことを言える立場にはないが、気になることは気になる。
(Elon Musk shows off massive Mars 'Starship' prototype rocket:元記事)
https://www.cnet.com/news/elon-musk-shows-off-mars-starship-prototype-rocket-under-construction/
「The nose cone alone appears to be multiple stories tall, dwarfing the work trucks parked around it.」(ノーズコーンだけでも高さのある複数階建てのように見え、周りに駐車されている作業トラックが矮小化しています。:自動翻訳のまま)
storyというのは、フロアーと同じような意味で使っている(正確には、以下を参照)。
(英語で階を意味する「Floor」と「Story」の違い(“story”は物語だけでなく「何階 ...:コピペできないので、読んでください。)
https://www.englishplus.jp/nuance/floor-story/
写っているトラックとの大きさを比較しても、そのくらいな感じだ。
せいぜい数階建てというところか。
まあいい。
この記事の写真を見ていて、気になることが2つある。
一つは、記事にもあるように、外板が、トタン板のような四角いパーツを貼り合わせて作られていること(ステンレス鋼だそうです)。
もう一つは、どうやら屋外で作られているらしいこと(月、見えるし・・・)。
テキサスの砂漠っぽいところだから、雨が降らないのかもしれないが、いくらなんでも野ざらしというのは如何なものか。
野ざらしの方はともかく、外板がステンレス鋼というのは、少なくともロケットの素材としては聞いたことがない。
似たような移動体の話は知っている。
(デロリアン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3
「メンテナンスフリーをも狙って外部全体を無塗装ステンレスで覆った。」
数奇な運命をたどったDMCー12については、機会があれば別稿で書く。
錆びないクルマを目指した話は、しかし、宇宙ロケット、それも、完全繰り返し使用が前提のスターシップということになれば話は変わってくる。
熱的には、カーボンコンポジットより有利だとされているが、鏡面加工したくらいで大丈夫なんだろうか?。
(ステンレス鋼)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E9%8B%BC
「エンジン直近で高温の排ガスを受け取るエキゾーストマニホールドでは、耐食性に加えて、耐酸化性や高温強度といった耐熱性や低い熱膨張係数などの特性が求められる」
そうはいっても、エンジンの排気温度なんて、せいぜい1000度くらいだ。
(エキゾーストマニホールドへの耐熱バンテージ巻きのメリットとデメリット)
http://www.geocities.jp/ja22ws/exb/index.html
「エンジンの排気ポートから出た排気ガスの温度は高負荷時でNAで700度から800度、ターボでは850度から1000度にもなります。」
(ステンレス鋼の高温特性)
http://www.sanyo-steel.co.jp/technology/images/pdf/21/21_03.pdf
この論文での実験も、概ね1000度くらいまでしかしていない。
それ以上の温度での強度試験とかには、意味がないからな。
タングステンやニオブを添加して高温特性を上げたたとしても、せいぜいそんなもんだろう。
対して、軌道速度から大気減速して戻ってくるときの断熱圧縮によるロケットの表面温度は、ざっくり2000度になる。
(JAXA、宇宙ステーションからの直行便「HSRC」をプレスに公開)
https://news.mynavi.jp/article/20181129-732059/
「外部は最大で1700℃~2000℃の高温になったと考えられる」
弾道飛行ではなく、揚力誘導飛行でこれだからな(ICBMでは、4000℃から7000℃になるという)。
物理の法則は公平だから、BFRが再突入する時だけ、都合よく温度が下がるなどということはない。
スペースXが公開している映像では、かなり複雑なルートで再突入する感じになっている。
(FIRST PASSENGER ON LUNAR BFR MISSION:MARS ENTRY参照)
https://www.spacex.com/mars
まあ、これは、地球の1パーセントの大気で、重力3分の1の火星への着陸だけどな。
「宇宙船は毎秒7.5キロメートルで火星大気に入り、空力的に減速します。車両のヒートシールドは複数のエントリに耐えるように設計されていますが、車両が非常に熱い火星の大気に入ってくることを考えると、ヒートシールドの一部のアブレーションが見られることが予想されます。以下のエンジニアリングビデオは、Starshipへの火星突入の物理学をシミュレートしています。」
モデルは、以前のウイングボディ形状だが、エントリー自体は大差ないだろう。
ここでも、何らかのアブレーションが必要だと言っている。
そう、ステンレスボディの耐熱性だけで、全てを賄うわけではないのだ(たぶん)。
少なくとも、断熱圧縮に晒される部分は、鏡面仕上げにしようが、そんなもんでは対応できないわけだ。
何らかの耐熱処理が必要になってくる。
それとも、エントリーバーンのようなことをやって、さらに緩やかな再突入を試みるんだろうか?。
それじゃあ、燃料がいくらあっても足りないだろうし、せっかくの大気減速が無駄になるというもんだ。
しかし、ステンレス鋼というのは斬新な発想だな。
スペースXのことだから、ライバルを突き放すためのブラフかもしれないしな。
今作っているのは、張子の虎だし(そうなのかあ?)。
ラプターエンジンを3機しか搭載せず(フルスケールでは7機の予定)、着陸試験用のボディに過ぎない。
その外皮がステンレス鋼だからといって、本物のBFRがそうなるとは限らない。
この話は、いつかまた書く。
今日は、風邪気味の体調を押して、水泳教室で遊んできた。
今年最後の教室。
バタフライは、片手(右)、片手(左)、両手を、足ひれを付けて行うところまで。
初級コースでは、第二キックまでしかやらないんだそうだ。
手を付けるのは、中級コースから。
でもなあ、中級は連続して50m泳ぐからなあ。
浮沈子は、楽ちんなのがいいからな。
初級でババ達と遊んでいるのがいい(初級は25mまで)。
そもそも、水泳教室自体が、週に1度のイベントを入れて、生活に規則性を持たそうという趣旨だからな(今日、寝坊して10分くらい遅刻したことはここだけの秘密です)。
何はともあれ、今年の水泳教室は終わった。
来月は背泳ぎと予告されている。
また、鼻に水が入るのと戦わなければならない。
まあ、どうでもいいんですが。
帰ってきて、洗濯をし、いつものレストランで爆食(!)したら、なんか体調が思わしくなく、予定をキャンセルして爆睡した。
目が覚めても、すっきりしない。
熱っぽい感じもする。
それでも、こうしてブログを書けているからまだいい。
エボラは583:感染者(354:死者)で、ブテンボでの感染者が微増だ。
(SITUATION ÉPIDÉMIOLOGIQUE DANS LES PROVINCES DU NORD-KIVU ET DE L'ITURI
Mardi 25 décembre 2018)
https://mailchi.mp/sante.gouv.cd/ebola_kivu_25dec
感染者が、年内に600人に届くかどうかはビミョーだ。
振替休日の関係から1日遅れで発表された風疹は、やや収まってきている気配だが、まだ週に100人以上(第50週は116人)の感染が続いている。
(2018年第50週の速報グラフ)
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2018pdf/rube18-50.pdf
来年にかけて、どの程度引っ張るのかは分からない。
2012年の時には、翌年に大流行したからな。
気を抜くわけにはいかない。
インフルエンザも流行り出したことだし、体調管理には万全を期さなければならない。
(インフルエンザ、患者者が11万人超え。1週間でほぼ倍増)
https://www.huffingtonpost.jp/2018/12/21/flu-rapid-increase_a_23625007/
来週は、もう、宮古島だからな・・・。
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