決定的な理由が見当たらないDRCのエボラ流行2019年04月24日 21:39

決定的な理由が見当たらないDRCのエボラ流行
決定的な理由が見当たらないDRCのエボラ流行


(北キブとイトゥリの周辺地域の疫学的状況
2019年4月19日金曜日:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://mailchi.mp/sante.gouv.cd/ebola_kivu_19avr19

「流行が始まって以来、累積症例数は1,317人で、そのうち1,251人が確認され、66人が推定されています。合計で855人が死亡し(789人が確認され、66人が推定)、383人が治癒した。」

この報告には、痛ましい話が付いている。

「2019年4月19日金曜日、世界保健機関、リチャードMOUZOKO KIBOUNGによって配置されたカメルーンの疫学者は、ブテンボのGrabenのカトリック大学の診療所での攻撃の間に彼の傷で死にました。リチャード博士は、Vutsundo医療分野での対応のコーディネーターでした。3人の武装した男が部屋に飛び込み、チームに発砲したとき、彼は彼のチームとのミーティングを議長としていました。地元の医者と運転手も攻撃で負傷しました。攻撃者はまた、病院の入り口に建てられた車や庭を燃やしました。」

(エボラ対策の病院を武装集団が襲撃、派遣の医師死亡 コンゴ民主共和国)
https://www.afpbb.com/articles/-/3221716

「WHOによると、死亡したのは医師で疫学者のRichard Valery Mouzoko Kiboungさん。エボラ出血熱の流行を抑えるためWHOに派遣されていたが、派遣先の大学病院が襲撃され犠牲になった。警察と地元当局によると、Kiboungさんはカメルーン出身。」

やれやれ・・・。

ネットを漁ると、ナショジオの記事があった。

(世界で2番目に大きいエボラウイルスの発生はまだ激増しています。これが理由です。)
https://www.nationalgeographic.com/science/2019/04/worlds-second-biggest-ebola-outbreak-still-raging-heres-why-hot-zone/

標題につられて読んでしまったんだが、決定的な理由など、どこにも書かれていない。

「ウイルスを封じ込めるための努力は、外国人の深い不信感を特徴とする地域に広まっているため、治療を求めることを躊躇しているアウトブレイクの経路によっても妨げられてきました。同様に、継続的な政治的争議と暴力がこの地域で裂けており、特にエボラの対応者を狙った攻撃も含まれており、援助の労働者がその流行の広がりを妨げることは困難です。」

「継続的なコミュニティの不信感と爆発的な暴力、そしてこれらの障害を克服する具体的な計画がないため、地域的または世界的な感染の可能性が高まると、症例数は増加します。」

「はしかやマラリアなどの一般的な病気の多くは、初期症状をエボラと共有しています。つまり、エボラの初期段階での識別は必ずしも容易ではありません。現在のところ、この疾患は専門センターでしか診断できないため、患者を迅速に隔離して治療を開始するのは困難です。」

「過去数週間で、症例の30%以上が地域社会での死亡として確認されたことは非常に失望しています」

「彼らの死の前にこれらの個人の世話をしている他の人たちへの潜在的な追加の感染があるより長い期間があります。」

つまり、こういうことになる。

コンゴ民主共和国の北東地域は、エボラにとって居心地が良く、この地域の風土、民衆の習慣、感染症に対する医療機関の対応、外部からの援助に対する反感などによって、感染防止策は悉く骨抜きにされ、遠からずこの地域の風土病として根付いていくだろう(そうなのかあ?)。

現在のリングワクチンの接種方法では、必ずと言っていいほど漏れが出るし、感染者の補足は遅れに遅れ、その漏れを加速している。

有効なワクチンだろうが何だろうが、感染前に打ってなんぼの話で、罹患し、発症し、伝染させてから打っても意味はない。

感染して発症しても、初期症状が似ている病気は山ほどあり、病院はそういう患者で溢れかえっている。

エボラの診断なんて、なってみなけりゃわからないし、死んじまった後でも、それと分からずに埋葬されいる感染者は多いに違いない。

「現時点では、一連の感染を追跡することはできません。次のケースがどこで発生するのか、実際にはわかりません。」

モグラたたき状態が続く中、現地での暴力的な妨害が続き、関係者の精神的、肉体的な疲弊は続いていく・・・。

政府や国際社会は、この現状を危機的意識なしに、漫然と見守っている。

周辺の人口を合わせれば、100万人規模の都市であるブテンボでは、127人の死者を計上している。

63パーセントの致死率を考慮すれば、感染者は計算上201人に達するはずだが、捕捉されているのは123人に過ぎない。

周辺の田舎に潜んでいるのか、大都市の中に紛れているのかは分からないが、その感染者が新たな感染者を生み、その感染者がさらに新たな感染を広める。

地域限定で流行している限り、感染者や死者が何千人、或いは何万人になろうとも、世界は沈黙し続けるだろう。

金は出す。

地域限定に留めるために必要な、最小限度の金は・・・。

堂々巡りのような話だな。

何かの意思が働いて、この状況を継続させようとしているのではないか。

エボラトリートメントセンターが、定期的に破壊されたり、外国から派遣されたスタッフが襲われたり、一度は収まったと思われた地域で再燃したりするすのは、冗談としか思えない。

そして、不気味なのは、北東部2州以外への広がりは皆無だということだ。

そこに、まるで見えないバリアーでも張られているかのように。

地域の中でも、不気味な沈黙を続けているのが、最大都市のゴマだ。

疑い症例はあるものの、確定された感染者はいない。

カトワでの感染は、既に手の施しようがないほど広がりつつあり、最早、その感染ルートを限られたトレーサーが辿ることはできなくなっている(たぶん)。

毎日、数人の新規感染者を出し続け、その数は衰えることを知らない。

初発のマバラコ、初期の感染地域であったベニを遥かに超え、最大の感染地域となってしまった。

この地域の非協力的な態度は、当初から懸念されていた。

浮沈子的には、ブテンボがヤバいと思ってたんだが、こっちが先に増えだしちまったからな。

ブテンボだって、ベニの死者数を超えるのは時間の問題になった。

感染者は・・・?。

完全に捕捉することは不可能だろう。

従来の方法で対応し続ける限り、この状況が終わるとは思えない。

今年の8月で丸1年になるが、その前に終息すると思っている関係者は皆無に違いない。

「誰が最も効果的なメッセンジャーになれるのかを理解し、彼らを特定して訓練し、そして彼らに病気と対応の努力をもっとよく理解させることは困難です」

対応を地元に委ねている限り、この流行は終わらない。

長期化の先にあるのは、感染経路を把握できない泥沼の風土病化だ。

ワクチンのある程度の接種が、それを促進するかもしれない。

不顕性感染の温床となる可能性もある(未確認)。

細く長く続く、永遠に終わりのない感染経路。

致死率63パーセントの感染症で、そんな話は聞いたこともない。

しかし、現実に起こっていることは、まさにそれだ。

終息させようとする現代医学の態勢を巧みにすり抜け、感染経路を秘匿し、温存し、逆襲する。

反体制的な社会風土が、そのまま感染経路の維持に繋がっている・・・。

エボラは、現代を映す鏡だ。

我々がエボラの流行を見ているのではない。

我々が、エボラの流行に見られているのだ。

もちろん、ウイルスに意思などはない。

ワクチンを開発し、それをルールに従って効率的に接種し、治療法を開発し、治癒した患者を村に返し、啓発し、コミュニケーションを図り、医療機関への受診を促し、スタンダードプリコーションを徹底させ、エトセエトセ・・・。

それらをこの9か月継続して行ってきたことそのものが、今日の流行の形態を形作っているのではないか。

当然、そんなことはあり得ない。

ワクチンがなければ、流行はもっと苛烈なものとなり、都市部での感染爆発は止められなかったかもしれない。

地元での生活習慣や、従来の医療機関との関わり、人との繋がりや移動の頻度、そういったこと全てが、ハマるところに嵌って、この状態を維持し続ける。

たぶん、何かを変えれば、状況は劇的に変わるのかもしれない。

今回の襲撃のようなことが一切起こらずに、一定期間が経過するとか、住民がもう少しだけ協力的になって、早い段階での隔離に応じるとか、感染の判定を簡易に、迅速に行うことが出来るとか、リングワクチン接種の基準を少しだけ緩めるとか。

それが何かが分かれば、大きな痛みを伴わずに終息に向かわせることが出来るのかもしれない。

今のままでは、何も変わらないまま、感染がジリジリと広がっていくだけだ。

致死率は、60パーセント代前半と、ザイール株としては平均的な値を示しているが、これをそのまま信じていいかは別だ。

ブテンボでは、100パーセントを超えてるしな(!)。

しかし、大きく違うことはあるまい。

こんなに高いまま、延々と推移し続けることは考えづらい。

感染地域が広がりだすか、終息に向かうか。

どちらかの動きが出るまでは、辛抱強く従来の方策を取り続けるしかない。

WHOは、先日もそう評価したしな。

懸念を表明し、対策の強化を勧告し、引き続き注視はするが、抜本的な対策に踏み切ることはない。

コンゴ民主共和国では、従来、それで終息に成功しているからな。

その成功体験が、かえって仇になっているのかもしれない。

これでいいはずだ、間違いない。

なぜって、今までうまくいってたし、そうならない理由は何処にもないはずだからな。

院内感染を予防し、ワクチンを射ち、威厳のある埋葬を行い、患者を隔離し、治療に専念する。

感染の恐れがある濃厚接触者にワクチンを射ち、その外側の接触の恐れがある人々に射ち、ワクチンによる隔離と、医療機関への隔離を並行して行っていく。

だらだらと・・・。

だが、それこそ、感染対策の王道ではなかったのか。

地域を遮断したり、禁足令を出して悉皆調査を行ったり、感染の恐れがある者を片っ端から入院隔離するというのは、最後の手段。

地域社会は疲弊し、家族は崩壊、当局への怨嗟は募るばかりで、以後の協力にも支障をきたす・・・。

今回の流行は、そういうドラスティックな手法を採ることを躊躇わせる。

そう、スピードが遅いのだ。

ゆっくりと、ダラダラと続いていく。

浮沈子は、最近、この流行の背後には、まだ見えていない何かがあるのではという気になってきている。

それが何であるかは分からない。

気になるからこそ、ナショジオの記事を読んだわけだが、ピンとくるものはなかった。

このスローな感染こそ、見えない何かにつながるヒントなのかもしれない。

高速に広まれば、人々の関心を引き、あっという間に抑え込まれてしまうかもしれない。

だらだらと細く長く広まれば、結果的には多くの感染を果たすことが出来るのかもしれない。

時間は、我々の意識の中で、見失いがちの要素だからな。

広域に広がらず、特定の地域に留まり続けるというのも、迅速な対応を妨げる要素の一つかもしれない。

ふつー、逆じゃね?。

広範囲に拡散しなければ、抑え込みは容易になるはずだからな。

この流行は、地域の特性と、感染対策がシンクロして作り上げられているのかもしれないのだ。

例によって、浮沈子の妄想に過ぎないから、当てにはならない。

この記事は、3日前に書き始めて、何度か中断している。

ナショジオの記事の邦訳が出たので、とりあえずリリースすることにした。

(コンゴのエボラ流行が収束せず、史上第2の規模に
対策は万全なのに、なぜ大流行は収束しないのか?)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/042300246/?P=1

なお、邦訳の中では、「foreigners」を「外国人」としているが(まあ、まんまな翻訳ですが)、文脈的には外来者(よそ者)程度の感じか(未確認)。

記事を書いた本人に聞くしかないな・・・。

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