金にならないMOMO5号機のトラブルシューティングをほっぽらかして新型エンジンの開発を優先する経営手法は正しいが、CANの不具合が気になるCCRユーザーの憂鬱2020年01月08日 23:19

金にならないMOMO5号機のトラブルシューティングをほっぽらかして新型エンジンの開発を優先する経営手法は正しいが、CANの不具合が気になるCCRユーザーの憂鬱
金にならないMOMO5号機のトラブルシューティングをほっぽらかして新型エンジンの開発を優先する経営手法は正しいが、CANの不具合が気になるCCRユーザーの憂鬱


昨日は、ファルコン9の打ち上げや雨でフィットネスをサボったが、今日は小雨が降る中を自転車こいで水泳教室。

代行の男せんせで、バタフライの両手回し。

浮沈子以外は、ババばっかしの初級クラス(旧初中級)だが、みんな向上心が旺盛で、浮沈子はクロールやりたいと言ったんだが、バタフライがいいってさ・・・。

多勢に無勢(5対1)。

トホホ・・・。

先月まで、2か月続けてバタフライやってたんだが、飽きもせずによくやるよ・・・。

まあいい。

で、片手(右)片手(左)両手で練習。

うねりと第二キックを弱めにすることを意識して、呼吸を入れずに頭を突っ込む。

なかなか上手くいかないけど、まあ、今年は2回くらいはバタフライできるから、その時にやればいいか・・・。

ババ達が苦手なのは、平泳ぎだからな(股関節や膝に負担がかかるし・・・)。

クロールや背泳ぎは嫌がらない。

浮沈子は、背泳ぎ苦手だ。

どうしても、鼻から水が入る。

まあ、どうでもいいんですが。

昨日から気になっているMOMO5号機の記事がある。

(MOMOロケット5号機、初の冬期打ち上げはCANバスの異常で仕切り直しに)
https://news.mynavi.jp/article/20200107-951094/

「大きな市場が期待できるZEROの開発を遅らせたくない事情もあり、同社の稲川貴大・代表取締役社長は、「3月まではZEROに力を入れつつ、次の打ち上げタイミングを考えていきたい」と見通しを述べた。」

毒にも薬にもならないサウンドロケット(観測ロケット)なんてほっといて、稼げる見込みがある超小型衛星用ロケット「ZERO」のエンジン開発に注力するという経営判断は正しい。

浮沈子的に気になるのは、当面塩漬けにされたMOMO5号機のトラブルが、CANバスの不具合によるという点だ。

「今回、元旦に発生したのは、機体内部の通信に利用しているCANバスの不具合だった。このバスを経由して、計算機はセンサーの計測データを取得し、バルブの開閉を制御している。まさにロケットの"神経"といえる。CANは主に車載向けで使われているネットワークだが、部品が入手しやすく、低コストで信頼性も高いことから、MOMOで採用した。」

(Controller Area Network)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Controller_Area_Network

「耐ノイズ性の強化が考慮された堅牢な規格である。」

「全てのノードは、2線式バスを介して互いに接続されている。通信線は、公称120 Ωのツイストペアケーブルである。信号は、2本の通信線の電圧の差動によって送信される(平衡接続)。双方の線にいくらかの電圧が加わっても電圧の差には大きな変化がないので、ノイズに強いという性質がある。」

「CAN仕様では、「ドミナント」(優性)ビットと「リセッシブ」(劣性)ビットという用語が使用されている。これは、ドミナントが論理0(トランスミッタによって能動的に駆動される)、リセッシブが論理1(抵抗によって受動的に戻される)であるためである。アイドル状態はリセッシブレベル(論理1)で表される。1つのノードがドミナントビットを送信し、別のノードがリセッシブビットを送信した場合、衝突が起こり、ドミナントビットの方が「勝つ」。 これは、より高い優先順位のメッセージに遅延がないことを意味し、より低い優先順位のメッセージを送信するノードは、ドミナントメッセージの終了後のビットクロック後に自動的に再送信しようと試みる。これにより、CANはリアルタイムの優先順位付けされた通信システムとして非常に適している。」

詳細は、記事をお読みいただきたい。

MOMO5号機のトラブルは、事故に直結する制御系CANだったことで、原因不明で再現性のない状態のまま打ち上げに臨むことができなかったようだ。

「打ち上げの2時間前、液体酸素の充填を開始したタイミングで、この不具合が発生。たまに通信できないときがあるなど、動作が不安定になっていたという。」

「今回のCANバスの問題については、低温が原因とする根拠はまだ見つかっていない。問題発生時の温度環境を模擬するため、ドライアイスを使って試験を行ったものの、同じ現象はほとんど発生しなかったという。」

液体酸素は零下180度くらい、ドライアイスは零下80度くらいで、原因究明のための試験として適当だったかどうかは浮沈子的には疑問が残る。

どこかのノードが、冷え冷えになっちまってたのかも知れない(未確認)。

で、自動車用通信の標準ともいえるCANバスは、CCRのデータ伝送にも使われている。

(リブリーザーのバスシステムパート1、リブリーザーのバスシステムパート2)
https://www.divebandits.de/de/ausbildung/rebreather/bus-systeme.html

詳細はそれぞれの記事を読んでいただくとして、インスピレーション系(APダイビング製)はIIC(I2C)バス、メガロドン系(インナースペーステクノロジー製)や、JJ-CCR、rEvo、Hollis Prism2、SF2、O2ptimaなど、シェアウォーター系では、CANバスを元にしたデータ伝送を行っているそうだ。

(I2C)
https://ja.wikipedia.org/wiki/I2C

「Inter-Integrated Circuit の略」

「わずか2本の汎用I/Oピンとソフトウェアだけで、マイクロコントローラからデバイス・チップのネットワークを制御できることが、I2C の最大の利点である。」

「I2C バスでは、システムが動作中であっても周辺機器の取り付け・取り外しが可能なので、ホットスワップが必要とされる用途には特に向いている。」

APダイビングが、なぜインスピにこのバスを選択したのかは知らない。

ポセイドンセブンが何を使っているかは分からなかったが、M28(一応、ダイコンということになっているようですが)や追加の酸素センサーの接続には、CANを使っているようだ。

(TECHNICAL INFO - COMPUTERS)
https://poseidon.com/computers-technicalinfo

「Poseidon M28 Technical info:
CAN connector:
Poseidon Rebreather SE7EN,
Poseidon POD systems,
Connect to SE7EN and replace the original display,
or use dual displays」

「Poseidon Cpod info:
CAN bus interface:
Dual CAN bus interface to SE7EN and M28」

「CAN Bus interface to Poseidon SE7EN, M28, Solid State O2 Sensor or other CAN Bus Poseidon products」

他に何かデバイスがあるのかは知らない(これから出てくるのかもな)。

一風変わっているのは、リバティだな。

(リブリーザーのバスシステムパート1)
https://www.divebandits.de/de/ausbildung/rebreather/bus-systeme/62-bussysteme-in-rebreathern-teil-1.html

「RS-485規格に基づいています。これは、コンピューターの古いシリアル接続で誰もが知っているRS-232規格に似ています」

「これを初歩的なバスと見なすこともできますが、製造業者自身は、これはバスではないと言います。」

デバイスとCPUをシリアルに直結する。

バスというのは、文字通り、多くのノードからのデータが「相乗り」するわけで、様々な仕掛けを使って通信の衝突を回避している。

そういうレイヤーを挟まずに、ダイレクトに繋ぐところが、フォールトトレラントリブリーザーを標榜するリバティのリバティたる所以だ。

(フォールトトレラントリブリーザー)
https://ccrliberty.com/#technicals

「Libertyのリブリーザーは、フォールトトレラントになるように設計されています。電子システムの単一の誤動作が装置全体の故障を引き起こすことはありません。そして、複数の誤動作でさえ完全な故障には至りません。」

いずれにしても、多くのCCRがデータ伝送にCANを使用している事が分かった。

データ量や通信の堅牢性が、適しているということなんだろう。

消費電力の問題も無視できない。

最適解は、バッテリーの容量や、デバイスの処理する情報量によって変わってくるに違いない。

そのうち、別のバス(イーサネットとかあ?)へと移行していくに違いないのだ。

まあ、当分先の話だろうけど。

当面、CANで十分だろうな。

MOMO5号機の不具合が、CCRの運用と関わってくるのかどうかは分からない。

ロケットというシビアな環境で使用されるデータバスとして、CANが適当なのかどうかという問題もある(未調査)。

H2Bなどでは、軍用規格のデータバス1553Bを使用しているようだ。

(H-II Bロケット アビオニクスシステムの開発:図1凡例を参照)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kjsass/58/678/58_214/_pdf

「データバス1553B」

(MIL-STD-1553)
https://en.wikipedia.org/wiki/MIL-STD-1553

「MIL-STD-1553は、米国国防総省が発行した軍事規格で、シリアルデータバスの機械的、電気的、および機能的な特性を定義しています。もともとは軍用アビオニクスで使用するためのアビオニックデータバスとして設計されましたが、軍用および民間用の宇宙船搭載データ処理(OBDH)サブシステムでも一般的に使用されるようになりました。」

「ロシア製MiG-35もMIL-STD-1553を使用しています。」

バスコントローラや伝送路の二重化など、軍用に相応しい仕様だな。

「5号機の打ち上げ自体は春以降になる可能性」(初出の記事より)

通年での打ち上げを考えれば、冬季運用を確立することは戦略的に重要だ。

「冬期の打ち上げはどこかのタイミングでしっかり狙っていきたい」

浮沈子は、今日は水泳教室の後、床屋にも行った(3mmバリカンで丸刈り)。

大井町の駅前の「理髪一番」で、税込み1100円。

今度から、ここにしよう・・・。

SプロでゲットしたボートSPIの宿題を、帰ってきてから近所のレストランで、やっつけで仕上げる。

ご褒美に、チョコレートケーキ!(別に、食わなくても・・・)。

先日、予習して置いたディープSPIの資料も、もう一度読み込んでおかなければならない。

巷では、イランがミサイルをイラクの米軍基地にぶち込んで、大騒ぎになっているようだが、ガソリン代が値上がりするくらいしか影響はないからな。

テヘランでは、B737が墜落している(もちろん、MAXではなくNGシリーズの方)。

(ウクライナ国際航空の737-800、テヘラン離陸後に墜落)
https://flyteam.jp/news/article/119887

「Flightraderなどのデータによると、速度は270ノット、高度7,900フィート付近で記録が途絶えています。」

時速500km、高度2400m。

離陸直後の事故ということになる。

B社にとっては、新たな蹉跌になるかもしれない。

まあ、米国やイランは、それどころじゃないだろうけどな。

(トランプ氏「今のところ順調だ!」…イランの米駐留基地攻撃で被害状況を確認中)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200108-00050121-yom-int

「標的になったのは、バグダッド西方のアサド空軍基地とイラク北部アルビルの基地だ。」

「イランは釣り合いのとれた自衛に基づく対応をとり、完結した」

「我々は(互いへの攻撃の)拡大や戦争を望んでいない」

まあ、米国としては、これで終わりにするわけにはいかないだろうな。

どっちが、最後の攻撃を行うことになるかが問題だ。

どっちも、同じことしたいだろうからな・・・。