クルードラゴンのフライトアボートテストは、なぜ1段目のブースターの噴射を止めて行うのか2020年01月15日 09:30

クルードラゴンのフライトアボートテストは、なぜ1段目のブースターの噴射を止めて行うのか


(SpaceXの活発なStarlinkローンチケイデンスは来週も継続)
https://spaceflightnow.com/2020/01/14/spacexs-brisk-starlink-launch-cadence-to-continue-next-week/

「ファルコン9は、土曜日の午前8時(1300 GMT)に窓を開ける4時間の間に、宇宙飛行士が搭乗せずにパッド39Aから離陸する予定です。」

「打ち上げから約1分半後、第1ステージの9台のMerlin 1Dエンジンが停止するようにプログラムされ、ロケットの上に取り付けられたクルードラゴンカプセルのSuperDracoスラスタが点火」

このシークエンスを知って以来、浮沈子には疑問が生じている。

なぜ、一段目の燃焼中に、思いっきり加速している状態(マックスQ辺り)での脱出を行わないのか。

条件的には、それが一番キビシーと思うんだがな。

それでも、無事に脱出できることを示してこそ、安全性を最大限にアピールできる。

「操縦は、宇宙飛行士を緊急打ち上げから遠ざけるクルードラゴンの能力を実証し、2015年のパッド打ち切りテストに基づいて、打ち上げ前の緊急時のクルードラゴンの打ち切りシステムのパフォーマンスをシミュレートします。」

うーん、納得いかない・・・。

エンジン切って、加速なしの状態からの切り離しに成功したとしても、確かに空力的にはキビシー環境だし、速度もそれなりに出ているだろうから無意味なわけではない。

(エロン・マスクは、SpaceX Falcon 9ロケットが「ドラゴンの火で破壊されようとしている」と言います)
https://www.teslarati.com/spacex-falcon-9-rocket-destroyed-dragon-fire/

「IFAテストは、乗組員ドラゴンが最も機械的にストレスの多い打ち上げ中に失敗したFalcon 9ロケットから逃れることができることを証明するように設計されています。」

「離陸後約80〜100秒で発生し、マックスQとして知られるこの地点は、Falcon 9の速度と高度が組み合わさって、ロケットの風上部分が軌道に登るときに受ける摩擦と圧力が最大になるポイントです。」

「クルードラゴンの場合、これは、そのSuperDraco中止エンジンが、飛行中の他のポイントよりも機能的に(文字通りではないが)はるかに厚い空気に対して上向きに戦闘を行わなければならないことを意味します。」

辛口の突っ込みが身上のテスララティも、そこんところは見逃している(そうなのかあ?)。

もっとも、故障した状態の再現ということなら、1段目の燃焼が止まってしまった時に脱出するというシナリオはアリだ。

しかし、それじゃあ、最悪の状態からの脱出を保証することにはならないのではないか。

まあいい。

浮沈子は、ひょっとするとクルードラゴンの脱出システムは、加速中のロケットから宇宙船を安全に切り離すことができないのではないかと考えているのだ。

素人目には、ド派手な切り離しを演出できても、実際にはファルコン9自身の信頼性に依存するしかないというのが真実なのではないか。

例によって、単なる妄想に過ぎないかも知れないけどな・・・。

(ビデオ:劇的なクルードラゴンの機内中止テストのプレビュー:追加)
https://spaceflightnow.com/2020/01/14/video-preview-of-dramatic-crew-dragon-in-flight-abort-test/

「所定の超音速のしきい値に達した後、Falcon 9は9つのMerlin 1D第1ステージエンジンをシャットダウンして、打ち上げの失敗をシミュレートします。その後、クルードラゴン宇宙船の周囲に固定された8台のSuperDracoスラスタが点火し、約65,000フィート(約20キロメートル)の高度でファルコン9の上部から宇宙船を素早く推進します。」

「SuperDracoスラスタは、急速にパワーアップして、約130,000ポンドの推力を生成します。発射脱出エンジンは、乗組員ドラゴンをファルコン9ロケットから十分に追い出します。これは、カプセルの打ち切り操作後の空力により破裂することが予想されます。」

「SuperDracoエンジンが停止した後、クルードラゴンは約138,000フィート(42キロメートル)の遠地点までcoast走し、不要になったトランクセクションを放棄します。カプセルはパラシュートを展開し、フロリダ海岸の東約20マイル(32キロメートル)の大西洋で水しぶきを遅くします。ここでは、スペースXと米空軍のチームが、クルードラゴンを回収する前に、捜索救助技術を実践します。ポートへ。」

やはり、エンジンのシャットダウンは、失敗のシミュレートの一部ということになっているようだ。

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