有人を掲げて無人の動的打ち切りテストを行う2019年11月18日 15:15

有人を掲げて無人の動的打ち切りテストを行う


別に上げ足を取るつもりはない。

(SpaceXのクルー・ドラゴン、脱出用エンジンの点火テストに成功。次のステップは有人テスト飛行)
https://www.gizmodo.jp/2019/11/spacex-crew-successed-dragon-emergency-espape-engine-test.html

「今後、クルー・ドラゴンは空中での緊急脱出装置のテストを実施した後、2人の宇宙飛行士を乗せて国際宇宙ステーション(ISS)まで打ち上げるデモを実施」

ちゃあんと記事の中では、有人テスト飛行の前に、動的打ち切りテスト(ダイナミックアボートテスト)が行われることが書いてあるしな。

羊頭狗肉とは異なる。

(羊頭狗肉)
http://kotowaza-allguide.com/yo/youtoukuniku.html

「「狗肉」とは、犬の肉のこと。
羊の頭を看板に掲げながら、実際には犬の肉を売ってごまかすことから。」

「見かけと実質がともなわないことのたとえ。立派なものをおとりに使い、実際は粗悪なものを売ることのたとえ。」

まあ、どうでもいいんですが。

動的打ち切りテストの内容については、ここに詳細が述べられていた。

(SpaceXが4月の爆発後の主要なテストでクルードラゴンのスラスタを始動:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://spaceflightnow.com/2019/11/13/spacex-fires-up-crew-dragon-thrusters-in-key-test-after-april-explosion/

「SpaceXおよびNASAチームは現在、テストデータをレビューし、クルードラゴンの打ち上げエスケープ機能の飛行中のデモンストレーションに取り組んでいます。」

「12月中旬に予定されている飛行中の打ち切りテストは、クルードラゴン宇宙船が高高度でファルコン9ロケットから脱出できることを示しています。SuperDracoアボートスラスタは、壊滅的な障害が発生した場合にカプセルをFalcon 9ブースターの上部から押し出すために使用されます。」

「SpaceXとNASAは今日のテストからのデータをレビューし、詳細なハードウェア検査を実施し、飛行中の中止テストの開始予定日を設定します。」

「Crew Dragonの8つのSuperDracoエンジンは、カプセルの周囲に4つのポッドでクラスター化されており、急速に発火して全出力に達するように設計されています。8つのエンジンは、ヒドラジンと四酸化窒素推進剤を消費します。2つの化学物質は、混合すると発火します。」

「SuperDracosは、全力で128,000ポンドの推力を累積的に発生させ、乗組員の宇宙船をランチャーから遠ざけます。」

まあ、この辺はどうでもいいんですが。

「SpaceXのエンジニアは、水曜日にテストしたカプセルの破裂したバーストディスクを交換し、一連のデータレビューとハードウェア検査を完了してから、同じ車両を来月飛行中中断テストに備えます。」

「本格的なFalcon 9ロケット-2段目エンジン以外のすべての部品を備えた-は、クルードラゴンカプセルを成層圏にロフトし、高地での打ち切りのデモを行います。」

「飛行中の打ち切りテスト計画では、ロケットがケネディ宇宙センターの発射台39Aから離陸し、大西洋上を弧を描き、9つのメインエンジンを1分半ほど発射します。典型的な打ち上げ。SpaceXは、音速を超えた後にスイッチを切るようにFalcon 9の9つのマーリンブースターエンジンを事前にプログラムします。」

あれえ?、エンジン切っちゃうのかあ?。

「クルードラゴン宇宙船のコンピューターは、推力の損失を検出し、離陸後約88秒で中止をトリガーします、とルーダースは先月言い、カプセルは大西洋にパラシュートし、そこで回収チームがそれを回収するために待機します。」

加速がゼロになるわけではないのかも知れないが、動的打ち切りテストとしては、最適環境とは言えないな。

思いっきり加速している時にトラブルを検知して打ち切らなければならない時のシミュレーションになっていない気がする。

まあいい。

スターライナー(ボーイングの有人宇宙船)の方は、静的打ち切りテストだけしかやらないからな(NASAも要求していないしな)。

動的打ち切りテストの重要性は分かっているはずなんだがな。

現に、ソユーズ宇宙船では、これまでに2度の打ち切りがあったし。

打ち上げ時の緊急脱出システムを持たなかったチャレンジャー(スペースシャトル)がぶっ飛んだこともあったしな。

同じ有人宇宙船(そもそも、宇宙船というのは有人の宇宙機に使う単語だけどな)であるオリオン宇宙船については、動的打ち切りテストを実施している。

最大加速時ではないかもしれないが、実際の打ち切りに近い状況の中でのテストは重要だ。

その意味では、静的打ち切りテストだけでは不十分だし、動的打ち切りテストがスルーされていいわけはない。

必要不可欠な重要なテストだ。

狗肉とは大違いな話だな。

確認のために、元記事を見てみる。

(SpaceXのCrew Dragon宇宙船が緊急脱出エンジンを始動させた)
https://www.theverge.com/2019/11/13/20936328/spacex-static-fire-crew-dragon-safety-superdraco

なんと、副題はこうなっている。

「Next step, testing this key safety system in flight」(次のステップ、この重要な安全システムを飛行中にテストする)

邦訳、違うじゃん!?。

「今日、SpaceXは、フロリダ州ケープカナベラルでの地上試験中に、新しい旅客宇宙船クルードラゴンのエンジンを始動させました。これにより、同社は今後数か月で車両の重要な試験飛行を行うことができます。そのテスト飛行がうまくいけば、SpaceXは来年初めて搭乗員ドラゴンで人間を飛ばす態勢を整えます。」

本文冒頭でも、有人飛行の前に重要な関門が控えていることを明記している。

「今日の発射は、SpaceXが次の大きなテストに向けて稼働中であることを意味します。すぐに、同社は飛行中の緊急中止エンジンをテストします。」

「2015年、同社は、パッド打ち切りテストとして知られるものを実行しました。」

「SpaceXは、SuperDracosが実際のロケットの上で同じことを行えるかどうかを確認したいと考えています。」

この動的打ち切りテストが上手くいって、初めて有人飛行が可能になる。

「SpaceXの最後の主要なテストは同社の最初の乗組員ミッション」

早ければ、来年初頭に行われるかもしれないが、何か予期せぬ事態が起これば、躊躇なく延期されるし、また、そうすべきだ。

確認しておこう。

スペースXのクルードラゴンの次の重要なテストは、飛行中に緊急脱出を試みる動的打ち切りテストである。

それが成功裏に終わらない限り、有人飛行テストは行われない。

羊頭を掲げて、羊頭を売っているザ・バージの元記事は正しい・・・。

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