アトラス5N22の雄姿を見るも、ダサいスカートに幻滅2019年12月06日 11:12

アトラス5N22の雄姿を見るも、ダサいスカートに幻滅
アトラス5N22の雄姿を見るも、ダサいスカートに幻滅


(写真:スターライナーが発射台に初登場:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://spaceflightnow.com/2019/12/04/photos-starliner-makes-first-appearance-on-launch-pad/

リハーサルのために初めてアトラスと結合したスターライナー。

空力改善のために後付けされたスカートがダサい!。

いかにも、取って付けたような無様な姿だ。

これから、年に数回は、このカッコで打ち上げることを考えれば、早いとこバルカンロケットに切り替えたいところだろう(ひょったしたら、バルカンでもスカート穿くかも!)。

まあ、どうでもいいんですが。

リハーサルでは、燃料注入とかも行うようで、ファルコン9の打ち上げとタイミングをずらして行われる様だ(隣のパッドだからな)。

(ドラゴンが国際宇宙ステーションへの研究と補給飛行に急上昇)
https://spaceflightnow.com/2019/12/05/dragon-soars-on-research-and-resupply-flight-to-international-space-station/

「ユナイテッドローンチアライアンスは、ケープカナベラルで、今月後半にボーイングのスターライナークルーカプセルの最初の打ち上げ手順をリハーサルするために、金曜日に11時間の模擬カウントダウンのためにアトラス5ロケットを準備しています。カウントダウンの練習には、パッド40のSpaceXのFalcon 9発射施設から1マイル以上離れたケープカナベラルのコンプレックス41発射パッドで、Atlas 5に液体推進剤を充填することが含まれます。」

「パッド41でのアトラス5の練習カウントダウンは、隣接するパッドからのSpaceXの打ち上げと同じ日に進めることはできませんでした。」

ファルコン9に何かあった際に、虎の子のスターライナーが失われたりしたら大ごとだからな(追記:コンプレックス40と41とで、一部の地上インフラを共用しているためのようです)。

(ULAは、Atlas 5ロケットでのスターライナーの最初の打ち上げのカウントダウンをリハーサルします:追加)
https://spaceflightnow.com/2019/12/06/ula-rehearses-countdown-for-first-starliner-launch-on-atlas-5-rocket/

「両方のパッドは元々、米国空軍のタイタンロケットプログラム用に構築されたものであり、いくつかのインフラストラクチャリソースを共有し続け、同時カウントダウン操作を制限しています。」

ちょっと気になったのは、固体燃料ブースターの先端部分のフェアリングが見られないことだ。

(Atlas V:新しい固体ブースター)
https://en.wikipedia.org/wiki/Atlas_V#New_solid_boosters

「2015年、ULAは、アトラスVで現在使用されているAerojet Rocketdyne製のAJ-60A固体ロケットブースター(SRB)が、Orbital ATKが製造した新しいGEM 63ブースターに置き換えられることを発表しました。拡張GEM-63XLブースターは、アトラスVに代わるバルカンロケットでも使用されます。」

アトラス5で使用されるのは、GEM 63(グラファイトエポキシモーターケース、直径63インチ)のようだが、ノーズコーンは取り外しが効くようだからな。

(より良いブースターの構築(パート1))
https://www.thespacereview.com/article/3658/1

「NGIS GEM 63(上記)およびそれが置き換えるAerojet AJ-60A(空力ノーズコーンを取り外した状態)の断面図。(クレジット:上-ノースロップグラマン、下-サットン&ビブラーズ、第8版)」

「ULAはGEM 63を使用して、ボーイングのCST-100スターライナーに乗ってNASAの宇宙飛行士を打ち上げる予定です。」

今回の打ち上げで使用されるのは、新しい仕様のやつだ。

「GEM 63には、適合、形状、機能の点でAJ60に適合し、既に最適化されたシステムの既存のモーターを何も台無しにしないで完全に置き換える要件があります。これは、ロケットの空気力学者は、ロケットの内部で必要なものを変更することが許可されているが、ロケットの外側の金型ライン、速度、または重量分布またはその他のすべてを変更できないことをチーフエンジニアに伝えるためのこだわりです慎重に計算されたモデルはすぐに価値がなくなります。」

ぐちゃぐちゃ書いてあるが、要するに見た目では分からないということになる(そうなのかあ?)。

この記事は、画像検索から見つけてきたんだが、ブースターについていろいろ蘊蓄を垂れている。

米国には、ヘンタイなヤツが大勢いるんだろう(お前に言われたくない!)。

まあいい。

件のスカートが効果を発揮して、無事に打ち上がることを願うのみだ。

しかし、カッコ悪いなあ・・・。

インドの月探査は後退するのか2019年12月06日 13:42

インドの月探査は後退するのか


中国への対抗意識から、無理してチャレンジしたチャンドラヤーン2が爆死(!:周回機は生きてますけど)してから数か月・・・。

(インド月探査機チャンドラヤーン、2020年に月着陸に再挑戦)
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20191204-00153616/

「複数の報道によれば、チャンドラヤーン3は2020年の11月に打ち上げとされる。」

そんなに慌てない方がいいと思うんだがな。

気になる要素もある。

「チャンドラヤーン3を「推進機関と着陸モジュール」から構成することを了承」

(チャンドラヤーン-3計画はチャンドラヤーン-2の失敗を示しています:元記事:2019年11月19日22:53 IST:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://timesofindia.indiatimes.com/india/chandrayaan-3-plans-indicate-failures-in-chandrayaan-2/articleshow/72128771.cms

インド政府が公式にビクラムの着陸の失敗を認めたのは、この後の話だ。

(月探索機チャンドラヤーン2号の着陸船墜落をインド政府が公式に認める)
https://gigazine.net/news/20191129-india-acknowledges-crash-chandrayaan2/

「11月20日、ジテンドラ・シン宇宙開発担当大臣がインド議会ローク・サバーに提出した(PDFファイル)報告書で、「ビクラムは指定された着陸地点から500m以内の地点にハードランディングしました」と報告し、ビクラムが墜落したことを認めました。」

つまり、公式の失敗発表以前に次の計画を練っていたわけで、気が早いというかなんというか・・・。

しかも、浮沈子的に気になるのは、次回は推進機と着陸機(“Propulsion+Landing Module”)で行くらしいことだ。

周回機もローバー(移動可能な探査車)はない。

まあ、周回機の方は、現行のチャンドラヤーン2のやつが回っているからいいとして、ローバーを止めちまうのは如何なものか。

もちろん、周回機だって、計画が遅れたりすれば機能を停止するかもしれないし、拙速の上に拙速を促す要素を残すという最悪の選択のような気がする。

インドや中国は、遅れて宇宙レースに参入してきただけに、追いつけ追い越せという勢いが感じられる。

チャンドラヤーン2の失敗も、原因を見ると、地上試験で不良だったセンサーを導入しないまま飛ばしたり、無茶なことをやってる。

ここは、手堅く行きたいところだが、探査計画の後退とも取れる手法は如何なものか。

今回のようなフルセットで、腰を据えて取り組むのがよろしい。

周回機の寿命に不安があるなら、間に一発飛ばしておけばいい。

打ち上げロケットは激安だからな。

1年足らずの間に準備して、打ち上げに臨むというのはあんまりだ。

しかも、ローバーなし・・・。

我が国との関係や米国への義理立ては無用だろう。

「JAXAとISROの協定に基づく共同月面探査計画では、2023年に日印合同月探査機を打ち上げ、着陸機をインドが、打ち上げロケットと月面探査ローバーを日本側が開発する目標だ。」

「一方で2024年に再び月面有人探査を目指すアメリカのNASAは、2022年12月にVIPER(バイパー)と呼ばれる月面ローバーを計画している。」

米国は、外国の探査計画に左右されたくないので、独自に飛ばそうとしているわけだしな。

我が国も、ランダーの着陸については独自に行う(スリム)。

「日印月探査があまりNASAの計画から遅れると、意義が薄れる恐れもある。」

月面の水の直接観測は、一つの到達点かも知れないが、まともに着陸も出来ないのに、世界初も何もない。

地球低軌道と異なり、深宇宙でのミッションはいろいろ難しいことも多い(通信とかな)。

米国だって、失敗の連続を乗り切ってここまで来たわけだしな。

一度や二度の失敗は、通過儀礼と考えて、地道に開発に取り組めばいい。

その一方で、羹に懲りて膾を吹くようなことも避けるべきだ。

火星どころか、月面だって、直接探査された地域は限られている。

インドが、独自に開発を進め、水どころか地球外生命体を発見することだって、有り得ない話じゃない!。

まあ、まず間違いなく中国がばら撒いた奴だろうけどな・・・。

N22仕様のアトラス5に付いてる無様なスカートの中はどうなっているのか2019年12月06日 20:17

N22仕様のアトラス5に付いてる無様なスカートの中はどうなっているのか
N22仕様のアトラス5に付いてる無様なスカートの中はどうなっているのか


(ボーイングの宇宙船「スターライナー」打ち上げを19日に延期)
https://sorae.info/space/20191205-boeing-starliner.html

「無人テスト打ち上げはスターライナーにとって初めて国際宇宙ステーション(ISS)への往復となる予定でしたが、早くても12月19日の20時59分(日本時間)となります。」

クルードラゴンとかスターライナーとか、オリオンも含めて、宇宙船(人が乗るやつ)の方にはあまり興味が湧かない。

なんだかややっこしそうだしな。

特にスターライナーは、ボーイングが作るということもあり、余計に関心が薄い。

有人仕様のアトラス5ロケット(タイプ名N22)の方は、多少気になる。

トラブル時のバックアップを備えたりして、有人飛行に対応させたほか、特徴的な空力改善用スカートを穿かせて無様な姿になっている(カッコイイという人は少ないんじゃね?)。

男の子なら誰でも、スカートの下がどうなっているかが気になるものだ(子供の方だけ、分かってください!)。

引用した記事の画像を見ると、上から覗き込んだ内部を見ることができる。

エンジン2基を積んだセントールロケットの上部に、無数の支持体(トラス構造)で固定されているのが分かる。

外皮も、ぺなぺなのただの板ではなく、リブ構造になっていて、結構丈夫そうだ。

(解像度が高い写真)
https://pbs.twimg.com/media/EKZvVVIWkAIKnxG.jpg:large

底板は、下側の縁から少し持ち上げた上げ底のようになっている。

(A couple of close ups for your viewing pleasure.:トリーブルーノのツイッター:左側の画像)
https://twitter.com/torybruno/status/1202020774607032320/photo/1?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1202020774607032320&ref_url=https%3A%2F%2Fspaceflightnow.com%2F2019%2F12%2F04%2Fphotos-starliner-makes-first-appearance-on-launch-pad%2F

下から見ると、グレーチングのようにも見えるが、上からの画像ではそうなっていないところを見ると、これも補強構造かも知れない。

強度と軽量化のバランスを要求される飛翔体ならではの構造だな。

ボーイングだからな。

空気の中を飛ぶ仕事は手慣れている(慣れ過ぎて、たまに手抜きも?)。

まあいい。

画像を見ると、外部からの電源とか配管類の一部は、このスカートを介してロケットに供給されているようだ。

単なる筒ッポではないということだ。

スターライナーという新たなペイロードを運ぶにあたり、空力的に不安定になる問題をシンプルに解決しようと編み出した苦肉の策だ。

ロケットは、本来余分なこの空力付加物も打ち上げなければならない。

よく知らなかったんだが、スターライナー(機械船の部分)の外壁には、4か所の突起部分があり、下側から見るとそれぞれ3か所ずつ噴出孔がある事が分かる。

(CST-100 Starliner Pad Abort Test Animation:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=17&v=RZg5CCAyiTA&feature=emb_logo

実写の動画もあったけど、アニメの方が分かりやすかったんでこれにした。

メインのパラシュートが開くまでの間の、姿勢制御用のスラスターである事が分かる。

機械船は、メインパラシュートが放出されると切り離されて、後は風任せになる。

メインの緊急離脱用ロケットは、機械船の底に付いていて、スカートの中にド派手に高熱の排気を勢いよくぶちまけることになる。

ボーイングが、フライトアボートテストをやらない理由の一つがこれなんだろう。

初めに引用した写真を見ると、上段の配管類や電気配線がむき出しになっている。

全部パーになっちまうわけだ。

どーせバカ高いセントール上段だしな。

実際の緊急脱出の際に、ちゃんと機能してくれればそれでいい。

スカートの中は、どうなっても構わない。

そう思って見直して見ると、なかなか味わい深い画像だな・・・。

スターライナーの太陽電池はどこにある?2019年12月06日 22:02

スターライナーの太陽電池はどこにある?
スターライナーの太陽電池はどこにある?


(ボーイング、開発中の「スターライナー」宇宙船の緊急脱出試験に成功)
https://news.mynavi.jp/article/20191122-926873/

今更のように、スターライナーの記事を追いかけている。

ぞろぞろと新たな疑問が湧いてきて、キリがない・・・。

「サービス・モジュールには、発射台上や飛行中のロケットから脱出する際に使う4基の強力なスラスターのほか、姿勢制御や軌道変更に使うスラスターが集まったポッド、そして太陽電池などを装備している。」

えーとですね、まず、機械船と思っていたのは、サービスモジュールということを確認した。

じゃあ、司令船に当たるのは、何ていうんだあ?。

「スターライナーは、クルー・モジュールと呼ばれる宇宙飛行士が乗り込む部分と、スラスターやタンク、バッテリーなどが収められたサービス・モジュールの2つから構成されている。」

了解した。

やれやれ・・・。

で、疑問に思ったのが太陽電池のありかだ。

いったい、どこにそんなもんが付いているんだあ?。

(NASAが宇宙船をソーラーパネルで覆って余分なエネルギーを吸収しないのはなぜですか?:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://www.quora.com/Why-does-NASA-not-cover-its-spaceships-with-solar-panels-to-absorb-extra-energy

ページ中程の図には、サービスモジュールを取り囲んでいる穴の開いたフリフリがそうだという説明が出ている。

そうなのかあ?。

あの丸いところは、ただの穴だし・・・。

結論から言えば、真っ赤なウソだ。

(ボーイング・スペクトロラボは、各CST-100 #Starlinerに3,500個以上の太陽電池を提供し、太陽エネルギーを2,900+ワットの使用可能な電力に変換しています)
https://translate.google.co.jp/?hl=ja&tab=rT#view=home&op=translate&sl=en&tl=ja&text=Boeing%20Spectrolab%20is%20providing%20more%20than%203%2C500%20space%20solar%20cells%20for%20each%20CST-100%20%23Starliner%2C%20converting%20solar%20energy%20into%202%2C900%2B%20watts%20of%20usable%20electricity

添付されている画像の通り、太陽電池パネルはサービスモジュールの底に、びっしりと貼り付けられているのだ(そこ(底)だったのかあ!)。

テキトーな情報をネットで拡散してはイカンな(お前に言われたくない!)。

まあいい。

(これがボーイングの宇宙船に搭載するソーラーパネル)
http://zapzapjp.com/50057248.html

「スターライナーは直径が4.56mあり写真に映っているのは本体後部の中央付近に搭載されるものです。これとは別に扇状のソーラーパネルが外側に数個組み合わせられ、サイズが直径に近い巨大なソーラーパネルとなります。
ソーラーパネルはスターライナーのサービスモジュール後部に搭載され発電能力は2.9kW。飛行時電力確保のほか、宇宙ステーションにも電力を供給する能力を備えているとしています。」

リンクされている映像にも、しっかりと映っている(黒く塗ってあるだけで、言われなければ太陽電池パネルとは分かりませんが)。

まあ、どうでもいいんですが。

我々は既に、クルードラゴンが、トランクと呼ばれる宇宙船の下部側面(半分程度ですけど)に太陽電池を貼り付けていることを知っている。

(「クルードラゴン」3月2日に試験飛行 アメリカの有人宇宙船復活へ:追加)
https://otakei.otakuma.net/archives/2019030110.html

あそこだと、ぱっと見でそれと分かるからな。

スターライナーは、場所が場所だけに、なかなかお目にかかることはできない。

打ち上げ中継とかで、切り離された2段目の上部にカメラでも付けておいてくれない限り、その姿を拝めないわけだ。

垂直組み立て棟で、乗っける時に下から仰いで見るとか。

先ほどの記事で、ソーラーセルと書かれていた部品(サービスモジュールの周囲に付いているフリフリ)が何なのかは知らない。

ああ、また、疑問が増えちまったな・・・。

(有人コスモス:新世代:追加)
https://ciudad-futura.net/2016/01/03/nueva-generacion/#more-10239

ちょっと、ソースが分からなかったんだが、デカい画像の出どころだったのでリンクした(スペイン語のページ)。

「図2. — CST-100スターライナー:ランチャー、外部設定、および主な機能。」

太陽電池パネルの形が実際と異なるので、資料的には古いかも知れないが、件のフリフリのところに説明が出ていた。

「空力デフレクター(大気上昇)」(deflector aerodinamico (ascenso atmosferico))

間違いなく、太陽電池じゃないな。

ついでに、サービスモジュールの解説も引用しておこう。

「サービスモジュール(SM):
SMは、 モータが配置される円筒状の乗組員モジュール構造の下に配置され軌道操縦船のと一体化放出流産におけるシステム(起動中止システム、LAS)を。緊急脱出の場合、4つのRS88エンジンがスラスタとして機能します。スラスタードッグハウス という奇妙な名前で呼ばれる、SMの周りの別の4つの外部コンパートメントには、軌道操縦モーター(SM RCS)があります。後部エンジンと一緒にOMACシステムを構成する合計24台(軌道操縦と姿勢制御)、軌道内の軌道のインパルスを担当し、この1つを修正し、再突入を開始する前にSMを発射する前に船を制動する操作。」

「CST-100の生命維持とエネルギーシステムによって提供される飛行の自律性は、約60時間という非常に限られています。その基本的な機能は、低軌道からの乗組員の移動と帰還です。片道8時間以内。サービスモジュールの胴体の外部カバーには、熱制御システムの4つのラジエーターパネルが組み込まれています。太陽光パネルははるか珍しい適所に固定されている時:衝撃的な一目後方隔壁ノズルエンジン排気系緊急二対の間、船の。明らかに、それらは展開や方向付けができないため、パフォーマンスが制限されます。」

自動翻訳殿は、スペイン語はあまり得意じゃないのかもな・・・。

「ロケット再利用への道」を歩み始めたエレクトロンに喝采を!2019年12月07日 02:37

「ロケット再利用への道」を歩み始めたエレクトロンに喝采を!
「ロケット再利用への道」を歩み始めたエレクトロンに喝采を!


(Rocket Labが7個の衛星を打ち上げ、地球に向けて誘導ブースターを試行:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://www.space.com/rocket-lab-launches-seven-satellites-reusability.html

「このミッションは、データを収集し、来年の最初の完全復旧ミッションに向けて反復するのに役立つ重要な役割を果たします」

「しかし、高さ57フィート(17メートル)のエレクトロンは小さすぎて、SpaceXのFalcon 9やBlue Originのニューシェパードのような垂直で推進的な着陸を実現することはできません、とロケットラボCEOのピーターベックは言いました。そのため、同社はヘリコプターで電子の最初のステージを空から摘み取るつもりです。」

「正直に言うと、コストを削減することではありません」

「それは生産を増やすことです。それが私たちがそれをしている唯一の理由です。」

正直な社長さんだ。

それでいい。

一発5億円程度の売り上げで、コスト削っても辛いだけだ。

打ち上げ頻度を上げることだって、顧客の利益につながるからな。

イベント屋が、流れ星を作る衛星を上げたとか、多国籍のキューブサットを上げたとか、そういう話はよく聞こえてくるが、再使用への一歩を踏み出した点についての評価はこれからだ。

メディアによっては、一言も触れていないものもある。

(ロケットラボが7機目のElectronロケットを打ち上げた)
https://jp.techcrunch.com/2019/06/30/2019-06-29-rocket-lab-successfully-launches-seventh-electron-rocket-for-make-it-rain-mission/

英文の元ネタにもあたったが、再使用については一言も触れられていない。

まあ、今回はテレメトリー取得しただけだからな。

厳しい対応になっても、文句は言えない。

ファルコン9のような巨大なロケットとは異なる。

再使用に際してパラシュート降下させてヘリで捕まえるというどこかで聞いたような手法になったとしても、浮沈子的にはやむを得ないと思うけどな。

それよりも何よりも、どんな形であれ、再使用への一歩を踏み出したことを評価したい。

政府系の需要に頼り、根本的な改革を先送りし、ちまちまと小手先の改良でぬくぬくとしてきた多くのロケット企業や打ち上げ機関に爪の垢くれてやればいいのだ。

小さな一歩でも、踏みださなければ先に進むことはできない。

口先だけ再使用しますとか聞こえのいいことを吐いても、実際にはなにもしないというところの如何に多いことか。

スペースX以外に、そういうところが出てきたこと、身の丈に合った現実的な方法でチャレンジしようとしていること、無理してコスト削減とか、カッコつけずに地道にスタートしようとしていることに好感を覚える。

S社だけがのさばるだけじゃ、いつまで経っても状況は変わらない。

他の企業だって、負けない技術力は持っているはずだ。

足りないのは心意気だけ。

先日書いた記事では、アリアンスペースにつれない態度を取ったが(負け犬の遠吠えとか・・・)、一念奮起して、是非とも再使用ロケットの開発に踏み込んでもらいたいものだ。

また、エンジンだけそのうち再使用するULA(バルカンロケットは当初は使い捨て)とか、やるやると言いながら一向に形にならないブルーオリジン(ニューグレンなんて絵に描いた餅じゃないのかあ?)には、心を入れ替えて本格的に取り組んでもらいたい。

スペースコムの記事では、ロケットラボでは来年の再使用の開始を予定しているという。

「来年の最初の完全復旧ミッション」(再掲)

こうした動きが雪崩のように起これば、宇宙開発は一変する。

中国にだって、再使用の動きはある。

インドやロシアについては知らないけど、我が国だって、能代でロケット飛ばしてたしな。

やる気になれば、それなりの方法は採れるだろう。

それを妨げているのは、失敗に不寛容な国民の態度と、それをいいことに官需に甘んじ続ける企業の体質だろう。

地球の重力圏を脱して、軌道速度まで加速した上段の回収にも取り組んでもらいたいな。

スペースプレーン型でも、パワードランディング型でも構わない。

スペースXのスターシップは、ハイブリッドのような感じだ。

大気減速し、最後にパワードランディングするからな。

大気減速の際には、翼による制御も行う。

これは、航空機の原理で、ある意味ではスペースプレーンと言えよう。

何となく、イカに似ているのが玉に瑕だがな。

まあいい。

この際大目に見よう。

本家のスペースプレーンでは、空軍とボーイングが取り組んでいるX37Bもあるし、ノースロップグラマンのドリームチェイサーも飛び立とうとしている。

まあ、これらは上段というよりも宇宙船だがな。

また、毛色の違うところでは、1段目をスペースプレーンとするダルパとボーイングが取り組むXS-1もある。

(XS-1 (宇宙機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/XS-1_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%A9%9F)

「小型人工衛星打ち上げ用の再使用可能なスペースプレーンまたはブースター」

残念ながら、上段は使い捨てとなる。

完全再使用を目指しているのは、アランボンドのスカイロンと、BFR(スターシップ+スーパーヘビー)だが、スカイロンは塩漬け、スターシップは爆発、スーパーヘビーは影も形もない。

その一方で、半世紀前の技術を焼き直して飛ばそうとしている使い捨ての親玉SLSには、湯水のように金を注いでいる。

情けない話だ・・・。

ひっそりと行われたエレクトロンの打ち上げは、浮沈子的には快挙だ。

再使用ロケットの歴史に、大きな足跡を残すに違いない。

米国の有人飛行への復帰の話題が先行する来年だが、エレクトロンの再使用の進捗に、大いに注目したいところだ・・・。

(Rocket Labは、ヘリコプターでロケットをキャッチして再利用します:追加)
https://www.engadget.com/2019/08/06/rocket-lab-reusable-rocket-plans/

(Rocket LabはSpaceXのようなロケットを回収して再利用するための重要なマイルストーンを通過します:追加)
https://nytimespost.com/rocket-lab-passes-key-milestone-in-quest-to-recover-and-reuse-rockets-like-spacex/

「再突入によってブースターをナビゲートすることにより、ロケットラボはロケットブースターを回復できる世界でも数少ないグループの1つに近づきます。」

(Rocket Labの10回目の打ち上げは、ブースター回復技術をテストします:追加)
https://spaceflightnow.com/2019/12/06/rocket-labs-10th-launch-tests-booster-recovery-technology/

「Rocket Labは、金曜日の打ち上げ時に設置されたコールドガススラスタも使用します。」

今回は積んでたけど使わなかったということか。

(エレクトロンロケット打ち上げ実施。人工流れ星衛星2号機は無事に軌道投入:追加)
https://sorae.info/space/20191207-ale-2.html

「ロケット・ラボは、11月30日から延期になっていたエレクトロンロケットの打ち上げを日本時間12月6日にニュージーランドのマヒア半島の発射場から実施しました。」

日頃お世話になってるこのメディアも、再使用チャレンジの報はないしな・・・。

(Rocket Labはヘリコプターで実際にロケットをキャッチできますか?:動画出ます。:追加)
https://www.youtube.com/watch?v=ZIaDWCK2Bmk

「Rocket Labは、パラシュートとヘリコプターを使用して電子ロケットを回収しようと計画していることを発表しました。
本日は、Rocket Labの力と速度など、彼らが直面する課題についての深い掘り下げを含む再利用性の計画に飛び込みます。
次に、空気回収の歴史を調べ、Rocket Labの再利用計画を、スペースシャトルのSRB、Falcon 9、SpaceXのフェアリング、さらにはSMART再利用と呼ばれるULAの同様の計画などのパラシュートを利用する他の宇宙システムと比較します 。
また、Rocket LabとPeter Beck自身からも、彼らがどのようにこれを行うことを望んでいるかについてのエキサイティングな追加詳細を含む排他的な情報を得ました。」

なかなか興味深い動画だな。

(RocketLab&Reusable Rockets-プラズマナイフ、バルート、ヘリコプター、...象:動画出ます。:追加)
https://www.youtube.com/watch?v=lQNLoPoqJ9g

「RocketLabは、小型の電子ロケットで約500万ドルで低地球軌道に150kgを発射できる、小型の専用衛星打ち上げプロバイダーのトップ企業になりました。 プライベートスペース企業として、彼らはSpaceXと多くの比較を行ってきましたが、CEOのPeter BeckはこれまでSpaceXとは異なり、ロケットを再利用しないと主張していました。 火曜日に、彼らは、会社が完全に受動的なブースター降下プロファイルとヘリコプターによる捕獲を使用して、この技術を開発する計画を持っていることを発表しました。
そして、ロケットハードウェアの回収と再利用を真剣に検討している打ち上げプロバイダーは彼らだけではありません。今週、中国はグリッドフィンがブースターを最終的なインパクトポイントに導くロングマーチ2Cロケットを打ち上げました。」

中国のロケットのグリッドフィンが印象的だな・・・。

(中国のクールな新しいロケットフィンの動作をご覧ください!:追加)
https://www.space.com/china-rocket-fins-launch-video.html

「現地時間7月26日(EDT 7月25日)に中国西昌からロング3月2Cロケットを発射したこの国には、打ち上げ場所から離れた人口密集地域を保護するためのグリッドフィンが含まれていました。中国のフィンはロケットを再利用可能にすることを意図していません」

「中国のロケット施設の多くは人口密集地域にあり、米国や旧ソビエト連邦の孤立した発射地点よりも発射デブリがより差し迫った懸念となっています。」

なんだ、そうだったのか・・・。