失速2019年04月02日 10:28

失速
失速


(失速)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E9%80%9F

「翼の迎え角を大きくし過ぎた際に、翼の抵抗が急増し、それに伴い翼の表面を流れていた気流が剥離し、揚力をほとんど生みだせなくなる現象である。失速になった後の状態を失速状態といい、抵抗が増えるので速度が急に落ちる。」

そもそも、翼が揚力を生む仕組みというのが、浮沈子にはどうも理解できない。

水泳でも、スカーリングの話は出てくる。

(【水をしっかり捉えよう!】スカーリング・キャッチポジション(ノーマル))
https://www.athlete-collection.com/swim/crawl/scouring-normal/

「推進力を生み出すためにはしっかりと「水を捉える」ことが1つの鍵になります。」

動画を見ると、手のひらを横に動かしているだけなのに前に進んでいる。

魔法だ・・・。

飛行機の場合、翼を動かすことさえしていない。

エンジンの推力で前に進み、翼が空気をかき分けていくだけで上方に上がる。

超魔法だ・・・。

その空気が、翼から剥がれると失速するという。

それも分からないな。

直感的には理解できない。

理解できなくても、スカーリングは練習できる。

クロールの掻きをする時に、S字型に手を動かすと、確かに掻き数が減る。

フィンキックでも、そういうことは起こっているんだろうから、揚力を発生させ活用することが出来れば少ない蹴り数で効果的に進むことが出来るかもしれない。

いずれにしても、空気なり水なりを捉えることが前提になる。

そして、そうでなくなると、物理の法則の通り、空気より重いものは落ちることになる。

細かいことは分からないが、飛行機の場合、何らかの原因で機首が上がってしまうと失速を起こす。

そんなもん、エンジン吹かして、力ずくで上昇すりゃあいいじゃん!?。

これも、浮沈子にはよく分らないんだが、旅客機のエンジンは、そこまでの推力はないらしい。

力尽きて、落ちてしまうのがオチだ。

戦闘機辺りだと、エンジンのパワーだけで、垂直に上昇することが出来るし、ロケットは初めから迎え角90度だからな。

揚力もクソもない(だから、空気のない宇宙を飛べるわけですが)。

空気より重い飛行機が、空気の流れを利用して、少ないパワーでズルして飛んでいるわけだ(そうなのかあ?)。

737MAXの記事を書く中で、素の状態の同機が機首上げ失速しやすいことが分かってきたが、どういう条件でそうなるのかは詳しくは知らない。

それを補正するためのMCASの作動条件は分かっている(失速しやすくなる条件と同じ?)。

(B737MAX続報 MCAS(失速防止装置)修正プログラムとMCASの補足)
https://ameblo.jp/boumu/entry-12450471979.html

「2.MCASの作動:
1.AOAが失速領域に近づいている。(エンジンナセルの発生する揚力が大きくなる)
2.自動操縦がオフ(自動操縦が作動していれば迎角が失速領域に近づかないように制御されます)
3.フラップアップ(=機速が速い=エンジンナセルの発生する揚力が大きい)
4.急激な旋回(旋回中は揚力が遠心力に抗する方向にも分解されますので、より大きな揚力が必要となり、迎角を大きくする必要がある)」

MCASの修正内容と再訓練プログラムの記事にもリンクがあったので、引用しておく。

(ボーイングはMCASがパイロット、規制当局およびメディアに修正を提示する:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://leehamnews.com/2019/03/27/boeing-presents-mcas-fix-to-pilots-regulators-and-media/#more-29743

「追加の保護層は次のとおりです。

・フライトコントロールシステムは両方のAOAセンサーからの入力を比較します。フラップが引っ込んだ状態でセンサーが5.5度以上ずれると、MCASは作動しません。フライトデッキディスプレイ上のインジケータがパイロットに警告します。

・MCASが正常でない状態でアクティブ化された場合、それは各AOA上昇イベントに対して1つの入力のみを提供します。MCASが複数の入力を提供するような既知または想定された障害状態はありません。

・MCASは飛行乗組員が列を引き戻すことによって打ち消されるよりも多くのスタビライザー入力を命令することはできません。パイロットは常にMCASを無効にして手動で飛行機を操縦することができます」

何が何やら・・・。

「ボーイング737型の評価を得るには、パイロットは21日以上のインストラクター主導の学者およびシミュレータ訓練を修了しなければなりません。」

3週間で済むなら、短い方かもな(通常の機種転換訓練は2か月)。

この記事で気になったのは、スピードトリムと記されている機能との関係だ。

「今のところ、MCASは737人のパイロットが何十年も前から飛行してきたスピードトリムシステムのサブ機能として分類されています。Speed Trimは、低速でのスピード変更時にパイロットが737を感じるようにします。スケジュールはMCASと多少似ていますが、いくつかの明確な違いがあります。」

「1.スピードトリムは伸縮したフラップで機能します。航空機の速度が増減するとトリムします。ほとんどの場合、MCASが特定の飛行状況で行ったこととは逆の方向にトリミングされます。」

「2.Speed Trimは、ヨークトリムホールドスイッチによって抑制されます。これは、パイロットが手を引いた場合にSpeed Trimを停止させるものです。彼がMCA​​Sがしていることに同意しないならば、MACSはパイロットを無視します。スピードトリムはスピードトリムに対するパイロットの持ち株を考慮に入れます。」

「3.Speed TrimはAngle of Attackデータをトリミングするのではなく、いくつかの飛行データ値(速度変更など)が特定の基準を満たした後にトリガーされます。それはMCASほど単一の値に夢中になることはなく、それによってエラーが発生しにくくなることもありません。」

スピードトリムというのは、スタビライザートリムの内部呼称なんだろうか?(未確認)。

(ボーイングの飛行機に詳しい方に質問です。)
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13172740458

「Speed Trim は B737 NG 以降(他には B777 や B787)の機体に採用されているシステムで、何らかの理由でスピードが変化した場合に、元のスピードに戻るように自動的にトリムを取るシステムです(オートパイロットを使用していない時のみ作動)。」

(ボーイング737 ネクストジェネレーション)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0737_%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

「初飛行:1997年」

浮沈子は、「何十年も前から飛行してきたスピードトリムシステム」というところに引っかかったんだが、22年経ってるからいいとしよう。

既存のシステムと似ていて、しかも、概ね逆側に作動し、今後はパイロットの通常操作で解除されていくMCAS。

益々埋もれていき、意識することが無くなるに違いない。

パイロットの手元には、ある条件下で機首上げしやすくなる、癖のある航空機ということになる。

何事もなければ(AoAセンサーの故障とか)、その機体特性は隠蔽され、シミュレーター訓練の際にも、素の状態の特性を知ることはない(たぶん)。

サウスウエスト航空の例では、ここ数か月で少なくとも8件のMCAS解除事例があるようだから、発生頻度が低いとは言えない。

(737 MAX、サウスウエスト航空でも類似不具合 手動操縦で回避)
https://www.aviationwire.jp/archives/169344

「類似のシステムトラブルが8件起きていたことが、関係者への取材でわかった。いずれもパイロットが手動操縦に切り替えて問題を回避し、事故には至らなかった。」

対応方法が周知されたのは、昨年10月の事故以降だからな。

それとも、従来のスタビライザートリムの解除方法を準用していたのかもしれない(未確認)。

いずれにしても、MCASなしで、無事に飛行している。

失速を予防するためのシステムの故障(センサー故障を含む)で、墜落を誘発する悪魔のMCAS(そうなのかあ?)。

改修が行われ、所期の成果が得られれば、問題が発生した際には失速しやすい特性の機体に戻るだけだ。

墜落を誘発することはない(たぶん)。

AoAセンサーの故障は、一定頻度で起こるだろうから、センサーの数を増やしたりしない今回の改修では、問題の根本的な解決は図れない。

エンジン換装に伴う機体特性は、変更されないしな。

対策の根本は、怪しげな時には、サポートシステム(MCAS)を切って、トリムコントロールをパイロットに委ねるというだけの話だ。

対策をよく読むと、スタビライザートリムまで、全部ぶった切るわけでもなさそうだ。

操縦桿に付いているスイッチで、電動で調整することはできるようだな。

なぜ、最初からそうしなかったのかと疑問に感じる。

移行コストを最小化するために、MCASの存在を隠蔽する必要があったからというのが、最大の理由のような気がする。

考えてみれば、解除するには尾翼のコントロール電源をぶった切って、今時の旅客機には装備さえされていない手動で操作するホイールを、取っ手を起こしてクランキングしてトリムコントロールするなんてのは異常だ。

そんな生煮えの状態でリリースし、その解除方法の周知も行っていなかったB社の責任は重大だな。

(2度の墜落事故が起きたボーイング737 MAX 8についてパイロットから苦情が寄せられていたことが判明)
https://gigazine.net/news/20190313-boeing-737-max-8-safety-flaw/

「MCASに関して従来の737シリーズとはまったくシステムが異なるという点が完全に伏せられていたほか、十分な訓練を受けていないにも関わらず会社やFAA(連邦航空局)が飛行の許可を出すなど、とても「良心に照らして受け入れられない」状態だった」

いろいろ調べてきて、今、改めてこの記事を読むと、「良心に照らして受け入れられない」という記述がずっしりと重く感じられる。

この時点では、まだFAAは飛行中止をしていなかったし、B社も安全性には完全な自信があったからな。

飛行データが明らかになり、墜落現場から機首下げ状態になっていたジャックスクリュー(ジャッキスクリューとも)の残骸が発見されるに及んで、ようやく飛行中止が発令される。

センサーの故障時や、パイロットの操作(たまには間違うことがあるかも)で失速防止システムをキャンセルするのが改修だとされる今回の対応。

その解除条件の妥当性や、解除された後の操縦性についても、十分な検討が求められるだろう。

もう、FAAのお墨付きを当てにすることはできない。

各国の規制当局は、自分たちで検討して、独自に判断するしかないのだ。

ある確率で、失速しやすい特性になる事が分かっている航空機が、自国の空を飛ぶわけだからな。

浮沈子の棲息する東京都大田区では、風向きによっては羽田から離陸した旅客機が真上を飛んでいく。

他人事じゃないからな。

2年後にANAが導入したら、ヤバいかもな・・・。

(ボーイング、修正ソフトの提出を「数週間後」に延期:追加)
https://www.cnn.co.jp/business/35135116.html

「ボーイングは先週、修正ソフトをFAAに提出して承認を求める予定だった。3月27日にはシアトルに業界の代表者数百人を集め、修正ソフトの実演を行っていた。しかしFAAによると、同社はその後、追加の作業が必要だと判断した。」

まーたバグったのかあ?。

あおり足考2019年04月02日 17:33

あおり足考
あおり足考


どうも、人によって、或いは分野(?)によって使い方が異なる気がするな。

(あおり足)
http://www.homemate.co.jp/webapp/useful/dic/word.asp?jid=00089&wid=13929&wdid=01&topkb=1

「片足が甲、もう片足が足の裏を使ってはさむように泳ぐ泳ぎのことを指す。」

これは、古式泳法の横泳ぎ(実は、浮沈子得意です!)の足の使い方だ。

(古式泳法とはどんなものでしょうか?)
https://www.chiba-c.ed.jp/awakou/homepage/sc/club/sports/h_t_swimming/eihouzukai.htm

「両足を①の様に揃え、徐々に②~④のように曲げる。曲げきれなくなってはじめて⑤のように足を開いて大きく弧を描きながら水をあおり①にもどる。」(画像参照)

初出の引用ページは、不動産関係のくせに、やけに詳しく解説されている。

平泳ぎの足の蹴りは、かえる足というやつで、細かく規定されている。

「両足のけりは、後方の外側に向かわなければならない。あおり足、バタ足及び下方へのドルフィンキック(バタフライキック)は第1項(最初の一かきをしている間に、次の平泳ぎにつながる1回のバタフライキックは許される)の場合を除いていかなる場合も許されない」

足を曲げた後に、両足の甲を使って水を蹴るやつを、現代水泳ではあおり足と称している場合もある。

(水泳 平泳ぎ(その2) 泳ぎ方 あおり足の矯正 How to swim in the technique of BreastStroke by 3D animation:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=NA9OdoNh3cI

矯正法まで触れられているな。

浮沈子は、最近まで、これがあおり足だとばかり思っていた。

賃貸住宅のページでは、驚くべきことにダイビングのフィンワークについても触れられている。

「ダイビングの場合は、フィンを上下ではなく左右に動かして水をかくように進む泳ぎ方を言い、あおり足がうまく使えるようになると、疲労度が少なく効率良く進めるようになるため、水中カメラマンなどはこの動作を修得している者が多い。」

うーん、あおり足してるカメラマンの方を見たことはないんだがな(浮沈子が知らないだけ)。

ダイビングでも、特にガイドの方とかは、横泳ぎの煽り足と同じように、片側はフィンの裏、反対はフィンの表で挟むようにして進んでいるのを見ることが多い(えーと、身体は横にはなってませんが)。

フィンワークの解説の中では、かえる足のことをあおり足と呼んでいるページもある。

(フィンについての考察)
http://afghanfst.com/pc/Colums/Fin.html

「フロッグキック:
(中略)
日本ではあおり足、といわれることも多い・・・」

オーシャナでは、名古屋の加藤さんのトレーニングの記事が出ている。

(フロッグ・キック ~最も効率よく“泳ぐ”ことができる “フィンキック”~閲覧無制限)
https://oceana.ne.jp/xtremeskill_2

「水平姿勢とキックがうまくいったときは、水中で“バビューン”と進む感覚がある。まだまだ完全にはできないけど、楽しい!」

ビデオを見ると、多少左右に傾いてはいるものの、生徒役のパメラさんのフィンワークは上手だ。

賃貸の解説やアフガンさんのページによれば、これもあおり足ということになるのかもしれない。

アフガンさんのページには、「フロッグキック(スカーリング)」という記述もある。

(scouring)
https://ejje.weblio.jp/content/scouring

「(…で)ごしごし磨く、 ごしごし洗う」

その動きに似ているので、水泳の際に手の掻きを効率的にするためにスカーリングのトレーニングを行うんだが、フロッグキックのフィンの動きは、確かに左右に動かしているから、同じ様な感じなのかも知れない。

フロッグキックといっても、知られているだけでも足首だけを使って行うモディファイドフロッグキックや、膝を広げて大きく挟み込むスタイルや、逆に膝を閉じてフィンを開くスタイルもあって、浮沈子は、座間味でのダイビング中に、いろいろ練習してきた。

名古屋の講習の時には、上下逆さまになったり、横になったり、片方のフィンだけを使って横泳ぎしたりするデモンストレーションを見せていただいて、大変参考になった(つーか、魔法にしか見えない!)。

まあ、どうでもいいんですが。

フィンを開く時に膝を近づけるスタイルは、初めて試した。

これがクセになる・・・。

スカーリングのように、左右に動かしているだけなのに、すごい勢いで進むのだ。

膝を開くスタイルだと、どうしてもフィンを開いている間は抵抗になるし、閉じた状態から開こうとしている時には平泳ぎの足のリカバリーと同じで、逆流効果(ブレーキ)になってしまう。

膝を閉じてフィンを開くスタイルだと、開こうとしている間もフィンの表側(足の甲の側)で水を捉えているのが分かる。

その間は、つまり、まさしく、あおり足状態なわけだ。

開いている間も、閉じている間も、推進力が掛かり続ける。

バビューン・・・(!)。

試したのは、フルフットの固めの黒いゴムフィンだが、いろいろなフィンで試してみたいものだ。

明日は、プールでマレスのオープンフットでやってみよう。

かえる足とあおり足のミックスだからな。

かおり足とかいうのかな(臭そ・・・)。