CRS-19が運んだアリババと40人の盗賊?2019年12月07日 13:50

CRS-19が運んだアリババと40人の盗賊?
CRS-19が運んだアリババと40人の盗賊?


実際運んだのは、40匹のマウスだ(なーんだ・・・)。

(SpaceX貨物ミッションは、強力なネズミ、火事、ビールの研究を組み合わせています:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://spaceflightnow.com/2019/12/03/spacex-cargo-mission-combines-mighty-mice-fires-and-beer/

「宇宙ステーションに打ち上げられた40匹のマウスのうち8匹は、動物の筋肉の成長を制限するタンパク質であるミオスタチンを欠くように遺伝子操作されています。」

この記述を見て、いつか書くぞと思ってたんだが、ロケットネタが尽きずに今日になった。

(ミオスタチン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Myostatin

「このプロジェクトの焦点は、国際宇宙ステーションに送られたマウスのミオスタチンを取り除くことで、微小重力による筋肉の喪失を防ぐことができるか、少なくとも軽減できるかどうかを判断することです」

「宇宙ステーションでマウスに投与される薬物試験は、骨量を調節するタンパク質であるアクチビンも阻害します。」

「この薬でアクチビンをブロックすると、骨密度が大幅に増加します」

(アクチビンとインヒビン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Activin_and_inhibin

「宇宙旅行中に宇宙飛行士の健康を維持するためには、筋肉と骨の損失を防ぐためにできることはどれも非常に重要です」

長期間の宇宙旅行と言えば、有人火星探査に決まっている。

「しかし...骨量の減少は、地球上の人々にとって大きな健康問題でもあります。実際には、子供と大人の両方で骨の損失につながる多くの病気があります。そしてもちろん、骨粗鬆症は高齢者や寝たきりの人にとって大きな健康問題です。」

もちろん、筋ジスなどの病気の治療に多大な貢献が期待されるが、別に無重力で実験しなくてもいいと思うんだがな・・・。

「微小重力にさらされた人生でこの実験薬をテストすることで、多くの異なる条件で発生する骨損失と筋肉損失の両方に対処するための治療戦略をテストできることを願っています」

無理して、疾病治療と結び付けてエクスキューズする必要はない。

有人火星探査のためとか、火星移民のためだって堂々と言えばいいのだ。

遺伝子に改変を加えて、放射線や低重力に対応させようという話は、このブログでも以前に取り上げた。

(宇宙人の作り方?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2018/03/25/8811112

「戸惑い 傍観するのは 時間の無駄ではないでしょうか」

リサニップによる挑発的な煽りが、頭にこびりついている。

人類は、さっそくISSでの実験に着手したというわけだ。

次は、放射線耐性を強化したマウスを積んで行くんだろう。

どーせ、また、何かの遺伝子疾患と結び付けて、地球上の我々にも恩恵があるようなふりをしてな。

そして、いつの日か(それほど遠くない日に)宇宙飛行士の遺伝子が操作される・・・。

月軌道辺りの宇宙船とか月面基地に長期間閉じ込めて(40人くらい?)、耐放射線能力や骨量、筋肉量などが確認される。

これでいけるとなったら、いよいよ火星旅行だ(そうなのかあ?)。

昨日、人類はそのための一歩を踏み出した(踏み出したのはマウスだけど)。

文字通り、小さな一歩だがな・・・。

浮沈子は、懸念以上のものを感じる。

我々は、宇宙に行く運命なのか。

そんなことはない。

それは、錯覚に過ぎない。

海から生まれた生命は、長い時間を掛けて陸に上がり、空を見上げるようになった。

それからさらに数億年・・・。

少しばかり、この惑星の束縛から離れたところに行ってはみたが、そこは過酷な環境で、とても生身で耐えられないことは初めから分かっている。

何億年かの進化の果てに辿り着くならともかくも、自らの身勝手な欲望のために赴くところなんかじゃない。

宇宙から撤退しろとは言わないが、自らの遺伝子を弄繰り回し、出来損ないの改変を施してまで行くところじゃない。

(ゲノム編集の落とし穴-“セントラルドグマ”が書き直される可能性も-)
https://www.riken.jp/press/2016/20161226_2/index.html

遺伝子の発現については、未知の領域があるらしい。

オフターゲット問題を解決しただけではダメだということだな。

DNAを好きなように切り張りできれば、全て解決するという発想自体が単純すぎる。

生命は、環境に対応するために、次々と変化を繰り返して進化してきた。

急激な環境の変化に対応できずに消えて行った種は、数限りない。

人類もまた、その一つに過ぎない。

自ら自然に働きかけて環境を変え、また、自らの生存に適さない環境に適応するために自らを変え、思うがままに生き延びていこうとしているが、残念ながら、それ程の存在かと疑ってしまうな。

人間もまた、自然の一部なのだ。

まあ、だから、何をやってもいいという発想も生まれる。

人工物(人工生命も含めて)もまた、人間が作り出したものである以上、自然の一部なのかもしれない。

人の作りしものに、完全なものなどない。

やがては壊れ、元の自然に還っていく。

弄繰り回した遺伝子が、意図したとおりに受け継がれて行くとは限らんしな。

いつかどこかで、手痛いしっぺ返しを食らうことになるのだ・・・。

(アリババと40人の盗賊)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%90%E3%81%A840%E4%BA%BA%E3%81%AE%E7%9B%97%E8%B3%8A

「庭に運び込まれた油容器の中身が盗賊たちと気付いたモルジアナは、1つだけ本物の油が入っている容器を探し当てると、急いでその油を台所へ運び込み、大鍋に入れて沸騰させ、煮えたぎった油を全ての容器に注ぎ込んで、中に隠れている盗賊たちを一人残らず殺した。」

聡明な女奴隷として登場するモルジアナだが、浮沈子的には極悪非道の悪女に思える。

「またしても客人の正体を見抜いたモルジアナは、余興として客人に舞踊を披露すると言い、彼女も短剣を持って踊りながら隙を見て頭領を刺し殺し、アリババ達に客人の正体を晒した。」

「かくして40人の盗賊たちは、聡明なモルジアナの機転により全員返り討ちにされた。」

マジか!?。

「40匹のネズミはすべて、1月初旬にドラゴンカプセルで地球に生き返ります。」(初出のCRS-19の記事より)

どーせ、最後は解剖されてしまうんだろう。

「モルジアナは奴隷の身分から一躍カシムの息子の妻になり・・・」

カシムの息子にはなりたくないもんだな・・・。

(筋ジス患者の原因遺伝子、ゲノム編集で修復 東大など:追加)
https://www.asahi.com/articles/ASMCP63J0MCPPLBJ003.html

「従来のゲノム編集技術に使うたんぱく質に似た「Cas3(キャススリー)」というたんぱく質に注目。DNAで狙ったところを、大きな範囲で削る力があることを突き止めた。」

「原因遺伝子にCas3を使うと、変異部分がごそっと削られ、不完全ではあるが、たんぱく質ができるようになった。」

「従来の方法では、狙ったところ以外でも遺伝子が書き換えられてしまう問題があった。今回の方法は、正確性が高いという。」

ゲノム編集が未完成な技術であり、しかしながら、鋭意改良が続けられていることの証左だ。

この実験がISSで行われたという話は聞かないんだがな・・・。

(遺伝子編集した赤ちゃんを生み出す実験が失敗して「意図せぬ突然変異」を引き起こした可能性が指摘される:追加)
https://gigazine.net/news/20191206-gene-edited-baby-unintended-mutations/

「賀氏の研究チームは確かにCCR5を標的に遺伝子編集を行っていましたが、既知の突然変異を完全に再現した編集はできておらず、「HIV耐性の獲得にはつながらないかもしれない突然変異」を作り出していたと専門家は指摘。」

「彼らがCCR5の突然変異を再現したという主張は、実際のデータを露骨に不正表示したものであり、『意図的な虚偽』といえます」

当事者がいないところでの議論だから割り引いて考える必要はあるだろうが、成功したかどうかには、合理的な疑念が残るようだ。

例のオフターゲットの問題も指摘されている。

「また、CRISPRは決して完璧なツールではなく、1つの遺伝子編集を試みた時に、ほかの遺伝子も意図せず変更されてしまうケースがあるとのこと。しかし、賀氏の研究チームは遺伝子編集の結果を確かめるために初期の胚を1つ検査しただけであり、包括的な検証を行っていなかったことも明らかになりました。」

医療の現場で、どこまで確認できるのかという議論もあるかも知れない。

「HIVは遺伝するものではなく、あくまでもHIVウイルスに感染することにより発症するため、精子洗浄を行って精子からHIVウイルスを除去するだけで、安全に子どもを授かることは可能です。」

インフォームドコンセントが正しく行われたのかについても、問題視されそうだ。

「両親が中国における社会的な事情により不妊治療を受けられなかった点が、今回の実験に参加する動機付けになった可能性があります」

有人火星探査や火星移住というもっともらしい目的を掲げて、人間に対するゲノム編集を進めようとする動きには要注意だな。

DRCではエボラに代わって麻疹(はしか)が猛威だというが、赤いふんどしが必要かも2019年12月08日 05:17

DRCではエボラに代わって麻疹(はしか)が猛威だというが、赤いふんどしが必要かも
DRCではエボラに代わって麻疹(はしか)が猛威だというが、赤いふんどしが必要かも


(コンゴではしか大流行、今年の死者5000人超 WHO発表)
https://www.afpbb.com/articles/-/3257389

「コンゴ民主共和国で麻疹(はしか)が流行しており、今年に入ってこれまでに5000人以上が死亡した。」

「この数は、同国におけるエボラ出血熱による死者数の2倍以上に当たるという。」

麻疹については、我が国では終息しつつある。

まあ、まだ、細々と続いているけどな。

米国や英国では、反ワクチン運動とやらの高まりで、麻疹排除国から転落したらしいからな。

(英国など欧州4か国、「麻疹排除国」認定失う WHO)
https://www.afpbb.com/articles/-/3242035?cx_part=p1link

「世界保健機関(WHO)は29日、欧州で麻疹(はしか)の感染者数が激増しており、英国、ギリシャ、チェコ、アルバニアの4か国は昨年のデータに基づけば、もはや「麻疹排除国」とはみなせないと警告した。」

米国も同様だそうだ。

(「アメリカが麻疹(はしか)根絶国としての地位から転落するのは自分たちのせい」と感染症の専門家が悔やむ)
https://gigazine.net/news/20190830-losing-measles-elimination-status-embarrassed/

「ワクチン忌避はWHOが定める「2019年の世界的な健康に対する脅威10選」のうちの1つに選ばれています。」

やれやれ・・・。

(ワクチン忌避)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E5%BF%8C%E9%81%BF

「予防接種はその導入以来、宗教的見地からの反対があった。一部のキリスト教徒は予防接種が最初に広まったとき、誰かが天然痘で死ぬべきであると神が定めた場合、予防接種によって神の意志に逆らうことは罪である、と主張した」

火星移住論者から見れば、浮沈子のように人類は地球に留まって滅びるべきだなどとほざく連中は、みんなこういう風に見えるんだろうな・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

コンゴ民主共和国の場合は、もっとシンプルだ。

(アフリカ コンゴ はしか流行 死者5000人超 9割以上が5歳未満)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191128/k10012194591000.html

「ことし1月から7月までの7か月間の推計で、アフリカ地域では去年の同じ時期と比べておよそ10倍となっています。」

「エボラ出血熱への対応で医療スタッフが不足していることや、治安の悪化によりワクチンが届けられない地域があることで、流行が拡大したとみられるということです。」

泣きっ面にハチだな。

エボラの方は収まってきている。

細々と感染は続いているけど、大流行の兆しはない。

このまま終息してくれればいいな。

麻疹は、ワクチンの接種が行き届けば収まる。

ただし、先進国のワクチン忌避のような、贅沢な悩みではない。

貧弱な保健医療体制が流行に追いつかないだけの話だ。

まあ、より深刻といえばそういうことになるけど。

(はしか流行で緊急作戦中のサモア、陰謀説広めた反ワクチン活動家を逮捕)
https://www.afpbb.com/articles/-/3258372

「麻疹(はしか)の流行を食い止めるため全国規模で予防接種を徹底する前例のない緊急作戦に踏み切った太平洋の島国サモアは6日、ソーシャルメディアで作戦を否定する投稿を拡散した男を逮捕したと発表し、反ワクチン運動のプロパガンダは容認しないと警告した。」

この件については、ギガジンでも取り上げている。

(「ワクチンを接種していない人がいる家は赤い旗を立てるように」とサモア政府が勧告)
https://gigazine.net/news/20191206-samoa-measles-vaccine-red-flag/

「ワクチンを接種していない人がいる家庭は赤い旗を掲げるようにしてください」

幸せの黄色いハンカチならぬ、赤いふんどしというところか。

まあいい。

ワクチン接種については、風疹のオヤジ接種が進まないと当局が嘆いているが、過去のワクチン政策失敗のツケだからな。

仕方ない。

先天性風疹症候群(CRS)を恐れて、流行期の妊娠中絶で消えた命の恨みだ。

我が国では、国家がワクチンの接種を妨げるような政策を取ってきたからな。

過去の接種事故に懲りて、義務的接種から撤退した。

感染症とワクチン接種の攻防。

喉元過ぎれば熱さを忘れる幸せな国民性(どうも、世界的にそういう傾向らしい・・・)。

資料に目を通しながら、いろいろ考えさせられた。

人類は、様々な感染症と接しながら暮らしている。

根絶されたのは天然痘くらいのものだ。

彼らだって、元を辿れば40億年の進化の果てに、人類に憑りついたわけだしな。

同じ惑星の上に住む同居人なわけだ。

付き合いたくなければ、そのように意思表示するしかない。

ワクチン接種は、その意思表示みたいなもんだからな。

口で言っても分からないしな(文字通り、聞く耳もたないし)。

態度で示す・・・。

そういう浮沈子も、ここ数年、インフルエンザワクチンは射っていない。

人のことは言えないか・・・。

クルードラゴンは4人乗りになったらしいが、スターライナーは倍近い7人乗りのまま2019年12月09日 01:13

クルードラゴンは4人乗りになったらしいが、スターライナーは倍近い7人乗りのまま
クルードラゴンは4人乗りになったらしいが、スターライナーは倍近い7人乗りのまま


スペースXのクルードラゴン(ドラゴン2クルー用)が、知らない間に4人乗りになっていた。

(再設計後、SpaceXのCrew Dragon宇宙船のフィニッシュラインが見えます)
https://spaceflightnow.com/2019/12/07/after-redesigns-the-finish-line-is-in-sight-for-spacexs-crew-dragon/

「ショットウェルはクルードラゴンの遅延の4つの主な理由を特定しました。」

・パワードランディング→パラシュート着陸
・座席の角度の仕様を変更→7席から4席へ
・クルードラゴンカプセルが爆発(今年4月)
・パラシュートのライザーをより堅牢にする必要

記事からのまとめだけど、合ってます?。

で、パラシュートになったことと爆発したことは知ってたが、座席の数が減ったのはこの記事で知った。

パラシュートのライザーの強化については、よく知らないが、重量増を伴い、キャノピー(落下傘の生地)を薄くするなど苦労したようだな。

まあいい。

座席数の減少は痛恨の極みだ。

スターライナーは、当初のまま、7人乗せられる。

フライトアボートテスト(動的打ち切りテスト)が、1月4日以降に行われることも明かされている。

その後、4週間に渡るレビュー期間を経て、有人テストが行われるという。

何か問題が起これば、さらに遅れるが、ようやく先が見えてきた感じだな。

「2月に最初の乗組員の飛行を期待しています」

それも怪しい。

「SpaceXが操縦していないクルードラゴンの試験飛行を今年初めに行う前に、カプセルは宇宙ステーションに向けて離陸するまでフロリダの打ち上げ場所で約8か月間過ごしました。」

遅延の理由は不明だが、浮沈子はスターライナーの開発の遅れに合わせるために調整したのではないかとみている。

7席から4席への変更理由も怪しい・・・。

「SpaceXが乗組員の宇宙船の内部レイアウトを既に設計した後、NASAは、乗組員が水しぶきで経験する可能性のあるGフォースに関する懸念のために、船の座席の角度の仕様を変更することにしました。」

「この変更により、SpaceXはクルードラゴンの会社独自の7シートデザインを廃止しなければなりませんでした。」

「この変更と座席の角度では、もう7つを獲得できませんでした」とShotwell氏は言います。「だから今は4席しかない。それは私たちにとって大きな変化でした。」

(ドラゴン2)
https://en.wikipedia.org/wiki/Dragon_2

「乗組員能力:7/4(NASAシートの使用)」

「クルードラゴンは、7人の宇宙飛行士を収容できます。」

「NASAのISSへの飛行には、加圧された貨物を運ぶために使用されるペイロードの質量と体積が追加された4人の宇宙飛行士しかいません。」(NASA flights to the ISS will only have four astronauts, with the added payload mass and volume used to carry pressurized cargo.)

この記述を読むと、加圧貨物のスペースを確保するために、3人分減ったような感じだがな。

もう一つ、浮沈子的に気になるのは、カプセルの再使用に関わる以下の記述だ。

「Dragon 2は部分的に再利用可能で、大幅なコスト削減につながる可能性があります。ドラゴン2は、特定のカプセルの最初の飛行で乗組員を飛行させる計画であり、カプセルのリフライトで貨物を運んでいます。」

パワードランディングが廃止された際、再使用については完全に見送られたと思ってたけどな。

まあ、どうでもいいんですが。

数々の変更を飲み込み、開発は大詰めを迎えている。

当初のユニークな宇宙船は、従来通りの面白みのないカプセル型宇宙船に成り下がった。

陸上へのパワードランディングから海上への落下傘降下へ、7人も乗れる宇宙船からたったの4人乗りへ、何度も繰り返して使える宇宙船から、原則使い捨てへ。

(ドラゴン)
https://www.spacex.com/dragon

「概要:
ドラゴンの宇宙船は、地球軌道に出入りする7人までの乗客を運ぶことができます。」

未練たらたら・・・。

このページの動画では、4人に減らされたシートを含むインテリアを見ることができる。

以下は、その映像を含むユーチューブの動画。

(SpaceX Crew Dragon interior (4K UHD):動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=SQX3zcpOojQ

こっちはNASAが上げている動画。

(Inside the SpaceX Crew Dragon Spacecraft:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=mE_hCTfMdng

「SpaceXのクルードラゴンの内部ツアーをご覧ください。2019年3月2日の最初の(未搭乗)デモフライトでの打ち上げを目的としています。クルードラゴンは、NASAミッションの最大4人の宇宙飛行士を、重要な貨物と補給品とともに、 NASAの商用乗組員プログラムの一部としての国際宇宙ステーション。」

これを読むと、NASAミッションに限って4人になることもあり得る感じもする(未確認)。

それに対して、当初は何の変哲もないカプセル型宇宙船と思われていたスターライナーは、まあ、当初設計のままだが、今となってみると優れた宇宙船に見えてくる。

原則陸上への落下傘降下(ロシアや中国では当たり前ですが)、7人も乗れる宇宙船で、ふつーに再使用できる。

(ボーイングCST-100スターライナー)
https://en.wikipedia.org/wiki/Boeing_CST-100_Starliner#Development

「乗組員能力:7」

「最大10ミッションの再利用性」

「以前の米国の宇宙カプセルとは異なり、CST-100はエアバッグでクッションされた着陸を水中ではなく地面に行います。米国西部では5つの着陸エリアが計画されており、CST-100には毎年約450の着陸機会があります。」

スターライナーは、クルードラゴンより優れているんだろうか。

浮沈子から見れば、大差はない。

貨物機としても使用される予定のドラゴン2は、1週間の単独運用が可能な仕様になっているが、有人専用宇宙船のCST-100(スターライナーの型式名)は60時間の単独運用しかできない。

どちらにしても、ISSへの輸送以外には、まあ、宇宙ホテルの送迎くらいにしか使い道はないのだ。

行動範囲は、地球低軌道に留まる。

月へ行って帰ってくるようなミッションには使えないのだ(未確認)。

そういう用途で使用できる宇宙船は、今のところオリオンしかない。

(オリオン(宇宙船))
https://en.wikipedia.org/wiki/Orion_(spacecraft)

「用途:LEOを超えたクルー探査」

「デザインライフ:21.1日」(みょーに細かい・・・)

まあ、考えてみれば、今年の3月にリプリー(ダミー人形の名前)が飛んだ時、座席が少ないとは思ったんだがな。

テストフライトだからかと考えていた。

ショックだ・・・。

4席しかない・・・。

スターライナーは、初めのままの7席だ(ISSミッションの時には減らすのかあ?)。

負けてるし・・・。

(How SpaceX and Boeing will get Astronauts to the ISS:追加:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=RqLNIBAroGY

このビデオを見る限り、ISSミッションにおいてはスターライナーも4人乗りになるようだ。

また、やはり、クルードラゴンは有人宇宙船として使用後、貨物用として再使用されるらしい。

個体か液体か、それが問題なロケットエンジンと液体にもいろいろあるというよくできた映像2019年12月09日 18:23

個体か液体か、それが問題なロケットエンジンと液体にもいろいろあるというよくできた映像
個体か液体か、それが問題なロケットエンジンと液体にもいろいろあるというよくできた映像


我々は、北朝鮮のロケット開発技術を正しく理解しているのだろうか?。

(テポドン2号:技術的特徴)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%9D%E3%83%89%E3%83%B32%E5%8F%B7#%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%9A%84%E7%89%B9%E5%BE%B4

「推定される推進剤は、非対称ジメチルヒドラジンなどの燃料を注入したまま即応発射体制がとれる常温保存可能なものであると推定されていたが、2012年12月12日の銀河3号の発射実験においては予想に反して灯油(ケロシン)が用いられていた。」

(北朝鮮「重大実験」は液体燃料ロケットエンジン燃焼試験の可能性)
https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20191209-00154255/

「発表主体は国防科学院なので兵器に関連したものであり、長距離弾道ミサイル用の新型ロケットエンジン燃焼試験だったと考えられます。」

「東倉里にある施設は衛星打ち上げロケット発射台と液体燃料ロケットエンジン燃焼試験棟です。なお固体燃料ロケットエンジンの製造と試験は東部の咸興にある施設で行われているので、今回の東倉里で行われた「重大実験」は固体燃料ではなく液体燃料ロケットエンジンの試験であった可能性が高いでしょう。」

一方、NHKは固体燃料エンジン(ロケットモーター)の可能性を伝えている。

(北朝鮮「重大な実験」 固体燃料使ったエンジン実験の可能性)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191209/k10012207541000.html

「韓国メディアはICBM=大陸間弾道ミサイル用の固体燃料を使ったエンジンの実験の可能性があると伝えています。」

同じ資料を見ながら、異なる分析が行われていることに注意だな。

どちらかが真実で、もう一方はスカだ。

「また「人工衛星の開発」の名目で新たな液体燃料を使ったエンジンの実験を行ったとの見方も出ています。」

北朝鮮は、2012年に光明星3号2号機を軌道投入している。

(光明星3号2号機)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E6%98%8E%E6%98%9F3%E5%8F%B72%E5%8F%B7%E6%A9%9F

「NORADは光明星3号2号機と、それに付随するスペースデブリの計4物体が衛星軌道に到達し、人工衛星となったことを確認した」

打ち上げは、初出の銀河3号で行われている。

トンチャンリで行われたということから、液体燃料エンジンの開発が強く推察されるが、まあ、北朝鮮のことだから、そう見せかけた個体燃料モーターということも、十分考えられる。

「わが国としては常日頃から北朝鮮をめぐる動向について、重大な関心を持って情報収集と分析に努めている。政府として引き続きアメリカなどとも緊密に連携を取りながら、必要な情報収集、分析、そして警戒監視に全力を挙げて、わが国の平和と安全を確保していきたい」

我が国政府の発言は慎重だな。

迂闊なことを言うと、また突っ込まれるしな。

(北朝鮮「弾道ミサイル近くで見ることに」新たな発射を示唆)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191130/k10012196991000.html?utm_int=word_contents_list-items_022&word_result=%E5%8C%97%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%83%85%E5%8B%A2

「日本の海域に落ちてもいない砲弾をめぐって『日本のみならず国際社会に対する深刻な挑戦だ』と述べており、ぶざまだ」

「談話では、28日発射したのは「ロケット砲」で弾道ミサイルではないとしていて、日本政府が弾道ミサイルの発射は国連の安保理決議に違反すると指摘していることを念頭に、こうした批判をかわしたい思惑もありそうです。」

発射したのはこれ・・・。

(北朝鮮から弾道ミサイル発射か EEZ外に落下と推定 政府)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191128/k10012194691000.html?utm_int=word_contents_list-items_028&word_result=%E5%8C%97%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%83%85%E5%8B%A2

「高度およそ100キロ、距離にしておよそ380キロ飛しょうして、日本のEEZ=排他的経済水域の外側の日本海に落下」

ロケット砲って、380kmも飛ぶのかあ?。

(ロケット砲)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E7%A0%B2

「これらの兵器は本格的な誘導装置を持った地対地ミサイルの実用化により退役が進んでいるが、一部の国では現役である。」

いくつか見てみたが、せいぜい数kmから数十kmくらいだからな。

そういい逃れたい気持ちも分からなくはない。

これ以上、制裁が続く事態は避けたいところだ。

一方、米朝協議を活性化させたい気持ちもあるに違いない。

ロケットエンジンやロケット砲、弾道ミサイルなどを政治のツールとして使うことにかけては、手慣れた感じがする。

昨日から、エブリデイアストロノートというユーチューブの番組に嵌っている。

(Everyday Astronaut:動画出ます。)
https://www.youtube.com/channel/UC6uKrU_WqJ1R2HMTY3LIx5Q

このブログでも、いくつか引用しているが、ラプターエンジンのやつは力作だな。

(Is SpaceX's Raptor engine the king of rocket engines?)
https://www.youtube.com/watch?v=LbH1ZDImaI8

「SpaceXの新しいラプターエンジンは、メタンを燃料とするフルフロー式の燃焼サイクルエンジンであり、開発が非常に難しいため、これまでに飛行したことのないエンジンはありません。」

「このトピックは本当に恐ろしいので、Raptorエンジンをコンテキストに取り込むために、いくつかの一般的なタイプのロケットエンジンサイクルの概要を説明し、RaptorをSpaceXの現在のような他のいくつかの一般的なロケットエンジンと比較します作業馬、マーリン、スペースシャトルのRS-25、RD-180、ブルーオリジンのBE-4、F-1エンジン。」

「それだけでは不十分な場合、SpaceXはクレイジーなエンジンサイクルを使用するだけでなく、液体ロケットを燃料として使用することになります。これも軌道ロケットでは使用されていません。そのため、ロケット燃料としての液体メタンのユニークな特性についても検討し、SpaceXがRaptorエンジンにメタンを使用した理由を理解できるかどうかを確認します。」

「また、すべての異なるエンジンサイクルタイプを分析し、説明するので、フルフローの段階的な燃焼サイクルとは何か、どのように機能するか、他のサイクルと比較する方法がわかります。」

「したがって、このビデオの終わりまでに、ラプターエンジンが特別である理由、他のロケットエンジンと比較する方法、メタンを使用している理由、およびRaptorエンジンがロケットの新しい王になるかどうかを知るコンテキストが得られることを願っていますエンジン…」

話としては分かっているつもりだったが、映像で見せられると納得する。

なぜ、米国では燃料としてRP-1ではなく、水素が選択されたかということも明確にされている(プレバーナー内を燃料リッチにした際に、その排気を主燃焼室内に送り込むことによるエンジンの損傷を避けるため)。

浮沈子は、BE-4もフルフロー二段燃焼エンジン (Full Flow Staged Combustion Cycle: FFSCC) だとばっか思ってたけどな。

酸素リッチだったわけだ。

(BE-4)
https://ja.wikipedia.org/wiki/BE-4

「サイクル:一軸式酸素リッチ二段燃焼サイクル」

(BE-4:英語版)
https://en.wikipedia.org/wiki/BE-4

「BE-4は、灯油などのより一般的に使用されるロケット燃料ではなく、液体メタンを使用します。このアプローチでは、気体燃料を使用して残りの液体燃料を加圧する自己加圧が可能です。これは、ヘリウムなどの加圧ガスの貯蔵を必要とする高価で複雑な加圧システムの必要性を排除するため、有益です。」

「BE-4は、酸素リッチプレバーナー 1 つと、燃料ポンプと酸素ポンプの両方を駆動するタービン1つを備えた段階燃焼エンジンです。このサイクルは、単一の燃焼室とノズルのみを使用していますが、現在アトラスVで使用されている灯油燃料RD-180に似ています。」

まあ、どうでもいいんですが。

北朝鮮のロケットエンジンは、マーリンエンジンと同じく、オープンタイプなのかもしれない(未確認)。

大陸間弾道弾などに使うことなく、平和裏に開発してもらいたいもんだな・・・。

想定内とはいえなかなか終息しない我が国の風疹の山鳥の尾は冬になっても長々し風情2019年12月10日 14:44

想定内とはいえなかなか終息しない我が国の風疹の山鳥の尾は冬になっても長々し風情
想定内とはいえなかなか終息しない我が国の風疹の山鳥の尾は冬になっても長々し風情


(2. 週別風しん報告数 2019年 第1~48週 (n=2274))
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2019pdf/rube19-48.pdf

48週目報告数は8人(北海道1、埼玉県1、千葉県2、東京都2、神奈川県1、奈良県1)。

毎週火曜日に確認している全国の風疹感染情報。

この他に、東京都の報告数も見ている。

(風しんの流行状況(東京都 2019年))
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella/rubella/

こっちは、水曜日くらいに更新。

一週間早い。

なかなか終息しない感じだが、4年前の西アフリカのエボラもそうだったな。

(スピード69)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/07/30/7720350

「垂れ下がった山鳥の尾羽のような長い長いこの秋の夜を、離ればなれで寝るという山鳥の夫婦のように、私もたった一人で寂しく寝ることになるのかなあ。」

もう真冬だけどな。

感染症流行末期のロングテイル状態が続いている。

このまま終息してくれる保証はない。

首都圏での感染は継続的に続いているし、お持ち帰りの他県での感染も散発的に出ている。

が、まあ、概ね終息の感じだ。

年内決着は難しいだろうけどな(あと4週分)。

先天性風疹症候群(CRS)の報告は、まだ出る可能性が高い。

5千人を超える今回の感染規模から推測すると、10人程度発生する可能性もある(現在4人)。

(風疹流行に関する緊急情報:2019 年 12 月 4 日現在)
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/rubella/2019/rubella191204.pdf

図3を見ると、前回の大規模流行では、流行が収まってきてからCRSの報告が増えている(生まれてくるまでのタイムラグや症状が確認されるまでの時間もあるし)。

やりきれない話だ。

オヤジワクチン(!)の普及が進んで、風疹自体の抑え込みに持って行かない限り、CRSは無くならない。

図3の範囲でも、大規模流行期の間に、散発的に発生している様子が見て取れる。

ワクチン接種の効果が期待できるのは、次回の大規模流行の時ではないのだ。

その意味で、時間との闘いになっている。

クーポン券貰える人は、一刻も早くワクチン接種すべきだ。

クーポン券は費用対効果を考えて、限られた年代の男性だけが対象とされているが、感染の実態を考えれば、女性を排除する理由は見当たらない。

せめて、抗体検査くらいは、全員対象としてもいいのではないか。

定期的に行えば、ワクチン効果の経年劣化の確認にもなる。

自然感染によるブースト効果がなくなり、地球上から風疹ウイルスが消えてなくなるまでの間は、感染症管理的にはむしろ困難な時代になる。

ワクチン忌避の問題もあるしな。

のど元過ぎれば熱さを忘れるのは人情というものだ。

それでなくても、風疹は病気自体が軽症で済んだりすることが多いために、ワクチン接種のインセンティブが低い。

新生児への接種の効果がいきわたるためには、あと半世紀くらい掛るだろう。

難しいところだ。

限られた資源をどう振り向けていくか。

CRSを根絶するための方法は分かっているし、そのための手段もある。

足りないのは、この疾患を無くそうとする意志だけかもしれない。

そして、それがいつまでも無くならない現状は、この国の姿を映している。

西アフリカ地域でのエボラ流行の際に世界が取った行動は、21世紀初頭の人類の真の姿だった。

DRCで続いている流行もそうだな。

感染症に対する態度は、社会の在り様をまざまざと反映する。

半世紀後に、2019年がCRSの最後の年として記憶されることになるかは、今、我々が決めることになる。

まあ、2020年くらいになっても仕方ないか・・・。