リアルタイムオペレーティングシステムと737MAXの動作不良が気になる ― 2019年07月15日 10:26
リアルタイムオペレーティングシステムと737MAXの動作不良が気になる
浮沈子は技術者ではないし、ましてやアビオニクスに詳しいわけでもない。
(737MAX視界不良は続く ソフト新問題、解決に最長3カ月)
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/190708/mcb1907080942004-n1.htm
「チップに関係するソフトウエアが問題となっている可能性がある」
この件に関する詳細な情報は不明だ。
気になっているのは、この記述・・・。
「遅れを感じた理由はコンピューターチップがデータに圧倒されたためだとしている。」
実時間処理が必須要件のアビオニクスで、遅延が生じたということになれば大問題だな。
「関係者によると、ボーイングはこの問題への対応はソフトウエアの修正で十分だと主張しているが、FAAはより複雑でコストのかかるハードウエアの改良が必要になるかどうかまだはっきりさせていない。」
アプリケーションを記述するプログラムとハードウェアの間には、何層かのソフトウェアが挟まっていて、通常のプログラミングでは、それらに計算機の資源管理などを任せて、テキトーにコードを書いている(そうなのかあ?)。
計算機の処理速度に比べて、このワープロとかに人間が入力する速度なんて、数万倍遅いからな。
問題ない。
しかし、航空機やロケットなどの乗り物系を操作する、いわゆる組み込み機器のプログラミングでは、オペレーティングシステムを含め、機械が反応すべき速度を満たすために、割り込みを制限したり、処理を途中で放棄したりなど、計算資源の管理がシビアになるようだ。
(リアルタイムオペレーティングシステム)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
「OSの主要な機能である資源管理において、時間資源の優先度に基づく配分と実行時間の予測可能性を提供することに特化している、ないし、そういった機能に力を入れている。」
737MAXにどんなシステムが組み込まれているかは知らないが、787とかではウインドリバー社のOSが走っているらしい。
(VxWorks 653)
https://www.windriver.com/japan/products/vxworks/certification-profiles/#vxworks_653
「ボーイング787ドリームライナー、エアバスA400M、ノースロップ・グラマンUH-60Vブラックホークのアビオニクスアップグレードに採用されています。」
(VxWorks)
https://ja.wikipedia.org/wiki/VxWorks
「VxWorksは、高い安全性が要求される航空・宇宙・防衛の分野で広く使われている。」
OSが管理しているはずの計算資源に、しこたまデータや処理を流し込んで、人間に感じ取れるほどの遅延を生じさせるには、逆に、高度な知識と経験が必要だと思うんだがな(そうなのかあ?)。
(737MAXの欠陥ソフトウエアは低賃金、大学を出たばかりの臨時社員が開発)
https://www.businessinsider.jp/post-193842
「ボーイングとそのサプライヤーは737MAXのソフトウエアの開発とテストの一部を臨時社員に行わせていた」
「テスターや開発者の中には時給9ドル(約990円)の人もいた」
「全員参加の会議でマネージャーが、シニアエンジニアはもはや会社に必要ないと告げた」
コスト削減は、必要だからな。
品質が伴えば・・・。
少なくとも、737MAXの品質は伴っていなかったことになる。
優れたオペレーティングシステムさえ捌ききれない、汚いコードを書き、それを見過ごし続けていたわけで、さらに、それを社内で発見できずにFAAのチェックでバレるという大失態で、信頼失墜は免れない。
「関係者によると、ボーイングが問題への対応とより広範なソフトウエア再設計は可能で、9月をめどにMAXの運航再開を見込んでいると顧客などに伝え始めている。」(日経の記事より)
自社の管理体制を、十分把握してない対応に見える。
社内で書かれたコードではなく、チップまたはOSなどチップ寄りのレイヤーの問題だと、話は変わってくる。
影響範囲は広範に及び、対応コストも増える。
それが、どの程度かは分からない。
社内コードの問題だとしても、モグラ叩きのように、次から次へと発覚する恐れがあるわけで、いつまで経っても運航再開できないというドツボに嵌る・・・。
年内の運航再開が難しいのでは、という観測も出始め、視界不良は続きそうだな・・・。
(737MAX運航停止、20年まで延長の可能性 米紙報道:追加)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00524147
「米ボーイングの最新鋭旅客機737MAXは、2020年初めまで運航停止が続く可能性がある。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。」
浮沈子は技術者ではないし、ましてやアビオニクスに詳しいわけでもない。
(737MAX視界不良は続く ソフト新問題、解決に最長3カ月)
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/190708/mcb1907080942004-n1.htm
「チップに関係するソフトウエアが問題となっている可能性がある」
この件に関する詳細な情報は不明だ。
気になっているのは、この記述・・・。
「遅れを感じた理由はコンピューターチップがデータに圧倒されたためだとしている。」
実時間処理が必須要件のアビオニクスで、遅延が生じたということになれば大問題だな。
「関係者によると、ボーイングはこの問題への対応はソフトウエアの修正で十分だと主張しているが、FAAはより複雑でコストのかかるハードウエアの改良が必要になるかどうかまだはっきりさせていない。」
アプリケーションを記述するプログラムとハードウェアの間には、何層かのソフトウェアが挟まっていて、通常のプログラミングでは、それらに計算機の資源管理などを任せて、テキトーにコードを書いている(そうなのかあ?)。
計算機の処理速度に比べて、このワープロとかに人間が入力する速度なんて、数万倍遅いからな。
問題ない。
しかし、航空機やロケットなどの乗り物系を操作する、いわゆる組み込み機器のプログラミングでは、オペレーティングシステムを含め、機械が反応すべき速度を満たすために、割り込みを制限したり、処理を途中で放棄したりなど、計算資源の管理がシビアになるようだ。
(リアルタイムオペレーティングシステム)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
「OSの主要な機能である資源管理において、時間資源の優先度に基づく配分と実行時間の予測可能性を提供することに特化している、ないし、そういった機能に力を入れている。」
737MAXにどんなシステムが組み込まれているかは知らないが、787とかではウインドリバー社のOSが走っているらしい。
(VxWorks 653)
https://www.windriver.com/japan/products/vxworks/certification-profiles/#vxworks_653
「ボーイング787ドリームライナー、エアバスA400M、ノースロップ・グラマンUH-60Vブラックホークのアビオニクスアップグレードに採用されています。」
(VxWorks)
https://ja.wikipedia.org/wiki/VxWorks
「VxWorksは、高い安全性が要求される航空・宇宙・防衛の分野で広く使われている。」
OSが管理しているはずの計算資源に、しこたまデータや処理を流し込んで、人間に感じ取れるほどの遅延を生じさせるには、逆に、高度な知識と経験が必要だと思うんだがな(そうなのかあ?)。
(737MAXの欠陥ソフトウエアは低賃金、大学を出たばかりの臨時社員が開発)
https://www.businessinsider.jp/post-193842
「ボーイングとそのサプライヤーは737MAXのソフトウエアの開発とテストの一部を臨時社員に行わせていた」
「テスターや開発者の中には時給9ドル(約990円)の人もいた」
「全員参加の会議でマネージャーが、シニアエンジニアはもはや会社に必要ないと告げた」
コスト削減は、必要だからな。
品質が伴えば・・・。
少なくとも、737MAXの品質は伴っていなかったことになる。
優れたオペレーティングシステムさえ捌ききれない、汚いコードを書き、それを見過ごし続けていたわけで、さらに、それを社内で発見できずにFAAのチェックでバレるという大失態で、信頼失墜は免れない。
「関係者によると、ボーイングが問題への対応とより広範なソフトウエア再設計は可能で、9月をめどにMAXの運航再開を見込んでいると顧客などに伝え始めている。」(日経の記事より)
自社の管理体制を、十分把握してない対応に見える。
社内で書かれたコードではなく、チップまたはOSなどチップ寄りのレイヤーの問題だと、話は変わってくる。
影響範囲は広範に及び、対応コストも増える。
それが、どの程度かは分からない。
社内コードの問題だとしても、モグラ叩きのように、次から次へと発覚する恐れがあるわけで、いつまで経っても運航再開できないというドツボに嵌る・・・。
年内の運航再開が難しいのでは、という観測も出始め、視界不良は続きそうだな・・・。
(737MAX運航停止、20年まで延長の可能性 米紙報道:追加)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00524147
「米ボーイングの最新鋭旅客機737MAXは、2020年初めまで運航停止が続く可能性がある。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。」
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