想定内とはいえなかなか終息しない我が国の風疹の山鳥の尾は冬になっても長々し風情 ― 2019年12月10日 14:44
想定内とはいえなかなか終息しない我が国の風疹の山鳥の尾は冬になっても長々し風情
(2. 週別風しん報告数 2019年 第1~48週 (n=2274))
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2019pdf/rube19-48.pdf
48週目報告数は8人(北海道1、埼玉県1、千葉県2、東京都2、神奈川県1、奈良県1)。
毎週火曜日に確認している全国の風疹感染情報。
この他に、東京都の報告数も見ている。
(風しんの流行状況(東京都 2019年))
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella/rubella/
こっちは、水曜日くらいに更新。
一週間早い。
なかなか終息しない感じだが、4年前の西アフリカのエボラもそうだったな。
(スピード69)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/07/30/7720350
「垂れ下がった山鳥の尾羽のような長い長いこの秋の夜を、離ればなれで寝るという山鳥の夫婦のように、私もたった一人で寂しく寝ることになるのかなあ。」
もう真冬だけどな。
感染症流行末期のロングテイル状態が続いている。
このまま終息してくれる保証はない。
首都圏での感染は継続的に続いているし、お持ち帰りの他県での感染も散発的に出ている。
が、まあ、概ね終息の感じだ。
年内決着は難しいだろうけどな(あと4週分)。
先天性風疹症候群(CRS)の報告は、まだ出る可能性が高い。
5千人を超える今回の感染規模から推測すると、10人程度発生する可能性もある(現在4人)。
(風疹流行に関する緊急情報:2019 年 12 月 4 日現在)
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/rubella/2019/rubella191204.pdf
図3を見ると、前回の大規模流行では、流行が収まってきてからCRSの報告が増えている(生まれてくるまでのタイムラグや症状が確認されるまでの時間もあるし)。
やりきれない話だ。
オヤジワクチン(!)の普及が進んで、風疹自体の抑え込みに持って行かない限り、CRSは無くならない。
図3の範囲でも、大規模流行期の間に、散発的に発生している様子が見て取れる。
ワクチン接種の効果が期待できるのは、次回の大規模流行の時ではないのだ。
その意味で、時間との闘いになっている。
クーポン券貰える人は、一刻も早くワクチン接種すべきだ。
クーポン券は費用対効果を考えて、限られた年代の男性だけが対象とされているが、感染の実態を考えれば、女性を排除する理由は見当たらない。
せめて、抗体検査くらいは、全員対象としてもいいのではないか。
定期的に行えば、ワクチン効果の経年劣化の確認にもなる。
自然感染によるブースト効果がなくなり、地球上から風疹ウイルスが消えてなくなるまでの間は、感染症管理的にはむしろ困難な時代になる。
ワクチン忌避の問題もあるしな。
のど元過ぎれば熱さを忘れるのは人情というものだ。
それでなくても、風疹は病気自体が軽症で済んだりすることが多いために、ワクチン接種のインセンティブが低い。
新生児への接種の効果がいきわたるためには、あと半世紀くらい掛るだろう。
難しいところだ。
限られた資源をどう振り向けていくか。
CRSを根絶するための方法は分かっているし、そのための手段もある。
足りないのは、この疾患を無くそうとする意志だけかもしれない。
そして、それがいつまでも無くならない現状は、この国の姿を映している。
西アフリカ地域でのエボラ流行の際に世界が取った行動は、21世紀初頭の人類の真の姿だった。
DRCで続いている流行もそうだな。
感染症に対する態度は、社会の在り様をまざまざと反映する。
半世紀後に、2019年がCRSの最後の年として記憶されることになるかは、今、我々が決めることになる。
まあ、2020年くらいになっても仕方ないか・・・。
(2. 週別風しん報告数 2019年 第1~48週 (n=2274))
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2019pdf/rube19-48.pdf
48週目報告数は8人(北海道1、埼玉県1、千葉県2、東京都2、神奈川県1、奈良県1)。
毎週火曜日に確認している全国の風疹感染情報。
この他に、東京都の報告数も見ている。
(風しんの流行状況(東京都 2019年))
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella/rubella/
こっちは、水曜日くらいに更新。
一週間早い。
なかなか終息しない感じだが、4年前の西アフリカのエボラもそうだったな。
(スピード69)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/07/30/7720350
「垂れ下がった山鳥の尾羽のような長い長いこの秋の夜を、離ればなれで寝るという山鳥の夫婦のように、私もたった一人で寂しく寝ることになるのかなあ。」
もう真冬だけどな。
感染症流行末期のロングテイル状態が続いている。
このまま終息してくれる保証はない。
首都圏での感染は継続的に続いているし、お持ち帰りの他県での感染も散発的に出ている。
が、まあ、概ね終息の感じだ。
年内決着は難しいだろうけどな(あと4週分)。
先天性風疹症候群(CRS)の報告は、まだ出る可能性が高い。
5千人を超える今回の感染規模から推測すると、10人程度発生する可能性もある(現在4人)。
(風疹流行に関する緊急情報:2019 年 12 月 4 日現在)
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/rubella/2019/rubella191204.pdf
図3を見ると、前回の大規模流行では、流行が収まってきてからCRSの報告が増えている(生まれてくるまでのタイムラグや症状が確認されるまでの時間もあるし)。
やりきれない話だ。
オヤジワクチン(!)の普及が進んで、風疹自体の抑え込みに持って行かない限り、CRSは無くならない。
図3の範囲でも、大規模流行期の間に、散発的に発生している様子が見て取れる。
ワクチン接種の効果が期待できるのは、次回の大規模流行の時ではないのだ。
その意味で、時間との闘いになっている。
クーポン券貰える人は、一刻も早くワクチン接種すべきだ。
クーポン券は費用対効果を考えて、限られた年代の男性だけが対象とされているが、感染の実態を考えれば、女性を排除する理由は見当たらない。
せめて、抗体検査くらいは、全員対象としてもいいのではないか。
定期的に行えば、ワクチン効果の経年劣化の確認にもなる。
自然感染によるブースト効果がなくなり、地球上から風疹ウイルスが消えてなくなるまでの間は、感染症管理的にはむしろ困難な時代になる。
ワクチン忌避の問題もあるしな。
のど元過ぎれば熱さを忘れるのは人情というものだ。
それでなくても、風疹は病気自体が軽症で済んだりすることが多いために、ワクチン接種のインセンティブが低い。
新生児への接種の効果がいきわたるためには、あと半世紀くらい掛るだろう。
難しいところだ。
限られた資源をどう振り向けていくか。
CRSを根絶するための方法は分かっているし、そのための手段もある。
足りないのは、この疾患を無くそうとする意志だけかもしれない。
そして、それがいつまでも無くならない現状は、この国の姿を映している。
西アフリカ地域でのエボラ流行の際に世界が取った行動は、21世紀初頭の人類の真の姿だった。
DRCで続いている流行もそうだな。
感染症に対する態度は、社会の在り様をまざまざと反映する。
半世紀後に、2019年がCRSの最後の年として記憶されることになるかは、今、我々が決めることになる。
まあ、2020年くらいになっても仕方ないか・・・。
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