衛星をぶっ壊して宇宙デブリをばら撒くというのは宇宙大国としての通過儀礼なのか ― 2019年06月16日 23:24
衛星をぶっ壊して宇宙デブリをばら撒くというのは宇宙大国としての通過儀礼なのか
(インド、独自の宇宙ステーション構築を表明)
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20190614-00130036/
「有人宇宙船を打ち上げる計画を発展させ、将来はインド独自の宇宙ステーションを構築する計画だと発表」
有人宇宙船自体が、まだ海のものとも山のものともわからない状況だからな。
実際にインドの宇宙ステーションが上がるのは、22世紀になってからだと考えておいた方がいいかも(そんなあ!)。
それよりも、浮沈子が気になったのは秋山さんの以下の指摘だ。
「今年3月には衛星破壊実験を強行」
浮沈子は知らなかったが、記事が上がっている。
(インドの衛星破壊で宇宙ごみ400個、ISSに新たな脅威 米NASA)
https://www.afpbb.com/articles/-/3218858?utm_source=yahoo&utm_medium=news&cx_from=yahoo&cx_position=r3&cx_rss=afp&cx_id=3230135
「NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は、衛星の残骸のうち24個が「ISSの遠地点より上空に達している」と指摘。「ISSの遠地点より上空を漂う宇宙ごみを発生させるとは、非常にとんでもないことだ」と非難し、「このような実験は、人類の宇宙飛行の未来と相いれない」と述べた。」
衛星の破壊については、最近は中国が実施している。
(衛星攻撃兵器:anti-satellite weapon, ASAT)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9B%E6%98%9F%E6%94%BB%E6%92%83%E5%85%B5%E5%99%A8
「ASATは2007年1月11日の人工衛星破壊実験により、その存在が公式に認められることとなった。」
「実験では四川省の西昌宇宙センター付近から打ち上げられ、高度約850~860kmの軌道に存在した同国の老朽化した気象衛星(風雲一号C型)に命中、これを破壊した。」
「2010年9月の時点でこの破壊実験で生じたデブリは3,037個が確認されている。これは高度2,000km以下にある人工物体の22%を占める量に相当する」
「スペースデブリの危険性が認知されるようになって以降20年以上この種の破壊実験は行われていなかった」
うーん、まあ、その前は行われていたわけだからな。
「米国:
1984年1月から実際の衛星を目標にした試射実験が行われた。ASM-135ミサイルはF-15戦闘機に搭載されて高度1万2千メートルで空中発射された。5回の実験のうち1回(1985年9月13日)は目標衛星P78-1 SolwindにMHVを命中させて破壊することに成功、標的衛星を使わず星をターゲットにしたMHVの仮想発射実験も3回行なった。開発は順調であったが、破壊された衛星の破片がスペースデブリとなって衛星軌道上に残留し、今後の宇宙開発計画に対して危険をもたらすと判断した米議会の決定によって計画は中止された」
「2008年2月21日には、制御不能に陥り地上に落下する危険性のあったアメリカ国家偵察局の偵察衛星USA-193を、海上から発射したミサイルで落下前に破壊する実ミッションが敢行された。これはイージス艦レイク・エリー(CG-70 タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦)から、本来は弾道ミサイル迎撃用に開発されたスタンダードミサイル (SM-3) を発射して行ったものであり、純粋なASATとは異なる。標的の衛星はSM-3の直撃を受け高度240kmで破壊された。」
「ソ連:
ソ連では1968年には最初の衛星破壊実験が行われ、1971年には対衛星兵器を実戦配備していたといわれる。」
「ソ連が運用していた宇宙ステーションアルマースは宇宙からの偵察や監視を目的としていたが、『自衛用』としてNR-23機関砲が搭載され、地上からの遠隔操作で衛星を狙撃することに成功している。」
やれやれ・・・。
まあ、昔の話については、そもそもISSとかが飛んでいない時代だしな。
他の人工衛星に対する被害に及ぶ懸念もある。
インドの衛星破壊実験は、こういう経緯を踏まえれば、宇宙大国入りの通過儀礼といえなくもない(そうなのかあ?)。
中国の3000個以上のデブリに比べれば、問題となったのはたった24個だからな(だからいいってもんじゃないけど)。
ウィキでは、中国が発生させたデブリが高度2000km以下のデブリの22パーセントだとしているが、これは、地球低軌道(2000km以下)の境目以下ということでのまとめだろう。
逆算すると、1万3千個以上のデブリが飛び回っていることになる。
まあいい。
ぶちまけちまったものは仕方ない。
こぼれたミルクを嘆いても仕方ないわけで、今後はその手のデブリの発生を防ぐのが肝心だからな。
スターリンク衛星とか、これからは大問題になるだろうな(高度は550km)。
数千機の衛星が、機能を失えば丸ごとデブリになる。
NASA長官の悩みは増えるばかりだ・・・。
と、ここまで書いてきて、あれ?、そういえば機能を失った衛星とか、どっかで聞いたような気が・・・。
(ひとみ (人工衛星))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%BF_(%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E8%A1%9B%E6%98%9F)#%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%AE%E8%A6%81%E5%9B%A0
「すばる望遠鏡などによる観測で、大小合わせて11個もの物体に分裂していることが明らかになったこと、事故原因が推定されたこと、並びにひとみからの電波とされたものも誤りであったと判断されたことから、4月28日には復旧を断念したことが発表された」
ちなみに分解は2016年3月26日(10時42分±11分頃:書いてないけど、たぶんJST)と推定されている。
「ひとみの破片のうち2つは、4月20日と4月24日に大気圏に突入しており、燃え尽きたと推定される」
この時点では、9個がデブリになってたわけだな。
えーと、ひとみの軌道高度は・・・。
「高度 (h) 575 km」
あっちゃーっ、マズイんじゃね?。
この他にも、太陽周回軌道上には「のぞみ:ぶっ壊れちまった火星探査機」とかいますけど。
(のぞみ (探査機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AE%E3%81%9E%E3%81%BF_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F)
「・通信途絶日 2003年7月9日
・停波日 2003年12月31日」
まあ、これで、我が国も宇宙大国への通過儀礼を済ませたわけだからな(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
有人宇宙飛行を自前で行おうとか、自前で宇宙ステーションを持とうとかいう国は多くはない。
今のところ、米国、ロシア、中国、インドくらいだが、石油産出国とかが名乗りを上げるかもしれない。
もちろん、宇宙ホテルとかの話になれば、民間企業が既に計画を発表している。
(2022年に「宇宙ホテル」が開業? お値段は12日間で10億円、米ベンチャーが発表)
https://hbol.jp/163917
「三ツ星ホテルならぬ、ホテル自身が星になるこの計画は、はたして実現する可能性はあるだろうか。」
なんと、鳥嶋さんの記事だった(あれまあ・・・)。
「最大の問題となるのは、ホテルまでの人と物資の輸送手段である、宇宙船とロケットをどう確保するか」
正論だな。
記事には、こんな記述もある。
「現在、米国など世界各国が共同で運用している国際宇宙ステーション(ISS)は、老朽化が進んでいることもあり、2020年代のうちに運用を終えざるを得なくなる可能性が高い。」
まあ、そうだろうな。
おっと、そうすると、ISS自身が巨大宇宙デブリということになるわけだな。
うーん、NASA長官の悩みは膨らむばかりのようだ・・・。
(インド、独自の宇宙ステーション構築を表明)
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20190614-00130036/
「有人宇宙船を打ち上げる計画を発展させ、将来はインド独自の宇宙ステーションを構築する計画だと発表」
有人宇宙船自体が、まだ海のものとも山のものともわからない状況だからな。
実際にインドの宇宙ステーションが上がるのは、22世紀になってからだと考えておいた方がいいかも(そんなあ!)。
それよりも、浮沈子が気になったのは秋山さんの以下の指摘だ。
「今年3月には衛星破壊実験を強行」
浮沈子は知らなかったが、記事が上がっている。
(インドの衛星破壊で宇宙ごみ400個、ISSに新たな脅威 米NASA)
https://www.afpbb.com/articles/-/3218858?utm_source=yahoo&utm_medium=news&cx_from=yahoo&cx_position=r3&cx_rss=afp&cx_id=3230135
「NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は、衛星の残骸のうち24個が「ISSの遠地点より上空に達している」と指摘。「ISSの遠地点より上空を漂う宇宙ごみを発生させるとは、非常にとんでもないことだ」と非難し、「このような実験は、人類の宇宙飛行の未来と相いれない」と述べた。」
衛星の破壊については、最近は中国が実施している。
(衛星攻撃兵器:anti-satellite weapon, ASAT)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9B%E6%98%9F%E6%94%BB%E6%92%83%E5%85%B5%E5%99%A8
「ASATは2007年1月11日の人工衛星破壊実験により、その存在が公式に認められることとなった。」
「実験では四川省の西昌宇宙センター付近から打ち上げられ、高度約850~860kmの軌道に存在した同国の老朽化した気象衛星(風雲一号C型)に命中、これを破壊した。」
「2010年9月の時点でこの破壊実験で生じたデブリは3,037個が確認されている。これは高度2,000km以下にある人工物体の22%を占める量に相当する」
「スペースデブリの危険性が認知されるようになって以降20年以上この種の破壊実験は行われていなかった」
うーん、まあ、その前は行われていたわけだからな。
「米国:
1984年1月から実際の衛星を目標にした試射実験が行われた。ASM-135ミサイルはF-15戦闘機に搭載されて高度1万2千メートルで空中発射された。5回の実験のうち1回(1985年9月13日)は目標衛星P78-1 SolwindにMHVを命中させて破壊することに成功、標的衛星を使わず星をターゲットにしたMHVの仮想発射実験も3回行なった。開発は順調であったが、破壊された衛星の破片がスペースデブリとなって衛星軌道上に残留し、今後の宇宙開発計画に対して危険をもたらすと判断した米議会の決定によって計画は中止された」
「2008年2月21日には、制御不能に陥り地上に落下する危険性のあったアメリカ国家偵察局の偵察衛星USA-193を、海上から発射したミサイルで落下前に破壊する実ミッションが敢行された。これはイージス艦レイク・エリー(CG-70 タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦)から、本来は弾道ミサイル迎撃用に開発されたスタンダードミサイル (SM-3) を発射して行ったものであり、純粋なASATとは異なる。標的の衛星はSM-3の直撃を受け高度240kmで破壊された。」
「ソ連:
ソ連では1968年には最初の衛星破壊実験が行われ、1971年には対衛星兵器を実戦配備していたといわれる。」
「ソ連が運用していた宇宙ステーションアルマースは宇宙からの偵察や監視を目的としていたが、『自衛用』としてNR-23機関砲が搭載され、地上からの遠隔操作で衛星を狙撃することに成功している。」
やれやれ・・・。
まあ、昔の話については、そもそもISSとかが飛んでいない時代だしな。
他の人工衛星に対する被害に及ぶ懸念もある。
インドの衛星破壊実験は、こういう経緯を踏まえれば、宇宙大国入りの通過儀礼といえなくもない(そうなのかあ?)。
中国の3000個以上のデブリに比べれば、問題となったのはたった24個だからな(だからいいってもんじゃないけど)。
ウィキでは、中国が発生させたデブリが高度2000km以下のデブリの22パーセントだとしているが、これは、地球低軌道(2000km以下)の境目以下ということでのまとめだろう。
逆算すると、1万3千個以上のデブリが飛び回っていることになる。
まあいい。
ぶちまけちまったものは仕方ない。
こぼれたミルクを嘆いても仕方ないわけで、今後はその手のデブリの発生を防ぐのが肝心だからな。
スターリンク衛星とか、これからは大問題になるだろうな(高度は550km)。
数千機の衛星が、機能を失えば丸ごとデブリになる。
NASA長官の悩みは増えるばかりだ・・・。
と、ここまで書いてきて、あれ?、そういえば機能を失った衛星とか、どっかで聞いたような気が・・・。
(ひとみ (人工衛星))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%BF_(%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E8%A1%9B%E6%98%9F)#%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%AE%E8%A6%81%E5%9B%A0
「すばる望遠鏡などによる観測で、大小合わせて11個もの物体に分裂していることが明らかになったこと、事故原因が推定されたこと、並びにひとみからの電波とされたものも誤りであったと判断されたことから、4月28日には復旧を断念したことが発表された」
ちなみに分解は2016年3月26日(10時42分±11分頃:書いてないけど、たぶんJST)と推定されている。
「ひとみの破片のうち2つは、4月20日と4月24日に大気圏に突入しており、燃え尽きたと推定される」
この時点では、9個がデブリになってたわけだな。
えーと、ひとみの軌道高度は・・・。
「高度 (h) 575 km」
あっちゃーっ、マズイんじゃね?。
この他にも、太陽周回軌道上には「のぞみ:ぶっ壊れちまった火星探査機」とかいますけど。
(のぞみ (探査機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AE%E3%81%9E%E3%81%BF_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F)
「・通信途絶日 2003年7月9日
・停波日 2003年12月31日」
まあ、これで、我が国も宇宙大国への通過儀礼を済ませたわけだからな(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
有人宇宙飛行を自前で行おうとか、自前で宇宙ステーションを持とうとかいう国は多くはない。
今のところ、米国、ロシア、中国、インドくらいだが、石油産出国とかが名乗りを上げるかもしれない。
もちろん、宇宙ホテルとかの話になれば、民間企業が既に計画を発表している。
(2022年に「宇宙ホテル」が開業? お値段は12日間で10億円、米ベンチャーが発表)
https://hbol.jp/163917
「三ツ星ホテルならぬ、ホテル自身が星になるこの計画は、はたして実現する可能性はあるだろうか。」
なんと、鳥嶋さんの記事だった(あれまあ・・・)。
「最大の問題となるのは、ホテルまでの人と物資の輸送手段である、宇宙船とロケットをどう確保するか」
正論だな。
記事には、こんな記述もある。
「現在、米国など世界各国が共同で運用している国際宇宙ステーション(ISS)は、老朽化が進んでいることもあり、2020年代のうちに運用を終えざるを得なくなる可能性が高い。」
まあ、そうだろうな。
おっと、そうすると、ISS自身が巨大宇宙デブリということになるわけだな。
うーん、NASA長官の悩みは膨らむばかりのようだ・・・。
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